『なぁ!今日のこと、知りたいか?』 市丸から来たこのメール。 いつになく腹が立って、 『いいえ、結構』 なんて返してしまった。
日曜日。 友達に、欠員補充で連れていかれたイベント。 でも結局、来れなかったハズの友達は来ていて、 友達はその友達とずっと喋っていたし、 なんだ、あたしは要らないじゃないかと、 孤独感をめいっぱい感じて帰ってきた夕方。 母から、 「今日、市丸君たちが来たわよ」 と言われ。 行かなきゃよかったと、心底思った。 そしてふてくされを決め込んだのに、 イイコトを聞いたからと、無理矢理市丸に引っ張り出された。
「寺島の家に行ったんだ。そしたら、珍しく出てきてくれた」 「…ふーん」 「そこでわかったんだけど、今、竜崎は恋してるらしい」 「へぇ!それはびっくり」 「だろ?これがイイコト」 「女の子になんか興味なさそうなのにね」 「うん…それでさ」 「?」 「宮島が聞いたんだ、寺島に」 「なんて?」 「付き合ってたのに…何で他の人を好きになったんだって」 「…」 「そしたら…何つってたかな…。 あいつのこと…嫌だったんじゃないの?とかって…言ってたよ」 「…寺島が?」 「うん」 「ふーん…」 そんなことをあたしに聞かせてどうするつもりなんだろう? 寺島の答えも気になるけれど。 いや、気になるとかじゃなくて。 単純に、悲しいよ。 なんだかどうすることも出来なくて。 とりあえずうつむいて。 髪をかきむしるように触っていた。
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またお久しの更新になってしまいました。 いやー…いつまで引きずればいいのって感じですが。 落ち着きたいです。
近況は、写真日記の方に書いているつもりです。 かなりポエムなので「つもり」。 写真日記「Song for you」へは、7/20の日記からどうぞ。
寺島と宮島は正反対だった。 寺島は自信家で、宮島は謙虚そのもの。 寺島は親のために早く帰って、宮島は自分のために早く帰る。 寺島は好きな人にだけ優しくて、宮島は大抵の人に優しい。 そんな宮島に触れるたび、宮島に惹かれていく感覚を味わっていた。 だけど何故宮島に惹かれるかっていうと。 単に、寺島と反対だから目新しいだけで。 寺島がいなければ、ただの「いい人」なんだと思う。 寺島があたしのなかにいるから、宮島が引き立つのだということ…。 あたしは、否定できない。
あのカラオケ以来離れない『タッチ』のメロディーの「2人」は、 いつのまにやら、寺島になっていた。 カラオケに行って、久しぶりに誰かにときめいたから、 寺島にさよならを言う決心が出来たのに。 なんだか皮肉。 いつもそう。
あたしの携帯の、メール接続画面には、 『優しくなくても、あなたがいい』 とセリフの入ったチューリップの画像が使ってある。 深い意味なんてなかったのに、胸にズキリときた。 最後のやりとりを思い出す。 宮島の言葉と重なって、ひどくあたしの頭に残る。
ねぇ。 気休めなんだと泣くよりかは、 気休めだけどと笑っていてもいいでしょう? あたしと別れた後も、あたしが落ち込んでいたら、 「笑ってよ」 と言ってくれたでしょう? 落ち込んだ原因は他でもなくあなただったけど、 あなたがあたしの笑顔を望んでくれたことに変わりはなく。 嬉しかったから。笑えたよ。
あたしはもう、あなたを愛していないけど。 まだ、恋はしてるんだと思う。 懲りもせずに。
2003年11月16日(日) |
「ちょっと何それ!」 |
懐かしいときめき。 少女漫画みたいな展開。 あたしはそれらが、恋しくて恋しくて。 中学一年生に戻りたくて。 自分の中にどっしりと居座るものから、逃げ続けていた。 逃げたって消えやしないのに。 何にもなかったことになんて、出来ないのに。 自分で乗り越えるしか。
「…わかん、ない…」 感情を悟られまいと、宮島から目をそらして、 なるたけ普通に喋ったつもりだった。 宮島には、バレバレだったらしいけれど。後で聞けば。 「ふーん…」 「だって、今更ホント、戻れないんだし」 「でも俺は、寺島にはお前しかいないと思うよ?」 「えっ?」 いつにない宮島の真剣な口調が、あたしを惑わせる。 そんなこと言わないで?あたしの理性を壊さないで。 「…本気…?」 「本気。前から言ってるだろ。 向こうで彼女出来たとしても、続くわけない。 そんな自己中と自意識過剰じゃ」 「…」 「おまけにポーカーフェイスで、何考えてるかわかんないしな」 涙が浮かんで、見られないように後ろを向いた。 寺島がポーカーフェイスをとってくれたときの嬉しさを、思い出したから。 「他の誰でもなく、お前がそのデカイ体でアイツの全部を受け止めてやらなきゃ」 「ちょっと何それ!」 思わず笑って宮島をはたいたけど、本当はそれ以上立ってもいられなかった。 気持ちが高ぶって、どうしようもなかった。
「戻れる、かな…」 「戻るさ」 宮島の顔を見たら、また変な自信に笑ってて。 あたしはたまらなくなった。 真実だなんて思わない。 だけど、戻るって言われて嬉しい気持ちは、 宮島には勿論自分にさえ、隠せなかった。
やっぱりあたしはまだ。 寺島が好き。
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文字化けが非常に気に食わない。 携帯なんて大嫌いだ。
昨日(11/15)で18歳になりました。 別に成人したわけでもないのに、不思議な責任感があります。 明日幸子がプレゼントをくれるそうで。 幸子からもらうってだけで喜んでる私です。
寺島の考え方や小田の好みが、幸子と似ているのが最近の疑問で。 究極のところ私は、彼女に恋しているのかもしれないと思う。 …だからって寺島を手放せやしないのだけど。
2003年11月13日(木) |
やっぱり戻ることなんてない。 |
気づけば、夜の8時を過ぎていた。 あ、もう帰らなきゃ。そうなの?じゃあ… それを何度繰り返しただろうか。 結局は話が続いていた。 寺島だったら絶対ありえない、時間の延長が。 あたしは楽しくて嬉しくて、宮島に帰って欲しくなかった。
話題が寺島からそれて、宮島と笑っているうち、 ありえない期待は消えていった。 うん、やっぱり戻ることなんてない。 戻っても、またあたしはきっと泣く。期待しすぎて泣く。 そんな自分はもう見たくないし、 寺島だって、そんな女は嫌なはずだ。 それよりも今は、あたしは。 宮島と笑っていたい。
宮島の笑顔を見るのが嬉しい。 久しぶりのそんな感情に、一人で感動していた。 こんなおだやかなときめきが欲しかっただけなのに。 どこからおかしくなってしまってたんだろう。 そう考えたら、 また寺島の顔と、最後の会話が思い出されたけど。 ありえないと打ち消した。 もう戻ることなんてないんだから。 考えないようにして、今は目の前の人を見ていよう。 自然な感情に任せていよう。 そうしたらきっと、忘れられる。 だってこんなにも楽しいんだから。 寺島と話していて、こんなに笑うこと、ないんだから。
宮島がからかって、あたしを「寺島の奥さん」と呼んだ。 「…υ違うし」 「そう意地を張るなよ」 「張ってないしυ戻らないってば」 「俺は戻るって知ってる」 「変な自信」 「だってお前さ」 「?」 「まだ寺島のこと好きだろ。 好きだから、戻らないって自分に言い聞かせてるだろ」
思考が止まったあたしの頭に。 鮮やかに寺島の顔が浮かんだ。 …もう、逃げれない、ね。
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だいぶん更新が停まっておりました。 今書いているのは、10月の上旬頃のことです。 …一ヶ月遅れ…。 そして今現在もいろいろあっているので…。 …前途多難です。 出来るならしばらくは何も起きずに、更新する暇を頂きたいものです。
メール。 使えるとか書きながら、アドレスを変えたので、 先週は多分使えていなかったかと…。 もしくださった方がいらっしゃいましたら、 お手数ですがもう一度くださいませ。 返事はちゃんと書きますので…。
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