2004年08月31日(火) |
気にしないで + 胸がぎゅっと |
寺島の熱は一旦下がり、 メールがある程度続くぐらい回復していたけれど、 次の日の早朝、 また熱が出た報告があった。
回復したとき、約束をしたけれど、 今考えると、 負担にしてしまったかな、と思う。 気にしないで、ゆっくり休んでくれるといいのだけど。
星空の壁紙を見て、 昔を思い出した。
あたしがネットの世界を知った、中2の頃。 ドリームキャストでつながれたチャットが、デビューだった。 そこでたくさんの人と出逢った。
常連になったルームは、後にも先にも1つだけ。 そこの店長のことは、尊敬していた。
その人がくれたメールはいつも、 星空の壁紙で、音楽も流れていた。 今のあたしは、だいぶそういうことに慣れたけれど、 その頃は、HTMLなんて聞いたこともなかったし、 そういうことが出来る店長を、神様のように思ってた。
他の、常連のメンバー。 あたしは、この人達が大好きで。 本当に大好きで。 今また、何かしらで出逢えるなら、素直に嬉しいと思う。
けれど。 ネット上で起こる、たくさんの辛いことを知ったのもこのとき。 「大人」を知ったのもこのとき。 あたしの中には。 楽しい記憶と辛い記憶が同時に置いてある。 それは、 あたしよりいくつも年上の皆は、 あたしの何倍も、あるんだろう。
だから、あの頃には戻れない。 あんなに、楽しかったけど。
あの頃を思い出すものを見つけると、胸がぎゅっとなる。 ドリームキャスト。 チャットルーム。 ルームのトピック。 星空の壁紙。 メンバーに教えてもらって辞書登録した、単語。 メンバーのHN。 チャットでのお決まりの言葉。
それはあたしのネットが、そこから始まったからなんだろう。 今のあたしの大部分を埋めるものが。
「(笑)」 を登録するときの読みは、いつも「はは」。 一番最初に教えてもらった、辞書登録。 たまにそのツールが動かなくなるときがあって、 そのときはいちいち打ってて、 「根性で笑ってるよ〜(笑)」 なんて言ってたな。 今でも「はは」じゃなきゃ打てない自分を見つけて、 切ないこともある。
あぁ…懐かしいな。
2004年08月29日(日) |
そこからどこへ行けばいいのか |
一昨日、寺島の家に行った。 最初は普通で、2人でぽんぽこを見ながら藤原を待ってた。 藤原がやってきて、 レンタルビデオを返しに行くとか行かないとか言っていたら、 寺島が、 「熱が出た」 って言い出した。
それでも、会話のテンションは下がらなかった。 寺島はベッドに移動したけど、 寺島が1番喋ってた。 藤原と2人、ずっと笑ってた。
疲れからの発熱。 最近は見ていなかったけど、 昔、確かにあったことを思い出した。
落ち着かなくて、 なんとはなしにベッドの傍に座った。 寺島が、藤原に見えないような場所から手を伸ばして、 あたしの手を引き入れたけれど、 そこからどこへ行けばいいのか、あたしにはわからなかった。 ずっと握っていると、 寺島がその手にキスをした。
上手く笑えなかった。
「よろしく」 と言って、藤原が帰っていった。 その後も少し世間話をしたけど、 やっぱりきつかったみたいで、寺島は静かになった。 どれくらいその寝顔を見ていたのか、わからないけど。
寺島がふっと目を開けて、 「何してるの」 とあたしに聞いた。 ちょっと答えきれずにいると、 寺島は体ごとゴロンと寄って来て、 ベッドの上からあたしを抱き寄せた。
背中にかかった手が、熱くて。 重たくて。 幸せで。
竜崎君が何だろう。 坂田君が何だろう。 あたしはまだこんなにも、この人の寝顔が愛しい。 そして、心配。
不意に、寺島が唇を押しつけた。
「どうだよ?嫌いな奴にキスされて」
驚きながら、悲しみながら、 心のどこかでときめいているあたしがいた。 けれどそんな答えは、今この人は求めていない。
「全然ときめかない」
言い終わった瞬間、またキス。 離れても、寺島は、 遊ぶように唇をつけていた。
「あたしに嫌われたら、陽ちゃんは幸せ?」
寺島の頬に触れた。 こんな状況なのに、あたしは、 前と変わらずに、寺島が愛しくて。
あたしの問いに、寺島は間を置いて答えた。
「…うん」
「なら、なるから。 陽ちゃんが幸せになるなら、あたし何でもするから。 何でもいいから」
寺島はまた、何にも言わなかった。 あたしも、それ以上言わなかった。
階段を上ってくる音がして、 上ってきた藤原達が、ドアを開けた。 急いで離れて、あたしは涙を拭いた。
そして、 何事もなかったように、藤原達と話し始めて。 何も変わらない顔で、お酒を飲んだ。
前日の日記も更新しています。 その続きです。
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いつかもあったんだ。 それこそ、細かいことは忘れてしまったけれど。
寺島が、 男友達の家に、男友達と遊びに行ったあたしに。 素っ気無く接して、嫌われようとしたこと。
そのときは、別れようと思ったけど出来なくて、って、言ってた。 そのときはちゃんと仲直りしたんだっけなぁ。 懐かしい。
今は、別れるも何も、そんな言葉は使わないから。 あの人はきっと、どうしようか考えて。 こんなことをすれば、絶対にあたしは近寄らないと思って。 押し倒したのだろう。
あたしは。 その理由がわかった瞬間、 寺島を責めることが出来なくなった。 逃げる意欲も、なくなった。 泣けと言われても出なかった涙が、出た。
「やっと泣いた」 寺島が言った。 「嫌いになれよ」 そして繰り返す。
無理だと思った。 そんなことは、絶対に無理。
だけど今はとりあえず。 この雰囲気をどうにかしたい。 離れてきちんと、話がしたい。
「なる。嫌いになるから、離して」
ぞくりとした。 寺島は、笑ったままだったから。
笑ったままで、 「泣け」 とあたしに言った。 「嫌だ」 と答えた。
手が胸に伸びた。 抗った。 あたしの手は押さえつけられた。 強い力に、 久しぶりに、この人が男であると感じた。
力で、女が男に敵うわけない。 知識で、そう思った。 けど抵抗することが、この人の望むことだろうと思った。 だから出来るだけ、抵抗した。
その抵抗を全て受け流しながら、寺島は、 「嫌いになれ」 とあたしに言った。 瞬間、寺島がこんなことをしている理由が、わかった。
市丸、と書いていた奴から、改名希望が出たので、改名。 しかしそれでなければ何でもいいらしいので、 藤原に決定。
理由はいろいろ長いけど。 あまり書くと、「おせっかい」とかなんとか言われそうで、 自粛。
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藤原や竜崎君が来て、 和やかな雰囲気になっても、 寺島はあたしを見なかった。
むしろ。 言葉は冷たかったし、まともな反応はないし。 あたしの発言権は、ほとんどなかった。 お酒を飲んでいたから、 そんなに気には、ならなかったけれど。
夜が更けるに連れて、 盛り上がりを求めて、あたしの部屋に行った。 親御さんが厳しい寺島の家は、 何となく気にしてしまうらしい。 ついでに、無くなっていたお酒を買い足して、 飲み直そうってことになった。
買出しのメンバーは、揉めた挙句、 あたしと寺島以外の3人。 気まずくて気まずくてしょうがなかったけど。 そんなこと訴えられるわけないし。 大人しく、部屋に行った。
…それから、どんな会話を交わしたか、 細かいことは覚えていない。 細かい動きも覚えていない。
寺島の家から、あたしの部屋へ向かう途中、 少し話をした。 「昨日のメールは、皆で送ってたの」 って、言った。 「知ってるよ」 って、直ぐ返事が返ってきた。
「怒ってるの?」
「怒ってない」
「じゃあどうしてまともに話してくれないの」
「別に」
「…」
「どうでもいい。そんなことは」
理由になってない。 どうでもいいなら、 何もなかったように振舞えるはず。 呆然としていると、いつのまにかあたしの家に着いていて、 誰が買出しに行くかの論議が交わされていた。
そんな後の、2人っきりという状況だったから。 甘い雰囲気なんてあるわけない。 だから思い切り、普通に振舞って。 漫画を読もうとした。
気がついたら、漫画は奪われて。 あたしは押し倒されて。 寺島の顔がすぐそこにあった。 冷めた目だった。
従弟達の日記を書いたら、 親戚について書きたくなったので、2日連続過去日記中断。 DELIのメンテ、早く終わってください。
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読経が始まる。 数珠を手に、祖父が緊張している。 祖母はちょっと笑いながら、まだ小さなヤマトや、リョウを見ている。 あたしは真面目な顔をしながら、寺島のことを考えている。
ヤマトが泣いて、 あぁ今この部屋には、生と死の象徴があるのかと考えると、 少し厳粛な気持ちになった。 でもふと目だけで見渡すと、 離婚した小母や、浮気をした祖父が、目に入る。 なんだ、 うちの一族も結構ドラマティックだな、なんて思う。
厳格な祖父からは、そんな印象はちっとも受けない。 自分が開けた障子を、孫が閉めないと言って怒鳴る。 そういう時代の人なんである。
母の説明によると、 夜の世界の女性とそうなったらしい。 そして家を出て、アパートを借り、 女性と住もうとした。 ところが、 そこまで話が進んだところで、別れてしまったのである。
よくある話。 ただのお客さんだった、ってだけだ。 あたしが小さな頃の話でもない。 4年前くらいらしい。 その頃はあたしも、大切な人を亡くしたし、 親と祖父の話をするほど暇ではなかったのだろう。
小母の詳しい理由は、知らない。 ただ、父親がいないことで、 あたしのハトコにあたる娘が一時期グレたことは、聞いた。 ハトコは今、見事に更生し、 東京の大学に通っている。
あたしの恋愛がドラマティックなのは、家系なのかもしれん。
2004年08月21日(土) |
こんなときは便利だね。 |
DELIのメンテナンスは今日も続く。 EveryDiaryは、どうも深夜(?)は調子が悪いらしい。 少なくとも私は、深夜のログインに成功したことがない。
ので。 恋愛過去日記中断で。 イトコ達の可愛さを語らせてください(笑)
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曾祖母の法事に、 いないと思っていた従弟3人目・ヤマトがいた。 生まれてぴったり1ヶ月。 お兄ちゃんのリョウにそっくりだね。 リョウは、お父さんにそっくりだよ。
リョウがヤマトみたいにちっちゃかった頃もあったね。 あたしが中学3年のとき。 可愛くて可愛くて、ずっと抱っこしてたよ。
初節句のときに抱っこしたら、 11ヶ月だったリョウは、嫌がって泣いちゃった。 あんなに可愛かったのにナァって、ちょっと寂しかった。 でも赤ちゃんの人見知りは、 お母さんと信頼関係結べてるってことだから、 いいことなんだよね。
妹のアオイちゃんとは、昨日が初対面。 ずっと会いたかったから、嬉しかったー。 抱っこも大人しくされてくれて、可愛かったよ。 さらさらでふわふわの髪の毛が、羨ましくて。 リョウと本当に仲が良くて、ずっとついて回って。
「リョウも抱っこしようかー?」 って、嫌がるだろうなと思ったけど、言ってみた。 でも何も言わなかったから抱き上げて、たかいたかいとかしてみたら、 キャッキャッと笑ってくれた。 嫌がるリョウ君しか覚えてなかったから、すごく嬉しかったよ。
身長、いつも要らないって思うけど、 こんなときは便利だね。
親戚のおばさん達が「純ちゃん」と呼ぶのを真似て、 リョウが「じゅんたん」とあたしを呼んだ。 おばさん達が面白がって笑って、 それ以降ずっとそう呼ばれたよ。 リョウがあたしを呼んだ理由は、抱っこの催促。 久しぶりに、嬉しくて笑えた。
アオイちゃんも抱っこをせがんでくれたなぁ。 リョウより回らない口でせがむから、可愛かった。 でもアオイちゃんを抱いてると、 リョウが自分も抱いて欲しくて、アオイちゃんの足を引っ張ってた(笑) 「おりておりてー」って言ってた。 初節句とはえらい違いやなって、母と笑った。
首都圏に住んでるリョウ達と、次会えるのはいつかな。 もう抱っこ出来ないかもね。大きくなって。
メールの終わりは、よく覚えていない。 思い出したくないから、見直してない。
確か午前3時頃、お開きになった。 その日の夜には、寺島が飲み会を計画していたから、 夜にまたね、と言って別れた。 その後は覚えていないから、 きっとあたしは忘れるために眠ったんだろう。
変わるために傷つけるなんて、なんて悲しくて。 なんて愚かなこと。 そんなことが出来るのは、今だけだ。 自分たちが若いことを、あたし達は知っている。
夜の8時少し過ぎに、寺島の家に行った。 他の人はまだ誰も来ていなかった。 BSの映画を見ていたように思う。 ある程度普通の会話を交わしたけれど。
何かが変わるなら、傷つくのも傷つけるのも仕方ないと思った。
茶原達の言うままに、メールを打った。 ちょっとでもあたしが考えたコメントを入れれば、 「それじゃぁいつもと同じ展開になるだろ?!」 と言われ、 成る程そうかと納得した。
同じではダメなのだ。 あたし達は、もう変わらなきゃいけない。 寺島が、3人がいると気づいてるのかどうかわからないけど、 どっちにしろ、何かの感情が生まれるはず。 そこから寺島がどう考えるかだ。
時間は、多分午前1時を過ぎていた。 こんな深夜に、部屋で男といるのが嫌だと言われても。 あたし達は付き合っていないのだ。 そうして自分は散々、 彼女が欲しいだの、○○ちゃんを紹介してだの言っているのだ。 そこであたしが嫌な顔をすれば、同じくらい嫌な顔をする。
付き合っていない。 けどセックスはする。 束縛はされたくない。 あたしの恋心も見たくない。
ならば。
あたしを束縛する権利など、あなたにはない。 そこであなたのために彼らを拒否するほど、 あたしは、強くない。
寂しいから。 1人でいたくないから。
あなたが基本的に、あたしを必要としていることはわかっていても。 それだけで寂しさを癒せるほど、大人でもない。
あなたのわがままをほとんど聞いて、 落ち込んだら励まして、愚痴を聞いて、慰めて。 あなたの母親のようだと、周りから言われたし、 あなた自身も言ったね。
けど決して、あたしは母親じゃない。 ただの、恋に狂った女。
きっとあなたは、複雑な思いなんだろう。 メールのやりとりは、滅茶苦茶だし。 でも、あたしは謝れない。 謝るほどの間柄じゃない。
メールを送るたびに、あなたが遠くなる。 本当にあたしが必要ならば。 ちゃんと歩いて、戻ってきて。 キスのワープなんか、しないでね。
茶原が帰ってきた、夜だった。 茶原から、 「竜崎と2人で、お前の家行っていい?」 ってメールが来て。 何のためらいもなく、いいよって、返した。
深夜に、竜崎君から、 「入れて」 ってメールが来た。 玄関を開けても、誰もいない。 門の向こうで、かがんで動く姿が見えた。 「茶原おかえり」 と門から覗き込んだら、 竜崎君が「ただいま」って応えたから、笑った。 しばらくしたら、市丸も来た。
新しい携帯を、茶原に渡したのがいけなかったのかもしれない。 面白がってあたしを撮って、 そのまま寺島に送ってしまった。 「何してんの!!」 って奪って、通信を止めたけど手遅れで。 寺島から、不機嫌なメールが返って来た。
それに対して、茶原が返事を書いた。 その間は見せてくれなくて、送信後にやっと読ませてもらうと、 さっきの写真はセフレが撮ったの、なんて書いてあった。
何も、考えたくなかった。 考えれば。 またループにハマるから。
最近、笑えないのは。 多分、寺島の笑顔を見てないから。
昨日、本を返しに寺島がやってきて。 いつものように、道の途中までついて行ったけれど。 いつもと違って、寺島の足が速くて。 話題も、なくて。 「じゃぁね」 手は振ってくれなかった。
理由はわかるのに、方法がわからない。 何にも見えない。
あのとき、
「嫌いになれ」
と、あなたは言った。 その理由もわかってた。
でも、その願いだけは受け入れられなかった。 無理だから。 ごめんね。
理由は、わかってるだけで。 誰が悪いと言えるものじゃない。 だから、どうしようもない。 謝ることさえ、出来ない。
「ときめかない」 なんて、嘘ついて、ごめん。 そう言えば、あなたがもっとキスしてくれると思ったから。
思い出せば、まだ、ときめく。
父が借りてきてあたしに録音させた、 浜崎あゆみのアルバムを聴いて、泣いた。
車の窓を見ていたあの高校生は、 あたしの涙を見ただろうか。
ちょっと話はずれるけれど、 今日、家の庭で飛び回るアゲハ蝶を見た。 それはとても見事なアゲハで、視線を奪われた。 気がついたとき、 売れるアーティストは、こういう瞬間を大事にするのだろうと思った。 そこから全てが始まるのだろう。 想像も、思想も。
あなたから名前を呼ばれるのが、好きだった。 その記憶が、あたしを縛るのかもしれない。 あの声が、引き止めるのかもしれない。 呼ばれなくなって、もう、大分経つのに。
あなたの口から出るあたしの名前は、美しかった。 あたし以上に、光っていた。 美しさに、今でも涙が出るの。 思い出したら、涙が出るの。
あなたに抱き締められているのはあたしだと、確認したかった。 だから呼んでとねだった。 あなたに抱き締められているときは、いつでも。 夢心地だった。
今あなたに抱き締められたら。 あたしはきっと壊れるよ。 今日もそう夢見ながら、眠ってみる。
5年ぶり、か。
5年前に東京へ行った小田が、また今年もやってきた。 登録してない番号からかかってきて、 何度もかかってくるから、恐る恐るかけ直すと、 懐かしい声がした。 メールも何も、してなかったから。
それから2日後の今日、やっと会える時間が出来た。 5年ぶりの小田は、ちょっと丸くなって、でも逞しかった。
朝早くの商店街のベンチだった。 荷物番にとあたしを残して朝食を買いに行って、 帰って来た小田が持っていた袋の中には、 ジュースが2つ。 既にコーヒーの缶を持っていたあたしは笑って、 小田も笑いながら文句を言った。
そんなさりげない優しさは、中学の頃と変わらない。 そこが、好きだった。
ジュースをちょっとずつ飲みながら、 身辺の話や、同級生の噂話や、 中学の先生の話をした。 緊張していたのか、何となくまともに小田を見れなくて。 小田は何度も、あたしを見て話してくれたのに。 少し、後悔。
小田は今日帰る予定で、 一緒にいれたのは45分くらいだった。 曖昧に来年の約束をして、バス停でさよならをした。
1人で歩いて帰りながら、ジュースのパックを見つめても、 そこには懐かしさしかなくて。 5年経ったのだと思った。
いつの間に、あなたへの想いが消えたんだろう。 あんなにあんなに、好きだったのに。 あなたが旅立つときは、泣いたのに。 第2ボタンは、宝物だったのに。
じゃあいつか、 今寺島を愛している気持ちも消えるのかな。 懐かしさに涙することがあるのかな。
毎日毎日、一夜限りの夢を追っている。
あたしは未だに、皆で集まって同じ場所にいると、 とてもワクワクする。 あたしの部屋で、あるいは寺島の部屋で、 それぞれの定位置に座って、喋る。 その図が、とても、好きだ。
あたしの部屋では、テーブルを囲んで、 あたしから見て右に寺島、 左に市丸、 目の前に竜崎君。 初めてその位置に座ったときは、 目の前の竜崎君に照れてしまったことを、覚えてる。 定着してしまったことは、何となく、 嬉しい。
皆といる時間が、心地よすぎて。 あたしは幸せすぎる、といつも思う。 茶原がこの数日間帰ってきていて、 久しぶりに揃った感じで、また幸せだった。
険悪な雰囲気も、受け流してしまう柔軟さ。 子供のあたしはいつも、すごいなって思って。 これからもこの人達と一緒にいられるように、 成長しようと思う。
そうして成長していったら、いつかは、 人を何の迷いもなく愛することが出来るかな。 愛してもらえるようになれるかな。
今週、市丸と竜崎君とは、会わない日がなかった。 寺島と会わなかった日も、2日しかない。 今日も、多分市丸と会う。
誰かに会わなければ、寂しくて。 あたしはやっぱり、病んでいる。
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リンクページの更新をすっかり忘れていて、 この度、修正・追加を致しました。 でも未だに、お世話になっているサイト様だけです。 オススメを作れるのはいつかなぁ…
過去日記を、とろとろと更新しています。
あなたは、FLOWの『贈る言葉』の、 一つのフレーズを、あたしにくれたね。
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これから始まる 暮らしの中で だれかがあなたを 愛するでしょう だけど私ほど あなたのことを 深く愛した ヤツはいない
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それが真実ならば、あたしは、 本望です。
何故なら、あたしも、 このフレーズをあなたにあげたいから。
他の誰も、あなた程あたしを愛せない。 あたしを満たせない。
17歳の頃。 確かに、愛の言葉が溢れていたけれど。 衝突も、あったよ。 でもその度に。 あなたの愛を感じてた。 自分の愛を確認してた。
あの頃、浮かれてばかりだったと思ったけど。 辛いことも、あった。 頑張ってた。 理解したかった。
少しだけ、懐かしいよ。
ほらね。 毎日毎日。 あなたのことばかり考えてる。
馬鹿だナァ。 メールが返って来ないからって。 落ち着くために日記書いてる。
2004年08月05日(木) |
まだまだこれからなんじゃない?道が続く限り |
最近の自分の一番の功績は、 私が、 「自分に甘くて他人に厳しい」 ことを発見したことかと思う。
勿論悪気があるわけではないけど、そう思う。 だから寺島の立場に立ってものを考えることが出来ないんじゃないかな。 寺島を責めてばかりで、 余計苦しくなるんじゃないかな。
自分に厳しくなろうと思ってみるけど、 これまで生きてきて、 そういう誓いが守れたことは、あまりない。
例えば、次に小田に会う前には痩せとくとか。 それはやっぱり、自分に甘いからだ。
久しぶり本当の自己嫌悪。 誰かに会う日じゃなくて、よかった。 こんな表情のままじゃ、ダメすぎる。
道を見つけたなら。歩いてみようと思った。 だから同じように。決めてみればいい。 今日から。 たった今から。
浜崎あゆみの新曲が、好きだ。
ピンクの文字色を選んでしまったのは、 デザイン変更を思い立ったとき、 竜崎君のことを考えていたからかな。 片恋は、1人で幸せになれるから。
いいや、恋じゃないと思う。 歌っているときのあの人には、本当見惚れてしまうけれど。 寺島を愛せなくなるほどの想いじゃ、ない。 憧れ程度だ。
きっと。 竜崎君を選べば、苦しまないだろう。 けれど、あたしは後悔するだろう。
竜崎君のことで苦しむ度、 寺島に比べれば何でもないと感じるあたしがきっといる。 そんなあたしが、 竜崎君を愛することは出来るのでしょうか? むしろ資格はあるんでしょうか? 何かがかみ合わないと感じる。
ジグソーパズル。 浅田先生は、上手いことを仰る。 あたしに合う人が。 寺島だったら、どうしよう。
少しだけ、道が見えた気がした。 やっぱり、好きな仕事がしたい。 大学は、楽しいけど。
猫が、外へ出ない。 暑いのだろうか。 ずっと私の傍にいる。
誰にも会わない日は、辛い。 心が重い。 だけど、誰でもいいわけじゃない。 会いたいのは、市丸とか、圭ちゃんとか…。
懐かしい顔にも会いたいけど、 懐かしさに浸っても、癒されないことが多くなった。 何故だろう。 現実が引き立つからか。
不思議なもの。 愛する人の言葉は、何でも信じてしまう。 寺島の言葉なら何でも受け入れてる自分が、 今更不思議で、 あぁ、この人を愛しているんだなと思う。
それでも、あたしに愛されることでこの人が癒されないなら、 愛する意味などないのではないですか。 あたしだけ癒されても、どうにもならない気が、してる。
「愛している」のは、ただの事実。 それをどうこうしようとは思わないし、 だから愛されたいとも思わない。 愛されなくたって愛は尽きないし、どうしようもないから。
あぁもう、うざい。 愛していることがうざい。 捨てれたらどんなに楽で。 どんなにいい未来が待っていることだろう。
記憶を捨てきれない。 幻だと言い切りながら、肯定されれば涙が出る。
何故、あの人に恋しきれない。 目で追うのは、ときめくのは、 メールもらって嬉しいのは、あの人なのに。 そんなことは関係ナシに。 あなたに逢いたい。
2004年08月02日(月) |
彼女を残し、地球は廻る。 |
竜崎君とあたしは、まだ付き合いが浅い。 だから竜崎君はあたしのことを、 「あなた」と呼ぶ。
あたしが携帯を変えたことから、 着メロを教え合ってたときだった。 「あなたの着メロはね、これ」 と言って、竜崎君が鳴らした。
ちょっと、ぴんとこなかった。
「 ? ごめんね、わかんない」
「うん、知らないだろうけどね。 『ワールド☆サタデーグラフティ(★★★)』 歌詞が、あなたに合ってる気がするんだ」
「あ、ポルノのアルバムの曲ね? タイトルは見たことあるけど、あんまりしっかり聴かなかった(笑)」
このときは、歌詞の内容よりも、 この人があたしの着メロを設定してくれてることが嬉しかった。
数日後、ネットの歌詞検索で、 その曲の歌詞を見て、あたしは泣いた。 久しぶりに、自分の涙が湧いた。
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上海ニハオ LADY そちら空は晴れてごきげんですか 東京ロンリ LADY こちらの彼女 まずい今にも枯れそう NYハロウ LADY 芝生の上かじる辛いホットドック 彼女を残し地球は廻る
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あたしが寂しいことに。気づいてくれた。 あたしの時間が止まってることに。気づいてくれた。 どうしてなんだろう。 あたし、そんなに寂しそうな顔してたかな。
でもそれならどうして。 寺島は気づいてくれないのかな。 この歌をくれたのが。 どうして寺島じゃなかったのかな。
いろんな意味で。 涙が止まらなくて。 ありがとうと小さく繰り返した。
ありがとう竜崎君。 君とはもっと仲良くなりたいけど。 ずっと、「あなた」と呼ばれていたい気もする。
キスされると、弱いんだ。 どんなに覚悟してたって、やっぱりあなたのことは好きだし、 だからキスされればやっぱり嬉しいんだ。
皮肉を言ったって、嫌がったって、あなたがキスするから。 許してしまう。
こんなダメ女。 消えてしまえばいいのに。
死ねないのは、 死んでも生きた記録は消えないから。
もしWEB日記を書いている人が、 事故で突然死んだりしたら、 WEBからは何もわからないことが、ちょっと怖かった。
「これを書いていた人は先日事故で…」 とか、もし書けても、大部分の人は信じないんじゃないだろうか。 それがネットの世界だ。
ただ、途切れるだけ。
エンピツリストなどで、更新が止まっている日記を見かけるけれど、 あれはただやめてしまったのではなくて、 そんな事情があったりするのかもしれない。
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