はげしくたたきつけるような雨が降る。 雷鳴も聞えたりして。落ち着けずにいたりもしたが。 これも五月の風情かと思えば。穏やかな気持になる。
時化のようだと窓の外を眺めれば。ツバメがずぶ濡れて。 飛び交うのが見えた。まるで雨を斬るように勇ましい姿。
どうやらツバメのお子達が生まれたらしい。 母ツバメらしいのが。巣の中に顔を突っ込むようにして。 餌をあげているのか。まだ生まればかりで介抱しているのか。 昨日とはまるで違うので。きっと生まれたのだろうと思う。 毎年の事ながら。記念日のように微笑ましい出来事である。 毛むくじゃらの可愛げなのが。あと少しすれば見られることだろう。
夕方ちかく。やっと雨が小降りになる。 どこからともなく。蛙の鳴き声が聞える。 「けけけけけっ」と鳴くのだ。とても愉快な声で鳴くのだ。
暮れていく空はどんより。だけど川向の山の真上が微かに光る。 なにもとくに思い煩うこともなく。ただほのぼのと暮せたいちにち。
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