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2005年05月19日(木) 暢達...ひとり,日向ぼっこ

あくまで人工的な緑地帯で
日向ぼっこした.

ひとり
日向ぼっこ.

のんきに
気ままに
自由に

日向ぼっこ.


よく冷えた
甘ったるいピーチティーと

異国情緒漂う
甘ったるいガラムと

まぶしい陽射しに
目を細めるぼく.

遠い空を眺めていたら
蒼い空からフェードアウトしてきた
アオスジアゲハ.

空の色と
羽の色が

見分けがつかないくらい

ブルーで
とてもブルーで

甘さと蒼で
満ちてゆく

空間が...

刹那,
自分と同化して存在した.


ひとりで日向ぼっこした.


☆ 暢達(ちょうたつ) のびのびとしているさま.


2005年05月03日(火) 古都...完結篇

君がぼくとは違う世界へ行ってしまってから
もう...
どれくらい経つのだろうか.

時の流れは
はやいようで
揺蕩うしていて

いるはずのない君を探しながら
世界と時間のはざまに
ぼくはずっと住みついてしまっていた.


もう一度
あのカフェへと
足を運ぶ途中...

紋白蝶が舞い降りてきた.


何の知らせなのか.
しばらく
ぼくの上や周りを舞い続けていた.

わかったよ.
そうだよね.
そうなんだ.

新しい道を歩かなければいけない.

真っ白な小さな蝶が
語りかけてくれた大事なこと.

とても大事なこと.

それを胸に秘めて
もう一度
あのカフェへと向った.


今日のコ−ヒ-は
ブラックにしよう.

砂糖とミルクは
また...
いつか入れればイイのだ.


...................完.


☆ 古都(こと) 昔のみやこ.また,昔から続いている長い歴史のあるみやこ.


2005年05月02日(月) 古都...その四

君の代わりに
今...
ぼくの横にいるのはminolta SR-1という
ぼくが生まれる以前に製造されたカメラだ.

(親父がこういうのを買う人だったとは...ちと,意外だった.)

ぼくの人生そのものを
ずっと映しこんでいたといっても過言ではない存在.

だからなのか
コイツはずっしりと重い.

ぼくの魂を吸い込んできたからなのか
今となっては古参のカメラだからなのか

そのどっちもなのだけれど...

ぼくが生まれてから
ぼくの歴史そのものを写し取っていたわけだから.


そうそう...

コイツが
一緒に写真を撮ろうといっていたカメラ.


ぼくと君の歴史を綴っていこうって
話していたアイツだよ.

コイツの中の魂に
もうひとつ映っていくはずだった

コイツの中の魂に
もうひとり映っていくはずだった

君を想いだしながら
シャッタ−を切ってみた.

昔ながらの
懐かしいその機械音は

カシャァッ

ぼくの子供のころの記憶を呼び覚まし

カシャァッ

そして
コイツで撮った
ぼくの子供のころの写真をみて
ゲラゲラ笑っていた君の記憶が蘇ってきて

カシャァッ

カシャァッ

カシャァッ

カシャァッ


......


壊れたのか...
ピントが合わない.

こんなときに...
なんだよ...ッたく.

しかし,壊れたのは
ぼくだった.


さっき角砂糖をもってきてくれた
ちとばかり
君の話し方に似たウェイトレスさんが

ハンカチを
そっと...
置いていってくれた.


....................つづく.


2005年05月01日(日) 古都...その参

君の甘ったるい声.

甘ったるいと書くと勘違いされるかもしれないけれど
嫌な甘さではない.

質の良い蜂蜜とか
和三盆糖とか

とにかく
甘ったるいけれど
さっぱり
サラサラしているといえばいいのだろうか.


そのお気に入りの声を
もうきけないのは
淋しい.


今...耳に入ってくる
君と同じイントネ−ションも
君の独特な声の質感とは違うし

甘さも
浸透してくる深さも違う.


京都弁がこよなく似合う
君の声.

記憶だけが頼りになってしまった
君の声.


ぼくの声は届いているだろうか.
君といつか行こうって
約束していたカフェにいるよ.


天まで届きますか?

届かないなら
苦手だけれど
叫ぶから...

叫ぶから...


もう一度...
君の声がききたいよ.


甘ったるい
和三盆糖のような声.

京都弁がよく似合う
君の声.


....................つづく.



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