2001年03月31日(土) 脱出
 

鍵を手に入れた。
もう箱の中にはいられない。
抜け出そう大地へ。
歩き出そう自分の足で。





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2001年03月30日(金) たびびと
 

太陽は今日もゆっくりまわっていく。
大地に隠れ
海を泳ぎ
草原を照らす。

きっと一番の旅自慢。





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2001年03月29日(木) 約束
 

あなたがいった言葉が
あたしを避けるための嘘じゃなくて
なんだかすごく嬉しかった。

しばらく会えないことに変わりはないけど
なんだかすごく嬉しかった。

出来ない約束よりも嬉しいよ。





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2001年03月28日(水) 月1
 

痛みと一緒に汚れを取ります。
わたしは汚れを取る名人。
多少痛みを残すけど
そこはちょっと大目に見てね。

あなたの体調気遣って、整理整頓いたします。
わたしは準備をする名人。
多少時間はかかるけど
そこはちょっと勘弁してね。

心の流れを読み取って、わたしは時々姿を消します。
わたしはあなたの心の案内人。
あなたの心の具合が戻るまで
わたしは準備を止めるけど
またすぐ戻ってくるから安心してね。


そんなわたしはお腹の中で独り言。





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2001年03月27日(火) エンドレス
 

少女は誰かに恨みを持って
藁人形は胸に釘を突き刺して
猫はちらりと横目で睨んで
金魚は水槽の底でかくれんぼ

金魚は少女に餌を貰って
猫は明るい日差しの中で眠りについて
藁人形は捨てられて
少女は次の日仲直り





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2001年03月26日(月) 体ひとつ
 

ありがちな、綺麗な言葉は要らない。
何も飾っていない言葉が欲しい。

どうかストップウォッチで、時間を計るような真似しないで
どうかメモを取って、前から考えていた言葉を吐いたりしないで

ありがちな、誰にでも言える言葉は要らない。
ただわたしのための言葉が欲しい。

体全部でぶつかってくるような
そんな意地を見せて





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2001年03月25日(日) 蜂蜜
 

乾いた唇がどうしようもなく痛い
リップクリームは捨ててしまった
渇きを癒す何かが必要

しょうがないから
冷蔵庫から蜂蜜を取り出した

唇を舐めてしまって
喉を滑り落ちた蜂蜜は
甘さを残し
唇は再び乾きに襲われ
わたしはまた冷蔵庫の前に立つ





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2001年03月24日(土) 違う立場
 

今度は少し、離れた所から
今見てたものを見てみよう

新しい気持ちで
鉛筆を削ろう





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2001年03月23日(金) 吸収
 

グサリと刺した言葉のナイフ
血を止めて体の一部にしてしまえ





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2001年03月22日(木) 一番近いものはなんですか。/水
 

なんだかすべてがあやふやなんです。

遠い遠い昔のような
遠い遠い未来のような

全部がなかったみたいに。
全部が実現しないみたいに。

なんだかすべてがあやふやなんです。

もやもやした煙が、心を包んで
全部遠く感じてしまう。

あたしに近いものは、なんなんだろう。

+++++++++++++++

あたしの目が涙目なのは
嬉しいことがあったから、でも
悲しいことがあったから、でも
ありません

きっとこれは味なんかなくて
涙じゃない、水なんです。





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2001年03月21日(水) 食料。
 

私には、辛い事が多すぎた。

あなたはよくこの言葉を使うけど
辛い事食い破って生きている人もいる。

辛い事は、いつかあなたの力になる。





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2001年03月20日(火) 膿/悔しくて、嬉しい
 

このまま腐り落ちてしまえばいいのにと思うほど
心が膿んで仕方ない

考えて考えて
不安になって泣きたくなって
思い出して笑って、泣いて

このまま腐り落ちてしまえばいいのにと思うほど
自分の中で大きくなる
着々とあたしの中を占領していく
このまま全部腐ってしまえばいいと思うほど

+++++++++++++++++++

いくらこっちがすっごく好きでも
何の欠片も伝わってないんだろうな
悔しいな

でも嬉しいな
なんでだろう、変なの





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2001年03月19日(月) 弱気/すごく大切にしたい自分
 

すごく弱気で情けない。
勇気振り絞れ。
声裏返るな。
一生懸命思うけど、思うように話せない。

でも嬉しい自分を演じるより、大分マシ。

++++++++++++++++++++++

すごくお金のかかるものよりも
さりげない小さなものの方が嬉しかったりした。
でもそれは大小の問題ではなくて
それをくれた人が好きだったからじゃないかな。

どうしても捨てられない思い出を大切にするよりも
今の自分を大切にしたいな。





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2001年03月18日(日) 汚い女の感情。
 

汚い、女の感情。
これからもっと汚くなる。
とても綺麗で、とても醜い形に。

歪んでて真っ直ぐな
矛盾してて一貫性のある、感情。


やばいぐらい、本気。





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2001年03月17日(土) 中間点
 

子供じゃないから、そんなワガママいえない。
でも大人じゃないから、我慢なんて出来ない。





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2001年03月16日(金) 底なし沼
 

声を出す事も出来なかった。
不安と苛立ち。
誰かが「それに触れるな」と私に叫ぶ
そんな気がした。

「それ」があたしに害を加えるものでも
あたしはどうしても触れてみたくて仕方がない。

用心深く、あたしは底なし沼に踏み入れた。





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2001年03月15日(木) 魔法のナイフ
 

あたしの大事なオモチャ箱。
大切なものが眠るオモチャ箱。

ひっくり返して宝物を探した。
見つかったのはガラクタばかり。
誰かに盗まれてしまった。

わんわん泣き叫ぶあたしの前に
ナイフを差し出す見知らぬ人。

ああ、そうこれなの。

あたしの探していたものは。

醜い何かを引き裂く
あたしの為の魔法のナイフ。





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2001年03月14日(水) 涙。
 

喉がどうしようもなく渇いて
天に両腕を伸ばして
水を望んだ。

情けをかけるように降った雨の味は
苦い、鉄の味がした。





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2001年03月13日(火) それはきっとなくならない。
 

全部捨てたって真っ白にはなれないこと
全部消したって事実は変わらないこと
全部忘れたって確かにあった遠い過去

それはきっと捨てるべきじゃないよ
一緒に持って歩けばいいんだ

罪を悔やんで立ち止まるよりも
悔やみながら新しい道を探そう
辛い記憶を消すよりも
辛さを自分の強さに変えてみよう

全部君のものなんだ。





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2001年03月12日(月) 揺り籠の中で
 

ゆらゆら
揺り籠の中で
浅く、永久に眠っていたい

どうか、誰も起こさないで
痛みに耐える体なんかいらないから

浅く、永久に眠らせてください





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2001年03月10日(土) 神さまとこども
 

暗闇の中、誰を疑う事もなく
ただひたすらに明かりを探した

やっと見つけた出口と見たことのない人間
躊躇いもなく話し掛けた
だけど相手は心を開いてくれることなく
暗闇から抜け出した人間を罠にかける

ああ、災いだ災いだ
村の平和が壊された

そんなことを呟いて

暗闇から探した光は、見かけだけで
光の中の人間は、闇から出てきた人間を境遇で判断した

人間とは、なんと脆く愚かなものか
神さまは自分の右手を噛み切った





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2001年03月09日(金) すれちがい/性欲処理
 

いつもあなたの後ろ姿を追っていました。
いつか一緒に並んで歩きたかった。

あなたは人より
とても速く進んでいるような気がしました。
でもそれは違っていた。

時間がそうさせていた。
今ならよく分かる。

あなたは何も変わってはいなかった。
時間があたしとあなたの距離を遠ざけていただけ。

いつもあなたの後ろ姿を追っていたような気がしました。
でも本当はいつもあなたはあたしに歩調を合わせてくれていた。

気付かなかったのは、あたしのほうなんです。

+++++++++++++++

無造作に開かれた肉の塊
ただ見つめた自分の指先
痛みなんてなかった
誰にもいえなかった

謝りながらもやめてはくれない
謝りながらも何も変わってない
謝りながらもこれはずっと続く

あたしはいつまで我慢しなくちゃだめなんだろう





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2001年03月08日(木) 愛って
 

なんか、愛って意味がわからない。
みんな、何を分かったふりしているんだか。
どうか、教えて頂きたい。

愛って

無理に押し付けるものですか。
縛り付ける事ですか。
体を求める事ですか。
相手を許す事ですか。
一種の感情なのですか。

人間に元々備えついている嘘の塊なのですか。





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2001年03月07日(水) 使い捨て
 

笑顔
幸せ
時間

全部全部奪った
もう要らないよ

バイバイ

心がないからあたしは平気。





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2001年03月06日(火) sky
 

目の前の景色を壊して
はだしで歩きつづけたら
迷わずあの人のところへいけるかもしれない。

誰にも邪魔されず
どんな間違いも起こさず
なんの躊躇いもなく

もう行けるわけないね。
だって、あたし道を覚えてない。
時間は経ちすぎた。

今度はもっと自分の気持ちに正直に
空を飛べたらいいな。





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2001年03月05日(月) 違う形
 



晴れ
くもり


毎日
同じのようで
毎日
違う

気付かないのは
いつも傍にいるから

少し離れて眺めてみて
その存在が大きい事に気づくんです。





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2001年03月04日(日) 矛盾/なくしたもの
 

小さな思い出すら捨てられず
嬉しい言葉は箱にしまって
いつでも思い出せるようにしていた

それはあたしの弱さと強さ

+++++++++++++++++++++++

違う人を好きになって
1回ゴミ箱に捨てた
諦めきれずにすぐ拾ったけど

見つかって本当に良かった
あなたとの小さな思い出も
なくしてしまったような気がしていたから

ごめんね、もうなくしたりしないよ





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2001年03月03日(土) 聞きたくない
 

大音量で音楽を聴いていたのは
聞かなくてもいい言葉を聞かないようにするため
その言葉はきっとあたしを苦しめる
だから聞こえないフリをしていたんだ





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2001年03月02日(金) 言葉
 

言葉にすると傷つくこともあるかもしれない
それでも言葉にしなくちゃいけないときだってある

そのために人間は言葉をもっているのだから





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2001年03月01日(木) 先輩
 

先輩がいなくなることが寂しくて
拍手をする手が痛かった
もう学校で会う事もなくなるのが辛くて
おめでとうという言葉が震えた

涙目なのをあくびのせいにしたけれど
本当はあなたが好きだったんです

卒業おめでとう、先輩





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