日向はすっかり夏の陽射しだったが。風が心地良いほどによく吹いた。
今朝。いつもの峠道で不思議なことがあったのだが。 もしかしたら気のせいだったのかもしれない。けどすごくはっきりと。
くねくね道の道幅が急に狭くなる寸前に。白装束のお遍路さんが歩いていて。 ちょうど急カーブだったから危ないなって。スピードを落としたのだった。 それがどうしたわけか。追い抜いたような気がしたが。追い抜いていなくて。 その時には歩くの早いなあって思った。けど・・前を見てもどこにもいなかった。 もちろん後にもいないものだから。うそ?なんで?ってすごく戸惑ってしまう。
キツネにつままれるって。こんなことを言うのかもしれない。 まあ、ながく生きていると。こんなこともあるのだろうと思うことにしてみる。 山深い道だもの。タヌキと猿は見たことがある。でもキツネは初めてだった。
そうして仕事。今日はなんだか苛々と落ち着かず。胃がしくしく痛かった。 順調だと思える事はとてもありがたいが。あまりにもあやふや過ぎている。 経営とはどういうことだろう。現状をもっと把握して対処出来ないものか。 などと。いくら訴えてみても。ただいたずらに時が流れているだけのようだ。
そんな時に。専務オババったら。あまりにあっけらかんとしているのだから。 「サボテンの花が咲いたよ!」「写真撮れば、ねえ撮りなさいよ」とか言う。
そうしてすべてのことがまあるくなっていく午後だった。
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