たりたの日記
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多くの学校は9月1日から始まり、8月30日や31日は、最後の夏をどう過ごそうかと、少しばかり、悲愴感も覚えながら、精一杯夏休みを楽しもうとする時なのだが、幸か不幸か、わたしの勤める区の学校は、夏休み明けが25日。 わたしの仕事も23日から始まっている。 それでも、どこか、まだ夏休み中の出勤のような気分があるのも、今日がまだ8月だからなんだろう。電車の中もがらんとしていて、夏休みの様子だからなのだ。
そんな気分の中で、森絵都を読んでいる。 「永遠の出口」 とてもいい。 いい作家に出会った。
さて、次の乗り換えにはまだ時間がある。 読書をつづけよう。
上野の不忍池は好きな場所のひとつだが、 この夏、初めて、夏の蓮の葉や花を見る機会があった。 なんというワイルドな、そして輪郭のはっきりした植物だろう。 その葉の大きな力強さに捕えられ、その花の他の花にはない、きっぱりとした美しさに魅了された。
昨年7月30日に生まれたれおはちょうど1歳になった。 息子たちにとっては親になっての1年、夫とわたしにとっては祖父母としての1年。 生まれたばかりの小さな新生児が、鍋や食器を見つけるや引っ張り出していたずらを始めるようになる。 目の前のコップには必ず手を突っ込もうとする。 母親の姿が一瞬でも見えなくなると泣いて訴える。 人見知りをするので、わたしがれおを抱けるのは彼が眠っている時だけだった。
赤ん坊の成長は目覚ましい。 しかしまた、80歳の母達を見る時、この1年の老いの進み方もまた大きい。 1年後は、どういう夏を迎えているのだろう。
2010年08月08日(日) |
父のベッドのまわりに |
この日の朝、父のベッドを囲んでいたのは、母、夫、長男夫婦と孫のれお、そして次男。 父はわたし達のことは認識できないが、れおがひいおじいちゃんに初めて会う場にみなが集うことができてよかった。 こんな機会ももうないかもしれない。
数日前、実家の家の片づけをしていたら、父の予科練時代の写真が出てきた。 もしかすると戦地に赴き、命を落としていたかも知れない。そうすれば、ここにこうして父の後に子と孫と曾孫が続くこともなかったのだと思う。
この日は宮崎から大分へ移動。 宮崎のひいおばあちゃんに会ったれおくんは大分のひいおばあちゃんやひいおじいちゃんに会うことになる。
昨年の夏の日記には、青島海岸でヨガをする写真があるが、 この日もまだみんなが眠っている早朝に部屋を出て、ひとり海岸を散歩する。
水平線から昇ったばかりの太陽をカメラに修める。
2010年08月05日(木) |
宮崎行き れおくん初めて海へ |
5日から7日まで二泊三日で夫の実家の宮崎へ。 松林の美しい一ツ葉海岸にあるコンドミニアムタイプのホテルに、義母と孫も含む我が家のメンバーが集合。
一歳になったばかりのれおくんにとっては初めての海体験。
向こうに見える山は、はいだて山。 わたしの生まれた家の前の道に立つと道の向こうに 大きく、くっきりとこの山が見えていた。
生まれた時から視覚の中にこの山があったので、 わたしの生きている世界のはじっこには山があると決まっていた。 大人になってふるさとから離れた時、 視覚の中に山がないことが不思議であり、不安でもあった。 向こうに山がない風景は つまり向こう側がないのだった。 壁のない家のように 向こうのない世界が広がっているばかりだった。
山が見えるところに住みたいとふと思った。
ほぼ一日置きに父のいる老健施設へ自転車で通う。 日中は日差しが厳しいので、早朝か夕方に。
行きは坂道なので40分、帰りは下り坂なので30分という道程。 車道に入る直前、美しい山や川の風景が立ち現われる。 しばらくそこに佇む。 ふるさとにいる時には 毎日見ながら気にもとめなかったこの景色。
毎年夏にはふるさとで数日間を過ごすが、今年は3週間、しかもお盆をはさんで実家で過ごしたので、今まで以上にふるさとの風景に癒された感覚がある。
光の具合が違うと感じた。 緑の色、 雲の形 何より その土地の持つ エネルギーが。
2010年08月01日(日) |
8月の終わりに8月の日記を |
実は今日は8月1日ではなく、8月29日。 8月も後2日でお終いという日。 8月の日記を空白にしてしまうと、後で後悔する。 とりあえず、振り返り日記を綴ってみよう。
この夏は7月29日から8月19日まで九州の実家で過ごした。 父のいる施設を訪ね、母の介護に終始する3週間だったが、その間に夫、長男のファミリーと二男が合流する時が持て、義母も母も、そして父も初曾孫に対面することができた。 このことはとても大きなことだった。
曾孫に会うというのはどういう感じなのだろうかと、 一歳になったばかりの孫を見ながら、 この子に子どもができる遠い先のことを思ってみたりしたことだった。
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