こゆきが舞って。それはそれははらはらと。 ほんのつかの間のことだったが。散りながら舞う姿に心を奪われてしまう。
17歳の頃だったか、『NSP』ってフォークグループの大ファンで。 『雨は似合わない』って歌がとても好きだった。
ふゆ〜ふゆだから雨は似合わない。 ふゆ〜ふゆだからきみを思い出す。
その、ふゆ〜ってところをハモるんだけど。 そこのところがやたらと気に入っていたっけ。
そして最後に。ふゆ〜ふゆだからきみはもういない。
あっ・・うん・・そうやね。ほんとにもういないんだね。 なんて涙ぐんだりするのが。そのせつなさが。実は好きだったのかも。 そうしてまたうなずく。フユダカラモウイナイ。春を待つ精一杯のこころで。
こゆきの舞う日は悲しみの似合う日。悲しみたくてたまらない日。 だけど。決して未練がましくし思わない日でもあった。
だって散るものはしょうがない。空だってすごく冷たくてたまらないから。 泣けば泣くほど雪になるのだろう。泣きながら舞えるなんてすごく素敵かも。
肩を濡らすこともなく。頬を濡らすこともなく。 手のひらに舞い降りることもしないで。
こゆきが舞った。それはそれははらはらと。 散っていった・・。
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