縁側日記 　林帯刀





2005年07月30日(土) 　ゼロ。


ネガティブとポジティブ
分水嶺
海辺のカフカ


＊


ゼロからマイナスに進み続ける小さな矢印


＊


中学校の体育館倉庫
およびその扉
保険医のいない保健室
上尾のファミリーレストラン
朝礼
通勤ラッシュの後のホーム
会社の玄関
軽自動車の後部座席
雨
池袋西口裏通り
海
帽子
夜桜とコウモリ
猫
パブロン
声
白い猫
病室から売店までの道のり


＊


うっすらと光る矢印の残像





2005年07月29日(金) 　地震。


関東、また地震がありました。
この前のときは車に乗ってたので、
（しかも幌なしで風にふかれてたので）
全然分かんなかったんだよね。
今回は、最初に床がびりびりと震えて（地響き？）
なんだ？と思ったら３拍後ぐらいに揺れがきた。

大地震がきたらどうしよう、なんて考えて
昨夜はちょっと怖かった。
何を持って逃げたらいいんだろう。

とりあえず、眼鏡。
それからあれだ。
いや眼鏡よりあれのほうが大事？


＊


トカゲ（カナヘビ？）２匹と遊ぶ。
全長５センチくらい。ちっさい！
干してあったバケツに落ちていたんです。
２匹で。
水が少し残ってたからそれにつられたのか。
暑かったもんね。

しっぽが青緑できれいだった。
ときどきまばたきしたり
半透明みたいな舌をピロピロさせてた。
なにより目がきれいだった。
黒くて丸くてぴかぴかしてた。

手にのっけて観察したあと放してあげました。
おおきくなるんだよ。


＊


「寝る前のあたたかい牛乳」を試している。
効果は今のところなし。
うーん。
でも朝の調子がよくなった気がする。
十分です。
牛乳と共に「寝る前はリラックス」も試みてる。
飲みながらぼーっとテレビ見たりしていつにも増してゆるゆるだらだら。

もしかして布団に入ると緊張するのだろうか。
ダブルベッドじゃあるまいし。


＊


発見：かわいいものを見ると「ひええ」と奇声を発する自分


＊


この擬態語の多さ。





2005年07月23日(土) 　廊下。


病院の廊下に座っていると、
知らなかったいろいろなことを発見する。

そこはちょうど、入院患者がリハビリで歩くところで
（歩行訓練ではなくて体慣らしのようなものだと思う）
ひとりでメモをつけながら歩いているひとや、
２、３人の看護士
（かどうかは分からない。病院にはいろいろな職種がある）
と機械のワゴンと一緒に歩いているひともいる。
息があがると私が座っている長椅子に座ったりする。

廊下の壁にある扉からはリネンどころではなく、
血圧計や精密機器がひょっこり出てきたりする。
画面がついた機械を壁の穴につないで、
何かモニタリングしている医師もいる。
それが終わるとまた壁の中に機械をしまい、
早足でどこかへ歩いていく。


＊


かなり迷っていたのですが、
ＴＯＫＹＯポエケットは断念。
会いたい人がたくさん参加してるんだよ。
行きたかった。うう。

会えるかもと思っていた方、ごめんなさい。
（いたらの話）
（正直当日ってそれどころではないもんね）


＊


顔や胸からやせていくというのをよく聞くけど、
自分は足の甲からやせていくようだ。
そこで止まるが。


＊


気になるもの。
・村上ゆき
・クレイジーケンバンド
・スキマスイッチ
・ＳＩＮＧＥＲＳＯＮＧＥＲ
・「風のようにうたがながれていた」のＤＶＤ
・「ダーリンは外国人」（買った。おもしろい！）
・映画「うぶめの夏」（漢字省略）
・イタリア語
・若白髪（自分の）





2005年07月16日(土) 　伊語。


梅雨明けまであと少しらしい。
なるほど、まだ空は夏になりきらない。


＊


いっそ五人ぐらいで生活してみたい。
一軒家借りたりとかさ。
どうなのだ。


＊


シャンプーが切れそうだった。
ちょっと忘れてた。

「これにしよう」と買ったシャンプーもすぐに飽きる。
それほど飽き性ではないと思うんだけどなぁ。
買い換えたいのになかなかなくなりません。
一週間か二週間で使い切る量
（150mlくらい？）で、
詰め替えパックにしてくれればいいのにな。
それをどのメーカーも出したら便利。
試すのだ。
気に入ったら大瓶を買うと。
試供品は一回分だから分からん。
せめて三回は使いたい。

一緒に買ってもシャンプーだけなくなるのが早いねん。

何使ってもあんまり変わらないといえば変わらないんだけどね。
くせっ毛だから湿気があるともさもさする。
髪はこのあいだ切ったので長いからじゃなく。
うしろあたまがもさもさ。


＊


イタリア語って見た目がかっこいいな。
かっちりしてて。
今外国語を習うとしたらイタリア語だな。


＊


なんてことを言ってるのはオノ・ナツメさんを読みまくってるから。





2005年07月10日(日) 　朝食。


七夕は、月遅れなんです。


＊


腹が減って目が覚めてしまった。
六時でした。
ごはんとわかめスープと明太子とトマトを食べた。
クレイジーソルトを昨日買ってきたので、
トマトにかけてみたんだけど、うまいね。
やっぱり旬のものはスーパーで買ったのでもうまいよ。
畑のももうすぐ赤くなりそう。
あとナスも。
きゅうりはもう食べてる。
それから、みたび、キャベツ、にんじん、じゃがいも。
枇杷はもっぱら鳥の食料に。

天ぷらを塩で食べるのにはまる。
フライは何もかけないで食うし。
塩分控えめ。
ｎｏｔ高血圧。


＊


ノラ・ジョーンズのアルバムをやっと買った。
が、店の出口で派手に落としてしまい。
ケースにひびが！
ま、ＣＤは無事だったからいいか。
よいねーよいねー。


＊


パペットマペットが、
自分のネタでないときに、
司会者の後ろでもそもそ動いてるのが好き。

カエル君の手は、いいよね。
猫や犬の前脚もいいよ。
イモリヤモリも好き。
最近ヘビやトカゲが庭などに頻繁に出没してますが、
こういう性分なのでへっちゃらです。

たいていの動物（魚類含む）はかわいい。
と思ってるんだけど一般的にはそうでない人が多いみたい、
ということが最近ちょっと分かってきました。


＊


小田和正や
藤原基央や
スガシカオの声に
なれない
のが
とてもくやしい





2005年07月08日(金) 　祈り。



どうか
あの子の行った場所が
あたたかくて
ふかふかしてて
ちょっとだけにぎやかな
いつも昼寝をしてたような
場所で
あるように

お願いします





2005年07月06日(水) 　血。


祖母がベッドに寝ている。
話しかけた言葉に答えずに目をあげている。
色素のうすくなった目。
点滴。
酸素の管。
隣のベッドからおおきなひとり言が聞こえる。

祖母の目は私を見ていない。
私に流れる血を見ている。
他の血と混ざった自分の血を見ている。
血の奥にある、過去を見ている。

唇が少しわなないた。
声は聞こえない。
看護士が血圧を測りにやってきた。
私は立ったままだった。
聞くべき耳は何十センチも離れていた。

祖母に似た部分を私は答えられない。





2005年07月03日(日) 　一人称。


ながい梅雨のあいだは
空気に水がおおいので
紙魚は引越しをするのです
街角の古本屋や
蔵の巻物を
くるくると見て
もぐりこむ
そこで眠る
おなかがすいたら文字を食べる
ひらがなは甘い
カタカナは辛い
漢字はにがい
ときどき文字のあいだを泳いで
あとがきの手前にころがってみる
次の引越しは
真夏の夕立か
秋の長雨


＊


自分のことを「私」と言うのに飽きた。
飽きたというか、疲れてきた。
２年前ぐらいから、書くものとか、
ここでもなるべく使うようにしてたんだけど、
無理してたのに気がついた。
「俺」でも「僕」でも変わんないやんね。
ここ以外の書きものはどうなるか分からないけど。


＊


倒錯気味。
惚れたはれたがなんだっつの。
ある作品の二人の関係にあこがれる。
疑問がでてきた。
調べてみよう。


＊


なまぬるい闇だ


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