詩寄。『カンガイ』...lassie

 

 

応答 - 2001年06月24日(日)

君との恋愛はかなり現実的で
多くの恋人達が愛を確かめ合う夜に
君はPasteurを調べあたしはマクマリーを捲ったりしていた

どうでもいいやって投げ出して
けど「フェノールのニトロ化はo,pだよ」なんて突然言い出すの意地悪だって思ってた

そういう君に
激しくS型だったあたしも
いつの間にかR型に
なりつつあります現在

kotobaは誘発剤で
kokoroはイミノグロブリンだって言っても
笑えなくなってきたでしょう?

いつの間にか
冗談も消えたね
何だって
シリアスに聞こえちゃうんでしょう?

だってその顔だけで
答えになってるのよ
ねぇ


...

苦悶 - 2001年06月13日(水)


あたしがYESと言ったとき
あなたはいつもNOと言った
そうやってこすれ合いながら
いつが粉のように混じれると
ずっとずっと信じてた結果は
遠くまで弾かれて飛び散った

最後に残ったNOと言う文字
拾い集めてあたしの手の中で
冷たくなったり熱くなったり
ずるいよって言いたいけれど
二文字の言葉しか許されない
自ら惹き付けられていく束縛

信じたくないのに否定できず
あたしの体内に浮遊したまま
冷ややかに見つめられる存在
隠したい隠せないを繰り返し
壊したい壊せないと叫ぶだけ
全ての元凶がこの体に逃げた

それはついに決して戻れない
いわば運命的に強制されてる
ただ複雑でただ悲しいだけで
誤魔化して放置された装飾品
抜け出せない現実という試練
二人は確実に存在してしまう


...

雨 - 2001年06月10日(日)

雨さえも特別に感じられる
穏やかな休日
見せかけのリセットを
落ち着かせるストラテジー
時計の針が早すぎる午後
昨日涙の中で見た
空想の劇画はここに

薄い光の中の空間は密
雨音が
吐息を熱くさせる困惑
不可抗力に甘えてるエゴイストが二人
体を寄せ合う
悲しい光景

雨上がりの静寂と共に幕は下りた




...

静寂 - 2001年06月06日(水)

NHKはいつもと変わらず、午前4時の時報を告げた
窓は当たり前に
ペールブルーの外を覗かせていた
5秒間の着信音の後は
聞こえてくるものは何もなく
静かに
とても静かに
朝を迎える


昨日も今日も明日も

きっと何一つ変わらずに

ニチジョウは足下に留まっている


世界はあたしの存在と無関係に動いている

時計は当然同じ向きに
いつもの音を立てながら


あたしは
いつの間にか
張り付けられた目印を
交換されていた

目印が示す

『君はすでにここには居ない

あたしは未だこの場所にいる』


時計は
静かに
とても静かに

午前4時30分を告げた



...




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