縁側日記  林帯刀





2005年06月30日(木)  息切れ。


雨はどこかに隠れてしまって
夏になりきれない空が黙っている
本の中で
誰かが言った台詞ばかり思い出す

雨を探し出すのは誰?





このあいだ、
ユスラウメをジャムにするんで煮てたら、
右足のアキレス腱の近くとふくらはぎを蚊にさされた。
その前は左足の土踏まずと足の甲の中間。
はだしでいるせい。
今かゆいのは右の肘。
さされたのが治ってきたと思うと違うところをさされる。
掻き壊すと結構大変なことになるので、
(どうやら虫の毒に弱いらしい)
結局いつも液体ムヒの白い容器を持ってる。
いろいろ試したけど、最近はずっとムヒ。





ちいさいとき見た、
風景の記憶はあっても、
思考の記憶がない。





ここ数日の音楽。
・Trigun 1st Donuts(サントラ)
・スカパラ
・Car of the year(奥田民生)
・フェイクファー・隼(スピッツ)

なつかしいのばかり。
ドーナツはひさしぶりに聞いたけど、
やっぱりよかった。
スカパラの「みんなで集まってやってるぜ」という雰囲気がいい。
憧れる。
裏拍子は結構好き。

バトンにバンプとかレミオロとか入れ忘れた。
というか入らなかった。むむ。
5曲って少ない。

ほとんどアルバムしか買いません。
シングルが出ても、アルバムになるまで待つ。

ここ数日、ラジカセ(CDとMDがついてて
カセットはないんだけど、他の言い方はややこしいので)
の調子がよくなくて、
曲は飛ぶし、再生できないし。
仕方ないので何度もCDを入れたり出したりしてた。
掃除したら直ったみたいだけど。
埃っぽいとこにあるからなぁ。(枕元)





消しゴム
修正液
漂白剤
掃除機

台風


何を消せる?
何が消せない?





二年前に買ったまま放置されていたオーフェン最終巻を読んで、
また一から読み返しはじめてしまった。
このシリーズは世界観が特に好き。
「狼」と「機械」が抜けてるのでブクオフに行きたい。
(図書室で借りて読んでから、自分で買い始めたので抜けてる)
読み返すために棚を掘り返したら、
文庫がわさわさ出てきて、
我ながらよく集めたもんだと思いました。
こづかいはほとんど本になってた。





けものの脚が
底にぶつかることはなく
ただ落下がつづくのみ

夜に底はない
その先が朝につながっているだけ

それを知っているのは
救いだろうか

今は明星さえ見えない







2005年06月27日(月)  糸電話。


≪Musical Baton≫

つきのきさんからもらったので(謝々!)
やってみるです。
実は、だれかおくれ、と思ってた。

▽パソコンに入っている音楽ファイルの容量
なし。CDかMDのまま。
(パソ君のスペックがよくないから)

▽いま聴いている曲
「柳の手」Ett

▽最近買ったCD
「TRACE」Spangle Call Lilli Line
「テンカラ」Ett

▽よく聴くあるいは思い入れのある5曲
「田舎の生活」スピッツ
「One more time, One more chance」山崎まさよし
「H.T.」今堀恒雄
「樹海の糸」cocco
「King of Solitude」鬼束ちひろ

それぞれの曲についてはまた今度書きます。書けたら。

バトンを渡す人 > 西っち、なおさん(またはキヨシ)
3人はこれに気がついてやりたくなったらやるのがよいです。

≪/Musical Baton≫





糸電話の糸は切れてしまった。

いや、正確には、私が切った。
足元にはさみを転がしたのは君。

君は知らない。
もう夜中に糸がぴんと張られて、
私の声が聞こえてきたりはしない。
糸電話は糸をだらりと下げたまま、
君の部屋でほこりをかぶっていく。
いつしか君は忘れてしまう。
糸電話のことも、私の声も。

私の右手にはまだ受話器がある。
それを捨てる。
またすぐに拾う。
何かつぶやいてみる。
声はどこに行くこともできずに溜まっていく。
あるいは消える。
その余韻を聞いている。
自分の声が嫌いだ、と思う。

こんな声じゃ、どこへもいけない。





暑いのは嫌いじゃないけど、
意思とは関係なく体は疲れるので、
結局好きにはならない。
扇風機は好き。
あの原始的なところが好き。





私は落下する魂。
ニュートンも林檎も関係なく、
底のない夜に向かって、
緩慢に落ちていく一匹のけもの。







2005年06月24日(金)  蛍。


シナプスと発光ダイオードは似ている。





友人と電話をする。
めずらしく。しかもながく。
(あまり長電話をしない。いつも2、3分。このときは40分)
私は話を切り上げるのが下手なんだけど、
彼女は電話を切るのが苦手らしく、
そんな二人なのでなかなか切れない。
何日かあと、別の友人からも電話。

電話ではいろいろと励まされたりする。
励ましたり元気づけたりするのが
本当に下手になってしまったので、
はがゆい。

遠く(といっても関東)の友人は風邪をひいたらしい。
彼は文章が簡潔すぎるので状況が分からない。
かといってすぐ様子見に行ける距離でもないので、
仕方なくメールを待つことにする。
治っても報告してくるかどうかが問題である。
報告ぐらいしなさい。





それにしても最近友人からの連絡が多い。
なぜだ。
もしかして何かあるのか。
どきどき。





海の底で、
水と砂の間にはさまれてしまった船。
だれかこの重たいものをどけてくれ。





どうも私は場所をにおいと味で覚えているらしい。
発見。
味というか、口。のあたりの感覚。
食べたものの味ではなくて。
一度行ったことがあれば、
「あ、この味(感覚)は知ってる」となるし、
場所を思い浮かべると、
風景と一緒に、なんかもやもやしたものが
口のあたりによみがえる。
自分のことながら、ちょっとおもしろい。

「池袋ウエストゲートパーク」のヒロキみたいだ。
あんなに正確でもないし記憶力もよくないけど。
自分のメアドも間違えてしまったりするけど。
(ハイフンなのかアンダーバーなのか分からなくなる)





一寸先に自由。





「海辺のカフカ」をようやく買って、読む。
こういう話は好きだな。
あの人の後日が気になる。
ナカタさんが好きだ。
職人の手をしてるのもいい。

ものづくりにはそれに適した、必要な手のかたちがあるんだよ、きっと。
スポーツ選手にもあるね。
そういう手を見るとぞくぞくする。
どうしてここにタコがあるのか。
ここの黒ずみは何のせいか。

って、手フェチ。





携帯電話が振動しているのかと思ったら、
ヤマバトだった。
デデッポーポー。
(この「デデ」が聞こえなかったせい)





蛍。
光の奥に流れている血液のようなもの。

いつしか光らなくなる。
死んだ光は暗闇になる。
夜のあいだに溶けてしまう。







2005年06月15日(水)  さえずり。


PJで、「もらポエ」が再起動してます。
今度は無期限で、詩集だけじゃなく、
小説や絵本なんかも配ったりもらったりできます。

もらポエ! 逆ブックマーケット

今回はマスターではないのです。
隠居です。西山荘です。
ポエルは続投です。昇進してます。
どうぞよしなに。





デパートは水族館のようだ。
私と商品の間には透明な膜がある。
店員が見ているのが分かる。
うすっぺらい声がかかる。
私は伸ばした手をひっこめる。
あるいはちいさく「はい」と言う。
引き出した値札をちゃんと仕舞って、
そこをはなれる。
膜は商品にかかっているのか。
私の手にかかっているのか。





いいかげん、髪を切りたい。
洗うのはまだいいとして、乾かすのがめんどう。
あうあうあ。
この際、坊主はどうだろうかと提案したら、
毛が太くなるよ、と身内美容師が言うのであきらめる。
今以上太くなってはちょっと困る。
帰省していたのに「ハサミが店」ということで、
無料散髪ならず。無念なり。
いつになるのか。





きょうと明日の境が、
音を立てて崩れていく。
昨日ときょうの境が、
たばこの煙のようにあいまいになる。
朝の四時に鳥が鳴いている。





SpangleCallLilliLineの「TRACE」と、
Ettの「テンカラ」を買いました。
両方ともアルバム。

lillilne.com
coup

よいね。
スパングルは今までよりポップになってる気がする。
好きだな。
Ettは引き続きジャケットが凝ってて、
最初、歌詞カードなし?と思ってしまった。
罠だ。罠です。
このひとたちを広めたいです。
いつも買うのは池袋のタワレコです。
エスカレーターで目が回るとです。





古くて走る車があったらいいのに。







2005年06月11日(土)  制動手。


君は車を走らせている。
幹線道路は車が多いけれど、
渋滞はしていない。
君は白い軽自動車を追い越す。
右側をバイクがすり抜けていく。
交差点で左に曲がり、
少し走ったところでスピードががくんと落ちる。
車は止まってしまう。
ブレーキをかけたわけでもないのに。
君は眉をしかめる。
あるいは舌打ちをする。
ガソリンの針はEMPTY。
給油を促すランプが点いている。

気がつかないのなら、
いっそ誰かが教えてくれればよかったのだ。
そうすれば迷わずガソリンスタンドに入っていた。
こんなところで、ガス欠になるまで、
どうして気がつかなかったんだろう。
走りすぎた君にブレーキをかける誰か。
あるいはブレーキそのもの。
君は携帯電話を取り出す。
とりあえず連絡をいれなければ。
遅れます、ええ、ちょっと渋滞してまして。
「ガス欠で」なんて言わない。





走りすぎた私にブレーキをかける誰か。
あるいはブレーキそのもの。
それが必要かもしれない。
いつも走りすぎてしまう私の、
体と思考に「待った」をかける誰かが。





柿の花が落ちる。
雨のような音がする。





書きたいことがいくつもあって、
そのときは覚えているんだけど、
これでもかってぐらい覚えておくんだけど、
送信ボタンを押した後、
ちょっとぼんやりすると忘れ物を思い出す。
抜け落ちた手紙はもうきみのところに届いている。
いつもそうだ。

でも、完全な手紙は手紙とは言わない。
ちゃんと「あそび」があったほうがいい。





梅雨入りしたね。
季節感が重要事項の縁側日記としては、
ぜひ昨日書きたかった。
でもほら、システム担当ですから。





美空ひばりはやっぱり歌がうまい。





たとえば、桐の木は花を咲かせるということ。
栗の花のにおい。
スズメが歩道に落ちているわけ。
胡桃の実が青いこと。
そういうことを知っているだろうか。







2005年06月08日(水)  ブックマーク。


ずっと渡したいと(一方的に)思っていたものを
やっと渡すことができて安心している。
なんだか、安心するためにいろいろなことを
片づけている気がしてきた。
死ぬまでつづく片付けの日々。
片付けるはしから増えていくもの。
本当の安心なんてなくても、
せめて怖がらずに目を閉じたい。





ひさしぶりにブックマークめぐりをしました。
既に閉鎖されてるところが多かった。
(それだけめぐっていなかったということか)
でもなんだか削除せずにそのまま。
増える一方。

いつも行くところはたいてい決まっていて、
そういうサイトは上のほうにかたまってる。
追加して、下だと使いにくくて上に移動させるから。
でもときどきABC順に入れ替わってるときがあって、
画面に無言の抗議。
どういうタイミングでそうなるかは分かってきた。
のでそのまま。
エクスポートしたときも変わってたな。
ちなみにフォルダを上から並べると、

・さらほう
・bookmark
・詩1
・詩2
・作家
・イラスト
・音楽
・素材関係

とか。こういうのは単純明快がいちばん。
ファイル名しかり。





寝つきが悪いのは直前までPCを見ているからかも、
ということで1時間前にはやめることを思い立つも、
もう30分切っている。





連絡。
学生時から使っていた、
私用メールアカウントを削除しました。
知ってるのは同級生と学校の先生ぐらいかな。
たいてい「林帯刀」も知っているか、
携帯メアドを知っている人たちなので、
支障はないでしょう。
一応書いておきます。よろしくです。


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