その窓から公園が見えて。子供達がサッカーをしていた。 銀杏はまだ黄緑。風がするりと横切って。誰も座らないベンチのところで。 一瞬止まったように見えた。風が座った。と、その時思う。
彼の足はどこかで見た足。じっと動かなくて。だから思い出した。 縁起でもないけれど。似ていたから。あの時の父さんの足だった。
そういえばもっと似ているところがたくさんある。 厳しさを態度で示すところ。面と向かっては何も言わないところ。 ほんとうは知っているくせに。見て見ぬふりをするところ。
それから名前。けんじとけんじろう。 そうか・・そうだったんだ。ふたりはよく似ていたんだね。
銀杏が色づくまでは。そこに居られないそうだ。 なんだぁ・・ほんとにたいしたことないじゃん。
明日はもう歩けるそうだ。「おはよう」を言いに行くね。
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