父親と娘が、面白可笑しく話しをしている。 「おっ!元気やったか?」と父親が訊けば「おお!久しぶりやなあ」と娘が答える。 なんのお咎めもないのかと思えば、「暗いうちに帰って来いよ!」と言っている。 そこで娘は拍手をする。「す、すごい〜!お父さんが怒ってる〜!」 すぐ近くで見物していた母親・・「やるぅ〜!やるな〜!」と囃したてる。
とても普通の家庭ではありません。これが我が家のトラブル解決方だったりします。
そんな訳で上機嫌の娘が、しきりに今夜のドラマを観るようにと勧めてくれた。 先週からとても面白くなっているそうだ。キムタクとさんまちゃんのヤツね・・。 母は迷っていた。実は一度観たきり観てないのだ。 でも毎週娘があらすじを話してくれるので、観ているつもりになっている。 今夜は観たいな・・と一瞬思った。でもやっぱり止めてこれを書いている。 今更観てもなあ・・とも思うし、娘の話してくれるのが嬉しいなあと思ったり。
結局・・ここでこうして焼酎飲んでるのが、イチバン落ち着くんだなあ・・。 一時間のテレビで時間がずれちゃうとか、そのまま寝ちゃったらもったいないとか、 なんでもないことだけど、それがとても精神に響いたりするのだ。
ちょっとだけ異常かもしれないよね。急に予定を変えたりするのが苦手になった。 いつも同じペースで時間が流れていると、なんだかとてもほっとする。 そうでなきゃいけない理由が判らないけど、こうしているのがとても好きだ。
夕方から少しだけ雨が降り始めて、今も静かな雨音が耳に心地よい。 だんだんとぼんやりしてきた。気が遠くなる前にあくびが出る。 時計の針よりもゆっくり雨が流れているのだ。私はそれよりもゆっくりでいたい。
頬杖をついて妄想みたいな空想をして、溜息ついて夢を重ねて・・・ このま時間が止ればいいな・・なんて年甲斐もなく想っている雨の夜だった。
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