無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年11月04日(日) デリケートにナビして/映画『紅い眼鏡』/アニメ『ターザン』/アニメ『サイボーグ009』第4話ほか

オタアミ当日まであと20日! 20日しかないのだ!

 せっかくの休みなので、午前0時から、眠らずにそのままCSチャンネルNECOで押井守特集、『紅い眼鏡』と『TALKING HEAD』を見る。
 もちろんどちらも初見ではないが(劇場で見たかったが、どちらも福岡には来なかった。当時は押井守も超マイナーである)、ビデオ、LDになった途端、繰り返し見て、すっかり押井守フリーク度を一気に跳ね上げさせてしまった快作である。
 いやあ、『紅い眼鏡』では、千葉繁さんの熱演はもちろんのこと、玄田哲章さんの意味なしダンス、チャイナドレスも艶やかな鷲尾真知子さん、猫印が似合う田中秀幸さん、リアルな立ち食いのプロぶりを魅せてくれる天本英世さん、なんと言っても、世界映画史上に残ると私が断言して憚らない兵藤まこの妖精もかくやの超絶的な美しさ。こんなにオタク心をくすぐってくれる映画も滅多にない。日本映画ベストテンを選べと言われたら、やっぱり私ゃ『紅い眼鏡』を入れちゃうなあ。
 今、見返して気がついたこと、これ、映画のワク組というか、「状況」だけで成立させてる映画なんだね。何しろ、百々目紅一がこの街に「帰ってくる」という「状況」はあるのだけれど、「なぜ帰ってきたのか」は一度も語られない。主人公の「行動原理」が描かれない映画なんてフツー、ありえんわ(^_^;)。もちろんそれは押井守の確信犯的演出なのだろうけど。
 押井守を語るのに、「繰り返される時間」とか「夢」とか「今いる現実の不確実性」とかいろんなキーワードがあるのだけれど、これ、実はモチーフ(素材)ではあるけれど、テーマ(主題)ではないのだよ。「愛」だの「正義」だの「平和」だの、テーマがなきゃ映画は作れない、あるいは作っちゃならないなんて考えてる連中は、映画をテーマに従属させてるだけだ。
 映画は映画そのもので成立する。それを示してくれるから押井守は面白いのだ。

 あ、ちなみに「TALKING HEAD」ってのは、映画の登場人物が観客に語りかけてくるかのように見せるために真正面から顔だけを撮るショットのことです。だからこの映画のラストも「TALKING HEAD」。『アヴァロン』もそうでしたね。
 
 NECOの押井特集、このあともまだ『宇宙貨物船レムナント6』と続くが、これは厳密には押井作品じゃない。監督は万田邦敏という人、押井さんは「総合監修」という肩書きだけれど、実際には殆ど名前を貸しただけらしい(「レムナント」って命名は押井さんだそうだけれど。「面影」とか「名残」って意味だけど、押井さんは「残りもの」とか「端切れ」ってニュアンスで付けたようだ)。それなら『ケルベロス』を放送した方がよかったろうに。押井さん自身、この映画については「日本人が本格SFやるのはムリだ」と言いきっちゃってるんだよねえ。


 夜が明けても朝っぱらから住んでるマンションの会合。議題は築10年を迎えるマンションの大規模改修工事の件。
 しげと結婚してすぐに新築のこのマンションに入居したので、結婚10周年ってことにもなるんだなあ。しげは「あんたと知り合って、もうすぐ人生の半分以上になるよ」なんて言われると、自分もえらく年取ったような気分になるが、実際この10年で白髪は増えるわ、髪自体が薄くなるわ、肌の張りはすっかりなくなるわ、だいたい日々の生活で無理が利かなくなるわで、中年化どころか老人化はしっかり進んでいるのである。
 人間って生き物なのだなあ、ということを自分の体で実感する毎日、そのうち目もつぶれ身動きが取れなくなるのもそう遠い将来ではない。それまでできるだけ読みたい本を読み、見たい映画を見てたいものだ。
 って、実際そうしてるけど。

 で、そういう生活を志してる身に、マンションの会合なんて時間の浪費に過ぎんのだが、改修工事の話なら顔を出しとかないわけにはいかないなあ、とマジメに出てみたのだが、出席者は50世帯くらいあるうちのわずか10世帯程度。
 しかも、「なんでこんなに出席が悪いんだ」と延々一時間も怒鳴り続けるオッサンが一人いてうるさいのなんの。
 実際、この十年、この人は同じことばかり言ってて、逆にそのせいで人が集まらなくなってんだけど、その自覚がないんだよねえ。そのくせ「こんなに人がいないんじゃ、協力はできん」とか抜かしてやがる。自分にもとからやる気がないくせに人のせいにしてんだもんなあ。

 ああ、こんな下らん会合のせいで、日曜の朝のアニメ、全部見逃した。もう二度と出んぞ、くそ(いや、出ないわけにはいかないのだが)。
 疲れきって部屋に戻った途端、睡魔に襲われて寝る。
 しげはとうの昔に練習に行ったらしくて部屋には不在。しげはこのマンションの会合に絶対出ようとしないが、私だって出たくて出てるわけじゃないのに、イヤなことは全部を私に押しつけてるんだものなあ。少しは私の苦労も肩代わりしてほしいものだ。


 昨日WOWOWで放送してたのを録画してたディズニーアニメ『ターザン』を見る。
 どんなに酷いアニメかと思ったら、それ以下だった(^_^;)。
 ……なんだあのターザンのキャラデザインは。『グレイストーク』のクリストファー・ランベールのまんまじゃないか。これは盗作にはならないのか。で、ターザンと言えばあの雄たけびの「ア〜アアアア〜、アアアア〜」だけど、これはジョニー・ワイズミューラーのころのものをそのまま使用。……版権はちゃんと取ってんだろうな。ディズニーアニメは数々あれど、ここまでバチモン臭いやつはさすがに初めてじゃないか。
 更に文句をつければ、映画の背景に白人至上主義があることはミエミエである。
 騙されちゃいけないのは、アメリカ人たちがこういう密林ものを映像化するときにジャングルを蹂躙する悪役の白人を配置するのは、自分たちの差別意識を糊塗するための姑息な手段に過ぎないってことだ。
 「オウ、ワルイノハ、ジャングルミダスハクジンノホウデース、ジャングルノケダモノタチ、ジユウニサセナケレバイケマセーン」
 てめーらに言われなくたって、もとからジャングルは自由なんだよ。だいたいそのジャングルの獣たちを擬人化して白人の演技つけさせてるのはなぜなんだ。ケモノたちも白人並に知性があるから殺しちゃいけないとでも言いたいのか?
 で、ターザンの方には逆に四つんばいさせたりして、ゴリラ的演技をさせてやんの。……骨格が違うから、そんな動きはできませんって。
 「ワタシタチニンゲンモー、ケダモノタチノォ、ナカマニィ、ナレマース」ってことかよ。この、「未開のものに阿って摺り寄る」態度のイヤラシさはどうだろうね。
 要するに白人の方がえらいと内心思ってて、他の民族や動物たちを「低いもの」と見なしてるから、そういう腐れた演出をつけちゃうのだ。昔のジョニー・ワイズミューラーの時代だってそこまで酷い演出はしてないぞ。
 ……いやもう、ゴリラたちが人間っぽいしぐさするたびデザインがリアルなだけに気持ち悪くて。
 子供向けアニメが動物を擬人化するときは、そのデザイン自体をカリカチュアするのが普通だ。ミッキー・マウスはそうしてるのに、なぜ『ターザン』ではそれをしないのか。ディズニースタッフ、頭の中がウニになってんじゃないのか。
 ……ま、原作のバローズのファンや、昔の映画のファンは見ないほうがいいよな。
 基本的にアニメが何かわかってないスタッフが作るとディズニーアニメが出来あがるのだ。っつーか、ディズニーがアニメで出来のいいの作ったことなんて殆どないけど。
 ウォルト・ディズニーは今年生誕100年だそうだが、私ゃ坂妻生誕100年の方がよっぽど意義があると思うぞ、いや、マジで。
 

 夕方、しげが穂稀嬢を連れて帰ってくる。
 気がついたら穂稀嬢、延々とエロばなしを3時間(^_^;)。いやもう、とても内容はここには書けないっス。早いとこ独立してパソコン買ってネットやれよう。上を下へのくんずほぐれつの文章、ネットに流したら、ヘンなファンがつくこと受けあいだぞ(^^)。
 でも、穂稀嬢の彼氏はと言えば、穂稀嬢にもっと清純でいてほしいそうである。けれど、それはちょっと無理な相談だと思うのだが。いや別に穂稀嬢が汚れてるって言いたいわけじゃないけど(^_^;)。


 アニメ『サイボーグ009』第4話「死闘の果てに」。
 原作ファンには先刻ご承知の0010の設定だが、先週の予告編でもちゃんと隠してくれていた。こういう細かい配慮も、今回のアニメ化が決定番と言いたくなる根拠の一つ。
 001が睡眠中、009が負傷中という中で、残りの00ナンバーサイボーグたちが一致協力して0010に立ち向かい、あわやというところまで追いつめる描写は、原作にないオリジナルだが、これがもう盛りあがること盛りあがること。
 樹木の間を縫うように移動することで、0010の加速装置の効果を減殺し、空中に飛び出したところをすかさず攻撃、海に叩き落して電撃をも使えなくする。ああ、なんてチエのあるシナリオ! シナリオにはやはり知性が必要なのだ!
 そしてそこでついに0010の秘密が明かされ、それからは原作通りの展開になるのだが、このつなぎが実にスムーズで違和感がない。
 ちゃんと原作の名セリフも使ってくれてるんだから、ねえ、おいちゃん!(だれや)
 原作の換骨奪胎の見本のような展開は、もう生きてこのアニメが見られてよかったと言いたくなるほどに感激的でありました。

 で、今回判明した原作にはない超オドロキの新設定。
 009を看病する003が告白する。
 001から004までの四人は、プロトタイプで、大戦直後に改造が行われ、そのときから彼らの時間が止められてしまったのだとか。
 003が淋しく微笑んで呟く。
 「……こんなおばあちゃんでがっかりした?」
 009はただ黙っていただけだった。
 しかし、それではいけない! 誰かが003に返事をしてあげねば!
 そうだ、私が代わりに答えよう!
 「そんなことはないよ003、君はきれいだ! 美しい! 星よりも月よりも太陽よりも輝いているよ! 本当に眩しいくらいさ!」
 何を言ってるんだ私は!
 ……ああ、旧知のキャラだというのにこうも簡単に転ぶことになろうたあ思わなかったぜ(^_^;)。
 マジメなことを言えば、これで004のベルリンの壁のエピソードが描けるようになったってことだよな。……でも003の兄ちゃんのジャンはどうなるんだろ? 爺さんで登場させるのか? 008あたりは傭兵経験があるような設定に変えられるのかなあ。


 穂稀嬢をしげの車で送って志免まで。
 穂稀嬢のナビが、裏道細道を選ぶ初心者泣かせのもので、しげはしょっちゅう「くわーっ!」とか「なんだとーっ!」とか叫びながら運転している。
 「あ、その道、行って下さい」
 「……暗いやん」
 「信号のある道、嫌いなんですよ」
 「……信号のある道、選んでくれえええ!」
 私もそう切に願いたい(ーー;)。
 初心者ができるだけ安全運転を心がけるのは当たり前の話だが、乗ってる人間は案外乗り心地が静かなものだから、つい「運転がうまい」と錯覚してしまうのである。穂稀嬢、「彼の車に乗ってるより断然いいですよ」と言うが、しげは慣れてないからおとなしいだけなんだってば。今まで事故が起きてないのは僥倖だって面もあることを、しげの同乗者になるなら知っておいてほしいのである。
 でも穂稀嬢の彼氏、そんなに運転が荒いのだろうか。なんでもサイドブレーキに助手席の穂稀嬢の手を乗せさせて、その手ごとブレーキを握って運転してるそうだけど。……危ないことなの? それって。


 穂稀嬢を送り届けたあと、帰り道で「ほんだらけ」という古本屋による。
 サトウハチローの『トコちゃんモコちゃん』が100円だったので思わず狂喜。でもサイフを持ってこなかったので、しげに買ってもらう。
 駐車場から車を出すときに、しげ、電柱に車のケツをぶつける。幸い事故と言うほどのものではなくて、電柱にも車体にも全く傷がついていなかったが、しげはしょっちゅう後方確認を忘れているので、そのうちどこかでカマを掘られることになりそうな気がする。
 あと、夜はちゃんとライトをつけようね。 

 先日に引き続き、晩飯は「スタミナ太郎」。
 けれど前の轍を踏まぬよう、焼き肉は控えめにして、おかずを何種類も取り揃える。しかし、出物が多くて、生活費が苦しいときに限ってこうゼイタクをしたくなる心理って、一体何なんだろねえ。


 マンガ、八神健『ななか6/17』4巻(秋田書店・410円)。
 いや、いきなリ婦人警官の看護婦の、コスプレものに路線変更されても(^_^;)。
 一応、その辺の話は場つなぎのエピソードで、後半が本編、という感じだが、そろそろななかの記憶が戻るかも、というネタで引っ張るのも辛くなってきた感じ。で、ついに雨宮さんの告白、という展開になってきたんだと思うが、マンガのセオリーから言えば、雨宮さんの恋が報われるはずはないのである。
 でも、この話ほどアンハッピーエンドが似合わない話もない。もともとななかが6歳児の心に戻ってしまったのは、「人生やりなおし」のチャンスだったはずだからだ。稔二くんは、ななかだけでなく、雨宮さんも幸せにしなければならない。そうでなければこのマンガは終われない。何となく作者がそこまで考えずに話作ってないかなあと心配になるんだけど。

2000年11月04日(土) まさかあの人があんな人だなんて……


2001年11月03日(土) 10000HIT!o(^▽^)o /映画『エボリューション』/『電脳なをさん4』(唐沢なをき)ほか

オタアミ当日まであと21日! 21日しかないのだ!

 え〜っと、おかげさまで、10000HITを達成することができました。
 これもひとえにみんな私のおかげでございます(←もうだれが元祖かわかんなくなってるギャグ)。
 見事10000番をゲットされた方には何か粗品を差し上げようと掲示板に告知までしていたのですが、残念ながらご連絡はありませんでした。この日記の読者の半分は、Googleやgooなどで検索をかけてくる人なのですが、ここ何週間かは、「フルメタル・パニック!」で検索してくる人が異常に多い。日に数件は必ずあるという状況。
 そんなん私は「放送延期はなんでなんだ」と喚いただけだっちゅーのに、それ以上の情報提供には答えようがないっスよ。こういう人がキリ番ゲットしても、連絡して来ないだろうことは仕方のないことではあります。
 ましてや、10000番をゲットした人はどうやら「あずまんが」で検索してきた人らしい。日記のタイトルにオタクアミーゴスを入れちゃったせいか、よっぽど濃いあずまんがネタを期待したものか。
 んじゃ私は「ちよちゃん解剖図」とかをイラストにして載せとかなきゃならんのでしょーか。どっちかっつ〜と私は榊さんかおーさかを描きたい(もっとも私の絵だとどれもこれもラムちゃんになってしまうのがネックだが)。せーふくで随分抑えられてるが、アイツら結構張りのいいムネをしていると見ている(見てどーする)。

 それにつけても、つくづく、ホームページ立ちあげなきゃならんなあと思うこのごろである(と言いつつ、もう1年が経とうとしているのであった。はっはっは)。この日記にはホントに毎日、好き勝手なことばっか書いてるけど、オタクな情報の発信地には全くなり得ていないのだよねえ。

 
 さて、今日は朝からキャナルシティで映画『エボリューション』。
 公開初日の第1回目から行こうってんだから、リキ入ってるように思うだろうが、もちろん入っているのはしげである。
 雨降りだし、今日もロドリゲス(今度、正確な車種をしげに聞いておこう。軽だってことはわかるが、形状をうまく説明できん)で行く予定だったのだが、ウィンカーの調子が悪いということでいきなリ車検に出しているので、バスと徒歩である。
 キャナルシティ、交通機関を利用すると非常に便が悪い。博多駅から10分ほど歩かねばならないのである。
 もっともしげは私と相々傘で並んで歩けて嬉しそうだが、しげとの身長差が15センチあるので、歩幅を合わせるのがヒト苦労なのである。しかも、私が一生懸命同じ足を出そうとするのに、しげは逆の足、逆の足を出そうとする。
 「コラ、左足から出せって言ったろ?」
 「え? でもそれじゃ二人三脚にならないじゃん」
 「そりゃ、足を結んでる場合だろうが!」
 言っとくが、並んで歩くの、今日が初めてじゃないからね。この会話を私はしげともう何十回もしているのだ。なのに、10年一緒に過ごしてて、しげは未だに寄り添った歩き方一つ覚えない。なんで私ゃ自分の妻と雨ん中、おしくら饅頭しながら歩かにゃならんのか。
 ……雨はヤだねえ。

 映画『エボリューション』、『ゴーストバスターズ』のアイバン・ライトマン監督だけに、そう外したものは作らんだろうと思ってたら、筋立てが全く『ゴーストバスターズ』だったのには呆れた。
 つまり、進化していくエイリアンを退治しようとする主役チームを、おバカな軍幹部が自分たちのメンツのために排除するけれど、最後の土壇場で主役たちが見事エイリアンを撃退、大逆転の勝利ってパターン。
 キャラクター配置もまんまで、女に手が早くて陽気なオーランド・ジョーンズをビル・マーレイに、学究肌のデビッド・ドゥカブニーをハロルド・レイミスに、抜け作ショーン・ウィリアム・スコットをダン・エイクロイドに置き換えたら、あらビックリ『ゴーストバスターズ』のできあがり……ってことは、つまりこれもドナルド・ダック、ミッキー・マウス、グーフィーの『おばけ退治』と同趣向ってことになるのだな。
 もっとも、余りにそのまんまじゃいくら何でも芸がないと、多少のアレンジはしていて、ドゥカブニーが、研究熱心な余り、かつてワクチンの開発に失敗して国防軍の男性数万人をインポにしてしまった、という輝かしい経歴を付け加えてはいるが、このギャグが余り利いていない。
 ともかく、主役のドゥカブニーがどうしようもないくらいの大根、これがもう映画のテンションを下げてることったらないのだ。コメディ演技が基礎から全くできていないのである。もちろん、これはふざけて大仰な演技をしろということではない。動きにリズムが全くないので、ギャグの間をことごとく外しているのだ。『Xファイル』ではたっぷり観客を笑かしてくれたけれど、あれは本人だけはマジメな演技をしてるつもりなのを勝手に観客が笑ってただけなのであって、ドゥカブニー自身に客を笑わせるだけの演技力があったわけじゃない。
 やっぱりシロウトをコメディに使っちゃいかんよ(-_-;)。
 だから、ダン・エイクロイドが市長役で登場してきて、きっちり抑えたコメディ演技をしてくれると実に安心して見れるのだけれど、それで映画が面白くなるかと言うとそこまでにはならない。ああ、ともかく一つ一つのギャグが浅くて笑いにまで至らないのがもどかしいったら。
 ああ、あともう一つ、エイリアンをシャンプーで倒すってオチ、ゆうきまさみの『鉄腕バーディー』のパクリでした。つくづくハリウッドって、オリジナルな芸がなくなってきてるのな。


 帰りに福家書店と博多駅の紀伊國屋に寄って、買い損なってたマンガを何冊か買う。
 本題にカネを使って貧乏になったので、昼飯はバスセンター地下の安い定食屋で、私は400円のカツ丼、しげは同じ値段の天丼。もっともこれを二人で半分分けするのだから同じことだが。
 ここのカツ丼、安いだけで汁が甘ったるくべとついていて実に不味い。天丼に至っては、ネタの不味さだけが舌に残るひどいもの。なのに堂々と看板に「某マンガでここが美味しいと紹介されました」と謳ってある。そのマンガも結構有名なグルメマンガなのだが、作者は実はとんでもない舌バカじゃねーのか。それとも昔は今より美味かったのか。


 夕方、ずっと『カスミン』の裏番組で見れなかった『バンパイヤン・キッズ』を見る。久しぶりの愛川欽也の声優復帰作品だが、すごく面白いと言うほどではない。
 偶然、写した人を一番本人の嫌う姿に変えてしまう呪いのカメラを作ってしまった吸血鬼のパパが、人間を困らせてやろうとするが、そのカメラをトラックの上に落としてしまい、その行方を追ってドタバタを繰り広げる、という定番ギャグ。
 でも、「呪いのカメラ」ってネタと、その「オッカケ」ネタとを合わせるのはそれぞれの面白味を相殺しちゃう結果にしかならない。ギャグってものをライターが分かってないのだ。それとも子供向けギャグだから、ホントに呪いのカメラを使用するシーンを作っちゃいけませんなんて規制があるのか。
 絵柄は確かにマンガチックで可愛いけど、これも毎週追いかけるほどじゃない。


 マンガ、唐沢なをき『電脳なをさん4』(アスキー出版局・1470円)。
 今回の新ネタは『マクマクアザラク』『まっく道』『ブラック・マック』など。考えてみたら、一巻で出て来てもいいくらいのネタじゃないか。まさしく「世に元ネタのタネは尽きまじ」だなあ。また、1巻から延々と続いているネタも『マッキントッシュあらし』『Macロボiマッキーン』などがあるが、逆になぜこんなマイナーどころを延々と続けてるのか、という疑問が感じられるところがいかにもなをきさんらしくてよい。でもついに『あらし』もネタが尽きたか最終回。ということはこのマンガ自体、次巻で終わるのかなあ。残念だなあ。
 やり残したネタはなかったろうか。っつーか、余りに有名過ぎて、これやってないっての、まだいくらでもあるとは思うが。
 今巻でちょっと残念だったのは『クレヨンしんちゃん』の模写が絵柄を似せて描かれてなかったことである。まあ別にいいんだけど。


 『コミック伝説マガジン』No.3(実業之日本社・380円)。
 今度のメインは望月あきらの『ゆうひが丘の総理大臣』だったけど、なぜこれが「伝説」で復活なの?
 望月あきらなら代表作は『サインはV』か『ローティーンブルース』のほうだろうし、先生もので考えても『ドカドカドッカン先生』のほうが先で、マンガとしての完成度もそっちの方が高い。『総理』が選ばれたのは単にテレビ化されたやつだからってことなんじゃないのか。
 やっぱり復活させるマンガの選択が特定の世代に阿ってる印象は拭えないのはこういう雑誌の宿命か。
 しかも新作は毎号往年の輝きがすっかり褪せたものばかりで、かえって単行本未収録の坂口尚『ウルフガイ』や山上たつひこ『岩風呂くん』の再録などの方がよっぽど面白い。でもこういうイヤごとばかり言ってること自体、No.1の『鉄腕アトム』みたいな珍品が描かれる根を断つような行為になっちゃうので、まあ、「もちっとマンガの選択に気をつけようよ」くらいに留めておくのが無難かな。
 夏目房之介が熱狂的なツツイストだったってことは知ってたけど(『伝説巨神ツツイング』を覚えている人はいるかな)、実際に筒井康隆のマンガのアシストをしてたんだなあ。『ワイド仇討』の下描きは全部夏目さんによるものだそうな。言われてみると、陸蒸気の中での歌舞伎風の演出なんか、夏目さんっぽい(っつーか、手塚治虫の影響なんだろうけど)。
 実のところ、この雑誌で一番読み応えがあるの、『筒井康隆全漫画』の再録と解説だったりするのだ。この機に、また筒井康隆の新作マンガを、というところまでいってくれると面白いんだがなあ。

2000年11月03日(金) 文化の日スペシャル/映画『マン・オン・ザ・ムーン』ほか


2001年11月02日(金) スカートの下のお花畑/『HUNTER×HUNTER』13巻(冨樫義博)/『20世紀少年』7巻(浦沢直樹)ほか

オタアミ当日まであと22日! 22日しかないのだ!

 いきなりだが、本日は身近である事件が起こったので、それについて書く。
 と言うのが、職場の同僚の知り合いが盗撮の現行犯でタイホされたのだ。
 新聞を読んでいた同僚が、急に「ああ!こいつ知ってる!」と言い出したので、なんだなんだと私も新聞を覗いてみた。

 今朝の西日本、読売両紙によると、博多駅前のビルの某書店(あそこだろうと見当はつくが一応伏せとこう)で、某高校の某教師32歳(西日本の方には実名も載っていたが、これも伏せる)が、女子高生17歳の背後に立ち、ショルダーバッグに仕込んでおいた特殊レンズ付きのビデオカメラで、スカートの中味を撮影していたのを、警備員に発見されて取り押さえられた、というのである。
 更に自宅を調べてみると、路上や学校内でスカートを盗撮したビデオテープが十本見つかった。犯人の教師は独身で、「女性とうまく交際できず、鬱憤を晴らそうと、約5年前から盗撮を始めた」と供述しているんだそうな。

 女性とうまく付き合えないのなら、ソープとかに行きゃいいじゃないか、何も女子高生のパンティ覗かなくてもよかろうにとも思うのだが、ここが犯人が教師である、という点で、一般人の感覚とは違っているのかも知れない。
 私は思わず同僚に、「どんな人だったんですか? いかにもそんなことしそうな人だったんですか?」と、芸能レポーターみたいなことを聞いてしまったが、同僚の返事は「いや、マジメで頭の切れる人でしたがねえ」という当たり前のもの。
 要するに学究肌で世間知には疎い、というタイプだったのであろう。
 以前、「“裏”モノ会議室」で、どこかの新聞の読者欄だったかに載ってたという現役教師の、「男性教師の前で女子高生が平気でナマ足見せたりするんですよ! 欲情するのも当然じゃないですか!」なんて内容の投稿が俎上に上げられて、「おい、そりゃ欲情する方が異常だよ」と突っ込み入れられてたのを思い出した。なんか、その投書のヌシとこの犯人、どこか似通った印象があるんだよなあ。
 榎本ナリ子の『センチメントの季節』みたいに、「女子高生だから」「制服を着てるから」欲情するって感覚は、相当幻想性が強い。フェティシズム自体を否定するつもりはないし、日常は小さなフェティシズムの集積と言ってもいいくらいだが、せいぜい「どこそこの学校の制服は可愛いね」くらいで留めておくのが無難だ。明らかにこの犯人、その一線を越えている。
 でも、果たして、このバカ教師たちだけが特別ヘンタイ的な教師だったのだろうか。

 いや、教師がみんなヘンタイだと言うつもりはないが、私には、少なくともたいていの教師が、自分の価値基準がどれだけ世間の常識との間に齟齬を来たしているか、自覚していないんじゃないか(というより、教師だけが持っている共同幻想の中にいて、世の中がまるで見えてないんじゃないか)って気がしてならないのである。
 なんだかなあ、学生の頃、教師から叱られるたびに「口で言って分からんか!」ってフレーズをよく聞かされてたけど、聞くたびに「この教師アホや」と思ってたもんである。だって、結局これって「口で言って分らないから、怒鳴ったり暴力を振るっていいのだ」という自分の「暴力」(精神的なものであろうと物理的なものであろうと)を肯定するための口実として言ってるだけなんだもんね。更にはそのことが生徒にバレバレだってことにすら気付いてないのよ。私は叱られながら、なんでこいつはこんなにバカなんだと内心呆れていたもんだった。
 こんな知能程度の低さが現れるような言葉を平気で口に出来るって、いったいどういう精神構造をしてるんだろうと謎に思ってたものだけど、要するにこれも教師が「幻想」の世界にいることの証明なのだね。
 教師は多分一人一人が自分なりの「理想」やら「信念」を持ってるんだろうけど、生徒であるこっちにしてみりゃそんなん自分になんの関係もないことなのである。なのに、自分の「信念」が生徒に通じる、「生徒は善導できる」と考えてる時点で、全ての教師は自分の幻想の中に閉じこもってしまっているのだ。
 熱血教師とヘンタイ教師はその幻想性において実はごく近しい。どっちも生徒にありもしない「特別」な何かを見出してしまっているという点においては。彼らが見ているのは常に現実にはありえない美しいだけの「お花畑」である。

 もちろん、我々は何一つ幻想を抱かずに生きて行くことはできない。「現実を生きる」なんてことはそれ自体が滑稽な「幻想」だ。だが、自分の持っている幻想が他人に受け入れられるものかどうか、それを判断する力は生きていく上で必要不可欠なことだ。なのに教師にはそれが決定的に欠けているのではないか。
 私ら夫婦にはまだ子供がいないけど、いたとしても学校になんかやりたくない。いや、マジで。
 親が子を学校にやるのは、実のところ「ほかに選択肢がない」「行かさないわけにはいかない」という消極的な理由が殆どなんじゃないのか。「学校」に行かなくても社会人になる手段が他にたくさんあれば、そっちを選ぶ親だってドッと増えると思うのである。
 生徒が教師の幻想、いや妄想に付き合わされて、被害を被っている点では、授業も痴漢も同じことだ。義務教育なんて小学校だけで充分だし、高校への進学率が90%越えてるなんて、生産人口の高齢化を招いてるだけだ。いい加減、学校制度の縮小、廃止、民営化も含めた構造改革もやっちゃったほうがいいと思うんだけどなあ。そうすりゃ教師たちも、ちったあ世間に近い幻想を持ってくれると思うんである。

 誤解のないよう言っとくが、私が否定してるのは「学校」であって、「学」自体じゃないからね。念のため。

 あと、「特殊レンズ付きカメラ」というのがどんなのか記事だけではよく分からなかったが、通販かオトナの玩具屋で購入したのだろうか。そっち方面には疎いんで、どんな品なのか誰か知ってたら教えてください。いや、別に購入はしませんが(^^)。 


 今日も行き帰りはしげに送ってもらう。
 なぜか帰りはまた駐車場で20分待ち。時間は予め教えてあるのに遅れて来るのは「どうせまた残業で待たされるんでしょ」と怒ってるのかも。でもまだ秋だからいいけれど、真冬に待たされるとマジで風邪引いちゃうよん。
 (T^T)(^T )(T )( )( T)( T^)(T^T) ヒュルルル。
 しげは今でも充分寒いのか、カーエアコンで暖房を懸命に入れようとするが、なぜかフツーの風が送られるばかりで、まるで暖かくならない。
 「えい、もーいい! 暖房なんか入れちゃらん!」
 とスイッチを切るが、それじゃますますイミないじゃん(^_^;)。

 銀行に寄ると、マンションの管理費がなぜか今月はいつもの月の倍額引き降ろされている。今月から駐車場代がかかるのは分かるが、そんなに? 管理会社に聞いて見たら、あと三ヶ月にいっぺんの水道代も引かれているのであった。
 うわあ、月末までの予算の計画が思いっきり狂っちまったぞ。これでしばらく、買い置きのレトルトパックだけでやり過ごさなければならなくなってしまった。……しげの送り迎えで、タクシー代が随分浮くと考えていたのだが、計算違いだったなあ。
 でも、そんなこと言いながら、コンビニに寄ったら「おっ、『HUNTER×HUNTER』の新刊♪」とか言って買ってしまうのである。自分で自分の首を締めるとはこのことだ。

 しげ、車庫入れのときに後方の車を気にしたのか、なんの気なしに「悪りいね」と口にしたあとで、「『悪いね』と言ったら思い出すことって一つだよね」と聞いてくる。
 「……わりいねわりいね、ワリーネ・ディートリッヒ?」
 ちょっと疲れ気味にそう言ったら、しげ、得たりや応、とばかりに「だよね!」と笑う。
 小松政夫さん、お元気かな?


 林忠彦『文士の時代』(朝日新聞社)。
 バー「ルパン」での太宰治の写真が一番有名になったことが、生前の林さんには痛し痒しだったらしい。どの世界でもそうだが、作者の代表作と思っているものが世間の認める代表作とは違っている、ということはよくあることだからだ。
 確かに、作家たちの写真を眺めて行くと、太宰の写真と比べて遜色のない、いい表情のものがゴマンとある。有吉佐和子の若いころがあんなに可愛いなんて、ちょっと信じられないくらいだし。
 けど、そこにこそ写真と言うものの芸術性の特殊さがあるのだと思う。写真家の技術や意図が被写体をいかようにも見せられると言うのは当たってもいるし外れてもいる。被写体なくして写真がありえないことを考えればそれは自明のことだ。被写体のオーラ(この言葉は好きではないのだが)が写真の方向性を決定付けてしまうことも往々にしてあるからだ。
 個人的には微笑む坂口安吾や柴田錬三郎も見てみたい気がするが、それは被写体があくまで拒んだことであるのだろう。苦虫を潰したあの顔が、「文士」として撮られるべき彼らの「顔」なのである。
 

 マンガ、冨樫義博『HUNTER×HUNTER』13巻(集英社・410円)。
 ……あれ? 記憶と話がつながってない。
 クラピカ、いつの間にクロロ捕まえたんだ。センリツなんてキャラ、記憶にないぞ。……もしかして私、12巻読み損ねてる?
 これだけ続きもののマンガ買ってりゃ、買い損ねもあるかもしれないし、買ってて読み逃してたり、読んでても次の日にゃ忘れてたり、いろいろあるたあ思うんだが、それにしてもこう、きれいサッパリ忘れるかな。
 やっぱり、昔ほど冨樫さんのマンガ、面白いと感じてないんだろうなあ。


 マンガ、浦沢直樹『20世紀少年』7巻(小学館・530円)。
 肝心なところの謎は隠したまま、まだまだ引いてもう7巻。ようやく「血の大みそか」の謎が語られてるけれど、まだまだ20巻以上は費やしそうだし、「トモダチ」の正体が明かされるのはずっと先なんだろう。
 実は、私は勝手に友達はケンヂ自身と思って読んでいる。……って、それまんま『プリズナー』じゃん(^_^;)。もちろんもっと意外な人物を浦沢さんが描いてくれることを期待してるけど。

2000年11月02日(木) 部屋片付けてたらあちこちから○○が……/『古館伊知郎トークブルース・お経』



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藤原敬之(ふじわら・けいし)