世界の片隅の限りある時間の中で君に出会えたらいいもう一度君に出会えたらいい愛を叫ぶわけでもなく涙ながらに訴えるのでもなくただ、君に出会えたらいい今さよならを言いに行こう私の心を置いてこよう世界の片隅の限りある時間の中でもう一度苦しいほど愛した君に、会いたい
硬くなったくちびるに触れてもっと水分を含みなさいと君は怒る世界中の湖の水を飲み尽くしてもきっと私はカラカラだろう飲み込んだ以上に私は雨を降らしている世界は涙で満ちている私はいつかサハラの砂漠になるそうなる前にどうか満たしていつだって私は雨を降らしている
小指と小指が触れ合う距離ぼくたちはそのくらいじゃなくちゃ満足できなくて遠くにいる君も同じ気持ちだと言うのにね今夜は小指と小指は触れ合えないけれど軽く指をつまむから遠くで痛みを感じてください遠くでぼくを感じてくださいそれは幸せとは言いがたいけれどとても暖かい痛みです
丸くなって水の中に飛び込んだら泡になって消えれるだろうか私は丸くなって魚の泡となって消えるだけ君の心に残れもしないで魚の泡となって消えるだけ私は海の涙になる
騙されたと思って食べてみればと赤く塗ったくちびるはいつのまにか君のもの。運命の女の子を捜して天高く伸ばしてた頭の上のアンテナはいつのまにか私のもの。くちびるで拭われた紅と私の手でへし折られたアンテナ。もう必要のないものとこれから必要になるもの。私たちは沢山手放してきっと色んなものを手に入れる。たとえば君と私とか。
指先を絡ませただけじゃ気持ちは伝わらないこと私は十分に知っていたのにあの時肌を通して伝わったものは愛だったと、今でも思う私はもう君がいなければ私でないような気さえするよそれは愛だったと、今だから思う