無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2002年05月16日(木) で・じゃ・ぶぅ/DVD『アードマン・コレクション』

 今日もしげは腰が痛いまま。
 送り迎えなしで仕方なくタクシーを使うが、本気でカネが湯水のように飛んで行く。
 まだ給料日までまで間があるんだぞ。なのにもうカネがないぞ、どうしてくれるんだよう。

 けれど、しげは仕事だけは休まずに、頑張って行くのである。
 「もうすぐ給料が上がるよ」と言っているので、カラダはともかく、気持ちだけは張り切っているのだ。たとえそれが目先の銭ほしさであるとしても、仕事を休まない根性は立派だ。
 夫としても、少しは元気づけてやらなきゃならんかな、と思って、夕方、仕事に出る矢先に「好きだよ」と声をかけてやったが、「嘘の愛は要らん」と言い捨てて出て行かれてしまった。
 「なんでウソだってわかるんだよ」
 「目が愛を語ってない。自分が言うだけ言って満足したら、さっさと目を逸らすじゃん」
 「いつかは視線外すの当たり前じゃん」
 「ほら見てん」
 「だからどうしてお前はオレを極悪非道の大悪人に仕立て上げたいんだ?」
 「事実やん」
 「だから自分の妄想にオレを巻きこむな!」
 なんだか最近、毎日のようにこんな会話繰り返してる気がするが、もしかしてこれも私の妄想だろうか。

 私の方も、昼メシを減らしたらようやく元気が出る。
 この「食えば食うほどダルくなる」というのが糖尿のいっちゃんツライとこやね。


 『ちゆ12歳』(^^)でようやくその存在を知ったのだが、あの『鋼鉄天使くるみ』が実写化されてたんだね(^_^;)。
 あーいや、この日記には特に書いてませんでしたが、アニメ版は全話録画してますよ。
 え? さすがにこんなのまで見てると、誤解されそうだから書かなかったんだろうって? いやいやそんな、特に書くほどのことがなかっただけです。
 「かわいいメイドロボットが何人も来てくれる」
 わあ嬉しい、ホントにそんなことがあったらいいな。
 ……とでも書いとけばご満足ですか?

 いや、アニメ版はともかく、問題は実写版だ。題して、『鋼鉄天使くるみpure』。……「ピュア」だぜ、オイ。
 もちろん今までマンガの実写化はいくらでもあった。
 しかし「コスプレ美少女モノ」の実写化ってのは、ほぼ初めてに近いのではないか(川崎実についてはとりあえず置いとくとして)。でもそれって、誰も「そんなのやったってコケるに決まってるやん」と思ったからじゃないの?
 まあ、『クルクルくりん』あたりをルーツに求めることもできなくはないけど、やっぱり「オリジナルのコスチューム」がそこにあることが本来の条件だろうね。けど、そうなると、「生身の人間にアニメのコスチュームが似合うのか?」という誰もが感じる疑問にぶつかるじゃあーりませんか。
 そりゃね、コミケに行けばそういうお方、たくさんいますけど、似合ってる人、どれだけいます?
 ……でもね、私もこりゃ相当バカ企画だと思って、ちょっと公式ホームページで覗いてみたのよ。
 で、予告編があったんでダウンロードしてみたんだけど。
 ……意外なことに! 予告編だけだったのに!
 面白いのだ!
 うん、これは見てみたい!
 あの「ですですゥ」喋りが生身で見れる聞けるのだ!
 くるみもイイが、カリンカちゃんも幼児体型でイイぞ!
 そんなん嬉しいのか? ってのは見る前は私も感じてたことだが、13歳の女の子に青筋立てるほど私は狭いココロの持ち主じゃないぞ!(素直にハマったと言えや)
 けどなあ、アニメならともかく実写だもんなあ。
 生身のパンチラとかありそうだもんなあ。
 しげのジェラシー、猛爆発を誘うのは火を見るより明らか。
 だいたい『ああっ女神様っ』のLDをしげに許可を得ずに買っただけで、嫉妬で未だにネチネチと文句言われ続けてるくらいなのである。ましてや「コスプレ美少女の実写ドラマ、全巻買いたいんだけどい〜い?」なんて聞いた日にゃあ、背中から刺されるか握りつぶされるか(何をだ)。
 こっそり買って、押入れの奥に隠しておくという手もあるが、見つかった時、しげの怒りが十倍増、二十倍増することは間違いない。
 誰か、ウマイ手を考えついてくれた人は、メール下さい(やっぱり買う気かい)。

 
 DVD『アードマン・コレクション』。
 『ウォーレスとグローミット』シリーズの(何度も言うけど「グルミット」は間違い。ここではNHK版の表記に準ずる)アードマンスタジオの短編アニメーションを収録した第一弾。LD版持ってたけど、第2巻以降のLDの発売がなくなった上、LD版より短編一本を余分に収録ということで買っちゃったのよ。
 クレイメーション(粘土アニメ)はセルアニメよりもCGよりも、はるかにアニメーションにおけるメタモルフォシスの要素が強調されることが多い。
 追加の短編『アイデントの正体』はまさにそうした一編。
 タイトルの原題は「アイデント」だけだけど、これ、「アイデンティティ」の擬人化なわけだね。
 仮面をかぶることでしかコミュニケーションできない人々の街で、主人公は出会う人ごとに、その人の好みの仮面をつけさせられる。
 そんな生活に嫌気のさした彼は、ふと鏡を覗いて……。
 キャラクターたちがどこかピカソの絵のような石器時代の壁画のような、イビツな人々だというのもヘンテコだけれど、そんな人間にはほど遠いキャラが「自分さがし」をしてるというのも皮肉が利いていていい。こういうシュールな感覚、日本人にはなかなか思いつけないよねえ。

 ……なんだかこんな文章、昔も書いたような気がするんだが気のせいだろうか。

2001年05月16日(水) 鳥頭の女/『文鳥様と私』2巻(今市子)


2002年05月15日(水) 目出物雄三ってキャラが某マンガにいたね/『まんが アベノ橋魔法☆商店街』(鶴田謙二)/『ガウガウわー太』3巻(梅川和実)ほか

 大使館亡命事件、どうやら五人家族を韓国に移送することで決着を図る方向に進む模様。
 ……ま、要するに最初から出来レースだったってことだね。
 マスコミは散々「五人の安否が心配です」とか煽ってたけど、ハナから命の心配なんかなかったんじゃん。つーか、政治的な見地から言えば、北朝鮮の人間を亡命させてやれなかったことより(前にも書いたけど、日本がそんな立場を取れるかどうか考えて見ろってば)、あの五人を大使館の中に入れたこと自体がそもそも失策だったってことの方が常識だと思ってたんだけどねえ。結構、マスコミに「洗脳」されてた連中、世間にゃ多かったみたいだねえ。
 あちこちの日記だのサイトだのを覗いて見てもよ、猫も杓子も「人道」「人道」って、お題目みたいに唱えてやがって、気持ち悪いったらありゃしない。人道にゃ車が突っ込んでくることだってあるんだよ。政治的に何かできる甲斐性もないくせに、外面だけ善人のフリして、モノを言えた気になってる連中がこうもゾロゾロいるってのがどうにも気色が悪い。前にも書いたが、国威を掲揚した方がよかったのかね、日本は。中国が引かなかったら戦争になってもいいのかアンタらは。政治オンチがいっぱしの口利いてるんじゃないよ。
 世間ってよ、もちっとアタマが良くて、あんな事件にゃ無関心でいられると思ってたんだがな。マスコミに洗脳されてなかったのは相変わらず唐沢俊一さんくらいのものだったね。
 日本大使館の無能ぶりだけが目立ったようなカタチになってるけど、マスコミがそれを批判するのは目糞鼻糞と言うものだ。別に、日本人が外交に関して無能なのは今に始まった話でもなし、今回の事件、その前後で何かが変わったかと言うと、「何も起こりませんでした」。そういうことじゃない?
 あのビデオ映像に振りまわされて、やたら「人道的対応」を日本政府も大衆から迫られた恰好になってるけれど、もともと政治と人道主義が相入れないものだってこと、この国の人間は経験値として知ってると思ってたんだけどな。
 もちろん、「正義派」とか「人権主義者」とか言われてる人たちが、「それでもあえて政治に人道を求める」と仰るとすれば、その姿勢に感心はするけども、実のところ、そんなヤカラは政治上、迷惑な存在でしかないんだよね。
 頼むから、政治を「善悪」で判断するような幼稚なメンタリティは捨ててちょうだいよ。その幼稚さがかつてはこの国を戦争に突入させていったんだってこと、我らが先達は口を酸っぱくして語ってきたんじゃなかったのかね?
 

 私の疲れもピークなのか、一日中ともかくダルい。
 休憩も取れないまま、交互に押し寄せる目眩と頭痛にひたすら耐えて仕事。
 しげはしげで、今日も腰立たないとかで、送り迎えはなし。
 先月から送り迎えをサボったら罰金取るようにしてるけど、今日はさすがにかわいそうになって、自腹を切る。
 でも往き帰り四千円の出費は給料日前はイタイんだってば。

 それでもしげ、仕事の方は昨日からなんとか復帰している。
 と言っても、腰にサポーター巻いて、左足をかばってなのでまだまだ不自由を託っているようなのであるが。
 「平地だから平気」と、つまんないダジャレをトバしているが、いつまたふらついて足の上にモノを落としたりするか分らない危うさなんである。
 少しは夫として元気づけてやらなきゃならんかな、と思って、夕方、仕事に出る矢先に「好きだよ」と声をかけてやったが、「嘘の愛は要らん」と言い捨てて出て行かれてしまった。
 「なんでウソだってわかるんだよ」
 「目が愛を語ってない。自分が言うだけ言って満足したら、さっさと目を逸らすじゃん」
 「いつかは視線外すの当たり前じゃん」
 「ほら見てん」
 「だからどうしてお前はオレを極悪非道の大悪人に仕立て上げたいんだ?」
 「事実やん」
 「だから自分の妄想にオレを巻きこむな!」
 なんだか最近、毎日のようにこんな会話繰り返してる気がするが、もしかしてこれも私の妄想だろうか。


 アニメ『ヒカルの碁』第三十一局「プロ試験開始」
 ありゃ、気がつかなかったけどOP変わってら。
 今週からか?
 監督交代の時に変化がなく、今頃ってことは、やっぱりあの監督交代、イキナリだったんだろうな。事情がよく解らんが、かと言って2ちゃんねるに行って、業界のウワサが流れてないかチェックするほどの元気はないし。DVDではどう説明してるのかな。……ってもう買うヤツは増やすまいとしているのに(^_^;)。
 いつもは作画のことが気になるけれど、今回は新キャラの登場なので、声が気になった。
 「プロ試験」と言えば、アレが出るじゃないですか、多分、女性ファンには総スカン、けれどドラマ的には絶対必要なアノ男の登場ですがな(^o^)。
 そうっ!
 外来受験者のヒゲ男、椿俊郎!
 さて、誰が声アテてるかなあ、と思ったら……え?
 西村知道さん?
 『うる星やつら』の校長先生!?
 そ、それはちょっと、いくら何でもミスキャストと違う?
 セリフにもあるけど、あの男のモデル、「椿三十郎」だよ、三船敏郎だよ?(名前が「敏郎」と「俊郎」で一字違うところはご愛嬌)
 となればどう考えたって、ドスの利いた太い声の人アテるのがフツーじゃん。大塚明夫とか玄田哲章とか郷里大輔とか候補者はいくらでもいそうなのに、西村さんじゃ、いくら何でも軽すぎじゃないスかあ!?
 うーん、これも桑原本因坊のように聞いてるうちに馴れるんだろうか。
 ヒカルの川上とも子さんは、実はまだ聞き馴れないでいるんだけど、こっちの方はまだ、『ウテナ』の時の名演を思い出して、佐為との別れ、うまくやってくれるんじゃないかって期待しちゃいるのだ。
 でも、西村さん、ちゃんとバイクにヒカルを乗せてくれるのかなあ?
 少し心配になってきました。

 ビデオでG2プロデュースの舞台、『人間風車』を見返しながら、晩飯のカレーを作る。
 二度目で見返すと、ちょっと不必要なギャグも見つけてしまって、最初見たときほどの感動はない。それでもコメディとして、三谷幸喜作品よりは随分練られていることは練られている。
 G2の舞台は福岡まで来てくれれば必ず見に行きたいのだけれど、今年は北九州までしか来てくれなかった。今年のゲストは水野真紀だったのに、ちょっと惜しかったなあ。再演、福岡でもやってくれないかなあ。

 ちょうどカレーを食い終わったころ、しげが帰宅。
 「あ、いいニオイ! オレの?」
 「いや、今、俺が食ったばかり」
 しげが眉間に皺を寄せて「へ」の字眉毛になって、目尻も垂らして「へ」の字になって、口も「へ」の字に曲げて、顔全体で「へえええええ?」と落胆したような顔を作ったので、余りに哀れで、ラーメンを作ってやることにする。
 冷凍の喜多方ラーメン、チャーシューもメンマもワカメも予め入って200円しないというスグレモノだが、しげ、メンマとワカメをしっかり残す。
 なぜそこまで好き嫌いができるかな。
 こんなに栄養に偏りのある生活してると、いつか必ず大病すると思うんだけど、自制心がないから、野菜や果物を美味しく食べることができないのである。
 いっぺん人間ドックに入れてやらなきゃと思いつつ、医者をとことん嫌がるのでそれもできない。カラダ壊しても助けてやらねーぞ、いいのか。


 マンガ、GAINAX原案設定・鶴田謙二まんが『まんが アベノ橋魔法☆商店街 〜アベノの街に祈りを込めて〜』(講談社/アフタヌーンKCDX・1260円)。
 出口竜正の「マガジンZ」連載版のハイテンション・アクションの方がアニメの雰囲気に近くはあるのだけれど、やはりなんと言っても鶴田謙二の凝ったイラストレーションが大版で読める魅力には抗しがたい。
 鶴田謙二の絵は「母」のような絵である。
 一見、柔らかそうに見えるその描線は、よく見るとどこか頼りなく、部分的には角張ってさえいるのだが、全体としてみるとなぜかそういう印象が消えてしまう。
 細い線にも、実は細かな強弱がつけられ、ところどころ重ね書きもされて、その結果として描かれた人物や背景は、まさしく魔法のように「生身感」を持ってくるのである。
 鶴田さんの描く女性のヌードは肉感的である。
 それは痩せてるアルミ(ヌードにはならんけど)を描かせてもそうだ。
 しかし、肉感的とは言っても、イヤラシクなったりセクシーになる寸前で「止まっている」。陰毛までしっかり描いているというのに、なんかまあ、そこに顔埋めて眠ってしまいたくなるような(* ̄∇ ̄*)。
 そういう印象を受けるのは、一つには鶴田さんの絵が「動いていない」からだろう。効果線が殆どない、イラストとイラストをコマで繋いだような描き方が、必然的にコマ内での絵の時間を止めている。どんなにアクションシーンを描いても、鶴田さんの描く乳はガイナックスのアニメのごとく揺れることは全くなく、ただひたすらふくよかにそこにある。
 それが結果的に「母」的なものとして現出しているのではないだろうか。
 「静か」が鶴田さんの絵のキーワードであることは誰もが言うが、同時に「母」のような「懐かしさ」、これもあるのではないか。
 鶴田さんの絵が好きな人って、マザコンが多いような気がするなあ……って、私もそうか?(^_^;)
 

 マンガ、梅川和実『ガウガウわー太』3巻(新潮社/バンチコミックス・530円)。
 うお! 打ち切られもせずもう3巻。めでたいなあ。
 どうもこのマンガを誉める時、私は余り冷静ではいられない。
 多分、私が子供のころ、いろんな生き物と関わり、その死に際に立ちあってきたこともあるのだろう。兎や、鶏や、犬。
 多分、私は今まで一度たりと、動物たちにとっていい飼い主であったことはなかった。このマンガを読むたびに思うのは「あのときこうしてやればよかった」という後悔の念ばかりである。
 マンガの出来より、「動物といかに付き合うか」ってことの方が気になってしまうということは、それだけこのマンガが「成功」してるってことだろう。
 絵の技術がどうのとか、コマ割りがどうのとか、私のようなマンガオタクはすぐ冷静ぶってそういったマンガテクニックのことを言いたがるが、そんなことを忘れて中身に埋没してしまうときだってあるのだ。

 タヌキの吾作編のラスト、吾作が人を事故にあわせてきたトンネルに、何人もの人が立ち止まるようになる。そこには今、小さなタヌキたちの墓がいくつも並んでいる。
 足を止める人々は、そこでタヌキを轢いてしまった運転手であったり、ただの通りすがりのカップルであったりする。
 運転手は、カップルに背中を向け、墓に花を捧げると、一言だけ「ごめんなぁ」と言う。カップルの少女(でも妊婦らしい)はそれを見て涙を流す。
 少年が「おい、どうした?」と声をかけても、少女は「わかんない」と涙を流すだけだ。イマドキの、ごくフツーの、耳にイヤリングをして爪を長く伸ばし、おそらくは髪も染めているであろう少女。普段、少年の前でもあまり涙など見せたことがないんじゃないかって感じの少女が泣いているのだ。
 そこで何があったのか、少女は詳しく知っているわけではない。
 ただ、そこで「命」に関わる何かがあった。それだけを彼女は感じて、それで泣いたのではないか。
 このシーンには、主人公の太助や犬のわー太も全く出て来ない。
 運転手もカップルも、ここだけの登場人物だ。
 けれど、だからこそ我々は、そこに自分たちもいるように思う。彼や彼女たちに思いを致す。
 そこで泣いているのは、キミの彼女だ。

 動物と人間、に限ることはない。
 人はみな人を愛し、憎む。そして罪を犯す。
 人が人である限り、その運命から逃れられる人間はいない。
 人を憎んでいる間、人は自分が罪を犯しつつあることに気づかない。
 そしてあるとき、フッと、自分が取り返しのつかないことをしてしまったことに気づく。
 そして人は自分を責める。
 赦されはしないと解っているから、自分を責める。
 そうして自分を傷つけ、あるときは自殺を図りもする。
 けれどやはり彼が赦されるわけではない。
 一度犯した罪が消えることはないのだ。
 その罪の犠牲になった者が、帰ってくることはないのだから。
 彼を、彼の罪を、それでもあえて、赦すとするなら。
 そこに「覚悟」がいるだろう。
 これ以上は赦す、赦せないなどという境界を設けない、どこまでも「赦し続ける」覚悟が。

 太助の父ちゃんが「カミサマ」をやめて、「獣医」になったのは、やっぱりカミサマのまんまじゃその「覚悟」ができないと判断したからなんだろうか。神様には覚悟も要らない、何が起ころうと無責任のままでいられる。
 しかし、「ニンゲン」はそうはいかない。
 命を助けた相手が人を殺す「悪魔」だったらどうなるのか。
 それでも「赦す」。それが太助の父ちゃんの答えだ。
 浦沢直樹の『MONSTER』でも問われた問題の答えの一つが、ここに提示されているのである。

 委員長&小次郎編も完全収録。
 昔からよく論議される、犬に服を着せる問題。
 従来、私は、着せ方によっては皮膚炎を起こすことになり、飼い主が自己満足で服を着せるのはよくない、と考えていたのだが、このマンガ読んで、犬によっては服を「着たがる」ヤツもいそうな気がしてきた(^_^;)。我ながら単純だけど、室内犬の中には寒がりもいるだろうし、意外と犬の服って冬場とかには必需品なのかも。
 ……って、ああ、やっぱりマンガ自体の話題にならないや。

2001年05月15日(火) 本を売るならBOOKOFF/『BLOOD THE LAST VAMPIRE 2000』(玉置勉強)


2002年05月14日(火) 2001年アニメグランプリ/『ななか6/17』7巻(八神健)ほか

 夢の中に唐沢俊一さんがまた登場。
 最近サービスがいいなあ(^o^)。
 で何があったかというと、手塚治虫マンガ論を一席ぶってくれたのである。
 と言ってもそれは以前から唐沢さんがあちこちに書かれていた、「手塚治虫の天才性は質もそうだけれどその量にあった」という立川談志の説の引用。
 それに対して、私が、「でも手塚治虫って、乱作したせいで質も随分落ちたと思いますけど」なんて生意気な口を聞くのである。
 本当の唐沢さん相手だったら、貴重な時間を無駄にさせて申し訳ないところである。ああ、夢でよかった。
 ……でもこんな夢見たってことは、やっぱり青臭いディスカッションってものを私が未だに欲してるってことなんだろうな。
 いい加減、「従心所欲、不踰矩(心の欲するところに従えども矩を踰えず)」と行きたいところなんだけれども、まだ七十歳にはほど遠いしムリかな。


 5分で終わるはずの会議が長引いて、またしげを駐車場で30分近く待たせる。
 腰が痛いしげは、「待つだけでも痛いとよ!」と私を睨めつける。
 私だって会議は早いとこ進めたいんだけど、日頃、腹にいろいろ溜めといて、それを会議となると吐き出したがるヤツっているんだよ。
 話題はズレまくるわ、ポイントは絞れてないわ、しかも一度喋りだすと止まらないわで聞いてて辛くて仕方ないんだが、本人はイイこと喋ってる気になってんだよね。
 だから議題と違うこと喋って時間を無駄にするのは止めてちょ。


 ドラマ『盤嶽の一生』第5回「落としもの」。
 河原で五百両の入った胴巻きを拾った阿地川盤嶽(役所広司)、通りがかりの駕籠かき金太(船越英一郎)と銀平(阿南健治)に落とし主を探すのを手伝ってくれるように頼む。
 五百両に目の眩んだ金太は、偽の落とし主・久左衛門(上岡龍太郎)をでっちあげて盤嶽に紹介するが、中の一分銀の数を当てられずに見破られる。
 怒る盤嶽に金太が説明したのは、長屋の大家・幸兵衛(青木卓司)の借財二十両を返さないと、娘のおぶん(中江有里)がやくざに売られてしまうという哀れな事情。
 ならば落し主から一割の礼金を貰ってそれでおぶんを助ければよいと、盤嶽は胴巻きの持ち主を改めて二人に探させる。
 ところが、落とし主だと言って名乗り出た侍は二人、磯部新十郎(山本竜ニ)と北村十内(南條豊)。争う二人を取り押さえたのは、平瀬の弥太郎(火野正平)に率いられた捕り方たち。磯辺と北村は盗賊で、丸田屋という質屋に押し入って五百両を盗んだが、仲間割れをして胴巻きを落としていたのだ。
 ところが胴巻きは金太が盗んで消えていた。早く見つけないと、丸太屋の主人・伝兵衛、通称丸伝(田中邦衛)の雇った殺し屋に金太が殺されてしまう。
 そのころ金太はおぶんが売られた茶屋に駆け込んで、胴巻きの金を使って身請けしていた。しかし、丸伝の意を受けたやくざの甚吉(坂本朗)と五人の殺し屋が金太とおぶんを襲う。そこへ掛けつけた盤嶽と弥太郎、銀平が殺し屋を倒し、胴巻きも取り戻した。
 おぶんの身請けで減った五十両は弥太郎が丸伝にうまく話をつけるから盤嶽は早く逃げるようにと促す。それを真に受けて旅立つ盤嶽。
 しかし、残りの四百五十両は、ちゃっかり弥太郎が着服していた。「あの旦那なら丸伝の殺し屋に教われても平気だろうよ」と嘯く弥太郎。胴巻きは盤嶽が持ち逃げしたことになっていたのだ。
 騙されて。
 騙されて。
 盤嶽よどこへ行く。

 あ〜なんか、あらすじ全部書いちゃった。
 でもよくできた脚本だからね。
 毎回必ず盤嶽が騙されるパターンだともう解っちゃってるから、つまんなくなるかと思ったら案外そうでもなかった。
 キャラクターが生きてるから、ダレ場がないのである。特に金太と銀平が改心したと見せかけて、弥太郎の策略を見逃すラストがうまい。善人のアテにならなさというか、庶民とか一般人とか大衆とか、世間に埋没していることをあたかも錦の御旗であるかのように標榜して恥とも思わぬ厚顔さを、作者は冷徹に見ているのだ。
 盤嶽は常に敗北する。
 愚かゆえに敗北する。そしてしばしば自分が敗北したことにすら気付かぬほどに愚かなままである。
 そして我々は、彼がいつまでも愚かであり続けることを願うのだ。
 善意の知者には、たとえ騙され続けても、あくまで愚者として対抗する以外に手段はないからだ。


 しげ、疲れ果てているらしく倒れたまま寝続ける。
 晩飯も作らずににすむから楽は楽だけれど、こう静かだと、いつものうるさいしげの罵詈雑言を聞かずにいるのも、なんだかフッと火が消えたようで、もの淋しかったりする。


 昨日の続き、「アニメージュグランプリ」について。
 アニメージュ編集部自体が、このグランプリに何の価値も見出していないことははっきりと分る。そしてその自体に深い危惧を抱いていることも。
 何となれば、熱がこもっているのは、投票結果の発表ではなく、第二特集の「BEST ANIMATION OF 2001』のほうであるからだ。……完璧に第一特集を無視したタイトルであることにお気づき頂きたい。
 まず、五味洋子、水民玉蘭、石坂和の諸氏によって2001年の秀作として紹介された作品が、殆どアニメグランプリの結果と重なっていない。『オトナ帝国』や『アリーテ姫』、『アルジュナ』や『コメットさん』、『エイリアン9』や『マジンカイザー』、その完成度に一長一短はあれど、特筆すべき作品はほとんど網羅している。
 そして、かつてはやっていなかった執筆者たちのベストアニメ選出。本誌ではベストテンの集計は行っていないので、それをここでやって見よう。

 ◎劇場アニメ
 1、千と千尋の神隠し (8票/70点)
 2、バンパイアハンターD(日本語版/英語版) (6票/47点)
 3、クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ! オトナ帝国の逆襲 (5票/43点)
 4、アリーテ姫 (4票/35点)
 5、METROPOLIS (4票/33点)
 6、COWBOY BEBOP 天国の扉 (3票/24点)
 7、も〜っと! おジャ魔女どれみ カエル石のひみつ (2票/18点)
 8、がんばれ! ジャイアン!! (2票/14点)
 9、ファイナルファンタジー (1票/10点)
 10、劇場版 幻想魔伝最遊記 (1票/9点)
 10、デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲 (1票/9点)
 12、名探偵コナン 天国へのカウントダウン (1票/8点)
 13、怪傑ナガネギマンとやきそばパンマン (1票/7点)
 13、サクラ大戦活動写真 (1票/7点)
 13、鉄腕アトム 地球最後の日 (1票/7点)
 16、シャム猫 ―ファーストミッション― (1票/6点)
 16、とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険 (1票/6点)


 ◎テレビアニメ
 1、Cosmic Baton Girl コメットさん☆(8票/67点)
 2、ジャングルはいつもハレのちグゥ (6票/47点)
 3、フルーツバスケット (5票/32点)
 4、学園戦記ムリョウ (4票/29点)
 5、地球少女アルジュナ (3票/25点)
 6、スクライド (3票/23点)
 7、NOIR (3票/22点)
 8、旋風の用心棒 (2票/20点)
 9、VANDRED the second stage (2票/19点)
 10、だいすき! ぶぶチャチャ(2票/18点)
 11、おじゃる丸 (2票/17点)
 12、ちっちゃな雪使いシュガー (2票/15点)
 12、花右京メイド隊 (2票/15点)
 14、サイボーグ009(2票/14点)
 14、デジモンテイマーズ (2票/14点)
 14、も〜っと! おジャ魔女どれみ (2票/14点) 
 17、Z.O.E. Doroles,i (2票/12点)
 18、機巧奇傅ヒヲウ戦記 (1票/10点)
 18、はじめの一歩 (1票/10点)
 18、ハンター×ハンター (1票/10点)
 21、ハル&ボンス (1票/9点)
 21、ヒカルの碁 (1票/9点)
 23、仰天人間バトシーラー (1票/8点)
 23、ザ・ソウルテイカー (1票/8点)
 23、ジーンシャフト (1票/8点)
 23、新白雪姫伝説プリーティア (1票/8点)
 23、超(スーパー)GALS! 寿蘭 (1票/8点)
 23、ナジカ電撃作戦 (1票/8点)
 23、バビル2世 (1票/8点)
 30、バンパイアンキッズ (1票/7点)
 30、まほろまてぃっく (1票/7点)
 32、あぃまぃみぃ! ストロベリー・エッグ (1票/6点)
 32、キョロちゃん (1票/6点)
 32、SAMURAI GIRL リアルバウトハイスクール (1票/6点)
 32、破壊魔定光 (1票/6点)
 36、星のカービィ (2票/5点)
 37、犬夜叉 (1票/5点)
 37、シャーマンキング (1票/5点)
 37、探偵少年カゲマン (1票/5点)
 37、ハムスター倶楽部 (1票/5点)
 37、パワーパフガールズ (1票/5点)
 37、フィギュア17 つばさ&ヒカル (1票/5点)
 37、ONE PIECE (1票/5点)
 44、しあわせソウのオコジョさん (1票/4点)
 45、おとぎストーリー 天使のしっぽ (1票/3点)
 45、キャプテン翼 (1票/3点)
 47、兼本さん宅 (1票/1点)
 47、地球防衛家族 (1票/1点)

 ◎OVAほか
 1、ねこぢる草 (5票/43点)
 2、サントリーCCレモン シンプソンズおでかけ編 (1票/10点)
 2、スウェットパンチ/ダン・ペトリー教授の憂鬱 (1票/10点)
 2、探偵シュベイブル (1票/10点)
 2、チェブラーシカ (1票/10点)
 2、伝心 まもって守護月天 (1票/10点)
 2、破邪巨星G弾劾凰 (1票/10点)
 2、ぷにぷに☆ぽえみぃ (1票/10点)
 2、フリクリ (1票/10点) 
 2、フルヴィーネクのサーカス (1票/10点)
 2、マジンカイザー (1票/10点)
 2、ミニハムずの愛の唄 PV(ミニハムず) (1票/10点)
 2、MEZZO FORTE (1票/10点)
 2、R.O.D. (1票/10点)
 2、ワン・モア・タイム PV(ダフト・パンク) (1票/10点)
 16、アニメーション制作進行 くろみちゃん (1票/9点)
 16、伝説のワニ ジェイク (1票/9点)
 18、とっとこハム太郎 ハム太郎のお誕生日 (1票/8点)
 19、せなけいこ おばけビデオ (1票/7点)
 20、エイリアン9 (1票/6点) 

 ◎総合ベストテン
 1、千と千尋の神隠し (8票/70点)
 2、Cosmic Baton Girl コメットさん☆(8票/67点)
 3、ジャングルはいつもハレのちグゥ (6票/47点)
 4、バンパイアハンターD(日本語版/英語版) (6票/47点)
 5、クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ! オトナ帝国の逆襲 (5票/43点)
 6、ねこぢる草 (5票/43点)
 7、アリーテ姫 (4票/35点)
 8、METROPOLIS (4票/33点)
 9、フルーツバスケット (5票/32点)
 10、学園戦記ムリョウ (4票/29点)

 点数はキネ旬方式で1位には10点、2位には9点と、点数を加算して計算した。総合ベストテンにおいてのみ、同点の場合、順位は上位点の多い方を先に並べた。鳥瞰してみて、ほぼ妥当なベストテン結果が出たのではないか。『キネ旬』は執筆者の方が読者よりアテにならないが、『アニメージュ』は逆だと言ってよさそうだ。
 実際、読者ベストテンと比べると、重なっているのが『千と千尋』と『フルバ』しかない。読者ベストテンがどれだけの傑作・佳作を無視しているか、分ろうというものである。
 総評でも「観ないまたは観られない作品の増加」と指摘しているが、『コメットさん』(14位)や『ハレグゥ』(30位)のようなテレビアニメですら票が低いのだから、やはり「見ようとしていない」人間が圧倒的に多いのだ。
 私が『コメットさん』や『ハレグゥ』を評価するのは、誰かに奨められて見始めたからではなく、あくまで自分の眼で見て「面白い」と判断した結果である。それが、アニメージュの執筆者たちの意見ともほぼ一致している。
 これがどういうことを意味するのか、若いアニメファン、オタクたちには理解できるだろうか。若いファンは、アニメを見る眼自体がまるでなっちゃないってことなんだよ。
 好き嫌いがあること自体に文句をつける気はない。けれど「好き嫌いだけ」で作品を評価されちゃ、そのジャンルは衰退する一方になるってことも知っておいた方がいい。


 マンガ、八神健『ななか6/17』7巻(秋田書店/少年チャンピオン・コミックス・410円)。
 あ、父の再婚ネタだ。
 あの、父親が母親と死に別れて、娘が年頃に育って、そのころ父親が新しい恋に落ちて、娘が「パパはもうお母さんのこと忘れたの!?」って傷つくってアレな。
 まだそんなありふれたの書くか……と私が文句付けると思ってるでしょう。
 残念でした。私、このパターン、大好きなのよ(^o^)。
 小津安二郎の『晩春』っつーか、広津和郎『父と娘』以来の、ホームドラマの基本ですからね。
 ラストはたいていそれなりのハッピーエンドに落ちつくとは言え、娘が一度はグレる、というのは極めてリアルな心理描写ではないかって思うわけです。ワケシリ顔に、いかにも物分りがよく「父さんの人生なんだから」って最初から許してしまうような展開、かえって嘘臭いじゃないですか。人間ならヒガミとか恨みとか嫉妬とか、あって当然……とは思いません?
 今回のななかが秀逸だ、と思ったのは、分裂した6歳のななかと、17歳の七華、二人ともが一旦は父を拒絶する、という展開である。17歳の七華は子供ではないのだから冷静な対処をしそうなものなのに、やはり心の中で6歳の七華に涙を見せるのだ。
 定番ものはもうたくさんのバリエーションが作られているために、かえってアレンジの仕方が問われる。人格分裂と絡めてこのパターンをやったのは意外と少ないんじゃないか。今回はななかなかの秀作である。

2001年05月14日(月) 今日の実験……失敗/今週の少年ジャンプ『ヒカルの碁』



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藤原敬之(ふじわら・けいし)