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非常勤先Lの授業の関係で、普段通っているNキャンパスではなく、郊外にあるIキャンパスの図書館を使いに行く。たまたま夫がそっち方面に用事があると言っていたので、一緒に行くことにした。図書館を使う、といっても近頃ではPCが使えないと意味がないので、入館する前に別棟のセンターに行ってPC用アカウントを発行してもらう。ここは私も十数年前に通ったところであり、勝手知ったるはずなのだが、私がいた頃とはずいぶん様子が変わっていて、迷っているうちにおりしも台風による大雨でずぶぬれになる。無事アカウントをもらって、図書館の中に入ってあいているPCの前に陣取る。土曜日なのに雨の生なのか意外と利用者がいる。さすがに教養課程キャンパスだけあって、普段見慣れている人々よりもさらに若い。おぼつかない手つきでキーボードをぽつぽつ打ち込んでいる姿など、なるほどなるほど、と参考に思う。 それにしても、こんなに緑深いところだったか。私がこのキャンパスに通っていたときはこの図書館は建築中だったので、在学中に1〜2度入った以外は本格的に使ったことはない。外は並木道に面しているので、大きな窓から厚い緑の層が重なって見える。 閉館時間まで集中的に作業をして、その後駅へ急ぐ。せっかくそっちまで行くので、沿線の先の駅に住んでいる大学時代の同級生と会うことにしてあり、ちょうど出勤日だったもう一人の同級生を誘って3人で食事。二人とも小学生と幼児の二児の母でありフルタイムで働いていて土曜日も仕事帰り。頭が下がる。駅ビルのイタリアンレストランに入り、きっかり2時間休むまもなくしゃべり、食べ、時に涙を流して笑い転げた。用事が済んだ夫が電話をしてきて、お開き。夫と駅で落ち合ってまた会おうね、と約束してそれぞれの方向に分かれて帰る。「また勉強に来なさいよ」と言われる。
アリアドネのMLで「電子ペーパー」という件名のメールが送られてきた。ペーパーという言葉は、本来の紙という意味から派生して論文を差したりするので、てっきり「電子ジャーナル(コンピュータ上で入手できる学術雑誌)」の仲間かと思ったら、文字通り電子的に記録できる紙のようなものだった。最近「電子ジャーナル」について調べていたので、私の頭の中にこの手の文脈が出来上がっていたのだなぁ、と思った。 結婚したばかりの頃、夫が「情報系」という言葉をコンピュータサイエンスを指して使っていたのに違和感を覚えた。考えてみればコンピュータを扱う学問を「情報科学(information science)」と言うのだから、それはそれで正しいのだが、私は結婚退職するまで某都市銀行で「情報系システム」という顧客情報を管理するシステムの部門にいたので、「情報系」といえば「勘定系」に対応する言葉であり、まさかコンピュータそのものを「情報系」というとは思いもよらなかった。このように個々の文脈と言うのは、その個人が属しているコミュニティによって微妙に違い、さらに細分化された文脈が発生してよそ者にはあずかり知れぬ符丁や隠語を生み出していく。 何年も前にちょっと働いたことのある某研究所では、動物実験などが行われていた。他部署からの電話に出ると「小動物の○○です」とか「マウスの××です」というムツゴロウさんが小躍りしそうな名乗りが聞かれたのだが、その話をお友達の民ちゃんにしたら「あたしんとこは、『宇宙』から電話が来ましたよ」といった。彼女が前にいた職場は政府系のシステムを扱っているところで、宇宙開発のシステムを担当していた部署は通称『宇宙』だったらしい。
さっき、近所の商店街にあるお豆腐やさんに行った。そこは一度だけざる豆腐を買ったことがあって、そのときのざるはまだうちにあるのだが、絹ごしだの木綿だのいわゆる普通の豆腐を買ったことがない。で、木綿を一丁たのんだら、「はいよ」といって水槽から一丁取り出してその場でプラ容器に入れて紙にくるんで渡してくれた。あらー、懐かしい。ということは、お鍋とか密封容器とかを持参すればそれに入れてくれるってことでしょ?次回からはそこでお豆腐を買うことに決めた。あのぺらぺらして中途半端に水にぬれた豆腐用のプラ容器やあやしげな充填豆腐とは決別だっ!
昨日の夕方、某所地下室で作業をしていたらゆれを感じた。地下室といっても半地下ですぐ外には出られるので、それほど危険とは思わなかったが、不気味にうねるような長引くゆれは、不吉アンテナを全開にさせる。すぐにテレビをつけて、東北地方で大きな地震があったこと、その影響で東北新幹線などの鉄道が止まっていることを知る。 そして一夜明けて今朝の新聞を見ると、案の定JR駅構内で駅員に詰め寄る中年男性の姿が写真に出ていた。そして「なんの情報もない」とぐったりした表情の人や、憤る人のインタビューなどが出ているのだ。いつもながら「ちょっと待てよ」と思う。確かになんの情報もないのは不安だろうが、これは天変地異であり、ストライキとか(そういえば近頃聞かないな)、居眠り運転とか、ミスによる事故とか、その手の人的要因によるものではないのだ。これだけの稀に見る大きな地震があったのだから、点検するにしろすぐに終わるわけはないし、定期点検ではないのだからいつ終わるかどうかなど聞くだけ愚かだと思うのだが。 日本人は、とここですぐ国民性を持ち出すのは本意ではないが、あまりに正確な運行に慣れきっているのではないか。このあたりが実は危機感の喪失と密接に結びついているような気がするのだ。日本以外の国は、平常時ですら電車が遅れて当たり前。彼の国の人たちはここまで目くじらを立てるだろうか?人災はけしからんが天災ならば仕方がない。その違いにすら鈍感になって、その結果現状を受けれることなく、「通常通り」を求めてイライラしているのだ。 「いつ家に帰えれるかわからない」と憤りを隠さない行楽帰りのオバサン、自分と帰るべき家が被害にあっていないことありがたさを感じないのか。そして、そこで駅員に詰め寄っているオジサン、本人は困っている利用客を代表して怠惰な鉄道会社を弾劾しているつもりなのかもしれないが、その行為で確実に一人分の労働力を奪い、情報の伝達をさらに遅らせていることに気づきたまえ。
いつもの面子で六本木ヒルズに行ってきた。 ずばりおのぼりさん気分である。しかしわれわれよりももっと気合の入った人々に圧倒された。六本木ヒルズ内で待ち合わせしたら永遠に落ち合えなさそうだったので、六本木交差点の誠志堂書店にした。閉店していた(涙)。六本木での待ち合わせならアマンドと相場は決まっているが、誠志堂書店も時間つぶしに本を眺められ、誘惑に負けて書棚の影に消えてしまわない限りは、手ごろなサイズのいい場所だったのに。きっともっぱら待ち合わせ場所として使われて、来店人数の割りに売り上げにつながらなかったのだろう、と遅れてくる人を待ちながら跡地前で話し合う。 それにしてもすごい人波である。オープンして1ヶ月たってまだこの人出である。老若男女、ありとあらゆる客層が一方向に向かって歩いていく。入り口まで行くが、ちょっと気おされてしまったので、一度下界に戻り、裏手にあるカフェで一服。ウェイトレスが日本語いまいちの金髪ガイジンのねーちゃんで、さすが六本木と思わせるが、ここは日本だぁ、という大和魂がめらめらと湧き出てきっぱりと日本語で注文する。店をでて、さて六本木ヒルズへ向かうがうやはりあの大群衆の中に入るのがためらわれるのか、周囲から眺めたり、見違えるようになったメイウシヤマハリウッド化粧品に圧倒されたり、シネヴィヴァンはどこ〜WAVEはどこ〜と情けない声を出しながら、やっと敷地内に入る。ここまでで2時間弱経過。 うーん。すごい人ばっかりなんですけど、すごいりっぱなんですけど、高級ブティックが立ち並ぶ割には郊外のアウトレットみたいな景観だし、なんか〜。「マイカル本牧みたいですな。」「ですな。」混んでいる店に並ぶ元気も軍資金もなく、ただただテクテクと異空間をさまよいヒルズにはまったくお金を落とさず帰ってきた。まぁ、気が向いたらまた行ってみるべ、という感じだな。うん。ここで1時間強経過。 そういえばしーちゃん情報によると、このあたり、六本木六丁目計画から転じて「ロクロク」と呼ぶらしいですわよ。 その証拠にほらURLも http://www.66ic.com/
午前中、フランス語。いつにもましてフランス語の授業がハードで、くたくたになる。思うに先生1コマ分(50分)抜かしてしまったのではないだろうか。その証拠に、その時間に配布するはずのプリントは用意できてないし。故意なのかあるいはうっかりなのかよくわからない。確かに先生の予定よりやや進度が遅くなっている雰囲気はあるので、デフォルト不機嫌である。生徒の方は目を白黒させているので、さらに輪を掛けて先生がイライラする様子が伝わってくる。 4月からは午後に仕事が入っていることがほとんどで、火曜日が唯一午後休みの日。くたくたになったので、直帰しようかとも考えたが、今日を逃すとまた1週間先延ばしになってしまうので、デパートをはしごしてやや大きめの買い物。途中公衆グレ電で電話を掛けられずに困っているおばあさんを助けたり(ダイアルした後スタートボタンを押さないと電話がかからないなんて、わからないよな!)して、やっとの思いで家に帰り着いた。まず水分補給と思い、水道の水を浄水器経由で飲むと、なんか苦い。フィルター換え時かなーと首をかしげたとたんに思い出した!朝、漂白剤を入れておいたマグカップを流しに置いておいたのだ。 げーっ漂白剤飲んじゃったよ。思わず喉に指を入れて吐こうとしたが、そこで漂白剤が器官を逆流するのもなぁ、と思いなおす。とりあえず粘膜を保護しようと考えたのか(のか?)、冷蔵庫の牛乳をごくごく飲む。それから漂白剤のボトルの注意書きを読むと、「誤って飲んだ場合は吐かずに牛乳か水を2〜3杯飲んで医師に相談して下さい。」と書いてある。とりあえず応急処置としてはあっていたようだ。牛乳を飲んだついでに水もごぶごぶと飲む。要は早く体外に出してしまえばいいんだから、トイレが近くなるようにビールでも飲もうかな、と一瞬マジに考える。テレビドラマで服毒した人のように喉をかきむしるような状況でもないので、「医師に相談する」という部分は割愛。 しかし、すごいぼけっぷりである。帰ってきてそのまま無意識のうちに、流しに置いてあったカップを手にとって、なかに入っていた液体をペッと捨てて適当にゆすいで水を入れて飲んだのだ。滅入る話だが致死量ではないだろう。今後体調が急変するようなことになれば、近所の消防署に歩いて行こうかと思う。
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