2002年01月31日(木) 止まらない
 

立ち止まりたくない


立ち止まったら色んなものが見えてしまう
駆け抜けてこの現状から抜け出したい


もっと早く
彼女に嫌味を言う前に
この場所から逃げ出したい





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2002年01月30日(水) 二人優しく揺られながら
 

ゴトンゴトン
電車に揺られながら
肩にかかる君の体重が心地よい


ゴトンゴトン
何故だかこんなにも眠気を誘う音に
静かに瞳を落としていって


目的地とは逆の方向に永遠に進んでいく
間違えた電車に、二人優しく揺られながら
歓迎してくれなかった空を置いて
涙の足跡だけ残して私は地上に帰ります





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2002年01月29日(火) Caprice
 

気まぐれなハーブティーは
小さなドーナツを午後のデートに誘い
甘いシナモンと仲良くなり
酸っぱいレモンに恋をします


ずっと一緒だと思っていた花柄のスプーンは
テーブルの上でずっと帰りを待っていたのに


気まぐれなハーブティーは
甘くて良い香りで
君にとても良く似てる





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2002年01月28日(月) 許されるなら
 

目が合ったら 逸らしたくなる
背中を見たら 触れたくなる
駆け出したら 捕まえたくなる
話していたら 泣きたくなる
手が触れたら 溶けたくなる


他のもの全部消していい
そのほうが、あなた以外考えなくていい
あと少し唇に届かないけれど


許されるなら あなたのもの、全部奪ってしまいたい





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2002年01月27日(日) 此処から何処へ
 

あなたしか見えないほど激しく恋をした
周りなんかどうでもいい
何もかもがむしゃらだった


さよならすら言えないほど恋は呆気なく終わって
今はあの楽しかった日しか見えないよ
明日も明後日も明々後日も、未来は白すぎて
私は色とりどりの過去に魅せられたまま


誰にも心を開かぬまま
過去のあなたに唇を寄せる





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2002年01月26日(土) 雲の透き間と曲がり道
 

スタート


そう心の中で呟いて私は道を走り出した
障害と言えそうなものは人と電柱くらいしかない
ゴミだらけの平坦な道


人にぶつかり
コンクリの段差に足をとられ
空き缶につまづき
何もない所で転ぶ


こんな道、彼なら息も切らせず走り抜ける
また私は負けるのか
体中に出来た擦り傷
抜けきれないまま私は淀んだ雲の中にいた





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2002年01月24日(木) ここではないどこか
 

私は寂しいのを理由に君の隣りに居たのではない
二人で笑うのが、二人で一緒に過ごすのが
とても心地よかっただけ


でも何故だろう
こんなに近くにいるのに前より寂しいなんて
どこか遠くを見てるような君の隣り


今は寂しいのを理由に誰かに寄り添ってしまいそうだ
君ではない誰かに





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2002年01月22日(火) 敗因
 

君がどこかに行ってしまったらどうしようと
私は騒いでばっかりで
私が何をしたらいいかなんて何も考えていなかった


いなくなって当たり前だ





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2002年01月20日(日) 未来と過去と
 

あなたは明日の夢を見る
わたしは昨日の夢を見る


どこでこんなにすれ違ってしまったのだろう
もう一緒に今を見ることは二度とない





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2002年01月19日(土) 意識
 

夢のなか
現実


今は
どっちなんだろう


尋ねる人が誰もいなくて
朦朧とした意識の中で
私は確かに叫んだ


夢のなか
現実


今が
どっちである事を私は望んでいたのだろう





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2002年01月18日(金) いちから始める
 

物事の順序とか理屈とか
過去の例とか全部取っ払って
目の前の彼女を見てあげなきゃ駄目でしょ


恋してるのは自分でしょ
今しなきゃいけないものなーんだ





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2002年01月17日(木) cafe
 

ケーキを切って
慣れない手つきで紅茶を入れた
震える指を必死で支えてケーキを口に運ぶ


いつもと違う風景でも見ていなきゃ
気が狂ってしまいそうだ


君のいない風景に馴染めなくて
慣れない手つきでケーキを食べた
服についたクリームさえも今は気にならない
睫毛に残った滴が氷砂糖みたいにきらきら光る


君なんていらない
胸に焼け付いた言葉を全部出し切って
砂糖を心に押し込んだ





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2002年01月16日(水) ある駄目な日曜日
 

「空きれいだった?」


部屋に帰ってきたオレに
アホみたいな質問を彼女は投げかけた


「はぁ?」
「何、あんた何しに行ったのよ」


あぁ、そういえばタバコ買いに行く
いい訳に空を見に行くとか言ったっけ
そんなへたれなウソに騙されんなよ


「きれいだったぜ〜い」
「あっそ、禁煙やめたのね」


このクソアマ
オレは心の中で呟いた。←あくまで心の中で





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2002年01月15日(火) 星に願いを
 

自分で自分の喉を潰すみたいに
何度も何度も愛を歌った
届くわけはないともうとっくの昔から知っている
私はこのまま此処に置いてきぼりなんだ


それでも歌った
何度も何度も愛を歌った
願いは空を貫いて
神様の命を燃やして
怒りに身を任せた星達が
炎を帯びて降ってくればいい


誰のために
分からないけど
私は愛を歌った
きっと、自分をこの場所から解放するために





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2002年01月14日(月) 愚か
 

出会った頃はあんなに幸福を噛み締めていたのに
まるで私たちは憎みあう為に愛し合っていたみたいだね





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2002年01月13日(日) 塞ぐ
 

君は知らない
あなたの腕の中がどれほど
居心地が悪かったかなんて
強く掴んだ爪の跡が
どんなに長い間肌に刻まれていたなんて


自由を縛られるのも
首筋に印をつけられるのも
視界をふさぐ腕の中も嫌だった


必死で逃げ出して初めて見た空は
記憶に残っている澄んだ青ではなく
一面を雲にふさがれて真っ白だった
逃げる場所なんて無いと私に言うかのように





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2002年01月12日(土) 静かにこのまま溶けてゆく
 

論理とか常識とか
本当にどうでもよくなった
誰に見られていてもいい
がむしゃらに壊してしまいたい


噛むように唇を合わせ
壊れていくのは私かもしれないと
零れた涙の存在と共に知った





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2002年01月11日(金) 壊すもの
 

彼が強引に私を裂いた後
私は流れ出す液体をそのまま
彼のお気に入りのシーツに流した


こんなもの、汚れてしまえばいい
私が彼に対して唯一できる小さな反抗





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2002年01月10日(木) アンバランス
 

うまくバランスが取れない
これは夢、それとも現実?
なんて悪趣味な鏡だろう
周りのものすべて消して私しか映さないなんて


うまくバランスが取れない
音がひとつ遠く聞こえたり戻ってきたり
知ってる、これは夢なんだ
こんなに体が傾いているのも夢のせい


何も見えない
何も聞こえない
バランスが取れない





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2002年01月09日(水) 2人の偽物
 

私の中に私が居る


まだあなたを想って泣いている幼い私
それを必死に隠そうと無理に大人になった私


本物は、どっち?





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2002年01月08日(火) 逃げる男、待つ女
 

もう自分の気持ちが分からないだなんて言わないで
これ以上わたしは待ちきれない
あなたがすべき事は
抱きしめるか、手を振るか


その気もないのに返事を持っていくのはずるいわ
わたしがあなたを好きだから許してしまうの知ってて
逃げてしまうなんて、ずるすぎる





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2002年01月07日(月) 赤い靴
 

いつもと少し違う色合いの服を着て出かけた
なんか風が呼んでいるような気がして
足取りも軽やか


寒さで頬が赤く染まった
空が優しい
このまま、死んでしまおうかとも思った
少しだけ幸せなうちに





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2002年01月06日(日) 悲しい温度
 

懐かしい風
心地よい温度
優しいくちびる


過去に置いていくには悲しすぎて
いつまでも思い返している
これから先にこれ以上人を想えるかと
時に不安になって今日も丸くなって眠る
寒さに、怯えなくてもいいように





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2002年01月05日(土) このまま
 

始まりなんて曖昧すぎて忘れてしまった
きっと最初に触れたいと願ったのは私
このまま一緒にいたいと呟いたのも私


終わりは まだ考えられない
突然音も無く終わってしまうのかもしれない
あなたがそう願ってしまうのかもしれないけれど
今はまだこのままだと
私は信じて疑わない


これからずっとこのまま
あなたをずっと好きでいたい





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2002年01月04日(金) ゆっくりと
 

わたしは
このまま飛びたてるほど強くない


長い時間はかかるけど
ちゃんと歩いてそこまで辿り着いて見せるから
弱いわたしでも愛してね





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2002年01月03日(木) no title
 

何でこんなに不器用なのかと首をかしげる
私の元に繋いでおきたい男は
私が繋げば繋ぐほど
そこから逃げ出そうとムキになる


いっそ首輪でもつけてあげようかと言うと
男は舌を噛み切って死んでやるよと言った
やれやれ
お互いこんなに好きあっているのに伝わらないなんて
何でこんなに不器用なのかと私は首輪を投げ捨てた





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2002年01月02日(水) 非力
 

どうしても自分の力で解決できない事を
泣き喚いて嘆くより
友達や家族にほんの少し力を貸してもらうことが大切か
今になってよく分かる





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2002年01月01日(火) はじまりはノック
 

新しい時間のはじまりは
軽くドアを叩くだけ
はじまりは簡単
誰にでも平等


それから先がどうなるか
それは自分の目で確かめて





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