空気を振動させて君に伝わっていく音色は今も昔も変わらずどこかぎこちなく、たどたどしくわたしが笑えば音が空気を振動させていくように君に幸せを伝えてくれるものと今でもそう思っているわたしはあなたの笑顔が優しすぎて泣いてしまいそうになるけれど(幸せの大きさのせいなんだろう)ぎこちない音色を吐き出しながら見上げた空はどこまでも続くように青かった幸せもこんな風であればいいわたしは人知れず、そう思う
ゆっくりと道を辿って見上げた空は薄紅色君はどこへと向かったのだろうわたしは今も昔もただ追いかけるようにして少しずつ緩やかに進んでいる美しいものを見つけるたびになにかに心を打たれて息をのむたびに君が隣にいればと思いながらも君はどこへと向かったのだろうそれすら知らずけれども追いかけるように君を想い、わたしは今もここにいる