黄花コスモスが咲き始めた。それは日に日にたくさんになって。 ついこの前までツツジが咲いていた国道沿いに。今度はわたしよって。 そんな朝の道の嬉しさ。鮮やかな黄色がきりりっとしていて緑に映える。 通いなれた道がとても新鮮に思えるのだ。心がすぅっといい気持ちになる。
お昼休み。いつものようにクルマの中で本を読んでいると。 すぐ近くで鳥の声がした。すごく透き通った声で鳴いている。 どこどこ?って探していたらいたいた。お腹が黄色い鳥だった。 ちーいちーいって鳴く。誰かを呼んでいるような声で鳴いている。 雄かな雌かな?わからないけれど。呼んでいる。ずっと聞いていると。 なんだかせつなくてならない。早く来てあげてって願わずにはいられない。
ああ・・だけど誰も来なくて。もう風の向こう側に飛んで行った。 あとは静寂のみが残る。その心に染むほどの静けさは。淋しさに似ていた。
ため息をつくと気が遠くなる。垣間見たものは何だったろうなんて思う。 だけど不思議と満たされた思いで。そのまましばし眠りこんでしまった。
仕事は。あまりにも重大なことに直面していて。なのになんだかもう。 なるようになってくれたらそれでいいのだと思えるのだった。 昨日を境にぷっつりと電話が鳴らない。不気味なほどの静けさのなかで。 あとは野となれ山となれと思いながら。最後の決算をしようとしている。
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