冬の終わりの春のはじめレント(受難節)一番好きな季節なのかもしれない帰りの電車の中でずっとグレゴリアンチャントを聴いていた何かが戻ってきたような感覚があった。独りの空間から出て人中に入っていくのだが人の中にある独りを心地よいと感じた。空間の広さ移動距離の長さすれ違う人の多さそうしたところに身を置くことはけっして悪くないと冬眠から目覚めた熊にとっては新鮮だった。