『日本酒&本格焼酎処 月』

 久々のお誘いで日本酒『ご近所さん』と湯島の『日本酒&本格焼酎処 月』。
聞いたことのない店だったが、日本酒好きのネットで話題になっているらしい。
蔵元を招いたりイベントを細かくやっているお店だとか。

女性では珍しい、店主似顔絵キャラクター使用の箸袋や名刺。
日本酒歴は4年で、OL稼業の傍らいろんな日本酒イベントに参加して日本酒を覚え、人脈を作って昨年お店を開いたとか。
お店の様子からも蔵元とか、お客さんとか、日本酒業界の中にも応援してくれる人がいっぱいいるんだろうなあと感じさせる。

日本酒は知らないものいろいろ。『千代むすび 強力』とか『天明 特別純米 別取り本生』とか『雪の茅舎 山廃純米』とか。

近況報告的にギネス君の話をしたら、日本酒『ご近所さん』の妻も乱暴者だそうで腕の傷を見せられる。
かなりすごくて驚く。パソコンをぶっ壊したり、ケータイを投げて壊したり、ものにもあたるらしい。
仲は良いみたいだが、仕事のストレスが溜まると暴れるとか。大変だなあ。
2005年06月30日(木)

映画『初恋白書』,『MILLIBAR』


 ヨン様の映画デビュー作と言われる『初恋白書』を見る。
ヨン様はこの映画を封印したがっており、上映できないよう買い取ろうとしたとか、ファンが「見ない運動」をしているとか。

どうせくだらない青春おバカ映画だろうと思ったら、大真面目で予想を超えるつまらなさだった。

主人公が、前に2回ほど会った『ご近所さん』Gに似ている。
ヨン様はほんのちょっと出てきて、ものすごくダサい。薄い色のぴちぴちジーンズ。

 『MILLIBAR』でG君に「ペ・ヨンジュンなんてもともとかっこ良くないんだから」と言われる。
それはわかっている。映画として見るべきところが少しぐらいあるのでは、と思ったのだが。

始めにいつものアボカド・マグロ・キムチ丼1,000円を頼んでから、新メニューにアボカド・マグロ・キムチビビンメン1,200円があるのに気づく。
「今日お財布に3,000円しかないんですけど、大丈夫かな」と確認してから注文変更。
丼よりビビンメンの方が量もかなり多くて辛い。「韓流だね」と清野さん。美味しかった。

近くの席にいた男性に「髪型かっこいいですね」と言われる。
「お仕事は?」と聞かれて「えーっと、うーん、今は…バッグプロデューサーです」。
ああ、やっぱりまだ胸を張って答えられないのが辛い。

デビュー作って、本当に大事だ。素敵なもと子バッグを作らなくっちゃ。
2005年06月29日(水)

縁談?,HP更新


 私の縁談相手に会った母から電話。
「素敵な人だったわ」
「誰に似てるの?」
「妻夫木?」
「ホントかよ?!甘い顔なんだね」
「甘くはないけど」
「妻夫木だったら甘々でしょう。優しそうな顔?」
「そうね、何しろ素敵よ」
「じゃあお母さん付き合えば」
「むこうも『年齢的にはお母さんじゃないか』って言ってたけど、私のこともっと若いと思ったみたい」
「いいじゃない」
「何でそんなこと言うの?あんたは会いたくないわけ?」
「知らない人だもん、会いたいか会いたくないかわからない。
会うのはいいけど、向こうは会いたいの?私の写真見せた?」
「会いたいって。写真は見せてない。Hさんが『見せないで会った方がいい』って言うから」
大丈夫なのか?妻夫木聡って25歳だが、誰かと間違ってる?

 『MARIBAR』に「もの書きのお仕事」ページをアップ。ギャラをもらって書いた文章って、これだけか、だが。
久し振りの作業でスキャナーがなかなか読み込みしてくれなくて、一日仕事になる。まさに暇つぶし。

 朝はまだ調子が悪かったが、風邪はほとんど治ったようだ。
2005年06月28日(火)

I君,『松寿司』,『瓜坊』,『ルースター・ノースサイド』


 康芳夫著『虚人魁人 暗黒プロデューサーの自伝』の「はじめに」を読んで、やられる。I君にメール。

「今日読み始めた康芳夫の自伝に『人生は芸術だ』『仕事は退屈しのぎでしかない』とあって、いい!と思いました。
仕事していないということは退屈なんです。
遊ぶ金欲しさに働きたいのにさ。」

> 吸収期なんだよ、いまは

「私の問題でもあるけどI君への言葉でもある。なんのために働いてるの?と聞いたじゃない。仕事に追い詰められるなんて、つまらない考え方よ。そう感じてしまうのは仕方ないけどネガティブシンキングは楽天ばかと同じくらい真実が見えなくなる。
メールの一問一答は嫌いなのでこの話は別でしたいわ。」

会うか電話で話すべきことだった。

 『木村タカヒロ展』を紹介してくれた出版社Mのしのづかさんにお礼の電話。
今週末のベリーダンスとのセッションも見に行こうと思っている。

 ささきもと子バッグ電話打ち合わせ。

 先週後半から喉が痛くなり、今日はかなり声がおかしい。風邪気味だがお出かけ。

 サエジマニア(冴島奈緒ファン)のoちゃんと荻窪駅で待ち合わせ。5分前着。めったにないことで素晴らしい。

『松寿司』でご馳走になる。
oちゃんは学生時代に荻窪の『ロフト』で働いていたそうで、今目の前のカウンターでお寿司を握ってくれている人は当時のお客さんだったとか。

『瓜坊』という小さな飲み屋。賑わっている。oちゃんの知り合い続々。仕事の話、奈緒さんの話。

本日のメインイベント、貸切専門ライブスペース『ルースター・ノースサイド』。
oちゃんがブルースセッションに参加するという。

私たちがお店に着いたのは22時近く。店内は学園祭の学食とか教室のような雰囲気だった。

カラオケのように、素人が趣味のバンド演奏を代わりばんこに披露しているのかと思ったら、やたら雰囲気のあるボーカルが聞こえて驚く。
「あの人、うまいですね」と私。
「普通のオジサンなのにね」とoちゃん。
「いや、あれは普通じゃないですよ」
と言っていたら、前に座っていた女性が激しく首を振って
「あの人は普通じゃありません。全然普通じゃない」。
ファンがついてるのか、と感心する。

演奏を終えた普通じゃないブルースマンが私たちの前に座った。
お話してみると、プロのミュージシャンだった。
『Blues File No.1』というバンドをやっている西濱哲男さんで、『週刊モーニング』で連載された「Hey!! ブルースマン」(山本おさむ作)という漫画にもなっているとか。やっぱり普通じゃない。

さて、いよいよoちゃん登場。と思ったら前に座っていた女性が、ドラムを叩いていた。
その隣に座っていた女性はハーモニカ。ここに来る人たちはみな演奏する人なのね。

私はカラオケに行かない。お金を払って素人のストレス解消の歌を聞きたくないし、自分が歌うのも楽しくない。
バンド演奏も一緒で、皆さん楽しそうだが、のれない私。
oちゃんに「クールだよね」と何度も言われる。
せっかく連れて来てもらったのに申し訳ありません。

「ギネス君の事は忘れなさい」とoちゃん。
終わってるのはわかっているし、たまに思い出すが、もうほとんど忘れている。
付き合いが浅いから傷も浅い。足の擦り傷はまだ消えていないが。
2005年06月27日(月)

I君


 家出した妻Tと、この週末に会うと言ってたI君が心配で、その前に話したかったのだが会えず。
昨日は23時過ぎに「あとで電話する」とメールが来たが結局かかってこなかった。
そして今日、22時過ぎてメールが来る。

> ゆうべはねた。ごめん。

「で、どうなった?」

> しばらくこのまま。

「そうですか。うまくいきますように。」

> このままっていうのはべつべつのままってことだよ。

「わかってるよ。」

> いまさらだけどおさえておくべきポイントって何だったの?

「メールではなく電話して下さい。」22:26。

「また寝たわね。」22:54。

23:52、電話が来る。寝てはいなかったらしい。
まず夫婦会談の様子をヒアリング。I君の気持ちを聞く。そしてTの気持ちを理解できたか。
「で、ポイントって?」と先を急ぐI君だが、二人の気持ちとずれたポイントを指摘してもしょうがないので、私の質問ばかりになる。

「ポイントの一つは『離婚はありうるのか』だけど、すぐにはなさそうだね。あと、『週末婚』って知ってる?」
「知らない」
「ちょっと前に流行ったんだけど、忙しい夫婦が週末だけ夫婦らしく過ごすっていうスタイル。
I君とTもそれでいいんじゃないの?Tが働きたいっていうならやらせてみればいいじゃん。
絶対大変なんだから、困った時にI君が助けてあげて、いつでも戻ってこられるように環境を整えていけばいいんだよ。
平日は疲れてボロボロなんでしょ?週末は元気に楽しく会って、I君が良くなっていると思わせればTも変るんじゃない?
その方が今よりお互い快適で楽しいかもよ」
「そうするしかないのかな。でも他に男ができたら終わりだな」
「そうだけど、簡単に離婚や結婚はできないし、Tの愛は完全に冷めてはいないと思うよ」
「本音は違うんじゃないか。ヴィザのためとか」

「よく言うでしょ『釣った魚に餌はやらない』って。それじゃ駄目なのよ」
「失礼だよな。『釣った』とか『餌』とか。金は全部渡してるんだぜ」
「違うよ!お金の話じゃなくて!愛だろ!お金もものも大事だけど愛情を注ぎ続けなくちゃ駄目なの!」
「……」
「TはI君に言わないでくれ、って言ったけど、I君が『変ってしまった』って言ってたよ。I君としてはどうなの?前と変らずやってたのに、って思う?」
「仕事の状況も変ったからなあ。時間が必要なのかな」
「仕事が大変なのはわかる。お金もものも必要だけど、そのために結婚したんじゃないでしょ。Tはそういう女じゃないでしょ。
疲れて帰ってバタンキューなのはしょうがないにしても、優しい一言とか、仕草とか、それだけでも違うんだよ。
そういうのやってた?Tの気持ち考えたいとか、Tを喜ばせたいとか、思ってた?」
「なんでそんなこと桜井さんに言わなきゃならないんだ」
「なにー?!それがポイントだからだよ!一番大事だから!私はTと女同士で腹割って話したんだよ!
愛の問題だって言ってるのに金だろ、ヴィザのためだろって言って、話したくないって、何それ!
TにはI君に好きだから言えないことがあるんだよ。Tは寂しかったんだよ。
給料全部渡して『引越しもやってくれ』って言われても、嬉しくないよ」

「……話がかみ合わないね。
……前に桜井さんが高校の友達を紹介するって言った時『I君は条件が悪い』って言ったよね」
「言った?まあ言ったかもしれない」
「蓄えもない、って」
「そんなこと言ったかね?でもそれは何年も前の話でしょ。
今時『三高じゃなきゃやだ』とか言ってる場合じゃないし、女性の意識も日本の経済状況も変ったんじゃない?
条件を重視する女性もいるけど、Tはそうじゃないでしょ」
「結局みんなそうじゃないのか、って思っちゃうんだ」

やっぱりI君はわかってない。Tにも仕事にも私にも「追い詰められている」と言うけど、思い込んで疑心暗鬼になっているのではないか。
自信を失っちゃってる感じ。男はつらいよ、だなあ。

1時になって眠いから電話を切ったのかと思ったらすぐまたメール。2時近くまで。

> うまくコトバが言えなくなりました。ごめんね。
> 桜井さんはとても大事な人なんだ

「はい。私は大丈夫です。
Tはまだ可能性あると思います。週末婚、うまくやってね。」

> うん、ありがとう。また誘うから、つきあってね。

「あいよー。」

> なんだか従妹みたいだね、桜井さんて

「そうよ。前から言ってるじゃない。」

> また誘うからね。従妹を可愛いと思ってもいいよね?

「どう思おうと自由ですが、そんなことよりTへの愛情表現よ!愛!」

> 僕がどうなろうと従妹は従妹だよ。

「はいはい。」

一言メールでの会話は嫌いだが、I君なので付き合う。
2005年06月26日(日)

TBS『赤い疑惑』,木村タカヒロ展 in 『ちめんかのや』


 再放送で『赤い疑惑』第2話を見る。感動は浅くても、涙もろい私は泣ける。
不治の病ものでいつも感じるのは「私もうすぐ死ぬのね?」「若いあの子が死ななければならないなんて」と大騒ぎするのだが、誰も「皆死ぬから」とか「子の薄命を嘆く親も明日死ぬかもしれない」とは言わない。
ドラマにならないから?でも普通に話すと思うが。

 出版社Mのしのづかさんが「池袋だよね?沼袋って近くでしょ」と言って教えてくれた木村タカヒロさんの個展を見に沼袋のバー&ギャラリー『ちめんかのや』。

ギャラリーでいろんな音楽の演奏を聞きながらの公開制作をするとのことで、本日は中東の弦楽器ウード奏者常味裕司さんとのセッション。

着いた時には始まっていた。
木村タカヒロさんは後姿で、ウードと、絵の具を塗るシュッ、シュッ、ぐいぐい、という音が重なって、面白い。
絵は、まだ何を描いているのかわからない。
私はライヴペインティングの鑑賞というのは初めてで、楽しい。

休憩時間になって木村さんが振り返り、お顔拝見。常味さんがウードについて説明、木村さんがコラージュ作品の解説をしてくれる。

後半は激しい曲になる。絵の具を塗る木村さんの腕の動きも早く強くなる。
ウードの演奏も初めて聴くはずなのに知ってる曲で、なんで?と思ったら女子十二楽坊で聞いたんじゃないですか?と常味さんが終了後に教えてくれた。

絵はやはり顔になるのかな?と思ったらどうやら違って、「途中から顔にしようとするのをやめて、音に任せて描いた」と木村さん。
前回の尺八、その前の津軽三味線の時とはかなり違う感じの作品になった。
来週はベリーダンスとのセッションとか。興味深い。

木村さんは宮崎学さんの本の表紙宮崎さんの顔のコラージュ作品も作っていて、その話をしたら「僕、お会いしたことあるんですけど、怖かったー。でも凄く優しい方ですよ」。
私が電脳キツネ目組の組員だと言ったら驚いて「えー!怖いなんて言っちゃって、やばい」。
私は木村さんが気さくな人なので驚いた。

「ご職業は何をやってるんですか?」と聞かれて、困る。
「駆け出しのもの書きのような。まだ全然だめなんですけど」って嫌だなあ。恥ずかしい。
「なんかセクシーですよね」
「へ?Tシャツ?レントゲンなんです」ってこれも随分前から着てるなあ。
なんだか、きまりが悪いんだけど許されるという、不思議な感じ。今日の絵と演奏と空間のおかげかな。

 帰るとささきもと子さんからバッグデザイン案が届いていた。
おお、そうだ。バッグプロデューサーです、って言えばよかった。
2005年06月25日(土)

『シェ松尾 青山サロン』,『blinc』,『ネイキッド・ロフト』,『EZ HEAVEN』

 母に誘われて『シェ松尾』のランチと毛皮のショー。
「買わなくてもいいらしい。私は買わないわ」と言ってた母。そんなわけにいくのかよ。
ランチの前に早速つかまっている。

私は毛皮には興味がない。蛇革のジャケットを着てみたら「まあ素敵!」と4人ぐらいの売り子さんたちに取り囲まれ「写真写真!」で、グランドピアノの前に立たされ「ポーズつけて」「さすが!」と大変なことになってしまう。
「安い!」ってそりゃあ、シェアードミンクだロシアンセーブルだに比べたら遥かに安いが。
「買ってあげてもいいわよ」と母。非常に複雑な気分。

特別メニューのランチ。仔羊背肉のソテーは小さく切っても苦手で食べられず。それ以外は美味しかった。

毛皮について。
「買わないって言ってたのに、買うの?」
「一生ものだから、最後よ」
「地球温暖化で、東京で、必要なのか?」
「今一着もないから」
そう言えば私は母にもらった毛皮をリサイクルショップやフリーマーケットで売ってしまった。

縁談話。42、3歳と言ってたお相手は48歳らしい。「凄いおしゃれなんだって」。
48歳といえば康夫ちゃん、石橋凌。と聞くとふーんと思うが役所広司、坂東 八十助、ジョニー・ロットン、ミッキー・ロークっていうと、えっという感じ。

外は真夏のように暑く、中は毛皮に合わせて寒く、お腹が壊れる。
ランチの後の毛皮ショーでは途中で席を立つ訳にはいかない。緊張する。

ショーに登場する毛皮はPIKENZ、ジャンフランコ・フェレ、ファー・ナカムラの商品で70万円台のケープから最高は6,825,000円のジャケットまで。
全く素敵だとは思わないけれど、本物を見ておくのは良いかもしれない。ショーの後で試着も出来るし。
ワインを飲んで眠くなった母は恐らく半分も見ていない。帽子を被っていると居眠りも目立たなくていいやね。

ショーが終わると決戦タイム。毛皮を持って私たち親子を追い掛ける売り子さんたち、右往左往。
シェアードミンクのフリンジジャケット3,675,000円を着てみる。
ショーではちょっと面白いと思ったが、背の低い私には全く似合わない。

「本当に買うの?」と聞く私に
「何よ、あんた自分だけ買うつもり?」と母。
「いや、私が買うんじゃないから」
そして私に蛇革とフォックスのリバーシブルジャケットを、自分には3倍の値段の緑の毛皮をお買上。

「この間洋服5着作って、家を塗り直して、今日毛皮買って、大丈夫なの?ちゃんと計算してんの?」
「もうすっからかんよ」

私は何ヶ月も仕事がなく、昔買った服を繕いながら着ている。
その上に母に買ってもらった毛皮をはおるのか。
服を買ってもらって気が滅入るなんて、初めての経験だ。貧乏性なのかしら。
多分私は「これ買って」より「これ買っちゃったー!」が好きなのだ。

とはいえ、革のジャケットはもう何年もずーっと探していて、欲しいものがあっても買えなかったので大変有難い。
「きっと私のジャケットは会場の中で一番安いね」
「でも一番かっこいいわよ」と母。ありがとうございます。

 母と別れて、外苑前のメガネショップ『blinc』。
サングラスの調整をしてもらう。他にも面白いサングラスいろいろ。
私の買った金のフレームは世界で50本限定商品とのこと。(4月30日の日記「500本」は間違い。訂正しました)
眼鏡をほとんどしない私には、それがどの程度のことなのかよくわからないが。


 一回家に帰って洗濯などして、21時過ぎに新宿『ネイキッド・ロフト』に着く。
三上治さんの「新宿憲法村」というイベントで本日のテーマは「沖縄と憲法」。
イベントは19時半から始まっていて、既に質問タイムだった。

ゲストの琉球大学教授高良鉄美さんはNHK『ちゅらさん』の沖縄料理屋「ゆがふ」のご主人を彷彿させる、「なんくるないさー」ないい感じの人だった。

資料でもらった講演録「沖縄から見た平和憲法〜万人(うまんちゅ)が主役〜」も面白かった。

イベント終了後、同じ派遣会社の友人と話す。この友人も別の友人も仕事をしていると聞いて愕然とする。
社長によると私が入っていないのは、どうやら今回も髪型の問題とか。ああそうなの。

なんかパンクバンドやってる高校生みたいだ。
「パンクバンドをやるか、高校中退するか、でもあの格好じゃあバイトもできないぜ」
って、皆悩んでたあの頃。

何で私が同じ問題を抱えているんだ?
「カツラ被って行きますから、よろしくお願いします」と社長に言って、帰る。

 沖縄の店に行きたくなって『泡盛』を覗くが23時閉店らしく、ゲイバー『EZ HEAVEN』へ。
開店半年記念のパーティーで5,000円飲み食べ放題、と言われるが「一杯だけ」にしてもらう。
『酔鯨 純米吟醸』を小瓶でもらったら結局お会計は4,500円で、あらら。

会長の橋本龍玄さんは、数ヶ月原稿執筆で長野に篭っていたそうで、今日はパーティーのため久し振りに登場とか。
橋本さんの恋話。私がギネス君の話をしたら笑われた。

よせばいいのに
「もうメールしないつもりだったんですが、暇つぶしネタ。
最近スーツの男性に目が行くようになったのに気付いたんですが、私これまでスーツのサラリーマンと付き合ったり好きになったことがなかったのでした。無意識でギネス君を探しているのかもしれないわ。
以上終わり。」
なんてメールを送っている私。新鮮な発見だったので思わず。

「いい男ができるといいわね」と橋本さん。
「縁談話があるんですよ。ウフフ」と言って、走って終電で帰る。
2005年06月24日(金)

ダラダラ


 朝寝て午後起きてすぐに夕方になって何もしないまま夜。

先日I君は「今は吸収する時期なんだよ」と言ってくれたが、今日の私は何も吸収してない。

別の友人には「桜井さんは映画もいっぱい見ていろいろインプットしてるけど、アウトプットがないですね」と言われた。

「容量があるから溜まれば溢れるだろ」とI君は言うが、まだまだ溜まらない様な気もするし、実は栓が抜けててダラダラ垂れ流してるような気もする。
2005年06月23日(木)

TBS『はなまるマーケット』,映画『ミリオンダラー・ベイビー』,『KFC』


 5時過ぎに寝て8時半の電話で起きる。愛媛のAさんだった。個人的な電話をもらったのは初めてかもしれない。
何事かと思ったら「今日のはなまるカフェは藤原竜也でした」。
「へ?でした、ってことは終わっちゃったんですか?」
「いいえ、これからです」
私はまだ寝ぼけていた。Aさんが終わってから電話をくれるなど、ぬかりがあろうはずもない。
「おお、それはありがとうございます!」
飛び起きてテレビをつける。
「いやーん、嬉しい!ところでご結婚おめでとうございます」
と頂いた電話で祝辞。
「あと、日記も読んで頂いて、掲示板にメッセージもありがとうございました」
と頂いた電話でお礼。
「いつもね、読んでますよ」と優しいAさん。
「ホントにありがとうございます。大好き!チュー。どうぞお幸せに!」

さて、朝から藤原竜也。いよいよ登場。ムフフ、きれい!と思ったらまた電話。
「6番、見てる?」
母だった。
「見てる見てる」
「じゃあね」
始まってからかけてくるのが母だ。有難いが。

藤原竜也がお金の話をするのは意外な感じだったが、庶民的でいいやね。
母親を「お母さん」と言うのはどうかと思うが。
しかしいいなあ、こんな美しい、才能ある息子がいて。お母さんもきれいなんだろうか。

 私の周りでは一番話題の映画『ミリオンダラー・ベイビー』を見る。
『ガールファイト』みたいな話だろうと思ったら、もっと深かった。
確かに『ミスティック・リバー』よりはいいけれど、どうもよくわからないのは、私がキリスト教とかアイリッシュ・カトリック的考え方を知らないからか。

涙もろい私は大泣きするかと思ったらそうでもない。
なんか、スターとかチャンピオンの傲慢さを見せられているような気がするのはあまりにひねくれているかしら?

良い映画だと思うけど、やはり『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』の勝ち。

 『ミリオンダラー・ベイビー』を見たら、無性にハンバーガーが食べたくなって『KFC』。
映画の雰囲気ではないけれど。

 映画の間はロサ会館1階にあるスタンドで買った、黒い大きなタピオカ入り豆乳350円。
台湾っぽい。甘さも程よく美味しかった。

 帰って『赤い疑惑』を録画中のPCで作業をしたり、テレビで他の番組を見たり。
深夜になってヴィデオを見ようと思ったら、まだ「録画中です」。
あれ?予約録画失敗!ふん、再放送があるぜ。
2005年06月22日(水)

I君,ギネス君,『フィフティーン』5話,『檸檬屋新宿』,縁談?


 I君と昨夜の続きをメールで。

「話ならいくらでもするわ。でも他の人で埋めようとするのは間違っているような気もするけど。」

> そうだろうね。
> きっと桜井さんの言うとおりだと思う。
> またお話しましょう。誘うから。

どうやらわかっているらしい。
しかし人はわかっていてもやってしまうこともあるし、わかっているのにできないこともある。
Tと話す前にもう1回対策会議をしておいた方がいいかも。

I君と話してわかったこといろいろ。
私は押しの強い人に弱いのだが、I君の押しには負けない。
私はI君の穴ぼこを埋めないし、私の穴ぼこを埋めるのはI君ではない。
穴ぼこは自分で埋めなきゃだめなんだ。

 私はギネス君の押しの強さに負けたのかと思っていた。
会った時は他にも興味がある人がいた。でも、そのかなわぬ恋の寂しさをギネス君が埋めてくれたわけではない。
私は初めからギネス君が好きだったんだ。彼もラッキーだったし、私も大変ラッキーだった。
これもI君との話から再認識。

ギネス君とは出会いの日を含めて1月半で3回偶然会った。近くに住んでいるから特別なことではない。
関係はすっかり終わっているけど、これからもバッタリ会うかもしれない。

笑顔で挨拶したいと私は思っているが、ギネス君はどうだかわからない。一応伝えておく。

「もう会わない?だとしてもこれは言っておきたい。
私はナンパされても他の人なら部屋には行かなかったし、寂しくてついていったんじゃないわ。
とても好きだったからよ。
すごく楽しかったわ。ありがとう。
ギネス君もそう思ってくれてたらいいんだけど、傷つけてたらごめんなさい。」

 昨日の日記を書くのも非常に恥ずかしい行為だったが、『フィフティーン』を公開するなんて言うんじゃかったと、激しく後悔した第5話をアップ。
羞恥心は麻痺しちゃいけないけど、負けちゃいけない。このタタカイは辛いけど面白い。
恥の感覚も非常に個別なものだから、人も面白いと思ってくれれば嬉しいのだが、どんなもんでしょう?

 サエジマニア(冴島奈緒ファン)のOちゃんが、この日記を読んで『檸檬屋新宿』に興味を持ったらしく「ふらっと行ってみる」とのことで、私もお邪魔してご馳走になる。

他にお客さんは来ず、Oちゃんの会社の、笑い声の大きい元気な若者と住枝さんと4人で飲む。
次第に壊れる住枝さんとCDMDデッキ。
若者に何度も握手を求め、抱きつき、「おいぃ!俺は58やど」と叫ぶ住枝さん。

私にも「踊ろう」と腕を掴んでくるので「嫌です」。
「何でや?」
「踊りたくない」
って、何で壊れたCDで踊るの?とこちらが聞きたいが。

 母から電話。「明日の夜は暇?」と聞かれる。「映画を見るけど。なんで?」
「あんたにいいんじゃないかって人がいるのよ」
「どんな人?かっこいいの?」
「素敵らしい。名前も知らないんだけどね、もの書きらしいわよ。水曜日に東久留米の店によく飲みに来てるんだって。お酒と美味しいものが好きなんだって。だからあんたも明日、来れたらと思って。いや、確実に来るかわからないんだけど」
「なんじゃそりゃ。わざわざ行って、来ないかもしれないの?幾つ?」
「42、3らしいわよ。結婚はしたことないんだって。」
「よくわからん。私は会ってもいいけど、向こうは全く興味ないかもしれないんでしょ。写真とかないの?」
「ない。あんたの写真見せてもいい?」
「いいですよ。お母さんがその人先に見といてよ。誰に似てるとか」

世話焼き婆の母が、いよいよ娘に縁談を持って来てくれるか。
「あんたは無理」と言われていたが、初のお見合いとなるか?ムフフ。
2005年06月21日(火)

『北海から来た男』,『隠居邸』

 21時半過ぎ、I君からメール。

> 一杯、飲まない?

先週15日のこともあるので、

「帰っちゃったはなしよー!」

と釘を刺しておいて支度。

新婚の妻Tも一緒かな、と思ったらI君一人だった。
一杯ならバー『OASIS』にしようと思ったが、ちょっと食べたいとのことで近くの居酒屋『北海から来た男』に入ってみる。

Tとの新婚生活について。今年のお正月に3人で約束したテーブル、パソコン、テレビはまだ買っていないらしい。
そりゃないぜ。
理由を尋ねる私に「ぐうの音も出ません」「いじめてない?」とI君。
「いじめてないよ。説教してるわけでもない。心配してるんだよ。理解しようと思って聞いてるの」と私。

仕事で疲れて引越しも出来ないと言う。
「じゃあTにやらせればいいじゃない。家庭のマネジメントは主婦の仕事でしょう。不安だったら私が一緒に不動産屋に行ってもいいよ」と私。
「そうか」とI君。

ギネス君の話、私のニート状況の話。

 24時閉店で追い出されて、駅まで送ろうと思ったら立ち止まるI君。
「一緒にいようよ」
「帰らなくちゃ駄目よ。Tがいるんでしょ」
「いないよ。家出しちゃった」
「へ?そうなの?じゃあまあ話をしよう」
「部屋で話そうよ」
「やだよ。お店に行くよ」

西口方面に歩く。
「Tの他に誰かいるの?なんで仕事ばっかりなの?Tに会いたくないからいつも遅く帰るの?」
「違うよ」
「何のために結婚したの?」
「いじめてるでしょ」
「いじめてないよ。わかんないから聞いてるんじゃん。20年来の友達で日本語で話していても理解し合うのは難しいんだから、Tには過剰なぐらいの愛情表現が必要なんだよ。頑張れ日本男児!」

ラブホテル街に歩いていくI君。
「そっちには行かないよ」と私。
「行ったことあるよね」
「あるよ。覚えてるよ。でも何もなかったじゃん」
「同じだよ、20年前と。話をするだけ」
「行ったらTに話す?」
「話さない」
「じゃあ行かない。Tに言えないことはしない。前に私の部屋に泊まった時も私は(略)君に言えないことはしないと言ったよね」
「あれは10年前だよ。10年前も『10年後に』って話したんだ」
「じゃあまた10年後に話そう」

 そして朝までやってる居酒屋『隠居邸』。
「Tのことどうするの?このままじゃ終わるよ」
「話すよ」
「何て?」
「桜井さんの言うとおり、引越しは彼女にやってもらう」
「引っ越して、欲しいもの買って、でもI君は疲れて死んでんでしょう?」
「そう」
「そんなのやだよ」
「土曜日まで。日曜は頑張る」
「何のために働いているのよ」
「生活のため」
「Tには何を求めているの?」
「家庭が欲しかったんだよね」
「どういう家庭よ」
「家に帰ったら人がいるっていう」
「子供作れば?」
「まだやだって言うんだ」
「まあそうだろうねえ」

「その胸は偽物?」と尋ねるI君。
「うん?ちょっと(パッドが)入ってるかな」
「記憶と違う」
「なんで記憶があるのよ。見てもないのに」
「見たよ」
「また言ってるよ!前もそう言って私を激怒させたじゃん。I君が謝ったよね」
「それはあんまり怒ったから。でも見た」
「いつよ!あのラブホテル?確かお風呂がガラス張りだったね」
「そう」
「それは覚えているけど、何かした覚えはないよ」
「酔っ払って忘れてるか、記憶を抹消したんだよ」
「え?そうなの?」

寒気がした。
「……あーなんとなく帰り道『何事もなくて良かった』ってずーっとつぶやきながら帰ったような気もする。無理矢理忘れたのかね?」
「そうでしょ。ちなみに見ただけじゃない」
「げ!触ったかね!」
「触っただけじゃない」

吐き気がした。
「うえっ」
「うえってなるのは、やっぱり従兄弟みたいな感覚だからかな?」
もう止めてくれ。分析しないで!思い出さないで!
「レイプされた人って、このイヤーな感じのもっと激しい嫌悪感なんだろうね」
「……そうかもね」

ああ嫌だ嫌だ。忘れたままでいたかった。というか未だに「本当にそうか?」と思っている。
私が忘れたのかもしれないが、実はI君の思い込みかもしれない。もはやそれはどっちでもいい。
今も多分当時も私にとってI君は大切な友達だが、性的興味は全くない。
I君にとって今大事なのはTじゃないか。もう!

お酒の弱いI君は睡眠不足で眠ってしまう。私はTにメール。

「いま、I君と、はなしてました。
Tはいえをでたのね。
I君はTをあいしてるよ。
うまくいくといいけど、Tはたいへんだよね。
ふたりのしあわせいのってます。」
 
1時間弱眠っていたI君が目覚めて、タクシーで送ってもらって帰る。

 日記を調べてI君にメール。3:15。

「85年12月30日でした。行った場所はわかるけど、それ以上はわかりません。一つ明らかなのは、クリスマスに(略)君に振られているのだな。年を越して仲良くなるんですが。
まあそんなことより、今愛する人のことを考えないと!家庭は結婚して出来るものではない。一緒に作るものです。」

12月30日は日記帳の最後のページでメモのみ、私の気持ちは書いていなかった。
I君については別の日に、良い人だし楽しいけど「恋の対象じゃない。っていうのはお互い一緒なんでしょうねえ」と記述あり。

そして10年後は95年3月3日。
部屋に泊めたのは近所で飲んでいたら大雪になってしまったからで、当時私は元内縁夫と熱愛中。
日記には「108歳になってもI君にはそういう感情は起きない気がする」だって。

もう寝てるかと思ったI君から返信。3:21。

> 裏返しにパラレルだったの、覚えてる。(略)さんだね。
> だからあのときはおなじだったんだよ、だれかに埋めてほしい穴ぼこの大きさが、きっと。

私は埋めない。
2005年06月20日(月)

映画『ラヴェンダーの咲く庭で』


 19:15から渋谷『ライズX』でブラジルのドキュメンタリー映画『バス174』を見ようと思って、19:00に着いたら完売。
途方に暮れる。

 定価で見るのは悔しいが、仕方なくル・シネマ。
おお!いつから始めたのか知らないが、ここも日曜日最終回は1,000円ではないか。素晴らしい。
『ベルリン,僕らの革命』とどちらを見るか迷って『ラヴェンダーの咲く庭で』。

以下ネタバレあり。

イギリスで謎のピアノマン騒動があったお陰か、地味な映画だが大ヒットみたい。いい映画だった。

昨日の日記に書いてしまったが、24歳はあり得ない、とか言ってる場合じゃない。
まあ映画の世界、おとぎ話ではあるわけだが、才能溢れる若い男が流れてきたら真っ先に看病せねば、と心に決める。

そして、結局才能溢れる男はそれを伸ばしてくれる女、自身も輝く何かを持っている女(この映画では、著名な音楽家の兄を持つ女流画家)と一緒に行ってしまうのであるから、私もこんなことをしている場合ではない。

と知ってはいるのだが、一瞬の邂逅であるところがいいのかもなどと考え、日々ダラダラと岸を眺めている私。
2005年06月19日(日)

『ネプチューン』in 新座,『勇寿し』

 昨夜2時頃畳で寝てしまい、着替えて3時頃ベッドへ。5時過ぎに目覚めてお風呂。体操に行く母は既に起きていた。
もう一度寝て10時に起きて始動。

掃除、宴会準備、それに15日に見逃したTBS『赤い疑惑』の再放送があると知って、その時間は宴会中なのでヴィデオ録画予約。
しかし私は初めて触る機械。マニュアルがどこにあるかもわからない母。「使ったことないもん」て、威張ることか?
「リモコンはどこよ?」
「リモコンて何?」
脱力。何とか予約できたものの、ちゃんと見られるか心配。

 13時、母の元同僚の男性たち5名、皆さん一緒にいらっしゃる。
定年退職した人、現役の偉い人、私が大変お世話になった先生、『檸檬屋新宿』のお客さんでもある方も。

お料理はほとんど東雲のシーフードレストラン『ネプチューン』からお取り寄せ。
タラバガニ、伊勢海老、鯨、ウニ、イカ、鯛、鰹、青柳、もずく酢、筍米沢牛煮、トコブシ煮など、7人分注文したらしいが10人前ぐらいありそうな勢い。
「私の素敵な彼が届けてくれたの!」と母。

お客様が持ち寄りのビール、ワイン。
私の大学ゼミの先輩がやってるワインショップ『プティットメゾン』で選んだワイン。他いろいろ。

「あれ?お母さんは?」とお客様。
「彼氏と話してます」と私。
外壁塗装のHさんが来ていて、3時のお茶タイムをしていた。
「彼氏がいっぱいいるんだねえ」と皆さん。
お客様は皆教師なので、昔気質の棟梁であるHさんに興味をもって話し込む。
作業を終えたHさんに「一緒に飲みましょう」と声をかけ、宴会に入ってもらう。

お一人は帰られて、母とHさんと3人のお客様は志木へ飲みに出る。池袋へ帰る私はMさんとタクシー。

 Mさんに池袋西口のお寿司屋『勇寿し』でご馳走になる。

「真理さん、今一人なの?うちの息子どう?」
「お幾つなんですか?」
「24」
「24!無理ですよ!私はいいですけど、あり得ないでしょう」
「そんなことないよ」
『赤い疑惑』の藤原竜也は23歳。ギネス君は29歳。年齢に拘りたくないとは思うが、難しいんじゃないかなあ。

でもなんか、このとうもろこしヘアは不思議とオジサマ方には好評だ。
本日一番高齢のTさんも「君、色っぽいねえ」。

 Mさんが家までタクシーで送って下さる。ご馳走様でした。
2005年06月18日(土)

東久留米『リサイクルステーション』,新座


 実家の近くにアジア家具と雑貨の店があるから見に行こう、と母に誘われて新座に行く。
母の運転で東久留米『リサイクルステーション』。
1階が家具・家電のリサイクルショップで2階にアジア家具・雑貨店とマッサージサロン。
欲しいものも気になるものもない。

 実家で野菜中心の晩御飯。ビールと焼酎を頂く。
家の外壁塗装をやっているHさんが来て、3人で飲む。
Hさんは他の飲み会の予定も入っているらしいが、母に「止めなさい、行っちゃ駄目」と言われている。

「私も他に飲みに行こうかな」と言うと「行くかい?」とHさん。
「いや、別のところに」
「帰るの?冷たいわね」と母。
しかし明日も実家で母の友人たちとの飲み会でホステスをしなければならないので、泊まることにする。

母とHさんは飲みに出掛けて私は留守番。一人で飲む。

 帰ってきた母とTBS『R30』を見る。酔っ払ってほとんど寝ている母。
「聞いてるわよ」と言って目を閉じている。
2005年06月17日(金)

あクビ後遺症,『STARBUCKS COFFEE』,『BECKER’S』


 研修中にあくびをしてクビになった会社を紹介してくれた派遣会社からは、もう仕事を紹介してもらえないだろうと思った。
ところが相変わらず紹介メールが届く。しかもクビになった会社の募集まで。

ならばと思って2件ほど応募してみた。連絡なし。
紹介メールが届くのも、応募しても連絡が無いのも、機械的対応と見た。

問い合わせてみるべきか、紹介は成立しないものとするべきか。
次に興味がある仕事の話が来たら考える。

 21時半『STARBUCKS COFFEE』で、ささきもと子さんにバッグデザインのラフ案を見せてもらう。
3案あってどれにするか決まらないうちに閉店時間となって追い出される。

 『BECKER'S』に移動して続き。太古八絵本について、もと子さんに相談。アドバイスをもらう。
再びバッグ案について。決まらない。

もと子さんは風邪気味、私はもと子さんの作品「さやえんどう」を何回も「空豆」と言ってしまうボケぶり。
もと子さんの提案で、やっと「じゃあこれで」となる。24時解散。
2005年06月16日(木)

企画書,映画『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』,『檸檬屋新宿』


 企画書は出来ないけど映画は見なくちゃ。でも私って何でこうなんだろう?と激しく落ち込む。
シャワーを浴びながらしゃがみ込み、お湯の流れをじっと見つめる。そして映画にも間に合わない。

次の映画の時間まで、ちょっとだけでもいいから進めてみよう、と思ったら1時間ほどで陶芸本の企画書が出来た。あれま。

共著者のI氏に送る。しかし打合せから7週間も経っていて、呆れられるのではとかなり心配。

 『ミリオンダラーベイビー』も見なくちゃと思いながら『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』。
間違いなく『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』を見るべき。必見!

先週見た『スカーレットレター』もきつい映画だった。
この2本を比べるのも変だと思うが、更にきつい、哀しい、重い気分にさせられる映画だった。

ショーン・ペンが凄い。そしてこれが初監督作品というニルス・ミュラーって幾つなんだろう?

主人公サム・ビックは「駄目」をこじらせて狂気に至る。サムは私だ。
テレビのブッシュや小泉に文句を言っている私はサム。
上司に「髪が、服装が問題だ」と言われて「わかりました」と言ってる私はサム。
収入がない、仕事があるかも、やっぱりなし、にジタバタしている私はサム。
別れた恋人にメールしている私はサム。

アメリカに、日本に、今も無数のサムがいるんだろう。
ブッシュや小泉はニクソンよりも遥かに強固に守られていて、ぶっ壊すのはおろか近づくことさえできない。
だから今の「駄目」に追い詰められたサムは子供とか、弱いものに向かったり、大勢のサムたちが大きな組織に属さない個人を攻撃するのだろうか。

「世の中、社会は悪くなることはあっても良くなることは絶対にない」と言われても「そうとばかりも言い切れない」と思うが、この映画を見た後は「本当にそうだよなあ」と思ってしまう。
恐ろしく良い映画だ。

 陶芸本企画書を投げたら、次は太古八絵本企画を動かし始める。作品ファイルを持って『檸檬屋新宿』。
住枝さんに相談しようと思ったら、とてもそんな状況ではなく、既にかなり酔っ払っている。

「お前が子連れ狼の大五郎みたいなヘアスタイルになってるって聞いて、なんて言おうかと、皆でセリフを考えてたんだ」とか
「Yはお前の事を憎からず思っているのがわからんか」とか
「今日はキレイだ。いい!その緑と黄色が合ってる」の繰り返し。30回ぐらい。

一応住枝さんと、他のお客さんにファイルを見せる。
「これは面白いのか?読んでないからわからん」と言いつつもアドバイスしてくれる住枝さん。

散々「キレイだ、キレイだ」と言われて、普段よりお勘定が1,000円高いのは何で? 相談料か?
アスパラとか、きぬかつぎとか、たくさん食べたから?
「俺は多分お前より収入が少ない」って言ってたからカンパせいってことか?そんな訳ないんだけど…。

 22時前に大学の同級生I君から

> 一杯飲まない?

とメールが入り、20分後に返信するも23時半過ぎて

> ごめん。

「ぷう。じゃあ寂しく帰るわ。」

しかし『ご近所さん』たちと同じような事されてもI君にはそれ程腹が立たないのは、20年の付き合いだからか。
2005年06月15日(水)

小説『フィフティーン』

 小説『フィフティーン』の第4話をブログ『マリバール 文集』にアップ。
そして昨年の『宮崎学の文章道場』で書いたコラムに『MARIBAR』のトップページから入れるようにして、師匠の同じお題のコラムにリンクを張ってみた。
今頃、とかおこがましい、という気もするが『愚者から愚民へ』への愚民からの返り言ってことで。

そんなことより企画書を書かなくては、と思いつつ。
2005年06月14日(火)

『駒沢美粧』,阿佐谷『ストロベリーフィールズ』,高円寺『バーミィー』


 「一番早くていつお願いできますか?」と聞いたら「今日なら」ということで『駒沢美粧』。

「前髪だけ残して坊主にしますか」と斉藤さん。
「いいですね」と私。
「色は?」
「黄色?」
「いいですよ」
「ちょっと待って!やり過ぎじゃない?大丈夫?」
「全然問題ないです。何を今更」
「そっか」

脱色したら既にいい感じの色になっており、これを染めると美輪明宏になるとのこと。
じゃあそれは真夏のかき氷レモンとして取っておいて、今回はとうもろこしにする。

 開店9周年フェア開催中とのことで、久し振りに阿佐谷のロックバー『ストロベリーフィールズ』。
『MARIBAR BBS』に告知をしたら『ストロベリーフィールズ』に興味を持ってくれたOちゃんとお店で待ち合わせ。

私は音楽はあまり詳しくないのだが、ロックの話、冴島奈緒さんの話、阿佐谷、荻窪界隈の話など。

 高円寺に移動してアジア料理とロックの店『バーミィー』。
日本人ご夫婦がタイ、ベトナム、ミャンマー料理を出す。レコードが1万枚あるという。
店内の壁にはお気に入りのレコードを持つお客さんの写真がびっしり。Oちゃんの写真もあった。
24時過ぎまで、すっかりご馳走になる。

 ギネス君にメール。
 
「ご希望通り坊主頭にしました。嘘。かなり素敵よ。惚れるんじゃないかな。」

無反応。完全終わってる。くぅー。さ、次行ってみよう!
2005年06月13日(月)

『岡本太郎美術館』,『ネプチューン』,mixi


 今日がお誕生日のゴーヤ君と岡本太郎美術館。
ここはずーっと行きたかった場所だが、ちょっと遠いし、一人で行くのも寂しいしで、今日になった。

新宿駅13時に待ち合わせ。遅れて13時半になると連絡を入れたのだが「メッセージの声が小さくて、何言ってんだかわかりませんでした。でもどうせそんな内容だろうと思いましたけど」とゴーヤ君。
結局会えたのは14時近く。大変申し訳ありません。

岡本太郎美術館は生田緑地の中にあり、小旅行気分が味わえる。やはり誰かと一緒に来て正解。

興味深いものいろいろ。私が岡本太郎について認識を新たにしたのは亡くなった後なので、知らなかったことも多い。
一番ビックリしたのは岡本太郎がスキーの本まで出していたこと。

4月20日に岡本敏子さんが亡くなったのは、ショックだった。
敏子さんは宇野千代より死なないような感じがする、天使のような人だった。
この先岡本太郎はどうやって爆発していくのだろう、と心配だった。

でもなんか、大丈夫な気がしてきた。岡本太郎とその作品はこれからも爆発し続けるような気がする。
敏子さんはしっかり道を作って逝かれたのではないだろうか。

本当に素敵なカップルだ。あんな風に一人の男に惚れ込んでみたいものだ。

 生田緑地を散策しながら帰って、新宿からりんかい線で東雲。シーフードレストラン『ネプチューン』。
この店のオーナーは母の若い頃のコーラス仲間で、行く度大サービスをしてくれる。
シーフードサラダと、筍の米沢牛煮と、お土産にスジコ1パック。うわー、凄い。

お刺身、鮑ぐらい大きいトコブシ、マテ貝、伊勢海老ソースのスパゲティー他いろいろ全部おいしーい。
ゴーヤ君も喜んでくれて、私も嬉しい。

今まで印象に残る誕生日はない、と言っていたゴーヤ君、本日はどうだったかな。
私の行きたいところに付き合わさせたような気も、若干するが。

いろんな話。ゴーヤ君もソーシャル・ネットワーキングサイト[mixi]を利用していることが判明。
私はほとんど活用できていないが、ゴーヤ君は使いこなしている様子。
コミュニティに参加しないと駄目なのね。
日記読者でmixiで面白いことになってる方、情報教えて下さいませ。
2005年06月12日(日)

新座,東久留米『みちわ寿司』,『ありあけ』,『ご近所』Nさん

 急遽、外壁塗装詐欺にあってるかもしれない新座の実家に行くことになる。
母が東久留米駅まで迎えに来てくれる。
17時半頃着くと今日の作業は終わって誰もいなかった。

暫くしてHさんが来る。白髪、スーツ、笑顔。
開口一番「私は決して悪い人ではありません。どうぞ安心して下さい」。
「悪い人は『悪い人です』とは言いません。安心してと言われても、母もちゃんと説明してくれないので心配です」と私。

いろいろ話を聞く。「会えばわかる」「絶対大丈夫」「信用してる」と母が言うのも理解できた。
本当に昔気質の職人で、曲がったことが大嫌い、お客さんと家族と地域のために働くことが喜びだ、という棟梁。
東久留米で50年働いているという。芸術家やスポーツ選手や有名人の家も塗ったとか。
一度塗って19年経っても塗り直してない家もあるとか。

「そんな立派なお方が、なんで我が家を?」と質問。
「それが出会いなんです」
母が、やっと出会いの経緯を話してくれる。それはまさに偶然で、グッドタイミングで、さすが母という感じ。
「何で言わないのよ?」
「Hさんと二人だけの秘密にしておきたかったの」
何を言ってんだ、この人は。

 Hさん馴染みの『みちわ寿司』でお寿司をご馳走になる。実家近くにこんなに美味しい寿司屋があったとは。

人の悪口を言わないとか人に悪口を言われても気にするなとかいう話をしていたら、「おお!」「あら!」と声をあげるHさんと母。
実家に来ている、Hさんの若い衆が女性連れで現れる。

「奥さん、前に会ったことあるのよ。あんたと同じ中学だって」と母。
「卓球部でしたよね?」と若い衆の奥さん。
「え?私の事知ってるの?卓球部だったんですか?」
随分年下に見えたのだが…、あれ?はっ!あれは一つ下の?
そうだった。卓球部の1つ後輩のなんとかさん!

「思い出しました!そうなの?あの当時はゴメンナサイ。申し訳ありません」と平謝り。奥さんは笑っていた。
私は卓球は全く下手くそなくせに後輩イジメばっかりしていた、ろくでもない先輩なのだった。

口封じ(いや、結婚祝い)にお酒でも奢らねば、と思うがここはHさんの仕切りであり、どうしたものかと思っていたらHさんが「何飲んでんだ?じゃあもう一杯ずつ飲め」と2人にご馳走している。

出る時に「本当にあの頃は酷いことばかりして、ごめんね。内緒にしてね。お幸せに、元気でね」と挨拶。
ああびっくりした。

 カラオケ好きのHさんに付き合って『ありあけ』というスナック。
ここでも実家に来ている職人さんが何人か飲んでいた。
母はHさんとダンス、職人さんとデュエット。楽しそうでよござんした。

タクシーで東久留米駅まで送ってもらって帰る。
私もHさんは信用できると思った。新座御殿のお色直し、出来上がりが楽しみだ。

 23時半近く、池袋に着いたら『ご近所』のNさんから電話。
先日「築地で働いてます」とメールしても無反応だったから、間違い電話かと思った。
「間違いじゃないよ、飲まない?浅草橋で」
「今から浅草橋?」
「うちに来ればいいじゃん」
「行かない」
「何で?おいでよ。猫もいるよ」
「尚更行かない」
「そっか。猫駄目なんだ」
「駄目」
「じゃあね」
「バイバイ」

そして

> メールできる?

「はい。」

以上終わり。ってなんなんだ?面倒臭くなったのか?
2005年06月11日(土)

お仕事!なしよ,日記訂正(6月8日)


 昨日夕方「明日、明後日と仕事があるかもしれない」と言われていたが無連絡。
朝、一緒に働く予定の人に電話をかけたら「今日、あるとしたら夕方かららしいわよ」。
昨夜飲み過ぎて二日酔い気味なので丁度良かった。

しかし15時になっても連絡がない。
社長に電話すると「今日はなくなって、明日はあるかもしれないから連絡する」。
一緒に働く予定の人に連絡。
「あら、私には午前中に『今日も明日もなくなった』って電話があったわよ」。
なにー?社長じゃなく担当者に電話。「今日明日は流れて、どうなるかわからない」と言われる。
「意味がわかりません。流れたけど、もしかしたらあるかもしれない?」
「今日明日は流れました。その先はどうなるかわからないので、あるようだったら連絡します」

ふう。この調子では、6月もほぼプー?ニート?労働したい!!

 6月8日の日記に

「学生時代の恋人もサッカー好きだった。
韓国とのワールドカップ予選を二人で見に行って、負けて、私はよくわからなかったが、彼がすごく残念がっていたのを思い出す。」

と書いて、当の元彼にメールを送ったら

> 韓国戦 観戦したのでしたっけ? すっかり忘れてました。

あれー、違った?

…調べた。
ソウルオリンピックの予選だったかな。
87年10月26日 日本vs中国。日本が負け。きっとこれ。大変失礼しました!

でも「違います。ワールドカップ予選は二人では観てません」と言わないところが彼らしい。
優しい人だ。

 ギネス君はお祝いメールにも反応なし。もう駄目かね。
2005年06月10日(金)

『中国茶館』,お仕事,『おまた』,ナインアンダー in 手刀


 母と母の友人Tさんと『中国茶館』でお昼ご飯。
二人はこの後化粧品を買いに行くと言う。
Tさんは眉毛が抜けてしまったのでアートメイクをしたいとか、母はレーザーシミ取りをしたいとか、美容関連トーク。

先日まで新座の実家の外壁が汚れてどうしよう、と言っていた母。
「このままでいいじゃん」とか「張替えた方がいい」とか、まわりにいろいろ言われて悩んでいたが、突然「全部塗り直すことにした」。

昨今老人世帯を狙ったリフォーム詐欺事件が話題になっている。
「大丈夫なの?」
「大丈夫よ」
「誰の紹介?」
「偶然知り合ったの」
「なにー?セールスに来たの?」
「違う」
「どこで会ったの?」
「教えない」
何を言ってんだ、この人は。
「いくらなの?」
「何百何十万」
「そんなにかかるの?!見積もりはもらったんでしょうね」
「もらってない」
「見積もりすぐもらいなさい!まさかまだお金は払ってないでしょうね」
「もう手付金払った」
「えー!見積もりももらわないうちに払ったの?」
で、半額を明日払うと言うので止めさせる。
「素敵な人よ」「信用してる」って、なんじゃそりゃ。

Tさんも「怪しいわね」と言いつつ「でも何百何十万で済むならいいじゃない」。
ケラケラ笑っている母。狂っているのか?

 14時から築地でお仕事。終電までとかタクシー帰りとか言われていたが19時に終了。

もっと働きたい気もするが、ナインアンダーの復活ライブに間に合う時間に終って良かった。

 『おまた』でちょこっと飲む。
お客さんのお土産の餃子をおまた弟が焼いて、お裾分けを頂く。博多の「キャベツのたれ」をかけて食べたら一層美味しい。

 21時過ぎ、ライヴハウス『手刀』。着いた時は『me-ism』というバンドのMC中。
金色ビキニでギターを持ってる女性ボーカル。迫力があって声もいい。
後で聞いたら20歳、16歳の頃からやっているバンドだとか。頼もしい。

トリは3人になった『ナインアンダー』の復活ライヴ。
私が見たここ何回かはいつも何かトラブルがあった。今日はガンガン飛ばしていい感じ。
ジャブロ君がギターを持ってるから、不思議な動きのジャブロ舞踊は見られなかったが、その分脚立から何回も舞い落ちていた。

『手刀』で打ち上げ。ナインアンダーファンのお父さんに連れられてきた7歳の男の子と話す。
テンガロンハットが可愛い。
『me-ism』のアンケートで感想を書きたいらしいが「なんて書けばいいの?」と盛んに聞いている。
絵を描いては消し、その様子がまた可愛い。
ダンスを習っているんだって。既にモテモテらしいが、将来が楽しみだ。

「真理さんすっごい嬉しそうですね。子供好きなの?意外」と松本さん。
いや、子供が好きなのではなく、きれいな顔の男の子が好きなのだ。

カメラマンみのりさんに4月3日「かなまら祭り」の写真とヴィデオを頂く。
ありがとうございました。
2005年06月09日(木)

映画『スカーレットレター』,『MILLIBAR』


 2月22日に自殺した女優イ・ウンジェの遺作『スカーレットレター』を見る。
きつい映画だった。死にたくなるのもわかる気がする。

2月25日に『サマリア』のPRで来日したキム・ギドク監督は記者会見で

 「俳優たちに演技を始めるにあたって必ず言う事があります。それは、俳優としてこの人物の人生を真似るのではなく、その登場人物そのものとして生きて欲しいということです。往々にして俳優たちはその役柄を想像して、その人物を真似ようとしますが、そうではなく、俳優自身もこの瞬間も歳を取ってどんどん変わっていくのですから、この時点からこの登場人物として生きて欲しいと言っています。時には撮影が終わってからも、その登場人物としての生き方から抜け出せずに、辛い思いをしている俳優もいるかとは思うのですが、私はそれがとても大切だと思っています。

 最近まで私は映画を作るにあたって、監督が一番大変だと思っていました。しかしつい最近、一番大変なのはやはり俳優なんだと気が付きました。というのは、皆さんもご存じでしょうが最近韓国で俳優としての人生を悩みに悩んだ末、残念な結果になった事件がありました。その事件を通じて、俳優という職業は非常につらいのだと私も強く感じました。もちろん監督も映画製作に於いて大変な事は様々あるのですが、俳優たちは絶えず役柄になりきるため大変な思いをしているのだと感じています。以前の私の作品『悪い男』に出演した俳優の中で、『監督、私はこの映画に本当に自分の魂を注ぎ込みました』と言った俳優がいました。私はその言葉を聞いてとても胸を痛めました。俳優たちは映画の中で与えられた人生を生き、魂に傷を沢山受けているのだと感じています。」

と言っていた。
キム・ギドク作品は大変痛いが、そこに奇妙な可笑しさがある。これで救われるのかよ?と思う無理矢理な救いがある。
『スカーレットレター』は救いがない。キリスト教的な何かがあるのかもしれないけど。

イ・ウンジェは頑張っていた。
死の誘惑もほんの少しわかるんだけど、映画の中でも現実でも「死ぬこたぁねえよ」と思った。

 「サッカー中継中」と看板に紙が貼ってある『MILLIBAR』。
盛り上がっていたら嫌だなあ、と思ってドアを開けたらカップルが一組。
「北朝鮮は頑張ってる?」と言いながら席に着く私。
「日本が頑張ってます」とG君。
「なんだ。1-0?もう終わりじゃん。頑張れ北朝鮮!」
と言ってたら2点目が入る。

終了後サッカー好きのギネス君に「よござんした。おめでとさん」とメール。

学生時代の恋人もサッカー好きだった。
韓国とのワールドカップ予選を二人で見に行って、負けて、私はよくわからなかったが、彼がすごく残念がっていたのを思い出す。(注:訂正あり。6月10日参照

あれからやっと日本は自力でワールドカップに出られるようになったのか…
とひねくれ者の私でも、実はちょっと感慨深いものがある。

国立競技場帰りの人や、観戦を終えた人たちが続々。
私が来る前からいたカップルが帰る。
彼らはサッカー観戦のために初めて『MILLIBAR』に来たらしい。
「でも『青と白、どっちが日本?』て女の子が言ってましたよ」
ぎゃはは、昔の私みたい。
2005年06月08日(水)

お仕事,『魚竹』,近藤康太郎『アメリカが知らないアメリカ 世界帝国を動かす深奥部の力』



 久し振りのお仕事に緊張感いっぱいで、早めに会社に着いたらお腹が壊れる。
梅雨も近づくこの季節、ちょっと食中毒っぽい感じもある。

お昼は『魚竹』。時鮭焼き定食。何かの間違いでは?と思う程しょっぱい。ご飯お代わり。

この店を「ご飯が美味しい」と紹介してくれたのは『ご近所』のNさんで、「今日明後日と築地です」とメールするも無反応。

 暫くお酒を飲んでないし、労働の後はビールでしょ、と思ってギネス君に「飲みたい気分なんだけど」とメールするも

> ごめん無理。

 ならばおとなしく、図書館で近藤康太郎『アメリカが知らないアメリカ 世界帝国を動かす深奥部の力』を借りて来て、読む。

近藤さんの文章はチャーミングで好き。個人的で朝日新聞っぽくない。エリートだがマイノリティ。ちと自虐的。面白い。
2005年06月07日(火)

進まない企画書


 まずは企画書、と思っても掃除、洗濯、日記、他。
片付けてさて企画書、と思って書類を目の前にしても始められない。
常に「やらなくちゃ、早くしなくちゃ」と思っているだけ。

何でだろう?遅刻癖と同じで、ギリギリにならないと動けないのか?
何かきっかけが、気分転換が必要なのかな。

明日は久し振りに朝からお仕事。あくびしないように早く寝なくちゃ、いっぱい寝なくちゃ。
と思うと眠れず、すのこベッドでストレッチなど。
2005年06月06日(月)

朝日ニュースター『TVウワサの真相』,速水由紀子・宮台真司『不純異性交遊マニュアル』


 本日は『TVウワサの真相』第3回の放送日だが、私は借りたヴィデオでやっと第2回「小泉政権の闇を暴く!」を見る。
ゲストは佐高信、金子勝、魚住昭、岩瀬達哉氏。面白かった。

官邸=飯島秘書官によるメディアに対する締め付けも厳しいけど、実は官にもギュウギュウやっている。
社会保険庁の年金データ覗き見職員の徹底追及については、小泉や国会議員の年金不払い問題は、もういいと。
しかし未納なのに今、年金を受け取っている大臣経験者がわんさかいて、これは詐欺罪に問われるかもしれない。
そんなことになったら大変だ。だから、一切データが出ないように、覗かれないようにあそこまで厳しく処分している……のではないか?という話。へえぇ。

 速水由紀子・宮台真司共著『不純異性交遊マニュアル』読了。
最近本読んでるなあ。図書館利用でお金もかからず、いいやね。

その時々の強度を求める元「不純異性交遊派」の宮台真司さんは、心の充足と幸せ感、信頼を求め試行錯誤する「共有主義派」の速水由紀子氏と離婚して、今年3月に再婚したわけだが、お相手は何派なんだろう?と興味津々。
「元スティンガー君と純情処女という組み合わせも、全然あり得る」と宮台さんは本で言っているが。

速水さんの「女の恋愛戦歴は四段階」説も面白かった。
顔重視→性格の良さ→イイ男一極集中→妥協して楽なところへ、満たされず浮気
なるほど。しかし自分がどの段階にいるのかと言えば、まだ顔重視?
まったくこのラインに乗ってないのか?よくわからん。

私も何度も聞かれたが「過去の事を教えて」と言われて馬鹿正直に話しちゃいけない、「10のうち2ぐらいを言って、それがすべてよと言えばいい」とあって、あら失敗。
聞かれるということは話したいことがあるのかな、と思って私も同じことを聞いてしまったのだけど、これも必要なかったかな。

私とギネス君の関係はとても薄く細いまま、こりゃ駄目だと思ってしまったのだが、実はよくわからない。
ちゃんと話したことがないから。

このまま「彼には能力もやる気もない」と判断していいのだろうか。
私の中にギネス君との関係を強化したいという気持ちは、ある。
「男に優しく」がモットーの私としてはもっと余裕を持っているべきかもしれない。

ってこれは『不純異性交遊マニュアル』を読んで頭で考えたことで、実際どうなるかわからないが。
2005年06月05日(日)

校正技術講座,ヴィデオ『911 ボーイングを捜せ』


 13時から派遣会社で第2回校正技術講座。数分遅れたが開始には間に合う。
プロジェクターを使ったDTPの説明から始まって17時半ぐらいまで。

窓が開けられない部屋の一部が喫煙コーナーになっていて、休憩時間以外にもタバコを吸う人がいたり、タバコを吸いながら説明する人がいて、辛かった。

終了後、雨。
ビルの入口で雨脚が弱まるのを待っていたら、受講生の女性に「お茶しません?」と声をかけられる。
前回の懇親会でお話した人だった。
天気予報ではこれから雷雨がはげしくなるとのこと。
とりあえず駅まで、その女性がコンビニで買った傘に入れてもらって、ケータイ番号を交換して帰る。

池袋で買い物をして、外に出ると雨はほとんどあがっていた。
お茶に誘ってくれたAさんは目白に住んでいると言っていた。
教えてもらった番号にかけたい気もしたが、やめておく。

 『911 ボーイングを捜せ』というドキュメンタリー・ヴィデオを見る。
2001年9月11日アメリカのペンタゴンにも旅客機が突っ込んだ、と報道された。
しかし事故直後のものとして公開された映像、写真にはボーイング757の機体の跡も残骸も全く存在しない。

WTCビルが崩壊する前に多くの爆弾や爆発が報告されていた、とか
飛行機がタワーに激突する直前、壁に接する寸前に光る閃光はいったい何?とか
疑問を検証するというより「ほら、これも。こっちも。何で?」で終わる50分。
2005年06月04日(土)

『抱茎亭日乗』mobile,G斬り,中島義道『不幸論』,TBS『R30』


 前に「i-modeで日記が読める。auは駄目」と書いたが、J-sky、ezwebにも対応しているモバイルページがあった。知らなかった。
ユーザーの皆様http://www.enpitu.ne.jp/m/v?id=11544をお気に入り登録よろしく!

 19時半近くに『ご近所さん』Gからメール。

> 今から飲めますか?急でもうしわけない

「どこで?家を出るのに30分かかります」

と返信して支度をしていたら、20分後に

> 近いうち、また前もって連絡します。

「なんだ。支度しちゃったわ!」

> ごめん、埋め合わせするよ。いま、来週のプレゼン資料てがけてたんだ。すみません m(__)m

「下手な言い訳をしないように。埋め合わせは結構よ。」

> ごめんなさいm(__)m

知るか。Gには前にも、誘っておいて「やっぱりごめん」をやられたことがある。
そういうこともあるだろうけど、2度やるなよ。

 中島義道『不幸論』読了。

「幸せになろうね」「私はほんとうに幸せ者です」…。世に蔓延する「幸せでありたい症候群」。だがその幸福感は、他人の不幸や「死」の存在を「知らないこと」「見ないこと」で支えられている。著者は長年の哲学的考察のはてに――どんな人生も不幸である――という結論に辿りつく。この「真実」を自覚し自分固有の不幸と向きあうほうが「よく生きる」ことになるのではないか。(内容紹介より)

面白かった。矢沢永吉は大好きだけど、尊敬する人だけど、『アー・ユー・ハッピー?』より『不幸論』の方が真実を言っている。

『アー・ユー・ハッピー?』も面白い。
でも物足りないのは、永ちゃんが身内の裏切りで35億円騙し取られた、大変だった、だけど生活は変ってないぜ、音楽がある、家族がいる、俺はハッピーだ、で終わっているからだ。

「ひとが毅然として『私は幸福です!』と叫ぶとき、そのこころの底では納得していないことのほうが多い。他人から『あなたは不幸だ』と思われることに憤慨して、無理矢理自分は幸福だと思い込むことが多い。いや、思い込めなくとも、思考を殺してそう宣言する場合が多い。」

オーストラリアの詐欺事件として犯罪史上2番目の大きさである35億円という金額を数年で弁済した直後に、マルサが入って追徴課税。
「キャロルはみんなのものじゃないか」と言って永ちゃんのケチぶりを暴露したジョニー大倉とのこと。
それもこれもハッピーなのか?どうってことないのか?

それは言わないからいい歌が歌えるのかな。

 TBS『R30』を見る。宮崎学さんの「アウトロー列伝 第2弾」。
宮崎さんが紹介するアウトローたちもかっこいいのだが、宮崎さんも素敵。
宮崎さんは「幸せだ」とか「不幸だ」とか言わない(ような気がする)。

矢沢永吉 vs 宮崎学対談、どこかでやってくれないかなあ!
2005年06月03日(金)

Vシネマ『鉄 くろがね 極道・高山登久太郎の軌跡』,中島義道『愛という試練 マイナスのナルシスの告白』


 宮崎学さんが原作のVシネマ『鉄 くろがね 極道・高山登久太郎の軌跡』を見る。
原作を読んで、何度もお話を聞いて私が知っている高山さんと、俳優のイメージは、かなり違う。
最後に「事実と異なる表現もあります」と断り書きが出るのだが、高山さんはあんなにギラギラした感じの人ではないし、裁判での発言もああではないと思う。
私が何回か傍聴したのは違う裁判だが。

宮崎さんの原作では高山さんは「子供の頃、差別されたことはなかった」と言っている。
本当はあったとしても「あった」と言ったら負けたことになるから「なかった」と言うのだろう、そういう人である、と宮崎さんは書いている。

Vシネマでは「わしは子供の頃から酷い差別に苦しんできたんや。大変やった」とした方がわかりやすいと考えたのだろうか。浅い。

 『不幸論』と一緒に図書館で借りてきた中島義道『愛という試練 マイナスのナルシスの告白』を読了。

この仕事もなく、企画書も行き詰ってるなんだか冴えない時期に、二言目には「いいではないか、どうせもうすぐ死ぬんだから」と言う中島義道を読むのは非常に危険な気がするが、やっぱり面白い。

アマゾンのレヴューで「3回泣いた」という人がいて、へえ、と思った。私は全く涙は出ない。
中島先生、モテモテなんだもの。
「愛さず、愛されたくないが、愛されてしまう」というくだらない恋愛ゲームにてんてこ舞しながら、50歳を過ぎて自分を愛してくれなかった、愛を強要したものに対する復讐もくたびれてきたって、あなた…。

ばかみたい!でも愚かなのは可笑しいし、人を自分を傷つけても真実を言いたい、という姿勢は見習いたい。
2005年06月02日(木)

超10万アクセス!,髪色問題,『太古八』,『なすび』,VIDEO『誰にでも秘密がある』


 昨夜家を出る前に99994だった日記のカウンターが、朝になって100016。
皆様ありがとうございます!
2001年2月1日から書き始め、4年4ヶ月にして達成。
しかし静かなものだった。キリ番ゲットの知らせもなく。パーティーなどやっても盛り上がらないだろうか?

 ギネス君はもう何年も所謂「ツーブロック」という髪型らしい。
悪くはないけど違うスタイルにしたらもっとかっこいいのにと思うが、本人は気に入ってるようだ。
「私も近々美容院に行くんだけど、何か希望はある?」と聞いてみた。
「坊主。モヒカン」とギネス君。
「本当に?いいよ、やっちゃうよ」

なんて話をして家に帰ったら、派遣会社社長から「こういうメールが来ています。どうしますか」とクライアントのメール転送。

> 桜井さんですが、仕事熱心でいい子です。
> 社内的に、外見で判断するので、できれば
> 髪の毛まだらに(赤・緑)染めるのをやめてもらう。
> ご指導できませんか?
> 普通に赤く染めるのはいいと個人的に思うのです。

またかい。しかしクライアントの偉い人も「いいねえ。自分で染めたの?」などと言っていたのだが。
話題になること自体嫌なんだろうか。やっぱり黒の坊主でいくか。

 開店前の『太古八』を訪ねて、太古八絵本の企画書に添付する絵を選ぶ。
見たことがなかったものもあり、読みふけったり、笑ったり。
予想より遥かに多くて面白くて、選ぶのに時間がかかってしまった。
『太古八』の前のコンビニを4往復してカラーコピー。

終了後女将さんが「喉渇いたでしょう。飲んでいらっしゃいよ」と言って下さり、羽賀さんが「お客さんじゃなくてね」。
恐縮しつつビールを頂く。

女将さんと母の話。母が『なすび』の千秋さんをナンパしていた、と言ったら女将さん爆笑。

今日はお客様が少なく、邪魔にならなくて良かったが、次々肴が出てきて、あらら。
もう帰ろう、と思ったら「お茶よ」と言って日本酒が出てくる。ええっ。

結婚記念日でいらしたご夫婦と話していた羽賀さんが「こっちへ来なよ」と言って、4人で食べ物、映画などについて。

結局もう1杯日本酒を頂いて、かも茄子と肉のはさみ揚げ?ああ美味しい。いいのだろうか?
いいのである。太古八絵本プロデューサーだから。やるぞ。目指せ女康芳夫。
康芳夫氏に「その風貌、まっ黄色なスーツの色、何とかなりませんか」という人はいない。
私も怪しく華麗なプロデューサーとなるのだ。わははは。
今はニート社長だけど。がははは。

 『太古八』から30歩の『なすび』は水曜定休だが、扉が開いていた。
覗いてみたら千秋さんが片付けをしていた。「飲んで。休みだからお金はいらない。」と仰る。
あらら。2軒ともご馳走になってしまうとは。
すごいね、誰も意図しない10万アクセスのお祝いって感じ。

5月23日の日記を読んだ千秋さんに
「お尻を叩かれたってどういうふうに?服の上から?」と聞かれたので、立って説明。
「私は立って彼の上着をハンガーにかけていた。彼は畳に座っていて、後ろからお尻を2回叩いた。
よく覚えてないがスカートの上からだったと思う。
彼はふざけてやったのだろうけれど、痛かった。
私は振り返って上から彼の頭を叩いた。彼は立ち上がってハンガーに掛かっている上着を着始めて『帰る』って言った」
「そうだったの。それを書かなくちゃ」
「はあ」
「そんなの、謝ることないじゃない。『帰れ』って言っちゃえばいいのに。」
「そしたら終わりですよ」

昨日の話。
「夜中の1時に呼び出されて、来るのが当然、みたいな感じで、私はデリヘルか?と思いました」
「そうだよ」
無料でいいやね。

お友達がブログで百年の恋が冷めるときを考察していた。
「かさぶた」という漫画は読んでないけど、私の恋も左足にある擦り傷のかさぶたが剥けたら終わりか?

映画『ミリオンダラー・ベイビー』の話。千秋さんは今日、羽賀さんは日曜日に見たと言う。私も見なくちゃ。

 今日は映画の日だったが見逃してしまったので、ヴィデオで『誰にでも秘密がある』を見る。
面白かった。イ・ビョンホン、見直した。
こういう、あっちもこっちも皆関係しまくってるのにドロドロしてない、みたいなラテン系のノリは好きだ。
日本版と韓国版はラストが違うらしい。韓国版も見たい。
2005年06月01日(水)

抱茎亭日乗 / エムサク

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