過去 未来 初日 最新 目次 MAIL HOME 掲示板 登場人物紹介


熱血青春日記(癒し系)
ゆう
MAIL
HOME

My追加

2005年05月31日(火)
対人恐怖


 演習室で勉強していると急に空腹を覚えたため、大学近くのショッピング・モールへ行きました。
 おにぎりの専門店で20円引きセールをやっているのですが、一向に客が来ていない様子。
 そりゃ、20円ひかれたとしても元が高すぎるから仕方ねえよなあと思って通り過ぎようとしたのですが、バイトらしき女の子が
 「今日お安くなってますよー。いかかですかぁー……」
 と切なげに訴え続けているので、見捨てるわけにはいきませんでした(駄)

 190円のエビカツ太巻きを購入し、さて大学に戻るかと店を出ると、広場のベンチに見たことのある男軍団がいる。
 うちの大学の心理専攻二年の男どもで、タバコをふかしてだべってました。
 なんとなくそっちの輪に入っておしゃべりしていると、突然
 「おい、ゆう。俺はお前に言いたいことがある」
 と、中の一人が自分に名指ししてきました。うわ、酒臭せ。飲んでるなこいつ(´Д`;)

友人 「お前は大学に彼女いるんだろう」
ゆう 「まあ、一応」
友人 「専攻は」
ゆう 「同じだよ。臨床心理」
友人 「なぜいちゃいちゃしない!」

 はい?(-_-;)

友人 「お前、一体誰と付き合っているのかわからないんだよ! もっと彼女に構ってやれよ! 何故彼女を放置するんだ!」

 と、なにやらこの酔っ払いはご立腹の様子。
 とりあえず恋人を放置しているのは僕じゃなくて彼女のほうなのだが、確かに自分から話し掛けたりもしないのも事実。
 なんだか恥ずかしいというのもあるし、それは認めよう。だが、僕は何を隠そう対人恐怖の気があるのだ。
 医者の不養生というべきか、カウンセラが対人恐怖とは何事と思うかもしれないが、そうなのだ。
 だから決して自分から人に話し掛けたりしない。
 講義室やサークルの稽古場のドアを開けるとき、僕がどれほどの勇気と決意を持ってドアノブを廻すのか君にはわかるだろうか。
 こうやってお腹がすいたからとおにぎりを買うだけでも、僕にとっては一大決心なのである。
 病気とは言わないが、とにかく話し掛けてくれるなら幾らでも返事はすれども、自分から働きかけることはできない。
 とりわけ集団の中に身を置くのはものすごい勇気がいるものなのだ。
 あんなに仲のいいサークルにいてさえ、たまに恐怖を覚えることもあるのだ。
 自分が向いてもいない芝居などやっているのは、それを何とか直せないかと思っていることもあるのだ。

 ということを説明しても、やはりわかってはもらえない。
 それどころか、学校では自分とFが付き合っているというウワサまであるらしい。
 冗談ではない。確かに毎日大学で追い掛け回されているから、そう見えても仕方ないかもしれない。
 だがさっきも言ったとおり、僕の行動をちゃんと分析してみたまえ。
 Fから話し掛けるのが100%という数値が出るだろう。
 僕からは絶対に話し掛けたりしない。恋人や親でさえ恐怖の対象になりうるのだから。ならないのはウチの犬だけ。


 そんな話を女子軍団も聞いたのか、そう言えば、ゆうは無口だと口々に言い出す。
 日記を読んでいる人はわからないかもしれない。
 実際に会ってみても、おしゃべりな男と思うかもしれないが、本質的には無口である。
 病んでると連中が口々に言うので
「だから、心理学を学ぼうとする奴なんて、どこかしら病んでるんだよ!」
 と反論すると、たまたま通りかかった教授が聞いており
「そのとおりだ、ゆう君」
 と賛同してくださいました。そうなんだよ。



2005年05月27日(金)
罠。


 夜、一人で晩酌をしているとメールが鳴りました。
 見ると彼女さんからです。今さっき家に送り届けてきたから、ありがとうメールだろうかと思って開いてみると。

件名:アハハ
本文:ドアノブ引っ張ったら取れちゃったー

 どんな罠だ( ̄△ ̄;


 とりあえず家に入れたのかと訊くと、家の中のドアだし、別に支障はないから大丈夫だと言っていました。
 だから、あんたも罠にかからないように気をつけなよ、と言われたのですが、今日は罠だらけの一日だったのです。

 朝、郵便物の中になんとか金融センターから自分宛てにハガキが来ていました。
 なんだろうと思って中を見ると

 「あなたの預金は、記帳されていない利用が多数あります。犯罪防止の為、お取引を一旦停止させていただきます」

 とのこと。
 も、もしや今話題の詐欺だろうか、と焦って金額を計算したのですが、一円たりとも盗まれておらず、ピッタリと計算が合いました。
 はて、何をこの金融センタは一人で慌てておるのか、と思案していたら、思いつきました。
 通帳に記録するのがめんどくせ、と思っていてずーっとキャッシュカードでおろしていたのですが、そう言えば最近明細に記帳しなさいと書いてあった気が。
 確認して見るとそうでした。あまりにも記帳しなさすぎて止まったのだった(´Д`;)

 他にも、自分で弁当を用意しておいて、学校に持ってくるのを忘れたり、車のエンジンを家の鍵で必死にかけようとしていたり、レポートを書こうとパソコンを起動したらいきなりぶち壊れるという大惨事。これで事故らなかったのが不思議なくらいなのだが、きっと神様が不幸を分散してくれたのだろう。
 でもだからといって一日にこんなに詰め込まんでも。
 不条理を感じた一日。



2005年05月26日(木)
医は仁術


 だから、僕は確かに医大にいるかもしれないが、医学なんてサッパリ解らない。
 習ってはいるけど、病気の簡単なメカニズムとその診断基準を教えてもらっているだけで、治療なぞ以ての外。
 そう言っているのに絶えず健康相談を受けます。
 今日も
 「実は昨日から痔が痛み出してさあ……。どうしたらいいだろう」
 と相談に来た野郎がいました。
 どうしようと思っている間に病院に行けっつの。
 そう思いながら、症状を細かく聞いたあと
 「とりあえず病院に行って検査したほうがいいね。痔だと思ったら直腸がんかS状結腸がんってことがあるからねぇ」
 と脅すと彼は恐怖にかられてすぐさま病院に行きました。やれやれ。(酷)


 その後図書室にて胃の病気についてお勉強をし、フムフム、おれの胃痛の原因は迷走神経の野郎だったのか、と合点し、そろそろ帰ろうと思う頃には九時過ぎている。
 普段使わない頭をここ最近はフル回転させているから、さっさと家帰って寝ようと思っていたのですが、彼女とSさん、先輩が送れ送れとせがむので、仕方なく後ろに乗っけてやることに。
 とりあえず先輩宅へ向けてしばらく車を走らせているとSさんの電話が鳴りました。
 先月から兆候が現れていたうつ病の患者さんからで、なにやら冗談抜きで死にそうな声である。
 実は前からこの人には相談を受けていたのですが、話を聞いただけの自分は、五月病だろうと本人に伝えていました。
 ところが、その人連れて病院に行って、とりあえず内臓疾患ではないことを証明したあとで精神科にかかると、うつ病だとの診断。
 何の薬か訊いていないけれど、恐らくSSRIあたりで治療中の身です。

 電話かけたのが最後の力だったようで、もう何を言っても聞こえていないふうなので、とりあえず苦労して何処にいるかだけを聞き出す。
 判明した場所は現在位置から結構離れているところでした。
 もっと早く発作起こせよな、と無茶苦茶なことを頭の片隅で考えつつ、とりあえず急がねば何をしでかすかわかったもんじゃない。
 電話をかける気力があるのだから、まだ遥かにマシな病状と解ってはいても焦ってしまうのが人情。
 誰もいない田舎道であることをいいことに、普段使いもしないキックダウンなんて使いながら50km/h超過の速度違反、一時停止無視、信号無視、合図不履行などなど考え付く限りの違反を犯しながら急行する。ふっ、軽自動車とはいえ、スバル製をなめるんじゃねえ。660ccでも無意味にいいエンジン積んでるんだぞ。
 でも、所詮は120km/hが限界で、ああ、こんなことならランサー・エボリューションかスカイラインでも買っておけばよかった、せめて今度レースのライセンスでも取りに行こうかななどと考えて、ものすごい勢いで患者さんの目の前に車を急停止させる。
 問題の患者さんは道の真ん中で行き倒れになってました。田舎ってすごいね。
 とりあえず車に詰め込んだあと、話し相手などは他の人に任せて、明るい音楽でもガンガンにかけながら患者さん宅へ護送する。
 車の中では絶えず私を好きな人なんていないのだ、だとか、死んだほうがマシ、などと言い続けている。
 それを必死に皆で慰めるのである。もちろん、患者さんの気分がどこから来るものなのかということを、車内の全員は知っています。
 何かの事件があったからそう思うのではなく、その人の場合脳に変化が起こっているのです。
 神経伝達物質が少なくなっているんですね。
 例えば、繁華街の道路はとっても賑やかだけど、ド田舎の道は人の影もなくて寂しい気がする。
 これと同じ原理で、神経の間でやりとりが少ないから、結果としてそういう反応になってしまう。
 しかし、誰からも愛されないという人に対して
 「ああ、チミ。それはチミの脳内で器質変化が起こってシナプスがうんたらかんたらだから神経伝達物質がなんたらかんたら」
 と講釈たれるわけにもいかない。それ故、無駄と知っていながらも、全く非科学的なことだが、言葉のみで慰め続けなければならない。
 患者さんに何を言われても優しく優しく。我慢我慢。
 死にたいといえば、あなたの生を望む人があると言い、自分は必要ないと言われれば、必要としている人は必ずいると言う。
 こちらが絶対に正しいことを言っている。
 なぜ自分の目の届く範囲だけを見て、私は必要とされていないと嘆くのだろう。本当に世界中どこにもいないと何故断言できるのだろう。
 なぜ自分の足元を見もせずに、愛してもらえないと言うのだろう。相手が自分を好きか嫌いか、そんなことがわかるはずはない。愛は実体を持たないから、そこには無いと錯覚する。
 だから人間というのは言葉を発明したというのに。どうして、その言葉で目の前にある愛を平然と無視するのだろう。
 こちらは間違ったことは言っていない。全て正しいことを言っている。愛されない人間も必要とされない人間も存在しない。けれども相手は決してそれを信じてくれぬことは解っている。
 それでも言い続ける。いくら巧みな言葉でも信じられないというのに。笑顔で道化者を演じ続ける。自分の無力さを噛み締めながら。


 全ての医療者は患者の病気だけを治せばそれで良いというわけは無い。
 医は仁術なり。
 教授が仰ったこの言葉に改めて、背筋が伸びる思いがしました。
 治療はプロである精神科医に任せて、我々はその人を家まで送り届けました。
 全く力にならないかも知れないが、何もしないわけにはいかない。
 お礼のメールに 「どうもありがとう。みんなを家までよろしくね」とあるのを見て、やれやれと思う。
 一体、おれは誰によろしく頼めば良いんだろう。



2005年05月24日(火)
外科的切除

今日は歯科学のあとで健康診断が待っていました。
授業終わるとすぐに診断票を受け取り各種検査へ。
身体測定の後、内科・眼科は特に異常ナシ。レントゲンもまあ大丈夫だろう。
あとは歯科だなと思って会場に赴きました。

専門外とは言え歯科を少しでも勉強してしまうと、なんだか口腔の病気が怖くなり、最近はやたらと歯磨きをするようになってしまったので、う歯はナシ。
歯茎の状態も悪くないし、他の病気も特にない。8番(親知らず)が生えているけど、これは珍しく素直にまっすぐ生えているので放っておいても問題なし。

よっしゃ、今年はどこにもひっかからなかったな、と思っていると、
「あれ、君、ちょっといーってやってみて」
と先生がおっしゃる。
かみ合わせを見るのだろうかと思って言われるがままにやってみると
「ああ、噛みあわせが悪いねえ」
と言う。
実は噛みあわせが悪いことは知ってはいたのです。
でも、こいつを治すとすると保険適用外の歯科矯正だからやたらにお金がかかる。
まあ、別に死にはしないだろうと今まで放っておいたのですが、先生はそう思わないらしく
「ちょっと気になるから、歯科矯正に行って」
といわれる。


歯科矯正の先生にお会いして専門的に診てもらうと
「ああ、これは手術だね」
とあっさり仰いました。
いや、手術て。いくらかかるんですか、と訊くと
「これは保険適用があるし、君は○○医大生だから無料だよ」
と言う。
歯科矯正が無料? んなばかな、だいたい保険きかないだろ、と思っていると
「君のは噛みあわせじゃなくて、顔の骨全体が曲がってるの。だから、どっちかっていうと口腔外科と形成外科の分野かな。病気だから保険適用あるよ」
という説明の後、自分の病気だと言う顔面の骨の解説を受けました。

詳しい診断名は聞かなかったのですが、先生の解説から察するに下顎前突症という診断が下されたのでしょう。ついさっきの歯科矯正学で習ったばっかりだから間違いない。診断と治療プランが一致しているもの。
これは俗に言う受け口というやつで、アゴが通常より出っ張っているんですな。有名どころではジャイアント馬場さんあたりがそうですが、自分のは古傷によってそれがさらに左にシフトしているのです。
確かに、これなら保険適用内の外科手術だなあ。

それならばと詳しい話をお伺いすると、ブリッジでしばらく矯正したあと、顔面を手術。二週間の入院のあと、退院後もブリッジで矯正を続けるそうです。
んで、手術はまず、アゴが出ているのでこれを切除、その後下顎を一旦取り外して正しい位置に付け替えた後、縫合するというプランだそうです。

そうすると、中学・高校時代に「イノキ」とあだ名されてカモにされたこのアゴともおさらばで、顔の印象も少し変わってしまうのです。
このいまいましいアゴとおさらばできるなら清々するな、じゃお願いします、と安易に頼んでしまったのだが、今になって少し後悔しています。
どんなに忌々しいアゴでも、19年を共に過ごしてきて、何故だかそれなりに愛着が湧いてしまっているのです。
でもまあ、無料のうちに取ってしまうか。さらばオレのアゴ。


ところで、手術は入院が必要なわけですが、長期休暇中はバイトが死ぬほど忙しいので、どうしても授業期間中にやらなければなりません。
そう思って先生にお尋ねしたところ、大学と病院なんて繋がってるんだから授業受けて病院に帰ってくればいい、と言う。
そうか、医学校ではそういうことが可能なのか。
手術と訊いて、一瞬脳裏には心配した彼女さんや友人たちが毎日のように見舞いに訪れては僕を励ます光景が浮かんだのだが、そんなことはなさそうだ。



2005年05月23日(月)
藝術ライフ


 発達心理学の授業にて、
 「ワインの入ったビンを傾けると、中のワインはどうなるか、図示しなさい」
 という知能指数を計る問題が出て、それを解いてみた。
 ものすごく当たり前のことを聞かれるから、自分みたいなヒネクレ者は何か裏があるんじゃねえかと思い、しばらく試験用紙の前で固まってしまうのだが、もちろん標準化された知能テストに罠なんてあるはずはない。
 そう思い直して、さらさらと傾いたワインのビンを紙に描きました。
 もちろん中のワインは零れることも図示。
 どうもおれは疑心暗鬼でいかん、人を信用しなさすぎだよなあ、この疑り深さは週刊誌のせいじゃない、お前のせいでしょう、などと途中から歌になりながら考えていると、
「あんた、これ何」
 と彼女さんに聞かれる。
 何って、ワインのビンやがな、と答えると、そんならこうでしょ、と彼女が同じ絵を描きました。
 よく見ると、自分のビンは真っ直ぐに立っていて、注ぎ口の部分だけが傾いており、一方彼女の描いた絵は見事なもの。
 おお、と拍手すると、「あんた芸大合格したんでしょ」と怒られました。
 確かに、医大を記念で後期に受けなけりゃ今頃京都で藝術ライフを満喫しているところだったのだろうが、医大といい芸大といい、ステレオタイプのモノの見方は困る。
 芸大ではあるが、絵は全くかけない。僕が合格したのは文藝学部・言語表現学科だもの。



2005年05月22日(日)
一人芝居

彼女が他劇団で照明さんをやるから見に来いというので、たまには大学から出て外界の風に触れてこようかと思い、チケットを買いました。
 ていうか彼女さんがそんなことをしていたのを全く知らず、いきなりチケット持ってきて「買え」って言うから何事かと思った。うちの劇団で知らないの俺だけって一体どういうことなんだろう。何かのサプライズか。劇場に行ったら何もないんじゃないのか。いや、UFOかなんかあるんだよ。きっと奴は宇宙人で、ついに生体実験に使われるんだよ。
 そう思ってビクビクしながら迎えた当日。そこは始めていく劇場で、駐車場もへったくれもないような場所だったのでたまにゃ公共交通機関使っていくか、と思いました。
 しかし、交通機関を使うのなんか久しぶりで、その上JRなんて今までに指折り数えられるくらいしか乗ったことが無いのでなんだか要領がわからず、何をトチ狂ったのか駅前行きのバスが家の目の前から出ているのにもかかわらず、自転車でJR駅まで行くと言う暴挙に出ました。二時間かかったよ。いやほんと、大学にこもりすぎは良くないな(笑)

 列車の乗り方がイマイチよくわからずチケット売り場をうろうろして駅員さんにマークされているのをひしひしと感じながらも、なんとか目的地へ到着。開場時間の5分前であったので、近くのコンビニに寄り、そういえばこの前彼女が色々な種類の小さなチョコレートが袋の中に沢山入ったやつ(アソートって言うのか?)が食べたいと言っていたな、と思い出し、飲み物を買うついでにそれも買って、差し入れとすることにしました。彼女が一番好きだという明治の製品。俺ってつくづく偉いなと思う。
 会場に着くと、うちの劇団員のTさん(札幌が生んだ露出狂女)が、受付手伝いで着ていた先輩と談笑しているところであり、自分を見つけるや否や「クララぁー! 私早く着すぎちゃったぁ!」と全世界に主張できるほどバカでかい声を張り上げるので、他人のフリも出来ませんでした。
 まだ扉は開かないようなので、先輩と露出狂(今日は生地まんま巻いてきたんじゃねえか、みたいな薄いスカートに網タイツはいて、もう何の意味があるのかわからないくらいオープンなシャツ着てた。絶対変態だこいつ)の三人で待つことになる。先に差し入れをと思い、熨斗もなけりゃコンビニで買ってきたままで申し訳ないが、とチョコレートの袋を渡すと、誰宛か、と訊かれる。劇団の皆様へ、と言おうとすると露出狂が勝手に「愛しのKちゃんへ」と言う。次に一言メッセージと聞かれて、これも自分が言う前に「愛しているよ」と勝手に答える。やめろ、超恥ずかしい。先輩も聞いているだけで真っ赤になるから自分で書いて、と仕事放棄するので、ペンを奪おうとする露出狂を倒した後、ちゃんと普通に書きました。

 芝居は朗読劇というか、一人芝居。なので自分が知っているような舞台ではなく、なんだか新鮮な感じでした。うちの劇団と違って手作りって感じが前面に伝わってきて、逆に好感度が高かったなあ。何か知らないけど上演中3回役者さんに絡まれました。目が合うと近づいてくるの。やべ、オレかよ! って心の中で叫んでました。露出狂がどうしてあんたってそうなの、と爆笑していたのだが、それは僕が神様に訊きたい。だめなんだよ、人が多いところに来るのに覚悟と勇気が必要なくらいなんだから、パーソナルスペースに踏み込まれると恐怖感があるんだよ。いや、でもおもしろかった。

 芝居が終わると役者さんが普通のおばちゃん(失礼)に戻るので、色々とお話を伺いました。彼女さんも舞台に降りてきて照明の話など舞台裏を訊く。自分はてっきり演出効果かと思っていたのですが、帳の後ろからうっすらと光が漏れていて、それが今回気に入らない点だったと彼女が言うので、実際どんな感じだったのかと帳をめくると、ダンボールで汚く暗転処理されてました。劇団員に見ないで、と絶叫されました(笑)その後も、舞台裏がどうなっているのかと気になって、見るなという劇団員の追跡をかわしつつ見て周り、満足した後でお礼と座布団だけ撤収して帰りました。なんて客だ。
 



2005年05月20日(金)
熱唱

 大学では女子ばかりだから、たまに男の世界に戻らないと腐ってしまう。
 そう思って講義が終わった後、女子軍団から逃げ出して大学の男共とカラオケに行きました。
 自分は高校時代S山に「なんちゃって秋葉系」と言われてました。カラオケに行くと、アニメ・ソングを歌いそうなのに、最近のヒットばかり歌うからです。
 だいたいアニメ・ソングなんてのは「宇宙船艦ヤマト」とギリギリで「バビル2世(3世だったっけ? そりゃルパンか? 曖昧だな)」しか知らないしな。
 どうも自分は軽い中身に似合わないマジメな外見(もしくは逆か)をしているのでこういうところで損をするわけです。

 で、大学連中とのカラオケ。
 何か歌え、というのでアジカンの「リライト」を入れると、連中から口々に
 「お前お洒落だな」
 と言われる。何がお洒落なのか。
 その疑問は連中の番になってからわかりました。歌う曲全てがガンダムとゲッターロボ。吹き荒れるアニメ・ソングの嵐。交錯するビームライフルとゲッタービーム(笑)
 オタクという人種の考察は今度にするとしておいて、この人たちがアニメ・ソングなどを歌うとは意外だった。
 そう感想を述べると、他の連中(とくに女子)の前で歌うとドン引きなんだよ、と言う。
 そりゃそうだ。実にナイーブで貴重な人種なんだ。彼らは日本経済を確かに支えているというのに。
 自分はほとんど付いていけないので彼らの生産する妙なヒラエルキーに圧倒されながら、アジカン中心に「君という花」「ループ&ループ」、レミオロメン「電話」、スネオヘアー「訳も知らないで」、福山雅治「泣いたりしないで」、バンプ「車輪の唄」などなど最近のものから少し古いものを歌いました。

 いつの間にか終電の時間を過ぎていたので、車で友人を家まで送ったのですが、その道すがら
 「いやーお前はモテ男だよ」
 と酔っ払った友人に言われました。(飲み放題プランだったので自分以外飲んでた)
 「アニメソングが吹き荒れる中、オシャレな曲をカッコよく歌えるのはすごいよ。俺なんかああいう歌を真面目に歌うと声キモいんだよ。お前歌うまいからいいよ」
 とずーーーーーっと褒めちぎってました。こいつ酔うと褒め上戸になるんだな(笑)



2005年05月19日(木)
恋は盲目


 「ねえ、最近H志くんが選んだのが私でよかったのかなって思うの」
 と、S氏に悩み相談されました。ああ、勝手に言っておけよこのバカップルが。しかし最近こんな話題ばかりなんだけど、(この北国はまだ)春だから仕方ないのだろうか。
 でもまあ、クライエントの悩みには耳を傾けるのが医療人たる者の勤め。最近仕事に行けないと言っていた友人に比べりゃ遥かに可愛い悩みです。友人は軽度うつだったから薬物治療中(^^;
 で、なぜそう思うのかと話を聞けば、全ては彼女自身の問題でした。自己否定がその悩みに繋がっているわけですな。
 だから、彼氏が自分を嫌っているかもしれないなんつーのは完全な妄想である。相手の気持ちを自分の主観だけで考えてはいけない。他人の気持ちなんてものは理解することなど不可能。ちゃんと証拠を揃えて、万人に対して証明できる形になって初めて推測することができる。だから安易に自分を嫌っているだとか、好きだとか無闇やたらに決め付けてはイケナイ。「理解」するとはどういう状態を指すかときちんと考えなければなりません。

 まず心理学に「投影」という言葉がある、というところから解説して差し上げました。
 例えば、デート中に「ねえ、楽しい?」と訊いたら彼氏が怒った。これはもう典型的。
 彼女と好きでいるんだから楽しいに決まっているじゃありませんか。それなのに楽しいと感じているのか疑問を持ってしまうのは、第一自分が心から楽しめていないことに他ならない。投影とは、自分が思っていることを、相手も同じことを思っているはずと無意識的に決め付けてしまうことです。だから、「あなた楽しい?」と訊くことと、「私つまらない」と言うことは心理学的に同義。気をつけなさい。

 でもそれじゃあ彼がどう思っているのか確かめられないとかほざくので、それは簡単な方法があると説明。感情は必ず行動に現れる、という前提があります。自分の生徒によく言うのが、道徳のビデオを見た後で感想を書けといわれて困る奴。これは感想書くのが苦手なんじゃなくて、ビデオを見るという行動を取っていないからに他ならない。目で見ててもケツの穴から抜けてるんだよ。映像に出てきた重要なポイントをメモしたりしないで一時間テレビ画面見てるだけってのは、明らかに見てない証拠だろう。心にとどまらないから、見てないのと同じ。見てないんだから書けるわけがない。だから、感想かけないからって国語の勉強する前にちゃんとビデオ見ろこのやろう。
 それと同じで、感情というIn Putがあれば行動というOut Putがある。一番Out Putしやすいのは、デートが終わって別かれるときです。改札を抜けて振り返る、こちらを見る動作があるかどうか。視線を送るというのは、接近行動のひとつです。人間は好きなもの、興味のあるものに接近する傾向がある。物理的にスタスタ近づかなくても、見る、という動作は心理学的にいえばこちらに向かって歩いているのと同じ意味があります。だから彼が改札を抜けて、振り返ったりせずにスタスタ歩いていったら、それはそのデートがつまらなかったと推測できる。振り返って、手まで振ったらあんた、大好きだって全身で表現しているようなものですよ。訊けば振り向くどころか、こっち見ながら後ろ向きに歩くって言ってました。そら見ろ。別れたくないって全身で言ってるじゃないか。
 他にも心理学的な恋愛テク(ただの基礎心理学だけど)として、連帯の心理、単純接触の原理、自己開示、両面開示と片面開示、認知的不協和理論、カチッサー効果と色々講釈を述べました。おかげで尊敬されました。バカバカ言われるけど俺ちゃんと勉強してるんだよ。単位だって心理学は全部「優」だよ。医学は全部「可」だけど(駄)

 じゃあ、Kちゃんがゆう君にするみたいに接すればいいんだね、と言うので、それができれば君の天下だと言っておきました。
 一昨日Fにした、男のスイッチの話を聞かせた後で、あんたの彼氏も既にスイッチ押し込まれてるから好きにしておしまい、と。
 自分なんざ陥没するくらい押し込まれた上にボンドで固められてもう二度と戻らないようになってるんですよ。 
 だから彼女が一言水族館に行きたいなんて言ったら、最も安く、楽しくなるようにプランを立てて旅行会社をめぐってパンフレットを見比べて、交通機関の時間も調べ上げてその日一日の行動を決めてから彼女様に許可もらって出発なんですよ。期せずして我々とSさんカップルは同じ水族館に行ったのですが、Sさんたちは全部で3200円+駅から水族館までのバス代、我々は2200円ちょうどですよ。ツアーに申し込まないでまともにJR代と入場料を払うか、都市間バス利用のパックツアーに申し込むかの違いね。俺ってすごくね?
 Sさんに、ここまで想っていると、まるで忠犬ハチ公のようだと言われました。君の彼氏も新潟駅で凍えながら待ってるよ。



2005年05月17日(火)
恋愛心理学

 なんていう学問はないと思うんですが、まあ基礎心理学をしっかりやっとけば恋愛でも応用が利く、ということで、心理学の教授にいつも恋愛にたとえるお方がいらっしゃいます。専門は行動学で、今は発達心理学の授業を担当しているんですが、授業は何から何まで恋愛話。もうこの授業は恋愛心理学ってことにして、必修でいいから2単位だせと。そして自分の恋愛話はどーでもいいから早くアイデンティティ・クライシスの解説をしろと(笑)

 そんな授業が終わった放課後、本当ならば今日はプチ出張する(所属事業所から車で30分程度)仕事が入っていたのですが、先方がなにやらの会議のためになくなってしまい、サークルもなけりゃ今日は大学に残って勉強することもないという奇跡。よっしゃー久々に早く帰れるぜーと一人浮かれていたんですが、早く帰ったところで特にやることもないし、男軍団はパチンコに行っちゃったし、地元軍団も仕事や学校があるし、彼女は用事があって既に大学にいないし、サークルもないし、あら、どないしよ、犬と遊ぶしかねえなと思っていたら女子軍団のFにわしっとつかまり
「ねえ、バスがない」
とか言いやがる。待ってたらそのうち来る、ハワイのザ・バス(Theがポイント)と違ってピッタリ時間通りに来る(The Busにはそもそも時刻表というものが存在しないのだ)、と言ってさっさと帰ろうとしたのですが、気づいたら車で送らされるハメになる。

 車内では授業の影響を引きずったのか恋愛話になりました。
 Fはこれまで何人もの男を手玉に取っている兵(つわもの)。高校のときなんざ、後輩が自分に好意を寄せていることを敏感に察知し、放課後体育館裏に呼び出したそうです。激しくベタベタだがそこまではまあ王道だろうと思って聞いていたのですが、その後ですよ。「あんた私のこと好きなんでしょう。ねえ、好きって言いなさいよ」このセリフ二時間で落としたんだって。恐喝やん。告白ちゃうやん。言わされてるじゃん。当然その彼とはしばらくの後別れたそうです。
 なんとまあ可愛そうな彼。と感想を述べたら棄てられたのは私なのよと抗議するので、ここは漢の心理学を教えなければなるまいと思いました。
 いいですか、男には恋愛のスイッチが付いています。島田伸介さんもテレビで同じようなこと言ってたよ。彼は「男気スイッチ」って言ってたけど。気づいてないだけであるんだよ。でね、まだ恋を知らないうちは本人もこのスイッチの存在を知らないんです。しかし、女は無意識的にこのスイッチのありかを知っているわけです。知っているやつは、何にも知らない純情な男の子に「ちょっとそのスイッチ押してみ」って言うだけで、「あ、コレすか」って押しちゃうんです。そうするともう男は人生終いですよ。いつの日かスイッチの解除方法を知るときが来るまで「君のため」とか心にもない言葉が自動生成されて、その言葉に騙されたまま一生その女についていかなければならないんだ。間違いない。だからスイッチを自分で切り替えられる男は強いですよ。具体的に言うと石田純一さんね。その彼はまだ高校生だし、スイッチのこと何にも知らないで押しちまったんだ。だから可愛そうだと言ったんだ。
 と言うと、でも一方的にフラれたと言うので、そりゃお前、フロはいってる時偶然スイッチ押したんだよ。んで正気に戻ったんだよ。ここはどこだ! みたいな。基本的に男はそんなんだからね。
 こんな感じで熱弁をふるうと、じゃああんたはKちゃんにスイッチ押されたのねと言われました。うん、高校のとき知らないうちに押されて解除方法わからないんだよ。



2005年05月16日(月)
ハイウェイ

いや、レポートが終わらねえな、何書けばいいんだべ、と一人大学で頭を抱えてた。もうすっかり暗くなってしまって、ほとんどの人は帰ってしまっている、閑散とした学生ホール。
 自習室でぽつんと一人寂しいなと思っていたら他大学の友達からメールが来た。奴もロシア語で論文を書かなければならないという意味不明な課題の最中で、もう無理だからちょっと息抜きするべ、という趣旨のものでした。
 おお、ちょっと茶でも飲んで頭冷やそうかと了承すると、ややしばらくしてから友人が車で迎えに来てくれました。そのまま我々は夜の街へ滑りだします。
 車の中ではお互いの勉強の話で盛り上がり、やんややんや言っていると目の前にインターチェンジがある。あら、間違って高速乗っちまった、いいよいいよ、次のICまでぶっ飛ばすべ、と話して高速に乗りました。
 さすがはスポーツカーだけあって、ぐんぐん速度が伸びていきます。おれの軽自動車じゃあ100が限界だからなあ、など言い、ハイウェイをそれこそ風のように駆け抜けました。
 高速道路に乗るとちょっとした旅気分になり、なんだか楽しくなってきて車の中でユーミンの中央フリーウェイという曲(古ッ)を口笛で吹きつつ、夜の街が流れていくのを見ていました。
 そんな幻想的な視界のなかに輪厚SAの看板が物凄い勢いで映ってはあっという間に通り過ぎていきました。
 ん? そういえばここどこだ? 輪厚ってことは恵庭付近だよな、と運転席の男に訊くと
 「ああ、次千歳だわ」と答える。千歳!( ̄▽ ̄;)
 ちょっと散歩のつもりが気づけば長旅になっているわけで、帰ってきたら次の日になってました(笑)
 レポートどないしよ。



2005年05月11日(水)
気分すぐれず

今日は最悪に気分の悪い日だ。
授業の組み方が悪かったのか、水曜日は内科、形成外科、遺伝学、言語心理学という編成。
内科学は2コマセットになっているから、5時限目の言語心理以外は全て医科学の授業です。
内科はまだよかったんだ。今日は免疫学概論で、ちょっと腐敗した組織とか見せられたくらいだから。

内科が終わると昼休みを挟んで遺伝と形成外科があるのですが、昼休みがよろしくなかった。
学食へ行くと今日は何故だか異様に混んでいて、めぼしいメニューはほとんど売り切れになっており、訳のわからないメニューしかありませんでした。
その中でも「カレーラーメン」という謎の物体があったので、
「これ何すか」と食堂のおばちゃんに訊くと
「おいしいよぉ」と勧めてきたのでそれを注文しました。
出てきた物体は醤油ラーメンに余ったカレーのルーを突っ込んだシロモノ。
ボクは今までラーメンっていうのは誰が作っても、一応ものにはなるんだなって思ってました。
脱サラしてラーメン屋やるって人もいるくらいだし。味はともかくさ、ラーメンは作れるんだよ。
でも、今日違うんだなって思いました。ラーメンにも失敗はあるんだなあ。
いや、カップ麺でも最近スープカレーラーメンっていうのがあって、あれ結構おいしかったしさ、発想はいいと思うんだ。
何がまちがってるって、余ったメニュー同士を何の工夫もなしに単に合わせてみただけっていうこの省エネ。
おかげで気持ち悪くて食べられませんでした。
学食で一人苦戦していると (食べるペースが人と違うので、基本的に一人で食べている) 食事が終わって手持ち無沙汰になった女子軍団がちょっかいかけてきたけど応戦する気力はありませんでした。

そんな気持ちの悪い気分のまま遺伝学。
席につくとFが首筋をこちょばしてきたので「やめろこのマクロファージ」と言うと奴はブチギレて襲ってきました。
講義室を逃げ惑っていたら先生が来たから一時休戦になったけど、食った後走り回るから気持ちの悪いこと(駄)
でも、遺伝学は臓器の奇形とか見たけど大したことはない。
問題は次の形成外科。
顔面パックリ割れて中身出てるわ目ン球ピンセットで引っ張って抉り出すわメスで皮だけ引っぺがすわ顔面の骨折れて顔が陥没してるわ。
女子軍団はどうしてあんなにスライドを直視できるのか理解不能です。
授業終わる頃にはノックダウンしてました。友人が心配して熱いコーヒーを淹れてくれたくらい(笑)

だから言語心理で爆睡してたのは仕方なかったんだ、先生。



2005年05月10日(火)
へたれ

いやー1講目はキツいわーねむいわーと思いながら講義室に入り、机に突っ伏して穏やかに寝息を立て始めると彼女がやってきました。
「ねえねえ」と呼ぶので半目を開けると
「私たち、へたれ攻めなんだよ」
と言われました。ねえ、全く意味がわからない。

女の子っていうのはどういうわけか占いが好きなもので、この間も、ラウンジでコーヒーを飲みながら優雅に読書をしていたら彼女がやってきて
「ねえショートケーキ」
と訳の解らないあだ名を言うので、とりあえず何ゆえか聞いたら、何かの占いで自分がショートケーキだったそうで。
最初のうちは相性占いとかやってて「ベストカップルだ」とか言って喜んでいたから可愛いなあと思っていたのに、今日は一体何をチェックしたやら。
訊いたら「受け攻め度チェック」だと言っていました。
占い好きは一向に構わないがもっと可愛らしいものをやっていただきたい(;´Д`)
ちなみにへたれ攻めというのは彼女曰く相手に遠慮しすぎるからもっと積極的に行きなさいということだそうです。
俺はともかく、このエロテロリストは鬼畜攻めだと思うけどなあ。
と感想を述べたら鬼畜攻めに遭いました。



2005年05月09日(月)
愛は溢れているか

毎週月曜日は実験の日。
昨日ようやく先週のレポートが書きあがったと思ったらまた実験かよ。

今日の実験は自己認知の歪みの測定というものです。
まあ、要するに「自分は平均より積極的だと思うか」とか「自分は平均より勤勉だと思うか」という設問に対して「はい」か「いいえ」かで答えてもらう。
30人の被験者がいるとすると、理論的には「はい」も「いいえ」も15人ずつになるはずですが、実際にはならない。
これは自己認知の歪みに起因しているのではないかという仮説を証明するために実験を行いました。
質問紙を配布して答えてもらい、そのデータを回収して理論値と実測値を算出し、その値をχ2乗検定で有意な差があるかどうかを調べるという果てしなくめんどくさいことをやります。

まずは質問紙を作成するところから始めるのですが、大半の設問は使いまわしたものがあるのでそのままコピーしますが、どうしても何問かは自分で作成しなくてはなりません。
めんどくせーなと思っていたら、どんな質問が考えられますか、と教授に当てられたので、妥当性の検定とか一切関係なく
「君は平均より愛に溢れているか」
と超適当に答えました。
その他にも何問か作成して、いよいよ印刷室でコピーをします。
出来上がった問題を見てビビりました。27問目に自分の意見採用されてました( ̄∇ ̄;)
27問目で一斉に止まる被験者たち。見てて楽しかった(笑)
けど、そんなわけのわからないデータのおかげで処理が大変でした(笑)



2005年05月05日(木)
違う、そうじゃない

昨日忘れていたので、今日こそ研究室に行きました。
扉を開けようとすると鍵がかかっていました。
当たり前だよね。今GWだもの(´Д`;)

そんなわけで、一気に勉強する気も失せたので(研究室でもする気はないが)友達とカラオケ行きました。久しぶりだから調子に乗ってたくさん歌ったなあ。
ケツメイシ、オレンジレンジ、アンダーグラフ、レミオロメン、CUNE、SADS、GLAY、ラルク、バンプ、鈴木雅之。
ひとつ明らかに年代おかしいけど気にしない。
やっぱ音楽ないと生きていけんわ。
基本的に寂しがりやだから一人でじっとしているのは耐えられないんですよ。
解剖学の教科書読んでて、人間の各器官は基本的に二つずつあるって書いてるのを見て、魂も二つあったらいいなとか思っている人です。ほんとにあったら即入院だけど。

家に帰ると親父が
「今日は子供の日だぞ」
と言いながら無意味に豪華な食事を用意してました。
こいのぼりは出てなかったが、一体何のつもりだったんだろうと思いながら、せっかくのおごりメシなので遠慮なくたらふく食べました。
家でメシ食うのも久々。



2005年05月04日(水)
だからベルベットの空の下

もう二年始まって早々なんだけれども、実験大嫌いになりました(笑)
ものすごい量のデータを検証しなきゃならないんですけれども、データを眺めていると一体自分は何の研究しているんだかわからなくなってきます。
ストループ効果がようやく終わって今はワーキング・メモリ(昔でいう短期記憶)の実験なんですけれども、一体何をレポートに書けばいいのか。
この間大学でイルカの人口尾びれの開発をした人のビデオを観て感動したんだけど、改めてゼロから始める人ってすげえなと関心しました。
本を書くのもゼロからのスタートだろって言われましたけれども、あれは自分の中に答えがあるから出来るわけ。こっちは本当に神のみぞ知るって感じだからなあ。

最近ようやく北海道も暖かくなってきたので、車も夏仕様に整備しました。
ついでに仕事などで長距離ドライブをする機会が多いのですが、車ではいつもラジオを聴いているので、そろそろ音楽が欲しいなと思って、中古ですがCDプレイヤーを買って取り付けました。
本当はMDが良かったんですけれども、高いんだなこれが。
買えるだけのお金は十分にあるんですが、8月に東京旅行を計画してまして、そのための資金を貯めているところなのでうかつに貯金も崩せず。まあCDでもいいかと思って取り付けたわけです。
大学の目の前にレンタルショップがあるので、最近は調子に乗ってCDをレンタルしまくって聴いているんですが、今日は実験データのまとめと、体調不良が続いているのでブルーになったので、無意味にノリのいい曲を、と思って何をトチ狂ったかSADSを借りてきました。
いや、こういう系統ってあんまり聴かないんだけどハマりそうだな(笑)
あまりにノリ過ぎて、まずはレンタルショップでCD借りてから大学の研究室に顔を出そうと思っていたのに、すっかり忘れて帰ってきました(駄)
まあ、今日録音したら明日返しに行くからその帰りに研究室に行こう。



2005年05月02日(月)
オペします。


医大に入った、というと周りの人々がここぞとばかりに健康相談をしてきます。
美容師さんまでお肌の調子がどうのこうのって言ってくるんですけど、あのね、僕の専門は脳みそであって、お肌のことなんかわからんのです。
専門は臨床心理、と答えても“臨床”の部分をすっとばして聞くらしく、恋愛相談持ち掛けられたり。だから俺の専門は精神疾患だっつーの。
なので最近では専門を訊かれたら精神医学って答えてます。医学部じゃないんだけれども一番誤解が少ない。やれやれ。
まあ、自律神経の病気になったって相談に来た人に「気合で治る」とか超適当なアドバイスをしているダメ学生だけれども。健康相談するなら大学院以上に聞きなさい。


それでも、一応うちは医大なわけですから、心理学部(厳密には心理学部じゃないけど)と言えどもやはり医学は勉強するわけです。
で、二年は内科、形成外科、歯科、病理とそれだけ聞いてたら医学部か看護学部かと思うような勉強ばかりします。

でもね、僕はね、血とか見るのが嫌だから看護じゃなくて心理に入ったんですよ。
高校でも医大受けるにもかかわらず生物じゃなくて地学履修してたのはそこなんですよ。
脳科学ならまだいいよ。実物見るの稀で、むしろMRIとかPETとかいう画像診断が中心だから。
内科もX線とかあって良心的なんですけれども、問題は形成外科。
「はい、じゃ今日は上から鉄骨落ちてきて足がぐちゃぐちゃに潰れた人の再建手術をしま〜す」
とか言ってオペのビデオとか見せられるんですよ。
おじちゃんの足パックリ割れて中身動いてるんですよ。
火傷の治療で女子高生の胸とかもスライドに出てきて、女子軍団が
「ゆう君嬉しいでしょ」
とか言ってつっつくんだけど、それどころじゃないの。
もう僕にはおっぱいじゃなくて大胸筋としてしか認識されないの。
授業受けてたらだんだん具合が悪くなっていくんですよ。まじで。
医学部の連中はよくこんなこと毎日やってられるよな。信じられぬ。
自分はこの大学に入ったの間違いじゃないかとか思いましたもん。
ここ落ちてたら京都の芸大で優雅な芸術ライフを送っているはずだったんだよ。
前、先輩に医大落ちてたら京都の芸大で文学やってたって言ったら、お前そっちいけば良かったのに、って言われたんですけど、本気で自分も思いました。うれない作家のほうがマシ(笑)

そう思いながらちらと後ろを振り返ったら、女子軍団は楽しそうな顔で授業を受けてました。
人間とは思えない悪魔集団め。