LOVE ME

2003年03月26日(水)  音の記憶


心地よい酔いに身をまかせていると
ふとあの曲が聴きたくなった。

言葉では言い表せない過去の残り香。
フィルターを通したように色あせた風景。

研ぎ澄まされる過去の記憶。

あなたと出会った冷たい雨の日。
あなたがくれた大きな自信。
あなたが歌ったせつないメロディ。

あのころの私は一生懸命で
自分の気持ちに正直でいることが当たり前だと思ってた。

後悔がないといったら嘘。
でも、私はあなたに出会えてよかったよ。

あなたは今、どうしていますか?



2003年03月19日(水)  同級生


思いがけない誘いのメール。
うれしかったよ。

もう出会って10年以上が経つなんて。

電話であんなに話したのははじめてだったね。
当たり前のような時間。
呼吸するように自然な会話。

おたがいが自分を守ることに必死になって
近寄ることさえなかったあの頃。

当時を知る人たちはきっと誰も信じないね。
私たちがこうしていること。

もっと話していたかった。
ずっと話していたかった。

これからがまた新たな始まりだよね。



2003年03月17日(月)  母性本能


あなたが心配。
とても心配。
どこかに消えてしまいそうで。

あなたの匂いとすれちがうたび
今でも思わず振り向いてしまう。

精一杯背伸びをしていた。
あなたの隣りに並びたくて。

何が正しいかなんてわからないけれど
とにかく私はあなたが心配。
私はあなたを守ってあげたい。

怒るかもしれないけれど
今のあなたは普通じゃない。

お願いだから戻ってきて。
そして私にキスをして。



2003年03月16日(日)  苦い思い出


ふと、ある人のぬくもりを思い出した。
携帯に残っている番号を見つめる。

別に、好きとかそういう気持ちじゃないけど。

なかなかかけられなかった電話。
「ひさしぶりだね」
当たり前のように話す彼。

あのころのあなたの気持ちが
どこまで真実だったかなんてわからない。

他愛ない短い会話。
社交辞令に彩られた時間。

また会うことはあるのかな。
そのときはまた抱きしめてくれる?

わたしたち、どうしてこうなっちゃったんだろうね?



2003年03月12日(水)  甘い声


みんなの輪からそっと離れる。

「これからどうする?」
「うん、ちょっとだけ」

冷たい風がふく夜のオフィス街。
「なかなか時間とれなくて、ごめんね」
タクシーをつかまえる、彼。

窓を流れていく景色は
なんだかちょっと悲しげで
わたしは思わず黙り込む。

まっすぐすぎる視線に顔を上げられない。
今は、わたしだけのもの。
お願いだから、ほかの人の話はしないで。

家に帰ったわたしの髪には
ほんのり残る煙草の匂い。



2003年03月05日(水)  涙の理由


「こんな会社辞めてやる!」
そう思う瞬間が1年前とはだいぶ変わった。

仕事は楽しいわけじゃないけど
特別つまらないというわけでもない。
決してラクだとはいえないけど
押しつぶされるほどの責任があるわけじゃない。

職場の人間関係なんて
どこにいっても悩みのタネになるんだろうし
そう思うと勇気も希望も見えなくなる。

輝く女性が職場にいない。
そのことがさらに私を不安にさせる。

どうせなら素敵な年の重ねかたをしたい。

性格がどんどん歪んできている気がする。
自分をきらいになりたくない。



2003年03月03日(月)  ブレーキ


あの人を好きになっちゃダメなのに。
振り向いてなんかもらえないのに。

仕事の合間に送ったメール。
業務連絡の合間に見える彼のやさしさ。
でもそれは、私だけに向けられるやさしさじゃない。
そんなことはわかってる。

「無理すんなよ」
こんな些細なひとことが、私を泣かせる。
ずっと忘れかけてた気持ちを思い出させる。

彼が彼女と出会う前に
私も彼と出会いたかった。

あの人が時間をつくってくれるのはうれしいけれど、
緊張するし、ちょっと怖い。

油断したらあなたを好きになってしまう。



2003年03月02日(日)  春の足音


3月になって最初の日曜日。
雲ひとつない、晴天。
後ろめたい気持ちになってしまうのはなぜだろう。

いつもよりちょっとだけ早起きをして
洗ったシーツを風になびかせる。
窓から滑り込んでくる春の匂い。

そんなささやかな贅沢さえも
満喫することができない。
くやしさと、せつなさ。
やり場のない感情。

何もかもがうまくいかない。

恋愛も、仕事も。
何もかもに見放されている感じ。

もうすぐ、春がやってくる。



2003年03月01日(土)  朝の別れ


振り向いてほしかった。
私を見つめてほしかった。
ただ、それだけ。

まだ暗い早朝の街。
つめたい空気。

電話番号を聞いてくれたことは、
たとえ「ついで」でもうれしかった。
でも、きっと。
あなたは私に電話をかけてはくれないね。

並んで眠った電車のなかで
私は夢をみていた気がする。
どんな夢かは憶えてないけど。

あなたの声で目覚めた、さよならの時間。

また、会えるかな。


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