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2003年06月27日(金) 外ゥドタキャン

夜9時前にテレビをつけたら、ちょうど夕モリが苦笑いしていた。うわさの露国の女子高生デュオが「でたくねぇ」とドタキャンしてしまったらしい。http://www.tv-asahi.co.jp/music/index_news030627.html
私がテレビをつける以前に、最後に歌うはずだったバンドが繰上げで歌ったり、手を尽くしたらしいのだが、依然事態は変わらず。さすがに夕モリは生放送慣れしていて、トラブルすらもアドリブで笑いをとってしまうのだが、残り時間をだらだらとおしゃべりでつなぐわけにも行かないだろうと思っていると、とりあえずCMとなる。必要以上に長いCMをはさんだあと、さっき歌ったバンドが急遽もう一曲やって穴を埋めることになったらしい。長いCMはスタンバイの時間だったのだな。それにしてもこのバンドも繰上げさせられるわ、つなぎで使われるわ、災難である。しかしこういうきちんとレパートリーを持っているバンドがいてよかったよな、と思う。失礼ながら、もう一組出ていたグループであるV6じゃ荷が勝ちすぎている。ま、その分V6のメンバーは総立ちになって手拍子をして場を盛り上げている。うーん。さわやかである。演奏しているほうも、プロ意識がんがん。なんかいい奴じゃん、と思う。あわや放送事故というトラブルの元、運命共同体のようにスタジオ全体が熱くなり、みんなが妙な連帯感と達成感をもって時間通りに番組が終わった。一人舞い上がった女子アナの甲高い声が空虚にこだましていた。それにしても日本のテレビ局の放送技術はレベルが高いね。
9時になって他局にまわすと、夕イ夕ニック。そういえば何年か前に他局で鳴り物入りでケケ内結子がヒロインの吹き替えをしたが、酷評だったことを思い出す。ヒロインの勝気なところが彼女のキャラと合っていると判断されたのだろうが、吹き替えがうまくない上に、「名家の令嬢」という雰囲気はなく、単なる蓮っ葉で世間知らずの女の子みたいになっていた。これが「ニンにない」ということだったのだな。この日は、白々しいけどなんか安心する洋画吹き替え
だった。もし日本の若手女優で吹き替えをするとしたら常盤貴子かなぁ、と思う。気位の高さで松たか子もいいかも。


2003年06月22日(日) おくてっと

昨日たっぷり休んだので今日は余力があり、朝から懸案の片付け物。実をいうともうすぐ新しい収納家具類が届くのでその場所を空けなくてはいけない。本当は23日の予定が業者の予定で一週間伸びたのだが、できるうちにというか気分が盛り上がっているうちにとりかかることにしたのだ。
思えば結婚以来約8年。転々と引っ越していたのに、今の家は一応定住用なので当分引越しはなく、すでにもう3回も新年を迎えている。気分を変えるにはプチ引越し気分を味わえる模様替えしかないのだが、それでも時折漏れる「あー引っ越してぇ(-"-)」というコトバ。荷造りベタの夫にとっては恐怖らしい。今日も今日とて猛然と荷物の整理をし始めた私に向かって「ほら、こんなに荷物が多くちゃとても引越しなんて無理だよ」とけん制するが、「何をおっしゃるウサギさん、馬鹿こくでねぇ」と一蹴。引越しがないからこんなにものが増えるんでねっか。
それにしてもこの秋には結婚8周年かぁ、いつまでもままごと気分ではいかんのう、などと二人で話していると、0と1の世界に住んでいる夫は「ちょうど節目の年だね」などと勝手なことを言い出す。8年が2の三乗で節目だというのなら、次の節目は16年、その次が32年で、そのまた次はずっと先の64年。そりゃなんか無理そうな気がするぞ。最近はそうでもないが、当時は34(♂)と30(♀)の結婚というのは、やや結婚遅めという意識がいつもある。このまま続くとしても銀婚式は59と55、金婚式は84と80、それもちょっと無理な気がする。
話の流れでじゃあうちは8年ごとにオクテットで行くか、ということになった。晩生な二人だけに(わはは)。というわけで今年は1オクテット式。


2003年06月20日(金) 企業努力

非常勤先Bは畑に囲まれた立地なので、通勤途中に無人店舗などがある。たいていは農家の庭先に台があり、半分さびた缶が代金入れとして置かれ、どれも100円で、そのクセ50円玉が混じったりするらしく「代金は正しく払ってください!」とか高圧的な文言が書いてあるような雰囲気なのだが、一軒ちょっとしゃれたつくりにしてあるところがある。おしゃれなカフェで使うようなパラソルが日よけに立ててある。覗いてみるとつやつやのズッキーニがあった。150円。これはラタトイユしかないでしょう…と思ってお財布を見ると100円玉と500円玉しかない。おつりが出るシステムではないようなので、あきらめて職場へ行く。仕事が終わってから事務の人に100円玉を両替してもらう。これからズッキーニを買いに行くといったら、その人はそこで昨日葉つきのにんじんを買ったらしい。ズッキーニといい、葉つきのにんじんといい、ちょっと気が利いている。
帰りによると、台の位置がちょっと変わっている。日差しにあわせて位置を移動しているのだろう。ズッキーニはあった。さっき同じ3本。時折補充しているのだろうか。でもナスはなくなっている。よくよく見ると、ズッキーニは「取れたては味が違う!」という売り文句が添えられている。他にも「夏こそおいしい夏野菜を!」とか「栄養満点!」とか、WORDのワードアートらしい文字が並んでいる。そういえば並んでいる野菜も状態もよく、整然と見た目も美しく陳列してあるし、買った野菜をいれるレジ袋も新品が用意してあるし、イメージを覆してすべてに行き届いた「無人店舗」さんなのである。
私の無人店舗のイメージとは、農家があまった野菜を片手間に売っていて、鮮度は良いけど夕方には売り切れ、全部同価格だけど市場価格に疎いので割高なものも結構ある、というものだったのだが、その常識を覆したね。うん。無人店舗こそ工夫次第でいくらでも売りあげが伸びるものなのかもしれない。
というわけで夜はラタトイユ。完熟トマトを使ってあっさりめに仕上げた。野菜の歯ごたえと甘みを楽しむ。


2003年06月18日(水) 四文字が好き

あれからずっと考えている。
インフラ(すとらくちゃ)、リストラ(くちゃりんぐ)、インフレ(ーしょん)、そうそう、インスト(らくたー)なんていうものありましたね。コンダクターは、混濁もといコンダクにはならないな。でもやっぱり四文字が落ち着くようだ(私ではなく世間様が)。コマーシャルよりCM(しいえむ)がいい。
語幹4文字以上+ション?
しかしイントネーションは「イントネ」にはならない。プロダクションも「プロダク」にはならない。
じゃあ語幹5文字以上なのか?


2003年06月17日(火) 言葉について考える。

語尾の平板化が指摘されて久しいが、最近、外来語(というかtechnical term)を変な区切りで読む人が目に付くようになった。
この前テレビで、携帯電話のマナーモード(つまりバイブレーション)を「バイブレ」と言っていた。しかも語尾平板。ばいぶれ〜?ま、バイブレーションの場合、頭3文字で区切ってしまうとまた別の用途の別の代物になってしまうので、これは致し方ないような気もするが、しかしこちらはどうだ>エクステ。いわゆるつけ毛、hair extentionを略して、エクステ。どうよ、これって。ちなみに早稲田大学の社会人向けのカルチャーセンターは「エクステンションセンター」と言うのだが、こちらに通っている方々は「今日はエクステいってくる〜」とか言うんだろうか。
最後につく「ーション」とか「ンション」を略すとそうなるのか。何音節以上だとそういう現象がおきるのだろう。まさか「マンション」を「マ」と略す人はいないだろう。「ステーション」は「ステ」にはならないが、ニュースステーションという番組は、Nステとかニューステとか言っている気がする。「コミュニケーション」は「コミュニケ」になるか。しかしこちらは「Communique(公式発表) 」という立派なフランス語であるので、あながち派生語の語尾をとったものとはいえない。
フランス語といえば、フランス語を「フラ語」と略すのは、私が学生時代もあったが、最近の人はドイツ語も「ドイ語」と言っている。たった一文字略して何か効果があるのだろうか。それほど忙しい時代だ、ということだろうか。
話は変わるが、この間は、大学生らしい女の子が二人お茶を飲みながら話していたのだが、その横で聞くともなしに聞き耳を立てていると(笑)、「彼氏、この間からヒルズで〜」と言っていた。とりあえず言われたほうは「え〜、ヒルズ〜」と聞き返している。「そう、テレ朝ヒルズに移ったじゃ〜ん、だから、チョー忙しくって〜」「そうなんだ〜」「うん、バイト警備で〜」。彼女たちの文脈によると、「ヒルズ」というのは、アークでも城山でも愛宕でもなく「ロッポンギ」限定らしい。

うむー。コトバは生きている。


2003年06月13日(金) 「先生に相談」

健康診断を受けた。
非常勤先Bでは専任の健康診断にあわせて、非常勤の分も無料で施してくれると言う。なんと寛大なよい職場であろう。私のように、フルタイム勤務でないが故に職場の検診は受けられず、夫の扶養家族でもないが故に夫の職場の福利厚生も受けらない、制度の狭間に陥っている者にとってはありがたい制度である。事務の人に「健康に気をつけて末永くこちらで働いてくださいね」と言われつつ、申し込みをする。
まず胸部レントゲン。「ここで着替えをして下さい。Tシャツの下には何もつけないで下さい。」と男性技師に言われるのだが、その男性技師と同じ空間にいてカーテンもない。一体これでどうやって身支度しろというのだろう。と、思いつつたまたま金具がついていないタイプのブラだったので、そのままごまかしてレントゲンを受ける。くっきりブラ型の影が出ていても知らない。その後発泡剤を飲み、バリウムを飲む。昨夜から何も口にしていないので、空腹にまずいものなし(嘘)。膨らんだ胃を抱えて台の上で七転び八起き。終わって小さく「けぷ」としていると、「はーいげっぷしていいですよ〜」と言われる。ついで検尿、場所を移して測定。身長、伸びている。体重、増えている。視力、改善している。・・・?採血をし、眼底検査をし、心電図をとり、聴力を検査し、残るは内科検診だと思っていると、聴力の係りの人が「何か先生に相談したいことがありますか?」と聞く。「いえ、別に」というと、「じゃあこれで終わりです」。あの〜内科は?と聞くと、特に自覚症状がなければ内科検診は省略なのだと言う。
だったら初めから「医師の診察を希望しますか」とか「医師と相談がある場合は診察を受けてください」とか、分かりやすく言ってくれよ。あなた(保健師)にとって「先生」は医師を指し、「相談」は診察をさすのかもしれないけど、部外者にとっては必ずしもそうではないだろう。それとも文脈を読み取れない私がいけないのでしょうか、先生(←相談)?


2003年06月09日(月) 最長一致?

googleで検索をしていてあれぇ?と思った。
検索していたのは「章立て」という言葉なのだが、「章立」で検索すると「章立て」で検索したよりも少ない件数しか出てこない。googleは全文検索なのでキーワードが完全一致しなくても、実際検索にかけた語がそのキーワード内に収まればより多くを検索できると思っていたのが、結果は「章立て」10,200件、「章立」2,830件。ということは、もっとも長いパターンに一致するという「最長一致」なんでしょうか?(って、誰に聞いているのか)考えてみれば当然という気がしてきましたが、認識を改めなくては。

でね、今日またも認識を改めるデキゴトがありましたよ。
電車で前に座ってた女の人。デニムのパッチワークパンツ、長い茶髪、黒っぽい細いシルエットのカットソー、手には小さめの黒のリュック、ユニクロのビニール袋。リュックからごそごそイヤフォンを取り出して装着し、顔を上げたら、おばあさんでした。びっくり。顔だけおばあさんなのよ。シルエットは二十代後半にしか見えなかったので、驚きました。


2003年06月08日(日) 犬棒

昔実家の飼い犬だったシェットランドシープドッグ(♀)は帰巣本能に優れていたのか、散歩に出かけても一瞬目を放したり引き綱を手放した隙に一目散に家に帰ってしまうクセがあった。牧羊犬として生まれついた性質なのか、庭にいるときは家の前を通るバイクや自動車に反応して庭先をぐるぐると走り回ったりしていたが、外に出ると電柱にマーキングする他は、寄り道したり拾い食いすることは好まなかったようだ。その意味では彼女に限っては「犬も歩けば棒にあたる」は当てはまらなかった。雷が鳴れば軒下でおびえた声を出し、庭先でやる線香花火には決して近づかず、たまに食あたりになればせっせと草木を食べて、地味に暮らしていた。
ところで最近の私は毎日電車に乗って外出している。出先は曜日によって違うので、まあそれなりに楽しいことや椿事に当たることもなくはないのだが、あくまでそれは受動的であり、能動的かつ積極的に動いているわけではない。よほどの必要がなければ寄り道もしない。ましてついふらふらとデパ地下をさまよい、とか本屋に立ち寄ってついつい遅くなり、ということもない。出先に長居して帰りが遅くなることはあるが、それ以外はひたすらまっすぐ帰ってくる。このあたりがなんとなく実家にいた犬を思い出させる。
多分気持ちに余裕がないのだろう、と自分では思っている。生まれつきの容量が少ないのか、自分の日常生活をこなすのがいっぱいで、外に気持ちが向かない。毎日毎日「また1週間経ってしまった!」と思いながらマウスのように決められたルートをくるくると回っている。くるくると回っているうちに今月末にはまた一つ年をとる。


2003年06月03日(火) 火事のリアリティ

神戸で2階建ての家を消火活動中の消防士が、崩落してきた2階部分の下敷きになって3人も犠牲になった。
時間が経つにつれて当時の現場の状況があきらかになったところによると、通報の前から1階部分が長い時間燃えていたために、1階部分の柱などが炭化して細くなっていたところに、延焼を防ぐための放水で大量の水を吸って重さが増した2階部分が、耐え切れなくなって崩落したらしいということだった。1階に焼死体があり、搬出のために一斉に現場に踏み込んだ直後に崩落したのだと言う。報道は、判断が間違っていたのではないか、マニュアルが不備だったのではないか、ということを言い立てるが、崩れてしまった今となってはもうわからない。
一つはっきりしているのは、今回の事故は木造の2階建てであり、マンションやオフィスビルなどの鉄筋コンクリート製の建物ではなかったということだ。
鉄筋コンクリート建てと木造家屋の消火法というのは、その建材、構造からしておのずと違ってくるのだろうが、最近、都市部で木造家屋は減ってきている。ということは、つまり火事現場としての経験もコンクリート建てに比べると今後減少していく一方なのだろうと思う。木造家屋が燃えると骨組みが炭化して細っていくことや、水を吸って上部が重くなることを、理屈としてはわかっていてもなかなか実感しにくかったのではないだろうか、と私は考えている。
昔は、延焼を防ぐためにはまず家を倒していた。実際に見たことはないが、江戸時代の火消しなど様子を見ると、手に刺す股を持っているし、イギリスに行ったときも百年以上前の古い家には火事の時にフックのついた棒で引き倒せるように軒下に金輪が留めてあるのを見たことがある。
火事の現場付近の家が放水で外の洗濯物はおろか家具なども水浸しになってしまった、という話は聞くが、消防車の機動性と機能性が上がってきた今では、家を引き倒すことなどまず考えられない。ただ、ただ水をかける。
報道によると、神戸は阪神大震災以来初動に力を入れており、今回の火事でも200人近い消防士が現場にいたのだという。一生懸命総出で水を掛けた結果が、今回の惨事につながったのかと思うと切ない。
亡くなった方々のご冥福をお祈りしている。


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