昨日・今日・明日
壱カ月|昨日|明日
朝ごはん。ライ麦トースト1枚、ブロッコリーのサラダ、珈琲、ヨーグルト、バナナ。 お弁当。豚肉の生姜焼き、五目豆、人参のキンピラ、卵焼き、ごはん。 晩ごはん。キノコ入りカレーライス、キャベツとトマトのサラダ、ビール。 キャベツは塩でしんなりさせてカレーをかけて食べる。カレーにキノコを入れると風味が一段と増して美味しい。
退社後、なんかPR誌をいただこうと旭屋に行ってみるが、目ぼしいものなし。2階の岩波文庫復刊本コーナーで、ちびちびと立ち読みし、結局なにも買わず、大好きな4階の人文書フロアでまた散々立ち読みし、またなにも買わず、手ぶらで出てきた。 雨がポツポツ落ちてきたが、お初天神で梅を見る。雨にぬれる梅も、可憐でまた良し。桜より断然梅が好き。 それから、帰り道のドトールで『アウラ・純な魂』を最後まで読む。梅もいいけどフエンテスも好き。
夜は、ごそごそと家事仕事。料理をしている時と本を読んでいる時とおもしろい映画を観ている時は、気持ちが安らぐ。結局逃げなんだけれど、もう逃げられるところまで、どこまでだってわたしは逃げる。
2月も終わり。 自分相手にだけにした公約どおり、今月は毎日日記をつけた。惨澹たる有様だったけど。いやあ、本当にひどかった、特に後半。でもまあせっかく書いたから、しばらくは置いておこう。
いろいろなことに対して、とにかく疲れた。特に、自分自身のわけのわからなさとお付き合いするのにくたびれた。こんなの連れてあと数年人間をやっていくのかあ、まったく先が思いやられます。
2006年2月27日月曜日。
果てしなく果てしなく、落ちこんだ日。
朝ごはん。ごはん、味噌粕汁、海苔、梅干、ヨーグルト。 お弁当。ソーセージと玉ねぎのソテー、ねぎ卵焼き、大豆と昆布の煮物、茹でモヤシのサラダ、ごはん。 晩ごはん。肉じゃが、水菜とマイタケの煮物、ほうれん草の胡麻和え、味噌粕汁、ごはん、ビール。
パソコン、潰したい。回線を切断するだけじゃなくて、斧か何かで木っ端微塵に砕きたい。コイツが元凶なんだ。こんなちっぽけでおもちゃみたいな平べったいものが。それに、電話もどこかに放り投げたい。それから、街じゅうのポストも撤去して歩きたい。 でも、できない。確かに元凶かもしれないけれど、同時に唯一の窓だから。窓がなくなったら、誰かが訪ねてきてもそれと気づけない。 わたし、ここからひとりで上がれるかなあ。今までは何とか這い上がってきたけれど、今度ばかりはちとしんどいな。
2006年2月26日日曜日。思い出せること。
雨。ザアザア降り。 朝ごはん。ジャガイモと玉ねぎのカレースープ、ツナオムレツ、ライ麦トースト1枚、珈琲、バナナ、ヨーグルト。
雨音が響く台所で、食器棚と食料収納庫と冷蔵庫の整理。ちょっと、物を所有する基準を自覚しようと思って。珍しくまともなことを考えたものだ。 もう使わない食器をバザーに出すため、新聞紙にくるんでまとめる。2002年8月に賞味期限がきれている缶詰などを処分する。
午後から雨が上がったので、Tのビアンキを借りて外出。さすがイタリア製のチャリンコは、なかなか走りやすくて爽快だ。
昼ごはん。天満橋モールできつねそば。 居酒屋以外で外食するのが、本当に難しくなった。まず、お金を出して食べたいと思うものがない。蕎麦かうどんかラーメンか寿司くらい。それで充分か。
晩ごはん。小松菜と鮪の炒め物、根菜の味噌粕汁、山芋の梅肉和え、大豆の昆布の煮物、ごはん、剣菱。
「ラジオ深夜便」を聴く。青山南が、高峰秀子の『わたしの渡世日記』など、本を4冊紹介していた。成瀬巳喜男の映画を観て、高峰秀子のファンになったのだとか。
ロシアのSF短編をいくつか読む。
2006年02月25日(土) |
アザミみたいに枯れたりしない |
2006年2月25日土曜日。覚えていること。
午前7時起床。まともな時間に目が覚めた。 ケペル木村がゲストなので、『ウィークエンドサンシャイン』は一応録音しておく。聴きかえすことはまずないと思うけれど。 サンバをBGMに朝食。ごはん、五目豆、卵焼き、シューマイ1個、バナナ、リンゴ、ヨーグルト。 午前中は黙々と、ただ黙々と、家の掃除に没頭する。窓とストーブと台所の床をピカピカに磨きあげた。
午後、仕事場へ。3時間ほど作業し、ドトールにてトーストと珈琲で遅い昼食をとる。 帰り道、先日偶然見つけて、でも正確な場所を記憶し損なった、八百屋さんを再び見つけなおす。北浜の大和百菜。もう忘れないだろう。 ネギ80円、小松菜70円、チンゲン菜80円、きぬこし豆腐75円、はっさく5個100円。全ての野菜に生産者の名前が書いてあり、安くて美味しい。 天満橋の雑貨屋で、ベトナム製の皿を2枚買う。126円と210円。
晩ごはん。鶏手羽元とトマトの煮こみ、豆と根菜の煮物、湯豆腐、ビール。
手帖に書いてあったこと。
『頭で想像したものは、ほんとうに起こったのではないから恐ろしくないと言えるだろうか。』
『「わたしはアザミみたいに枯れたりしない。少しぐらいたいへんだって、そんなことは問題じゃない、誰も人生は楽なもんだなんて言ってやしないさ。人生というのは、ただ生きていかなきゃならないものだというだけのことよ。」』
『僕は今日、少なくともひとつには、そうした人生を生き、死を迎えるための強さを見つけたいと思って、ここに来た。』
アレステア・マクラウド『灰色の輝ける贈り物』に収録されていた『ランキンズ岬への道』という短編からの抜書き。 人生の最後にさしかかった祖母と孫の、静かで厳しい小説だった。死に場所を探す最後の旅。ズドン、と心にこたえた。本は返却してしまったけれど、また読みたい。
午前6時起床。テレビをつける。早朝にテレビのスイッチを入れるのはかなり久しぶり。 フィギュアスケートをやってて、スルツカヤが転倒して絶望する。クワンもいないし、まったくやるせない。今回、オリンピック観戦はほとんどできず、スルツカヤのフリーを見た約4分間だけで終わった。
朝ごはん。ライ麦トースト1枚(今、ライ麦に凝っている)、白菜と大根のスープ、カフェオレ、ヨーグルト、リンゴ半分。 お弁当。焼き鮭、ほうれん草のカツオブシ和え、シメジのソテー、ごはん、梅干。
午後より、梅田のホテルへ。会合と懇親会に出席する。このためにスーツを着て踵の高い靴を履いてきた。立食形式の懇親会で、抹茶のパウンドケーキとクルミのタルトみたいなのを、Iちゃんと半分づつ食べた。甘さ控えめなケーキだったのにわたしには重くて、食後は胸が苦しかった。 帰りにテアトルでチラシと、『シネマダイスキ』のパンフをもらう。とにかくとにかく、ガス・ヴァン・サントの『ラストデイズ』を一刻も早く観たいものだ!
晩ごはん。夕方に食べ過ぎたので、五目豆を少々つまんで、リンゴを半分食べたのみ。
晩ごはんの後、歩いて図書館ポストに本を返しにいく。借りた本を早く読んでしまなければ、と思うのに、ついつい『ブタペスト』や『アウラ・純な魂』とかに手がのびてしまって、返却期限が迫ってくる。 帰りに遅くまで開いているスーパーで、大豆と黒飴を買う。
夜中、2時15分から『ヘンリー&ジューン 私が愛した男と女』を毎日放送でやってて、これをおしまいまで観たら土曜日という日が半分なくなってしまう、と思いつつ、ズルズルと1時間半ほど観て、残りはビデオに録画しておく。『アナイス・ニンの日記』を近々のうちに読み返そう、と考えつつ、寝る。
2006年2月23日木曜日。
手帳に書いてあったこと。この日記の書き方、すごく楽だ。おもしろくもなんともないと思うけど。 前からこうしておけばよかった。そうしたら、こんなに悲しまなくてもよかったかもしれないのに。
「水菜と揚げの煮物、ゴボウと人参のキンピラ、里芋とイカの煮物、白菜と大根のスープ、ごはん、ビール」 これは晩ごはん。朝と昼は記してないのでわからない。思い出す気力と時間がない。
「小沼純一『バッハ「ゴルトベルク変奏曲」世界・音楽・メディア』(みすず)」 「シコ・ブアルキ『ブタペスト』(白水社)」 旭屋には岩波のリクエスト復刊をチェックしに行ったのだ。でもこの日はまだ並んでいなかった。そのかわりに買った本2冊。 シコ・ブアルキの小説は偶然、音楽の棚で発見して、読みたくてたまらなくなって買った。でもまだ読んでない。
「振り返るものなんて、何も無い。ただボーッと前見て歩いてきただけ。ボチボチやりますわ。」 元「憂歌団」木村充輝がデビュー30年を迎えて言ったという言葉。
わたしもボチボチやりたい。しかし、どうやって?
2006年2月22日水曜日。
引き続き、手帳より。ほとんどヤケクソ気味。
「夕方より雨」 雨だったんだって。
「19:30西梅田。 大根サラダ、鰤、ホタルイカ、おでん各種、だしまき、味噌厚揚げ、焼き鳥」 大学時代の友人と飲み会だった。律儀にも食べたものの一部が書いてある。この日はたしか、ビールを3杯ほどの後、ずっと焼酎を呑んでいた。 公開できない、キツイ話ばかりずいぶんしたなあ、と思い出す。1年とか、1年半も会っていないと、間にいろいろとネタがたまるものだ。 皆、わたしの姿を見てビックリしてた、ヤセてたから。何も理由を言わなかったから、悪い病気にでも罹っていると思われているかもしれない。でも、そうかも。これは一種の病気かも。
「自由と社会的抑圧」 読んでいた本のメモ。
「こたえなんかないほうがいい」 心情吐露、でしょう、たぶん。
この日手帳に書いてあったのはこれだけ。
飲み会が終わって、電車がなかったから、自宅まで歩いて帰ってきた。暖かい夜で、春みたいだった。雨はもう止んでいて、傘を振り回して歩いていたらパトロール中の警官に注意された。 帰宅したら1時すぎで酔いもさめきっていたから、米を研いで、ゴボウの下ごしらえと、里芋の下茹でをした。それから朝まで3時間くらいは寝た。
あとのことはわからない。
手抜きの続き。「」内は、MOLESKINE2006より、そのまんま書き写しです。
2006年2月21日火曜日。
「朝ごはん。ライ麦トースト1枚、珈琲、ゆで卵、ヨーグルト、リンゴ半分。」 「お弁当。おにぎり(カツオと昆布、鮭)、人参とゴボウのキンピラ、里芋の煮たの、リンゴ半分。」 「晩ごはん。鶏手羽元と大根と人参の煮物、小松菜としめじのおひたし、じゃこおろし、山芋の梅干和え、ビール、ごはん。」 晩ごはんに作った鶏の煮物がよく出来てたのは覚えている。美味しいよなあ、と連発しながら食べた。 この頃はまだ、気持ちが晴れやかだった。またいいことあるかな、とか、暢気にかまえてた。
「カレン・ジョイ・ファウラー『ジェイン・オースティンの読書会』」 図書館で予約するつもりの、本のメモ。
「別冊週間新潮 復刻版」 近所の本屋で買ったんだった。でもペラペラとナナメ読みしただけ。今はマガジンラックに古新聞などとともにガサッと入れられたまま。
「エルンスト・バルラハ展 京都」 行きたい美術展のメモ。
「谷町九丁目 4番か5番出口 3階」 ??なあんのことだか意味不明。
以上。わけわからん。 何をしていたどんな一日だったか、ぜーんぜん覚えてない。 一週間前のわたしはもう別人。
2006年2月20日月曜日。
えーと。どんな一日だったっけ。
雨だった。ゴミ回収の日で、傘をさしてゴミを出しに行ったのを覚えている。回収場所にお向かいに住んでいる仲良し兄弟の片割れ(どちらが兄でどちらが弟か、いまだにわからない)がいて、挨拶した。兄弟の片割れはいかにも早朝らしく歯ブラシをくわえており、おはようございます、がうまく言えなかった。 雨だったから地下鉄に乗り、ビジネスパークから会社までテクテク歩いて、ジーンズのすそがぬれた。 商店街の八百屋で里芋を7つほど買ったら、宅配された野菜にも里芋が7つほど入ってて、うーん、と唸った。
ダメだ、こんなどうでもいいことしか思い出せない。手帳を見てみる。
「朝ごはん。卯の花の煮物、たまねぎのみそ汁、海苔、梅干、ごはん。」 「弁当。焼き鮭、じゃこ入り卵焼き、煮豆、焼ピーマン、ごはん、はっさく半分。」 「晩ごはん。トマトとひよこ豆のカレー、山芋の梅和え、セロリのサラダ、ビール。」 ちゃんと、食べたものが書いてあった。トマトとひよこ豆のカレー、ひよこ豆がジャガイモみたいにホクホクしていて、とびきり美味しかったんだった。
「海野弘『モダン都市東京』(中公文庫)250円。」 天牛堺で買った。一時期、この文庫を古書店で探索していたこともあったが、どこかで単行本を手に入れてからは熱が冷めていた。熱が冷めた頃にあっさり発見できるとは、まあ人生こんなもの。
「伊丹市立美術館 グランドツアー美的観光のすすめ 〜3/19まで」 これは行きたい美術展のメモ。
「地下鉄とバス370円 灯油10リットル816円」 灯油、高いなあ。
「米原万理『魔女の1ダース』」 読了した本のメモ。
「終りではない終りではない終りではない」 なんだろう。たぶん心情吐露、かと。
以上。手抜きでごめんなさい。
朝ごはん。バナナ、ホットミルク、リンゴ半分。 昼ごはん。お好み焼き、焼そば、ビール。 晩ごはん。鰤の照り焼き、卯の花の煮物、たまねぎのみそ汁、ごはん。
午前10時起床。とりあえずテーブルに転がっていた果物を食べて、買物に出かける。食料の買出しのあと、コンビニで毎日新聞を買う。
昼ごはんにTが、ネギがたっぷり入ったお好み焼きを作ってくれる。山芋をふんだんに入れ、粉はキャベツやネギにからまる程度に極力減らすようにし、焦らずじっくり焼くのがコツらしい。ふうん。ウンチクをかたむけるだけあって、中はフワフワ外はカリカリしててなるほど美味しかった。
本日買った本。 千日前地下の古書店にて、シモーヌ・ヴェイユ『自由と社会的抑圧』(岩波文庫)250円。 難波ジュンク堂にて、『水声通信』2月号「特集:ロシア・アバンギャルド芸術」。この本、もう出ていると知らなかった。買い忘れていたのはとんだ失態であった。
本日買ったビデオ。 ツタヤにて、中古ビデオ『ヘヴン』。キェシロフスキの遺稿の映画化で、前々から気になりつつもまだ観ていなかった。状態はとても良かったのに、180円。安いなあ。現在キェシロフスキにどっぷりとはまっている身としては、まあ昔からはまっているのだが今は特にはまっているので、機が熟したという感じ。 すぐ観てしまうのはなんとなくもったいないので、今日のところはとりあえず買うだけで満足しておく。
こうして本やビデオを買ったり読んだり観たりする余裕が出てきただけでも、まあよかったんじゃないの、と自分に語りかける。自問自答の日々。とにかく、七転八倒をくりかえす自分の気持ちをなだめすかして、安定した情緒を保ち続けるのは、なんと疲れることでしょう。
朝ごはん。大根とにんじんと油揚げの粕味噌汁、豆腐ハンバーグ、卵焼き、ごはん。 お弁当。鮭入りおにぎり、小松菜とじゃこの炒め物、リンゴ半分。
朝、洗濯物を干す時、また泣いた。自宅でひとりだったので、思い切り声をあげて泣くことができて、けっこうすっきりした。これでめそめそするのは止めにしよう。やるだけやって駄目ならもうしょうがない。でもまだ自分にできる事は残されていると思った。もう少し、がんばってみよう。そして、明るいところへでていこう。
土曜日であったが、出勤した。昨日あまりにも働かなかったため、やることがたまったので片付けるため。
昼下がりに会社をでて、書店で(どこの店か忘れた、ジュンクだったかなあ)『UP』2月号をもらう。「吉田喜重、岡田茉莉子が見たイタリア」というインタビューが載っている。これは一刻も早く読まねばならぬ、と、ドトールに入ってしばし熟読。 そのあと、堀江の洋服屋で紺色のスプリング・コートを衝動買いした。考えなしの予定外の出費。 すこし後悔しつつ、家路をたどる。
晩ごはん。マーボー豆腐、ブロッコリーの帆立あんかけ、卯の花の煮物、ごはん、ビール。
落花生をつまみつつ、焼酎お湯割を呑みながら、夜はボチボチ読書。先月から読んでいた長い小説を、やっと読み終わる。次にこれを読むのは6月かなあ、と思う。その頃自分はどんな気持ちでいるだろう、と考える。良いことと悪いことが繰りかえし、繰りかえし起って、それに翻弄されながら時間が経っていくんだろう。
『デカローグ』、「ある殺人に関する物語」を観て、就寝。
朝、自分でもちょっとどう解釈したらいいかわからないほどかなしい気持ちになることがあって、ほとんど一日中泣いていた。 会社には適当に理由をつけて、午前中はリッツカールトンのトイレにこもった。なんとか立て直し、化粧も直して歩きはじめても、また制御できない感情の波が襲ってきて、今度はヒルトンのトイレに入って、頭を抱えていた。トイレ難民。 声を上げるとまずいから懸命に抑えるのだが、嗚咽をこらえようとすると喉や胸のあたりが詰まってきて苦しくてしょうがなくて、わたしなにやってんだろう、とずっと思ってた。 これでも来月35歳になるんですよ。大丈夫なの? 結局、まがりなりにもハッピーだったのは先月末から今月はじめまでの10日ばかりのことで、後はボロボロだった。バカだった。バカで軽率で思い上がっててオメデタくて、そしてちょっとかわいそうだった。
そんなわけで、仕事はほとんどしていない。これでクビにならないのが不思議。 夕方はバナナホールにチチ松村が企画したライブ『バンジョー祭り』を観にいこうと思っていたが、ホールの前まで行ってみるとたいへんな人出で、とても当日券が手に入るような状態でなかったため、諦めた。残念。甘かった。
紀ノ国屋で古本を売っているらしいという情報をTが得てきたので、勇んで行ってみたが、当然のことながら値が非常に高く、古本を買うのに金に糸目をつけまくっているわたしにはとても買えなかった。でもマッカラーズの『心は孤独な狩人』はとても欲しかった。でも1280円はイヤだ。絶対にイヤ。
ブックファーストで珈琲を飲んで帰る。
深夜、お風呂の中で泣く。お風呂とかトイレとか、隠れて泣く場所はどこも狭くて、窮屈だ。
食べたもの、もう忘れた。お弁当にちくわとニラの炒め物を入れたような覚えがある。でもほとんど味がしなかった。 夜は、揚子江でワンタンメンを食べて、ビールを飲んだ。これも、ほとんど味がしなかった。揚子江が悪いわけではない、もちろん。今度、いくらかは楽しい気分の時、また食べよう。
2006年02月16日(木) |
instant light |
2006年2月16日木曜日。
2月は日記を毎日つける、と宣言したような気がするので書きはじめてみたものの、どんな一日だったのかほとんど覚えていない。
覚えていないので、手帳を見てみる。書いてあったこと。
「バスで帰宅 200円」
バスで帰ってきたらしい。覚えてないなあ、雨でも降っていたのだろうか。
「エアコンみたいに稼動し続けること」
これは、どこかの小説からの引用だ。たぶん、絲山秋子、だと思うが、はっきりしない。
「鶏手羽先と里芋の煮こみ、コンニャクのピリ辛いため」 「オリーブ油、酢、しょうゆ 各大さじ2、塩こしょう」 「ほうれん草と豚ひき肉の炒め物」
と、脈略なく食べ物の表記が続いた後に、
「Tarkovsky Polaroids『Instant Light』」
と書いてある。 タルコフスキー・ポラロイド!イタリアの出版社から出た、タルコフスキーが撮ったポラロイド写真集を買った日なのだった。これは本屋さんで出会った、近年稀にみる素晴らしい発見であった。手が震えるようだった。5000円近くしたけれど、なんの躊躇もせず買った。タルコフスキー好きにはたまらん本だと思います。
「自分本位の夢や好きなことを一生追いつづける人生より、ほんとうはしたくないことをして過ごす人生のほうが、はるかに勇敢だと思った」
と、この日のページの最後に記してあった。これはマクラウドの短編からの抜書きだ。
いったいどんな一日だったんでしょう。わからん。
午前7時すぎ、のろのろと起床し、のろのろと身支度。空腹に耐え切れず朝ごはんは作ったが、お弁当づくりはサボる。
朝ごはん。トースト1枚、にんじんジャム、プレーンオムレツ、珈琲、リンゴ半分、ヨーグルト。 昼ごはん。鮭わかめおにぎり、チゲスープ、リンゴ半分、バナナ、ヨーグルト。
朝ごはんの後、昨日Tが職場でもらってきたチョコレートを一つ食べて、あまりの甘さに悶絶して後悔した。 出掛けにたまたまTのカバンの中をのぞいたら、キレイにラッピングしたままのチョコレートらしきものが入っていた。これはなんで食べないんかしら、と不思議に思うがすぐ、ああこの「チョコレートらしきもの」はわたしには見せられない類のものなんだ、と思い当たる。なるほどなあ。 これは見なかったということにしよう。
雨がザアザア降る中、外回りをした。時折思いついてブックオフに入ってみたりしたが、何にも買えなかった。 残業して退社。天満橋のモールで日用品と食料(バナナとかヨーグルトとか)を購入して、17ページめだけのために駅売店で、たぶん生まれてはじめて『日刊ゲンダイ』を買い、ドトールに寄り道して読み、当該ページ以外は捨て、MDでセウ・ジョルジを聴きながらバスに乗って家に帰った。
晩ごはん。鰤の塩焼き、白菜とツナの重ね蒸し、ほうれん草と春菊のおひたし、ごはん、ビール。
夜は、『デカローグ』第6話め、「ある愛に関する物語」を観る。観おわって、そうだ、これが「愛」だよ、とつぶやく。
午前6時起床。1時間半ほどしか眠れなかった。何も手につかず、しばらく台所の真ん中で佇む。 夜が明けるのがずいぶん早くなったなあと思う。ラジオの天気予報で午後から雨が降るでしょうと言っているから今日は歩いて会社に行こう、と思う。気温が高いみたいだから薄めのコートを着ていこう、と思う。夜は友人と飲みに行くことになっているから朝と昼は軽いものを食べよう、と思う。飲む前にジュンク堂に寄って文芸文庫買わなきゃ、と思う。 いろいろなことを思って最後に大きくため息をついてしまうのがイヤだ。
朝ごはん。トースト1枚、にんじんジャム(土曜日に北浜の八百屋で購入した。とても旨い。しかし店名と場所を失念した。ショック)、珈琲、ヨーグルト、リンゴ お弁当。焼鮭、ほうれん草のカツオ和え、ゆで卵、里芋の煮たの、ごはん、塩昆布。
昼休みジュンク堂で、森敦・小島信夫『対談・文学と人生』(講談社文芸文庫)を買う。
夜、南森町で友人と飲む。生ビール2杯と焼酎を数杯、おでんと刺身とサラダなどを食べる。わたしたち以外、客は見事におっさんばかり。この店は何度か来ているが、いまだに女性や若い男が呑んでいるところを見たことがない。 19時から0時頃までウダウダと話す。昔の失恋話などして凹む。後半、友人が酔って怒りはじめ、こんないい女をふるなんてあの男は絶対頭がおかしい、と言い、キレイなだけのしょうもない女と結婚して一生苦労すればいい、などとビール片手に吠えていた。 苦労も快楽、というか、買ってでもしたい苦労があるかもしれへんでー、と思ったけれど言わなかった。コワイから。
友人とわかれてホツホツ歩いて帰った。幸い雨は止んでいた。酔いをさましつつ、夜中にひとりで歩くのはとても好きだが、そのうち危ないめに遭遇するかもしれんなあ、と思う。でもまあその時はその時だ、もうなんでもいいや。
午前1時半くらいに帰宅。『デカローグ』を1日1話づつ観る、というのを今週はじめからやっていたが、今日は眠くて無理だった。お風呂に入って、『文学と人生』を手に持ったまま寝る。
代休。休みなどどうでもよかったが、休めといわれたので会社を休んだ。一日中ごろごろして、パジャマのままで化粧もせずコンタクトレンズも入れず料理も作らず、もうこれ以上ないというくらいボーッとしようと思ってた。でも、できなかった。いつもの時間に起きて、Tの弁当を作り、台所のふき掃除をして、ゴミをまとめて、日記を書いて、本の整理をした。おまけに昼から出かけて、映画まで観た。 なんなんだ。きっとボーッとするのがこわいんだろう。
朝ごはん。トースト1枚、セロリとジャガイモのスープ(昨日の残り)、珈琲、目玉焼き、ヨーグルト、バナナ。 昼ごはん。映画を観る前に。キンピラゴボウ入りのおにぎり2個とリンゴ。
リサイタルホールで『パッチギ!』を観た。 民族学校のヤンキーで、のちに看護婦になる女の子がよかった。気が強くて喧嘩もできて、こわいもんなんかなーんもない、って顔してるのに、好きな男の子にはどうしても好きと言えない女の子。あの子が出ているシーンはみんな良かった。特に、市電の停留所で貧しい身なりの兄弟姉妹を引き連れて、自分の好きな男の子の彼女に会うところ、とか。 人を好きになるってまったくすごいことだなあ。あのエネルギーは何だろう。自分以外の誰かを愛せないなんて地獄だなあ、とつくづく思う。
帰宅して、宅配野菜の整理をして、晩ごはんを作った。 晩ごはん。里芋と大豆とレンコンと鶏肉の煮物、小松菜とひろうすの煮もの、キノコ汁、ごはん、ビール。
夜、『デカローグ』の第三話め、「あるクリスマス・イブに関する物語」を観る。 それから『沖で待つ』と『グループ』を読んで、午前4時まで寝られなかった。
午前11時起床。天気はくもりで時折薄日がさすが、すごく寒い。干した洗濯物が強い北風に揺らされるのをベランダで眺めていると身体が冷えた。 ごはんを食べて、歩いて食料の買出し。スーパーを4軒ほどまわる。4軒もはしごしたことに別に意味はない。食べ物にかこまれて、食べ物のことを考えていると気分が落ち着くだけ。 家に帰って、お惣菜をチョコチョコつくり、また出かける。今度は図書館へ。本にかこまれて、本のことを考えるため。 図書館のある区民ホールのロビーは、市民音楽会だか、音楽祭だか、なにかしらないけれどイベントがあったらしく、ステージに立つべく着飾った、おばちゃん以上おばあちゃん未満の人々がうじゃうじゃいておそろしかった。皆が同時にしゃべるからうるさくてしょうがない。大阪にうごめいている、おばちゃん以上おばあちゃん未満の人々というのは、なんであんなに元気溌剌なんだろう。一生死なないんじゃないかと思う。 図書館で借りたもの。 アリステア・マクラウド『灰色の輝ける贈り物』、青木惇悟『四十日と四十夜のメルヘン』、『芸術新潮』2005年7月号特集:日本民藝館へ行こう! 夜、ロシアの音楽だった「ワールドミュージックタイム」を聴いたあと、DVDで『デカローグ』の第二話め、「ある選択に関する物語」を観る。 映画のあと、黒島伝治と昨日買った『グループ』を読む。読みながらリビングで寝る。目を覚ましたらもう夜がしらじらと明けていた。布団で寝ることが出来なかった。日曜日と月曜日は地続きだ。
朝ごはん兼昼ごはん。トースト1枚、セロリとジャガイモのスープ、珈琲、リンゴとバナナ半分づつ、ヨーグルト。 晩ごはん。湯豆腐に鱈を入れた鍋、里芋と人参の煮物、ゴボウサラダ、ビール。
2006年02月11日(土) |
洗いざらい話せる日がくるかな |
朝ごはん。鶏雑炊(昨夜の鍋の残りで)、ヨーグルト、バナナ。 昼ごはん。抜き。
午前中、少しだけ仕事など。モヤがかかったような頭で行ったため、あまり効率が上がらず、少しだけのつもりが午前中いっぱいかかる。 外はいい天気だった。陽だまりはあたたかそうだったし、道行く人はみな楽しそうだった。何故に、わたしの気持ちはこうもふさぐのか。何故にって、理由はばっちりわかっているんだけど。
Nさんは、悩み事があるんやったら聞いてあげるで、と言ってくれた。わたしは特に何も悩んでいないので話すことはない。Nさんとこうして仕事をするのもあと少しだ。ずっと続くような気がしていたけれど、終わりがそこまで見えてきた。 アンタはわかりにくい人やったなあ、とNさんは言っていた。これだけ一緒にいてもアンタがどういう人やったのかわからん、と。 わたしはNさんがどういう人だったのかだいたいわかる。口が悪くて喧嘩っ早くて、陰口は嫌いだけど噂話は好きで、気は強いくせにいざとなるとへっぴり腰で、お酒が好きでお酒に弱くて、男をひとりに決めることなんかないんやで、特性とTPOにあわせて自由につきあえばええんや、というのが口癖だった。大きな声で言い争ったこともあったけど、Nさんと仕事ができてとても楽しかった。 楽しかったよ、と本人に言ってみたいが、たぶん最後までわたしはなんにも言わないだろうと思う。
天満宮の古本市に行った。行った、というか、通りかかったらたまたまやってたので、寄った、という感じ。たまたま寄っただけにしては、たくさん買ってしまった。規模が小さいわりには、けっこう見るべきものがあった。
買ったもの。 サマセット・モーム『人生の実相』(新潮文庫)。200円。新潮文庫のモームを、なんとなく集めているので。 徳田秋声『新世帯・足袋の底 他三編』(岩波文庫)。300円。久しぶりに徳田秋声でも読んでみるか、と思って。 エイモス・チュッオーラ『ブッシュ・オブ・ゴースツ』(ちくま文庫)。300円。ナイジェリアの作家。なんとなく探していたので。なんとなく、なんとなくって、わたしはなんとなく生きてるなあ。 メアリイ・マッカーシイ『グループ』(ハヤカワNV文庫)。600円。読みたかったのでうれしい。ついている値札が800円か600円か判然としなかったので店の人に、この数字は「8」ですか「6」ですかもし「5」だったら買います、と聞いてみたらあっさり、「6」です、と言われたので、仕方なく600円出した。高い買物だ。 野上弥生子・訳『ソーニャ・コヴァレフスカヤ』(岩波文庫)。300円。あんまり見かけないような気がしたので。 ドストエフスキー『賭博者』(新潮文庫)。100円。来月の課題図書。
古本を漁っても、あんまり気が晴れず。
晩ごはん。きのこオムライス、コーンスープ、キャベツのサラダ。 思い立って、お子様ランチみたいな献立にしてみた。何をしても、どうしても、あんまり気が晴れず。ため息。
朝ごはん。トースト1枚、カフェオレ、セロリと人参(生のままかじる)、ヨーグルト、バナナ。 昼ごはん。ポテトサラダサンドイッチ、珈琲。 今朝はどうしてもお弁当を作る気分になれず、天神橋筋商店街でパンを買った。 弁当づくりにいそしめないのは気持ちのグライダーが上がっていない証拠だ。アカン感じ。すごくアカン感じがする。
まっすぐ帰りたくないので、梅田周辺をぶらついて、ぶらつきつくして疲れたが地下鉄に乗るために地下にもぐるのがイヤで、そのまま天満橋まで歩く。もし歩数計をつけていたら、けっこう数を稼げただろう。でもつけていない。どこへやったかもわからない。 歩いている間中ずっと、『バックビートにのっかって』が頭の中で鳴っていた。
朝と同じ商店街で、はっさく5個250円、豆腐1丁120円、ネギ1把150円を買う。 Nさんにもらったイタリア土産のチョコレートと、文芸春秋の最新号を借りたのを入れているので、カバンがずいぶん重たくなった。 ジュンク堂で、カリンティ、ネスヴァードバ他『東欧SF傑作選上・下』(創元SF文庫)を買う。また発見してしまった、わたしの関心の肝をついてくる本。知らないところにまだいろいろ隠れているかもしれない。本2冊入れたら、さらにカバンが重たくなった。
晩ごはん。白菜と大根と肉たんごの鍋(肉だんごは鶏と豚をブレンドすると美味しい)、もずく、エノキダケの梅肉和え、ビール。
夜、近くのガソリンスタンドまで灯油を買いに行った。重いタンクを下げて歩く。今日は、重いものをたくさん持った。 あんなに強気だった自分はどこへ行ったんだろう。 『沖で待つ』を読むつもりだったのに、読めなかった。もっとしっかりしてほしい。
2006年02月09日(木) |
思い出すには何か足りない |
駄目だ。またテンションがぐんぐん下がってきた。どうしよう。どうしたらいいのだ。ここからなんとか這い上がる方法を、頭を抱えて思案中。苦しい。
沈んだまま、夕刻、テアトルヘ。『エリ・エリ・レマサバクタニ』を観る。いや、観ていないのかもしれない。半分以上寝てしまった。映画館の椅子上で、会社の夢を見ていた。会社のことなど自分の中では全くどうでもいいのに。なんで出てきてほしいものが夢にあらわれないんだろう。
そんなわけで、『エリ・エリ〜』について、わたしは何も語れない。ただでさえわけがわからないのに、半分も寝てしまってはナニがナンだか意味不明。目を開けたらいつも、筒井康隆のでかい顔が大写しになっていて、ワオ、と思ってまた目を閉じる、というようなことのくりかえしだった。 青山真治はやはり『ユリイカ』に尽きてしまったんじゃないか、と思うけど、わたしには何を言う資格もないのだ、ごめんなさい。
帰りに旭屋で吉田健一『酒・肴・酒』(光文社文庫)を買う。収録されているのはほとんど読んだことのある文章ばかりなのに、買いたくなってしまうのが不思議。 ライフで、春日井のフルーツのど飴を買う。タバコも買いたいが、禁煙しているので買えない。買いたくても買えないものもある。
うろうろして、23時ころ帰宅。そのあとのことはもう思い出せない。
朝ごはん。おかゆ、梅干、塩昆布、ヨーグルト。 お弁当。ポンパドールのじゃがいもパン1個80円、ツナサラダ、ゆで卵、ミニトマト、珈琲。 晩ごはん。阪急三番街で買ったいなり寿司と野菜の炊いたのが入ったお弁当とお茶。
食べたものは思い出せた。
2006年02月08日(水) |
good night tomorrow |
夜中にストーブの灯油がなくなり、ストックもないことが判明。今日はストーブなしの朝。どこからともなくすきま風がさしこみ、身体に異常をきたしそうな寒さである。あたたかいコーンスープを抱え込むようにしてすする。
朝ごはん。神戸屋のホテル食パン6枚切りを1枚、コーンスープ、珈琲、バナナヨーグルト、ゆで卵。 お弁当。セロリとジャガイモのサラミソーセージの塩コショウ炒め、焼サツマイモ、人参のグラッセ、ごはん、塩昆布。
昼休みに、ジュンク堂で散々迷った末に『文学界』3月号を購入する。映画狂時代という特集と、絲山秋子さんのインタビューが読みたいという気持ちをあきらめられなくて。 文芸誌はもう買わないつもりだったのになあ、なんてこった。でも『文学界』は地元の図書館には置いてないから買ってもいいのだ、と自分に言い訳する、真冬の午後1時。
ややこしいクレーム電話がかかってきて夕方から急に忙しくなり、19時半まで残業。映画か図書館に行くつもりだったのに不本意だ。物事はいつまでたってもわたしの思うように推移してくれない。でも終わったことはもういい。
晩ごはん。和風やきそば(ニンニク、ニラ、もやし、玉ねぎ、キャベツ、各種キノコ類、豚肉を大量に入れ、塩胡椒とだし醤油で味つけ。柚子胡椒をふって食べる。これもどんなボンクラでもできる簡単でめちゃめちゃ美味しい料理のひとつ。)、湯豆腐、ビール。
明日のゴミの日に備えて、夜中までかかってビデオとレーザーディスクの整理。今時、ビデオテテープとレーザーディスクをいじくりまわしている人ってどのくらいいるんだろう。 吟味した結果、数十本処分することにする。
寝る前に布団の中で『虐げられた人々』をひろげるが、ひろげただけで電源が切れ、世界は真っ暗闇におちた。
火曜日。雨が降ったり止んだり。寒かったかそうでなかったか、もう忘れてしまった。
ずいぶんご無沙汰だったコンタクトレンズを装着していく。眼鏡をかけていない自分の顔をまじまじと観るのも久しぶりで、なんだか気持ちが悪くなる。
朝ごはん。トースト一枚、セロリと玉ねぎのサラダ、珈琲、バナナ、ヨーグルト。 お弁当。ジャガイモと人参のキンピラ、塩鮭、卵焼き、昆布の佃煮、ごはん。
仕事帰りに髪を切る。緒川たまきみたいにしてみて、と言ってみると美容師が、エッ誰ですか?、と聞き返したのでがっかりした。世情に疎いヤツだ。知らないならおはなしになりません。急にどうでもよくなって、任せたらえらく短く切られた。やっぱり人任せにするのよくないな。ショックなり。
晩ごはん。酒粕汁(昨夜の残り)、水菜としめじの煮物、山芋の梅肉しそ和え、ごはん、キリンラガービール350缶1本。 今夜はひとりごはんなので完全に手抜き。ひとり暮らしだったらこんなものばかり食べるんだろうと思う。
『砂漠の流れ者』を最後まで観る。サム・ペキンパーの映画のなかではもっとも心和む部類の作品だと思う。全作品みたわけじゃないけど。
夜中にお弁当の下ごしらえ。ストーブでサツマイモを焼いて、セロリを刻んで、ジャガイモの皮をむく。部屋中がセロリの匂い。
午前7時40分起床。寝過ごした。でも朝食も食べるし、お弁当も作る。メイクするのをはぶいたから遅刻もしなかった。始業して一時間くらいの間、わたしがスッピンでいることに、ただの一人たりとも気づかなかった。
朝ごはん。タカギベーカリーのトースト1枚、珈琲、コーンスープ、ヨーグルト、バナナ。 お弁当。蒸しキャベツとピーマンのカツオ和え、ソーセージ炒め、卵焼き、昆布の佃煮、ごはん。
夕方より雨。例によって危機管理が足らず傘を持参していない。ビルの管理人さんに頼って、黒い男物の傘を借りる。借りついでに、しばし仕事のグチを聞いてさしあげたら、のど飴とチョコレートをくれた。 昼間も給湯室で、掃除のおばちゃんとバカ話をしてひとしきり盛り上がり、沖縄土産の黒糖をもらった。 こんなことをさせといたら、わたしは日本一だと思う。
天牛書店にて。A・Vフォイエルバッハ『カスパー・ハウザー』(福武文庫)。200円。 図書館へ本を返却にいく。とっくに閉館しているので、ポストに入れるだけ。『黄色い雨』をもう一度読み返したかったが、いたしかたない。
晩ごはん。焼き鯖、レンコン・ゴボウ・人参・大根・セレベス・こんにゃく・油揚げ・豚肉入りの酒粕汁、ほうれん草のおひたし、もずく、ごはん。
夜、ハドソン『はるかな国とおい国』を少し読み、『砂漠の流れ者』の続きを観る。 ずっと、歩数計をつけて外出するの忘れてる。自分のなかではもう「歩数計ブーム」は終わったんだろうと思う。ブーム終了まで早かったなあ、飽きっぽい性格を直したいけど、直るだろうか、たぶん無理。
2006年02月05日(日) |
どこかへ行ってしまいたい |
目覚めたら12時前だった。日曜日が半分終わっている。絶望。
朝ごはん兼昼ごはん。ゆで卵、キャベツとソーセージの蒸しサラダ、トースト1枚、珈琲、リンゴ、ヨーグルト。
朝刊を読んで、洗濯をして、シャツにアイロンをかけて、重曹を使って台所の掃除をして、セレベスの煮物を作って、寝室の窓を拭いて、読みっぱなしの本と雑誌を片付けて、ストーブに灯油を入れて、カーペットについた埃をローラーで取る。 時々下を向いて目を閉じてしまうことがあるけれど、もうさみしい気持ちにはならない。
午後遅く『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』を観るつもりで出かけたが、アーバンリサーチでパンツを買って店員さんと談笑している間に、上映時間を逃してしまった。 映画をあきらめ、かっぱで古本をみる。月初の週末恒例、ワゴンセールをやっていた。冷たい風に負けてゆっくり本を探す余裕がなく、すぐ店内に入ってしまう。 購入物。 広津和郎『年月のあしおと 上・下』(講談社文庫)。2冊で1000円。講談社文庫版の装丁は、著者本人による絵。本の分厚さもいい感じ。これで文芸文庫を4冊も買わなくてすむ。久しぶりにまた広津和郎を読もう、と思ってみると、これからの読書生活がほんのりと明るくなる。
タワーでDVDを。サム・ペキンパー『砂漠の流れ者 The Ballad of Cable Hogue』。やる気のない、ダルイ感じがたまらなくいい。この映画は砂漠にゆったりした時間が流れてて味わいがある。サム・ペキンパーの撮る、汚くて埃っぽくざらついた画面が好きだ。 予告編がたっぷり収録されているのもうれしい。『ビリー・ザ・キッド』の予告では、当然ボブ・ディランも見られます。
晩ごはん。牛肉とゴボウとコンニャクのしぐれ煮、セレベスの煮物、モヤシのサラダ、もずく、ごはん。
夜は、サム・ペキンパーの映画をちょっとだけ観たり、980円で買った『裏窓』のDVDをこれまたちょっとだけ観たり、チャーリー・パーカーを聴いたり、『別れのワルツ』を読んだり、カフェオレを飲んだり、甘栗を3粒ほど食べたり、キャベツとピーマンを刻んだり、お風呂にはいって掃除をしたり、古新聞をまとめたり、マニキュアを塗ったりして、午前2時前くらいに就寝した。 さみしい気持ちになったりしない、とまた思う。
2006年02月04日(土) |
忘れたこと、思い出せるかな |
6時30分、決死の覚悟で布団から出る。厳寒なり。ストーブの上で、サツマイモを焼く。 今朝の音楽は衝動買いした、澤野工房から出たミハエル・ナウラ・クインテットのアルバム。衝動買いして成功した数少ない例で、とてもよろしい。おかげで「ウィークエンド・サンシャイン」を聴くの忘れてた。無念。ウィルソン・ピケットの追悼だったのに、惜しいことをした。
朝ごはん。トースト1枚、珈琲、大根と人参のスープ、バナナ半分、リンゴ半分、ヨーグルト。 お弁当。珈琲、サツマイモ半分、リンゴ半分、ヨーグルト。
午前中のみ仕事。黙々と作業して、珈琲をいれて芋を食べて京都へ行く。樟葉で雪が降り出す。行きの京阪電車では『黄色い雨』を読み返す。
実家へ帰る。母が、節分の巻き寿司を作ったから帰ってこい、とうるさく電話をよこしたので。節分は昨日だったと思うけど。 ええやんか1日くらいズレたってー、と母は言う。カタイこと言うな、と怒られた。心外である。わたしは生まれてこのかたカタイことなど口にしたことがないし、心の片隅に思い浮かべたこともないのに。だから黙って食べた。
晩ごはん。巻き寿司、鰯、湯豆腐、人参とレーズンのサラダ(このたび母が発明したらしい。美味しかった。作り方を聞いたはずなのに、忘れてしまってショック。)、焼酎「二階堂」お湯割。
帰り道、実家近くの、高校生時代に毎日通っていた本屋さんに行ってみる。ポスターの位置や店内レイアウト、店番のおばさんに至るまで、昔とまったく変わってなかった。烈しいノスタルジーに浸る。買ったもの。 オドエフスキー、ベリャーエフ他『ロシア・ソビエトSF傑作集 上・下』(創元SF文庫)。こんな本があるって知らなかった!恐るべきチェックミス。自分に愕然。ずいぶんくたびれて古本みたいになってたから書店在庫かもしれないが、めでたく手に入って身がひきちぎられるほど嬉しい。
夜、実家からパクってきた落雁を食べながら濃い緑茶をすすりつつ、『別れのワルツ』を読みはじめる。
朝ごはん。トースト1枚、ストーブの上で焼いた塩つきジャガイモ、珈琲、ヨーグルト、バナナ、リンゴ半分。 お弁当。油揚げの中にニラを詰めて焼いたもの、ミートボール、卵焼き、梅干、大根の漬物、ごはん。
昼間はそれほどでもなかったが、夕方よりかなり冷えてくる。会社にこもる仕事が多かったため、本日の歩数は11,235歩。日を追うごとにだんだん減ってくる。
旭屋でのお買物。 『飛ぶ教室』4号(光村図書)。惰性で買っている、という気がしないでもないけれど、今回はトーベ・ヤンソンの特集があるのと、宇野亜喜良の絵が美しかったのでまあいいとする。 『みすず』1・2月号。二日通ってやっと手に入れた。早速フムフムと読む。フムフムはいいけれど、何度読んでも一人足らないのが残念。
フリオ・リャマサーレス『黄色い雨』を読んだ。これは図書館で借りたのだが、図書館なんかで借りて一回読んだだけで満足している場合ではないと思った。すんごく良かった、絶望的で。「記憶」の小説に弱いので。近いうちに買おうと思う。
晩ごはん。カニすき鍋。もらいものの冷凍ズワイカニで。まずくも美味しくもない。普通。普通のカニ。それと節分の豆に、エビスの黒ビール。黒ビールも、もらいもの。人に生かされている、という気がする。
夜、友人と電話。男関連のキツイ話を一時間ほど。友人が、わたしどうしても自分を見失えないねん、見失ってしまいたいんやけどどうしても無理やねん、というようなことをしきりに言っていた。わたしだって見失いたいよ。でもやり方がわからないまま、ここまできてしまった。ちょっともの哀しい気分になる。
今月、中平卓馬の『アデュウ・ア・エックス』が復刊されるとかなんとかという情報が入った。なんと素晴らしい。しかし、値段はいくらだろう。 これに『まずたしからしさの世界を捨てろ』までもが出るようなことになったらどうしよう、と、ありもしないことでひとしきり悩む。
早朝、玄関で鼠の死骸を発見する。死後硬直も甚だしく、カランカランに乾いており、持ち上げてみると綿菓子みたいに軽かった。ゴミとともに捨てる。 本日の歩数は、12,086歩。うーん、少ないな、悔しい。って、なんでこんなことが悔しいんだろう。
朝ごはん。6枚切の食パン1枚、コーンスープ、珈琲、バナナ、ヨーグルト。 お弁当。シメジとベーコンのソテー、卵焼き、ピーマンの煮びたし、カツオ梅、ごはん、蜜柑1個。
夕刻、旭屋に出向く。目当ての本が入荷しておらず、すごすご引き上げ、成城石井でKOPIKOのカプチーノキャンディを購入。ラドマーカーが好きなのだが、KOPIKOも安価でおいしい。189円也。 イーマ内のお洋服屋さんでジーンズの試着。つい先日までは試してみる気にもならなかったサイズのジーンズがラクラク履けてびっくり。わたしはここ数ヶ月で外見も中味も、ほとんどそっくり変わってしまったようだ。人生なにが起こるか本当にわからない。本当に、わからないよ。もしかしたら、希望はそこにあるのかもしれない。
晩ごはん。カレー野菜オムレツ(ひき肉とさいの目に切ったジャガイモ、ピーマン、人参、玉ねぎを塩コショウとカレー粉で炒めたものを卵で包むのみ)、湯豆腐、もずく、エビス黒ビール。
夜、先々週くらいからチビチビ読んできた本を、ほぼ読了する。よく読めたなあ、この本。頭がよくなったんではないかと、錯覚をおこしそう。
夜中、台所で、ヨロヨロのゴキブリを発見。2月なのにゴキブリとはこれいかに。鼠とかゴキブリとかぞろぞろ出てきて、ウチはいったいどうなってんだ。
2006年02月01日(水) |
心細くなったりしない |
今日も雨。ビジネスパークで地下鉄を降りて、会社まで歩く。おろしたてのコンバースが雨でぬれる。本日の歩数は14,211歩。自分の歩いた数を数えることに、なんの意味があるんだろう。わたしってまったくヘンな奴。
朝ごはん。5枚切の食パン1枚、ブルーベリージャム、キャベツとツナのサラダ、珈琲、ヨーグルト、バナナ半分。 お弁当。ニラ入り卵焼き、ゴボウのキンピラ、サツマイモの甘煮、カツオ梅、ごはん、蜜柑1個。
外回りをさぼって眺めた、心斎橋のブックオフにて購入したもの。 土屋耕一『軽い機敏な仔猫は何匹いるか』(角川文庫)100円也。これ、文庫化されていると知らなかった。回文がずらずら、ずらずらと。これだけの回文をよく考えつくなあ、よっぽど暇なんだろう。 それと、添田知道『東京の味』(カラーブックス)。これも100円。添田知道、というのがポイント。
ヴェローチェでカフェオレを飲んで、本を読んで、家に帰る。アマゾンからミラン・クンデラ『別れのワルツ』が届いていた。嬉しい。週末に読もうと思う。
晩ごはん。昨日、「きょうの料理」で有元葉子が紹介していたレシピのアレンジ。 土鍋に手でちぎったキャベツと人参とエリンギと長ネギと豚肉をギュウギュウに詰め込み、日本酒を1カップ半注いで、15分ほど蒸す。だし醤油にトウバンジャンや柚子胡椒、すり胡麻、ニンニク、しょうがを好みで混ぜて、あとは食べるだけ。超カンタンで、めちゃめちゃ美味しい。どんなド不器用でもできる。キャベツは有機のものが甘くておいしいかもしれないが、特にこだわることはない。別になんでもいいのさ。 他には、山芋梅肉和え(これ、毎日食べてるなあ)と、エビスの黒ビール。
とても嬉しいことがあったが、これを当たり前と思ってはいけない、と自分に戒め。
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