目覚めると冷たい雨だった。静かに息を殺したように降る冬の雨。 こんな日はきっとおとなしくしているように。そういうことだろうと思う。
子供達がふたりとも熱。サチコは風邪で。息子君は知恵熱だろうか? サチコはずっと風邪気味だったのに、三夜連続で夜遊びに励んだから。 息子君は。どうやら昨夜の友人代表を遣り遂げてほっと気が緩んだせいか。 ふたりのおとなが寝床でふぅふぅしている。ほらね、やっぱり子供だった。
お昼頃雨が降り止む。そっと窓を開けてみると川向の山から白く靄が昇って。 遠い空に。いち部分切り抜かれたように青い空を見つけて嬉しかった。 雨上がりの空ってなんて新鮮なのだろう。光の天使が舞い下りて来そうだ。
午後。すっかり明るくなった部屋で本を読む。 三畳しかない私の部屋にとうとう炬燵を置くことにした。 サチコが使わないというので貰った。クルマの中で過ごすより良いかなと思う。 でもなんだかちょっと落ち着かない。自分の部屋なのになんでだろうな・・・。
そのせいか眠くもならず。気がつけば夢中になって本を読んでいた。 『ソウルメイト』に関する本で。ずいぶん前から私はそれを信じている。 袖すりあうも他生の縁だ。出会い関わりふれあうひとみんな大切な人達。 巡り逢うということ。それはほんとうにありがたいことなのだと思っている。
夕食は。子供達に『ちょっとぞうすい』ほうれん草と卵を加える。 私と夫君は。『すし太郎』おつまみは牡蠣のバター焼き。 あまりの手抜きに申し訳なく。むき海老と若布のスープを作る。
お風呂上りはお待ちかねの『義経』の時間。 牛若は・・とうとう鞍馬寺へ。
「こんにちただ今より 母は亡き者と思え」
ほんとうの愛とは。ひとがひとりでも生きていかれるちからを与えてあげる ことだと。学んだことがあるが・・
やはり母と子の別れは。辛く涙せずにはいられないことだった・・・。
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