『寿し常』

 いきなり昨日私に仕事を振られたT叔父は、無事に初日を終えたとのこと。
食事に誘われ池袋『寿し常』で夕飯をご馳走になる。
私も未だに戸惑う派遣会社のいい加減さ(良い加減とも言う)を目の当たりにしたT叔父は久し振りの労働でもあり、かなり疲れたみたいだ。

離婚を迫られ、いよいよ11日に引越しをするというT叔父といろいろな話。
引越し先は新座の私の実家に近い清瀬駅5分の中古マンションで、購入価格が安いので驚く。
「この仕事で引越し代になって良かったよ」とT叔父。

もっと驚いたのが、宮崎学さんの話をしていたらT叔父が「寺澤有って知ってる?」
「知ってますよ。電脳キツネ目組の組員で宮崎さんとも仲がいいです」
「俺ね、何度も飲んだことあるよ」
ほう。寺澤さんがT叔父の参加している会のイベントに講師で来たことがあり、その後も会に参加しているのだとか。

叔父が「年齢層が高くて女性が少ないから、君もその会に来なさい」と言うので、寺澤さんに連絡をとってみることにする。
2005年01月31日(月)

『月刊やきものネット』,手配師

 『月刊やきものネット』2月号の原稿を編集部に送る。連載は次回3月号で終了らしい。
読者の反響もあまりなく…とのこと。
皆様!是非『月刊やきものネット』宛にご意見・感想など頂けると、嬉しいのですが。

 校正の派遣会社社長から「明日から1、2週間赤字の転記が出来る人いないかな」と問合せがあり、心当たりを探す。
そう言えば、T叔父は教科書会社OBで、前に「俺にも紹介してくれ」と言われていた事を思い出す。聞いてみると「やる」とのこと。うまくいけばいいが。

 日記3日分しか進まず。
2005年01月30日(日)

映画『CHARON』,喫茶店,『おまた』,映画『パッチギ!』,『赤いアモーレ』,つまらない人・面白過ぎる人

 高橋玄監督の映画『CHARON』が、撮影が行われた千葉県東葛地域にて特別先行上映!ということで、初日舞台挨拶を見に行く。天王洲アイルの会社で一緒だった柏在住Fさんを誘って、柏松竹で待ち合わせ。

13時からだが、どのぐらい人が集まるのか、会場の大きさもわからないので一応12時を目標に、少し過ぎにつく。誰もいない。
暫くして俳優さんたちが着き、12時半過ぎにFさんが来る。

会場に入ると、忘れられない柏の人キクちゃんがいた(2004年10月19日の日記参照)。
「キクちゃん!」と呼ぶと
「おおー」
「覚えてます?」
「おおー、覚えてるよー」
「キクちゃんにまた会えると思って来たの」
「そうかー、飲みに行かねえの?」
「いや、わからないけど」ってまだお昼だし。

舞台挨拶があって、予告編が始まるとキクちゃんが私たちの後ろの席に座って「これ、この話は事実なんだ」とか「これ、誰誰(ハリウッド俳優)」とか解説してくれる。結構大きな声なのでハラハラしたが、『CHARON』の本編が始まるとどこかへ行ってしまった。
Fさんが「あの人何者ですか?俳優さん?普通の人じゃないですよね」。

『CHARON』を見るのは5回目。初めて泣いた。主演の川本淳市さんも舞台挨拶で言っていたが、何回か見た方がいい映画。何回見ても面白い。多分池袋の初日と夕張で、あと2回は見るだろう。

玄さんは来ないのかな、と思っていたら次の回の前にも舞台挨拶があり、途中で玄さん到着。「常磐線が東京駅から出ていないとは知りませんでした」。うまい言い訳だなあと思ったら、本当に電車で来たことが無く、東京駅に行ってしまったらしい。笑った。

キクちゃんは、初回も、私たちと一緒の回も、次の回も見るんだとか。
「川本とかみんなで飲みに行ったほうがいいんじゃないの?」ってまだ言ってる。
「キクちゃんは行かないの?」
「俺は仕事があるからさ。うへぇー」
と言って何故か両足を大きく広げて腰を落として構えるキクちゃん。意味がわからん。でも好きだ。

 玄さんとFさんと一緒に柏松竹近くの、『ポチの告白』撮影に使われた喫茶店。
生スパゲティを注文。玄さんがご馳走してくれる。27日の打ち上げもかなりの金額がかかったと聞いて恐縮する。

Fさんは『CHARON』をすごく気に入った様子で、感想など玄さんとお話。良かった。
暫くして川本さんが家族を連れて、『CHARON』で刑事役の木下順介さんも来る。
皆さん打ち上げの酔いが続いているとかでお疲れ気味。

キクちゃんは川本さんの友人なので「ホント素敵。面白過ぎる」と話したら超美人の川本夫人も笑っていた。
玄さんと川本さんが「キクちゃんて、なんかお母さんみたいだよなー」と言うのも判るような気がする。

素面のキクちゃんは全くしゃべらないと聞いていたのに、初めて会った時とほぼ同じテンションだったのは、今朝まで飲んでそのまま劇場に来たから、とか。そういえば後ろの席から話しかけられたとき、酒臭かったもんなあ。

川本さんに「HPに僕のこと書いてます?」と聞かれる。
「はい。でも素敵だって書いてますよ。我孫子の男性は優しいって」
「キクちゃんのことも書いてます?」
「はい。忘れられない、大好きって」
「ああ、あれは、そうだったんですかあ。…面白い日記ですよね」
「う、やば」

誰かが川本さんに「こんなこと書かれてるよ」とかって話をして、誰が書いたのかわからないまま読んで、今日私が書いたと判明した…のだろうか。大丈夫だったかな。

『CHARON』でボートハウス従業員役の新橋鳩美さんが和服姿で登場、Fさんに紹介。天王洲アイルの会社の飲み会でも『薩摩しゃも』を使ってくれたらいいと思って。

 Fさんは次の予定があるとのことで、店を出る。私はキクちゃんのやっている飲み屋『ルンルン』がかなり気になったのだが、まだ4時なので帰る。

 本日は映画が1,000円の「bukuの日」であることを思い出して、時間まで池袋『おまた』でちょこっと飲む。『CHARON』の話になって、おまた兄さんが「あ、あの彼」。そう言えば随分前に玄さんと『おまた』で飲んだことがあったっけ。

 「『パッチギ!』は『セカチュー』のような泣かせる映画ではない」と井筒監督は言っていたが泣いた。泣かせる作りになっていると思う。
音楽の力でもあるが。在日朝鮮人ものとしては『GO!』、『血と骨』よりはいいけど『夜を賭けて』には負けている。
オダギリ・ジョーは『血と骨』の方が良かった。アルフィーの坂崎って感じじゃない。

京都が舞台の、宮崎学さんの少し下ぐらいの世代の話で、こんな感じだったのかなと興味深く見た。

 同じ劇場のレイトショー『赤いアモーレ』が気になって、1日映画3本は疲れるかと迷ったが、見る。
見てよかった。つらい愛の物語で、かなり好きだ。ペネロペ・クルスがこれまでとは別人のように頑張っている。

子供が欲しいと思っている男は、愛人が妊娠して、妻と別れようと決めたら妻も妊娠、堕胎が原因で命を落とす愛人。一人娘が瀕死の今、男は愛人に祈る。

男がどうしようもないのだが、すごくいい。女としては妻と愛人どちらがいいだろう?
「幸せ?」と聞いて「もちろん」と嘘をつかれる妻より、妻が妊娠したことを「言えなかったんだ!」と泣かれる愛人の方がいいなあ。いずれにしても辛いが。
皆ちゃんと傷ついてるからいい映画になってるのかな。

そんな大人の恋愛もしてみたいものだが、気配は全く無い。

 資格取得に一生懸命の『ご近所さん』Gは、キーワードはカラオケ、居酒屋。

> カラオケは、浜田省吾大好きでかならず歌います。

> お薦めの映画ありますか?最近、感動したのは、西田敏行主演の陽はまた昇るです。ぼろ泣きでした(笑)

って全く趣味が合わない。

木の実ナナと『アレグリア2』が好きな48歳『ご近所さん』は「誕生はいつ?」とまだ言ってるので

「誕生日はまだ随分先なので。あと、ものをもらうのはあまり好きではないんです。本当に気に入ったものを自分の目で選んで手に入れたい方なんです。」

と収束方向に向かう。

バツイチの友達に男性を紹介するためのメールのやり取りの中で

「つまらない男と付き合うより、いい男と友達の方がいいかも。
いい男と付き合うのが一番だけどさ!」

と私。

今週前半の激しいつまらなさと後半のとんでもない面白さの違いから、それを強く感じた。
2005年01月29日(土)

『呉さんの厨房』,『りらく』,イケメンの血,TBS『R30』

 家に帰って1時間だけ眠るつもりが2時間寝てしまう。月曜日に休んでしまったので、今日は絶対休めない。頑張ったが1時間遅刻。
4時間ほど前に出た店の前を通って出勤。まさかもう皆帰っただろう、と思いつつ。

 お昼は『呉さんの厨房』でお粥。

食後すぐ出てマッサージの店『りらく』で20分間横になってマッサージを受ける。
腰も肩もものすごく凝っていると言われたが、少し楽になった。

 同僚のOさんは私のボロボロぶりを見てやはり呆れ顔。 
でも昨日はめちゃくちゃ楽しくて、その映画には菅田俊という『キル・ビル』とか『ラストサムライ』にも出ている国際俳優が出て、打ち上げで私は幸運にもその人の向かいでお話もした。かっこ良かったー、って話をOさんにしていたら、私の職場のアイドル、ケミストリー君が「『キル・ビル』の話してました?」と話しかけてきた。

おお!私の話に興味を持ってくれたのか、と思った。「はい」、ニッコリ。
「菅田俊の話してました?」
「はい」
「叔父なんです」
「え?!そうなんですか!」
「子供の頃は同じ敷地に住んでいたんです」
「へー、やっぱりかっこいいですもんねー」
って何がやっぱりなのかわからないけど、イケメンは血筋か。そしてこれは何か運命的に出会わされているのかも。がはははは。

 20時ぐらいまで頑張って働いて、帰ってテレビ。TBS『R30』に宮崎学さんが出演するという。民放バラエティとしては結構じっくり話を聞ける番組なので、かなり楽しみだった。

宮崎さんの発言はいつも通りだが、普通の若者が聞いたら唖然とするような内容だろう。ジャニーズのアイドル二人はお口あんぐりの様子。ああ面白い、かっこいい!

菅田俊さんと飲んだのも自慢だが、私にとって宮崎さんは誇りだ。追っ掛けとか小判鮫とか金魚の糞とか腰巾着であることが誇らしいぐらい。

宮崎さんに恋をしていたら、付き合っていると思い込みたいとか、人に「私は宮崎の女だ」と言い触らしたいたとか、そういう気持ちになるんだろうなあ。痛いほどわかる。あまりにかっこいいもんなあ。

宮崎さんが「やだよ俺は」と言うのが目に浮かんで可笑しいが。
2005年01月28日(金)

『遊山亭』,48歳『ご近所さん』,『エルザ』,『TEATRON 88』,『かり屋』,『呑者家』

 昨年はあまり美味しくないカレー屋だった店が定食屋『遊山亭』になっていて、焼き鮭定食を食べてみる。普通に美味しかった。

 昨日会った48歳『ご近所さん』はかなり私を気に入ったみたい。

> 真理さんは想像通りの容姿・内面、魅力的な人でした。

とか

> 真理の手も綺麗なので感動です。
> 最近出会った女性は違っていたので、感動です。

とか。じっと手を見る。自分ではそう思わない。ささくれているし、書類で傷だらけの手だ。

誕生日はいつかと聞かれて、訳を聞くとプレゼントをしたいとか。
私の方はすっかり盛り下がって、プレゼントなど欲しくないし日に何度もメールをするのも嫌になってしまった。

 そんなこんなの一昨日、昨日の顛末を同僚Oさんに話して呆れられる。
「で、今日はね…」
「今日もまた何かあるんですか?!」
「いや、今日はそんなんじゃない。もう、イケメン揃いよ!」

 本日は、なんと高橋玄監督の次回作『ポチの告白』撮影打ち上げに呼んでもらえたのだ。
私など、単なるエキストラなのに。ああ幸せ。

会場は新宿三丁目のイタリアン『エルザ』。19時少し前に着くが知っている人はほとんどいない。
かなり大きな会場で、どこがメインの席やら私はどの辺に座っていいものやら。暫く立っていたが、人が来る度あっちに移動してみたりこっちに座ってみたり、あんまり端っこだとホントに知らない人ばかりになるだろうし、スクリーンもあるから見えない席には行きたくない。

店の入り口から2番目のブロックに落ち着いた。
暫くして、私の前にスポーツウエアに黒いニット帽の背の高い男性が座った。皆が挨拶をしているし、飲み物を用意しているので多分偉い人なのだと思った。私にもビールを注いでくれ、私も注いで差し上げたり。

男性に挨拶をして隣に座った人を「こちら宮本大誠さん」と私に紹介して下さる。
「おお、そうでしたか」。宮本大誠さんは玄さんの『喧嘩の極意 突破者番外地』に出ているのだが、『喧嘩の極意』は人気がありレンタルビデオは常に貸出中で、私は未見。

会が始まってみると、実は凄い席に座っていた私。スポーツウエアで私の前に座っていたのは『ポチの告白』の主演菅田俊さんだったのだ。
菅田さんは『ラストサムライ』とか『キル・ビル』にも出演している国際俳優。

そして私の隣に座ったキレイな女性にネイルアートの話など聞いていたら、色っぽーいその人は「菅田さんとは『キル・ビル』でご一緒したの」と仰る風祭ゆきさんだった。

3次会で玄さんに「『キル・ビル』コンビと同席ってすごいぜ」と言われてしまった。わわわ。スミマセン。
司会者の真横の席でもあり、ほとんど一番良い席だったかもしれない。

驚きだったのが新橋鳩美さん。『かつ婆』こと新橋鳩美さんは高橋玄作品の常連ではあるけれど、本業は新橋にある『薩摩しゃも』という料理屋の女将。
『突破者太陽傳』のエンド・ロールで「かつ婆 新橋鳩美」と見た時になんてうまい芸名をつけたんだろう!と思った。
ところが、今日初めて『薩摩しゃも』の名刺を見せてもらったら、本名だって!すごいなあ。
新橋店の女将になるために生まれてきたような…。新橋駅前の鳩の大群て、かつ婆の生まれた頃からいたのかしら。

出演者、スタッフの言葉や芸の披露があって、出来たてほやほやのダイジェスト版の上映があって、宴は最高潮に。ああ楽しい。映画って、いいですねぇー。
『ポチの告白』、めちゃくちゃカッコイイ、面白そう。出来上がりが本当に楽しみだ。

2次会は、石原裕次郎が歌いながら出てきそうなステージと花道のあるパーティースペース『TEATRON 88』。ここでも2回ダイジェスト版が流れる。
その度「高橋監督は凄い」とか「あの場面がこんな映像になるなんて」という声があちこちから聞こえる。

 3次会は居酒屋『かり屋』。ほとんど帰る人がなく、店が溢れそうなほど。野村宏伸さんとも少しお話。

何故か玄さんと天皇制の話になる。「天皇制がなくなったら日本は崩壊する」と玄さん。
「そんな事はないと思う」と私。
「意識してないけど、日本人には天皇制が浸み込んでんだよ」
「そうかもしれないけど、私はなくなっても全然平気です」
「歴史を勉強したらそんな事は言えなくなる」
「そうかなあ」
「宮崎(学)さんは、天皇制がなくなったら日本がどうなるかちゃんとわかっていて、それでいらん、と言ってるんだよ」
「いらんいらん」
「だって、皆好きだろう。『愛子さまー』なんて言って」

そりゃそうだけど、子供が出来れば誰でも「おめでとう」と言うわけだし。
天皇制がなくなっても山口百恵のように伝説として慕われたり「何とかの末裔」としてたまに注目されたりするだけの話じゃないのか?その程度で何も困らないが。そういう問題じゃないか?

『かり屋』がお開きになる頃、誰かが「映画やりましょうよ、映画」と私の肩を揉む。
「いや、私は役者じゃないですから。演技は全く駄目です」
「そんなの大丈夫。オーラがあるから」
「え、でも玄さんにそんなこと言われたことないですよ」
「ヘーキヘーキ」
「あの、どちら様ですか?」
「助監督の中西です」
あらま、そうでしたか!これはスカウトか?

 もう始発も動いている時間なのに、20人以上?で4次会、居酒屋『呑者家』。
眠くてたまらない。知らない若い俳優君(だと思う)と一緒のテーブルでちょっと話して眠ってしまった。

気がつくと玄さんが勘定を済ませお店を出るところだった。「ご馳走様です!」と声を揃えた人は、まだ10人ぐらいいたが、終わりそうな気配は無い。
私は本日出勤予定。店を出たのは朝7時過ぎか?ヘロヘロで帰る。
2005年01月27日(木)

最後のメール,『炭火和飲 登貴』,映画『浮気な家族』,『OASIS』

 昨日初めて会って、最後のメールをくれた温泉『ご近所さん』に私もご挨拶。

「ご馳走様でした。消えたご近所さんは数多いですが最後のメールと断って来たご近所さんは初めてです。いきなり温泉とか、どんな人なのか興味あったので、昨日会えて良かったです。
ありがとうございました。お元気で。お母様お大事になさって下さい。」

やれやれ、初めのメールからここまで一月半。長かった。

 その点48歳『ご近所さん』は話が早く、大変積極的。明日会う予定が駄目になったら「今日はどうです?」私は映画『浮気な家族』を見る予定だが、良ければどうぞ。ってことで、池袋で待ち合わせ。

横浜からやって来た48歳『ご近所さん』。ケータイで連絡を取りながら挨拶をしたら人違いで、後ろに立っている人の方だった。あらら。

池袋パルコの『炭火和飲 登貴』で、ご馳走になる。
私は年齢には拘りたくない方だが、この人が48歳で、宮崎学さん、矢沢永吉、三浦和義さん他50代の人を思い浮かべると、みんな彼より若く見える。宮崎さんらが桁外れにかっこいいのか『ご近所さん』が年齢詐称なのか知らないが。

 20:45から新文芸坐で『浮気な家族』を見る。意外な展開。もっとハチャメチャで面白おかしい話なのかと思っていた。

R18指定の映画を男性と一緒に見るのは緊張するものだ。
主人公の人妻が、近所の高校生を誘惑するドキドキな場面で48歳『ご近所さん』が、私のセーターを引っ張り、顔を寄せ何か話しかけようとする。
「うるさい!話しかけないでよ!大事なシーンなんだから!」と声は出さずに腕を振り払う。

暫くすると立ち上がって私の前を通って出て行き、また私の前を通って席に戻る48歳『ご近所さん』。なんだ、トイレか。顔を寄せて話すことじゃないだろうが。
それで私はすごく嫌な気分になって、終わりまで彼とは反対側の空いている席の方に寄りかかって映画を見ていた。

 駅と家が反対方向なので映画館近くで別れて、私は気分直しにバー『OASIS』へ。
カウンターに置かれている金属性のものはお酒に関する道具かな、と思ったら知恵の輪だった。ちょっといじってみる。

両隣が常連のお客さんで私を挟んで「酒を飲まずにやってられるかーって気分になることってある?」と話していた。「今まさにそんな気分です」と私。「じゃあ飲んで飲んで」と言っても2杯。

常連さんの一人が日中友好協会とかいうNPOの活動をしている人だと判明。やっぱり『ご近所さん』より躍進目覚ましい中国人よね、と思う。餃子パーティーなどあるらしいので今度参加してみようかな。
2005年01月26日(水)

『ナビイとかまど』

 温泉『ご近所さん』、可哀想かもしれないが、私などにメールを送ってしまったのが失敗だ。

「えー。カメラはついてるのに?シャッター押してメールに添付するぐらい簡単ですからこれを機会に習得されてはどうですか?おまちしますが。」

>会社の携帯なので、携帯メールは私用で使えないから、
>写メもしないというよりできないんです。
>
>先日言ったとおり、今日は19時くらいからは時間あります(かなり暇です)が、
>実はその前まではかなり時間が詰まっていて、
>昼ご飯も食べる時間がないくらいなんです。
>なので、もう、メール確認もできないので、
>今日はなし(延期)にして下さい。
>
>ごめんなんさい。

使い方がわからない、じゃなくて始めからそう言ったらいいのに。お昼が食べられないなら私を待つ間に軽く食べりゃいいじゃん。メール連絡できないって、ケータイ番号聞いてるし。今日を逃したら次はない。
と思ってケータイに電話をする。「話すのが苦手なので」と電話でも情けない感じ。

「伊勢丹の正面入口ってどこですか?」と言うので「どこならわかるんですか?」と聞く。
「銀行さん入ってますよね」「では三井住友銀行の入口で」。

20:20、ご対面。「見た目も中身も自信がない」という温泉『ご近所さん』は背も高いし、かっこ悪くはないと思うが。

「新宿はまったくわからない」とのことで、時間が余るなら調べておけばいいのに何のアイデアもない温泉『ご近所さん』。
食べ歩きがキーワードではなかったのか?
「人混みが嫌いなんです」
「おススメの美味しいお店は?」
「店の名前って覚えてないんですよねー。そういうの気にしないんです」
「どの辺のどんな店なんですか?」
「池袋のラーメンとか」
「池袋って人混みじゃないの?」

前に何度か満席で入れなかった沖縄料理『ナビイとかまど』に行く。沖縄料理は初めての温泉『ご近所さん』。
普通に美味しい沖縄料理いろいろ。彼はほとんど飲まない。私は一人で泡盛。

古い映画が好き、という話を聞いていた。『汚れた英雄』など、自分が中学高校の頃流行っていたけど見逃したものを、レンタルビデオで見るのが好きなんだとか。
「他には?」
「映画のタイトルって覚えてないんですよねー。そういうの気にしないんです」
会話にならん。

私とメールのやり取りをしているのも、離婚して一人ゲームにはまっている『ご近所さん』に友人が「ゲームばっかりしてるより、メールでもしてみたら」と薦め、年齢の近い女性に出してみて、何人か返信が来たらまた書いて、続いたのは私だけってことらしい。
温泉に行きたいと思ったから素直にそう書いた、とのこと。

離婚して娘になかなか会えなくなって、寂しい思いをさせて「離婚は子供が可哀想」と言うので「可哀想、と思う方が可哀想」と私。

お母さんが病気で入院していて、まだ離婚を知らなくて、退院したら介護をしなくちゃいけなくて…
「ふーん、大変なんですね」
「そう…。もうやめましょうこの話は」
「はい」
たしか今日は温泉行きの相談をするために会ったんじゃなかったのか。まあいいけど。

その温泉話も「温泉の名前とか、ホテルとか、覚えてないんですよねー。いつも友達にくっついて行くだけで」
「一つも覚えてないんですか。すごく気に入ったところとかも?」
「田舎の近くに温海(あつみ)ってところがあって、そこはいいですよ」
温泉『ご近所さん』のメールと会話を通じて得た唯一の情報がこの「温海温泉」だった。

 帰宅後早速「美味しかった!ありがとう!」というタイトルのメールが届く。

>今日は初めて沖縄料理を食べましたが美味しかったです。
>感謝!
>でも、会話の方は何となく咬み合っていなかったような気がします。
>きっとエムサクさんもそう思ったと思います。
>趣味とか考え方とか、ズレがあったようなので仕方ないですね。
>ということで、メール終わりにした方がいいのかなと思い、
>最後のメールにします。
>今までメール楽しかったです。
>有り難うございました。

素晴らしい決断と実行力。面白いところに発揮する人だ。
2005年01月25日(火)

『月刊やきものネット』,『ご近所さん』たち

 原稿が終わらない。なんとしてもこの土日で、と思っていたが無理だった。
午後出勤にさせてもらって書く。でも終わらない。もう今日はお休み。具合が悪いというのは嘘ではない。ほぼ徹夜でヘロヘロだ。
14時近くに漸く送信。

 48歳『ご近所さん』に「私は時間にルーズな駄目人間なんです」とメールを書いたら

> 駄目人間なんて言わないで下さい。

> 駄目人間なんて一人もいませんよ

ってせっかく言ってくれているのに

「私は世の中駄目人間とバカばっかりだと思っています。もちろん私もそうだし、だから面白いのですが」。

 『ご近所さん』Gは「ごろう」で、岸谷五朗に似てるとよく言われるから、とのこと。
写真はそんな感じではなかったが。

 明日会うことになった温泉『ご近所さん』は

「不安解消、イメージトレーニングのため、顔写真を送って下さい。」

と言ったら

> それは無理です。
> スキャナー持ってないし、
> 携帯にカメラは付いてるけど、写メの使い方が判りません。
> どうします、明日やめますか?
> そのままでも、中止でも、早めに連絡下さい、お願いします。

別に写真を送ってくれなきゃ会わないとは言ってないのに。
ホントにいちいちネガティブ・シンキングな人だ。

相田みつをとか岸谷五朗とか…冴えないなあ。
2005年01月24日(月)

『水村繁子フラメンコスタジオ発表会』,『ご近所さん』たち

 天王洲アイルの会社で私と入れ違いに仕事をしているAさんは、フラメンコを6年間習っていて、発表会があるとのことで目黒区民センター。
15:00から始まって15:30ぐらいにソロで踊ると聞いていたが、会場着は16:30。Aさんの次の人のソロから見る。

21日にAさんも一緒に見た『MOMIX』よりはるかに面白い。先生の水村繁子以外は素人だが、かなりうまい人もいて楽しい。中には動きが盆踊りのようで、何故この人がフラメンコ?な人もいて可笑しいが、それがまたいい。

こういう芸がある人は本当に羨ましい。Aさんは仕事も凄いが、発表会の解説チラシまで手作り。パワフルな人だ。

休憩時間にFさんと一緒にAさんに挨拶をして、17:45からの第2部も見て帰る。

 ドコモのケータイでは写真を受け取れない『ご近所さん』Gに「PCアドレスを登録して、礼儀正しく頼まれたら再送する」と言ったら

> こら!エムサク。Gだ!約束だ。顔送れ!

と来た。

「礼儀正しく頼まれたら、と言っただろ。きちんと挨拶しなさい。」

> エムサク様

> はじめまして(略)

> 軽く自己紹介しますね。

> ・仕事    大手町勤務のSE
> ・趣味    資格取得
> ・スポーツ  少林寺拳法(4段黒帯です)

> こんなところです。いきなりで驚くかも知れませんが、お写真があれば頂き等ございます。
> (なんか見合いみたい!(笑))

> エムサクさん、お返事お待ちしております。それでは・・・・G

「よくできました。資格取得頑張って下さいね。応援の意味で写真を送ります。『なんだブスじゃん』などと言ったら必ず落ちます。わはは。」

って調教してどうする。私、Sのケがあるんだろうか。

 近く会うことになった温泉『ご近所さん』は完全にビビッている様子。

「では私を待つ間に温泉地と新宿をエスコートできるように考えたり調べたりしていて下さい。」

> えらく厳しいこと言いますね。(泣)

「億劫だとか不安がられたら私も不安になります。楽しみじゃないならやめますが。」

> やめる必要はないけど、楽しみよりも不安が先に出ちゃうかな。
> 基本的にネガティブな性格だと思うんだ。
> 人に気を使うのも苦手だし・・・。
> でも、がんばってみます。

大丈夫かね、ホントに。

 本来の目的、夕張『ご近所さん』は地元ならではの映画祭情報をいろいろ教えてくれる。
それだけでも『ご近所さん』の登録を抹消しなくて良かったと思う。…思いたい。
2005年01月23日(日)

休日出勤,『あゆたて』,『新春・リワイヤリングの会』,『いろはにほへと』,『Sword Tail』

 職場のアイドル、ケミストリー君が「出てくれますか」というので喜んで休日出勤。
本当は『月刊やきものネット』の原稿をやらなきゃまずいのだが。
しかし、ケミストリー君現れず。私が帰った後に来たらしい。ふう。

 ランチは昨年定食屋だった店が寿司屋になった『あゆたて』。850円でかにの味噌汁つきの握り1人前。かなり美味しい。
昨年職場近くの寿司屋はほとんど行ってみたが、いいところがなかった。
ここはキレイだし、土曜日もランチをやっていて◎。

しかし、カウンターの中で後輩従業員を叱り続ける人がいて、それを聞きながら食べるのは気分が悪い。
「あれはどうなってんだよ、ちゃんと見てろよ。こんどやったら承知しねえぞ」
って、裏でやってくれ。

 15時半で仕事を切り上げ、霞ヶ関ビル33階、東海大学交友会館へ。
大学ゼミの先輩Nさんが開いた『新春・リワイヤリングの会』。
Nさんは現在東海大学でゼミを持っていて、ゼミ生の就職活動支援と異業種交流会を兼ねたようなイベント。

私が着いた時にはNさんが初めの挨拶をしていて、続いて鶴谷武親(つるたに・たけちか)氏の講演。「ポップカルチャーについて」。

鶴谷氏は1965年神奈川県生まれ。埼玉大卒。セコム(株)入社。その後、デジタルハリウッド取締役を経て、現在、フューチャー・インスティテュート代表取締役社長。大京などと組んで、子ども向けのIT教室を全国展開している。

現在日本のポップカルチャーが世界市場でどういう状況になっているかという話はあちこちで聞くし、キャラクタービジネスについては会社員時代に少しかじったことがあるので、知っていた。

面白かったのは、なぜ日本のポップカルチャーが世界で受け入れられたのか。それは偶然でしかない。
日本は単一性の高い文化だと言われるが実は二重構造社会。全国一律の教育を受けながらも、家に帰れば漫画、アニメでとんでもない世界が展開している。漫画やアニメはなんでもあり。
子供たちは多様性を受け入れることができた。

もう一つは、文部省が音楽、美術教育をやめなかったこと。子供たち皆が縦笛をふける、これはすごいことだ。アメリカは理数系教育に力を入れ、気づくと美大はアジア系学生ばかりになってしまった。

しかしポップカルチャーをビジネスにする力は非常に弱い。再生産の仕組みは担保されていない。とはいえ国が「ポップカルチャーを国力に!」ってやるのはどうなんだ?という話。

なるほど。音楽、美術教育という面では、最近は西洋文化重視よりも日本文化を知る、伝える、という方向性も出てきて、大変いいんじゃないかと思う。それが愛国心の押し付けみたいになるのは嫌だけど。もっと地方色も出せば豊かになるだろう。

部屋を移って立食パーティー。学生たちは食べ物に群がるかと思ったらみんなおとなしい。
積極的に社会人の話を聞きにいくとか、自己アピールをするという感じでもないように見えた。
まあ立派な会社名が並ぶ中、私に話を聞きに来る学生がいるわけないが。

 新橋の居酒屋『いろはにほへと』で2次会。学生君がNさんのことを「学生のためにこんなことをしてくれる先生は他にいないです」と話してくれる。本当にいい先生だよなあ。子離れできない親のような感じもするが。いつまでもそうあって欲しい。

若者から見るとどうなんだろう、と思って男子に「私が職場にいて、いきなり『ご飯食べよう』って誘ったらどう思う?行く?」と聞いてみる。「行きますよ」「ホントに?怖くない?」「だいじょぶっす」おおー、よし。頑張ろうっと。

 外資系大手証券会社勤務のKさんという恐らく最年長の人が誰よりも元気で「カラオケ行こう!」というので「カラオケなら私は…」と言ったら「じゃあカラオケはやめ!」ってことでダーツバー『Sword Tail』。

私は初ダーツバー。カラオケより遥かにつまらなくて呆然としてしまう。
皆は楽しそうに教えたり教わったりしてゲームを繰り返しているが、何が面白いのかさっぱりわからない。
先端恐怖症気味なところもあるのか、あちこちでビュンビュン飛び交う針に落ち着いていられない。

1杯飲んで終電の時間になり、一人で駅へ。ホームに着くと山手線のライトが遠ざかっていくところだった。
悲しい。震えながら京浜東北線を待つ。田端からタクシーか、トホホ。田端でもタクシー待ちで、寒いんだろうなあ。参った。

と思って覚悟しながら田端駅。おお、なんと向かいのホームで待っていてくれた山手線ちゃん!ブチュー。ニコニコで乗り換え、帰る。
2005年01月22日(土)

『豆福』,『MOMIX』,炭火創作串焼き『和家』,Y先生,『ご近所さん』たち

 昨年は居酒屋だった店が『豆福』という豆腐と味噌の店になって、ランチは麦とろご飯+いろいろなメニュー。
肉豆腐を頼んでみる。かなり濃い味だが美味しい。

 『なすび』の常連Nさんが声をかけてくださって、東京国際フォーラムに『MOMIX』を見に行く。
先週まで働いていた天王洲アイルの会社のFさんと、Aさんもご招待。

「身体の組み合わせによる超絶肉体造形馬鹿舞踊」とか「これは新種のサーカスか?」とかいう触れ込みだったが、それほどのものではなかった。
招待してもらって文句を言うのは大変失礼だが、感想なのでご容赦を。

サーカスと比べてはボリショイに、木下に失礼だろう、と思うほど単純な動き。全くドキドキしない。
舞踊というレベルのダンスでもない。会場の拍手はパラパラ。

倒立した両手を床から離して、…頭だけで身体を支えました!以上。
みたいな場面では失笑さえ漏れる。

砂漠の生き物を演じているらしいが、歌舞伎に登場するサルや馬の方がよっぽど本物に近い。
この演者、演出家はスーパー歌舞伎のスペクタクルなど見たことないんだろうなあ。
チケットは買えば8,500円だが、静岡大道芸フェスティバルでただで見られるパフォーマーの方が技は上じゃないかと思った。

退屈すぎて席を立ちたくなるが、我慢。休憩時間になって連れの二人に「つまんねー!」と言ったら「え?そうですか?面白いですよー」と言われてビックリ。
Aさんは明後日にフラメンコの発表会を控えて刺激になったとのことで、誘った立場としては喜んでもらえて嬉しいが。

 終了後ガード下のお店に入ろうと歩くが、何処もいっぱい。席の空いている鴨料理の店に入るが、フロアに1人、厨房に1人しか従業員がおらず、お箸も出てこない。
フロアの女性従業員は「他に行って貰った方が…」と言う。私は鴨が苦手なので助かった。

 暫く鴨の店に座っていたから、数軒隣の先ほど満席だった串焼きの店『和家』に空席があった。
天王洲アイルの職場のその後の様子、日曜日のフラメンコ発表会についてなど。

 画家のY先生が中村うさぎのドキュメンタリー映画『UTAKATA』 を見に行って、「面白くもおかしくもなかった。俺の何処にも触れることがなかった、ある意味で珍しい映画です」とメールをくれた。
私はY先生が中村うさぎに興味を持ったことが不思議だったし、多分好きじゃないだろうと思っていた。

そう返信したら、Y先生から何故かメールではなく葉書が届く。
「『ウタカタ』は、なんだかみすぼらしい、と言うか貧しい感じがしました。真理さんはどういうことから、俺が好きじゃないと思ったのでしょう。その判定のもとを知りたい。」とのこと。

私はメールで答える。
「中村うさぎは現代女性の欲望を肥大化した象徴です。
ああいう貧しさ、虚しさ、弱さ、を多くの女性が抱えているんだなあ。
あまり痛々しくないのは、本人がそれを知っているから。

Y先生が、ホスト、ブランド品、整形や、それらにはまっている女に興味を持つわけないじゃないですか。」

 『ご近所さん』Gとは写真を巡って一悶着。

> こらー!エムサク!人の顔拝んだなら、君のも見せろー

と言うので送ったのに、見られない、PCアドレスに再送しろ、と煩い。

「怒りはドコモにぶつけなさい。私は2回送ったんだから」

> そもそも、添付削除されてきてんだよ。わからない女だな

「つかえねー。自分の都合だろ」

無礼なメールはより無礼に返信。友人には「私ならぜったいやめる」と言われる。

 温泉『ご近所さん』は、キーワードに「映画」と「ビデオ」があるので、夕張で温泉&映画祭はどう?と聞いたらゆうばり映画祭のラインナップに興味があるものがない、という。

「どんな映画がお好きなんですか。最近良かったのは?」

> 最近と言われると困るけど、「ザ・サムライ」は良かったかな。
> もう1年くらい前だけどね。

「私は週1本、映画館で見るようにしています。」

> それはすごい、本当に好きなんですね。
> 自分とは大違いだ。(笑)
> 自分は古い映画をビデオで懐かしむのが好きかな。
> なんと言っても老人モード入ってますから。

> 火曜日、話題に詰まりそうな気がしてきた。
> 不安だな〜。

「ザ・サムライ」って「ラストサムライ」か?

 そんな『ご近所さん』たちより、職場にケミストリーみたいなかわいい男子がいて、楽しい。
今日私はクマの頭の形のスカートを履いていた。他の誰もノーコメントの中ケミストリー君は「これはクマ?プーさん?」と興味を示す。私にではなくスカートに、とはわかっているがポッとなる。アハハーン。
2005年01月21日(金)

『玉屋』,ライターズスクール,『ご近所さん』の夢

 お昼はOさんと一緒に天麩羅『玉屋』。一年振りぐらいなのに私の顔を見ると「今日の魚はメダイです」と店員さん。
私がいつも焼魚定食を頼んでいたことを覚えていてくれたのだ。感心。

Oさんはてんぷら定食。かなりの量だからヘビーだったかもしれない。

 残業を早めに切り上げて、2ヶ月連続欠席してしまったライターズスクールに駆けつける。
つもりが丸の内線を反対方向に乗ってしまい暫く気づかず、1時間遅刻。

講師のYさんに「学校本は進んでるの?」と聞かれて「いえ、全く」。
前回出席した時に、もう一度コンセプトを見直そう、という話になってそれっきり。

「原稿が出来たら出版社に持ち込む、だとまた企画が潰れるんじゃないかと、不安で動けません。連載をさせてもらって、それを本にまとめるという形に出来ませんか」と相談。
「出来るでしょ。次回までに企画書書いて。出版社は会ってくれるよ」「はい」「じゃ」で終了。

 切ったつもりの『ご近所』Gから返信が来てしまう。相手に合わせてしまう私はなんて優しい女だろう。

> ん〜、なるほど〜。ところでエムサクの夢はなにかね

「いろいろあるけどまずはGから。何かね」

> 俺の夢?資格とって、会社に必要と言わせること。次、エムサクの番だよ。今度、(略)@docomo.ne.jpにくれ。エムサクも携帯だろ

「一つあげれば憧れの人と酒を飲むこと。ケータイには送らない。」

> なんか、冷めてんね。過去を引きずってる感じ。なんか悩みでもあんの〜。気になるなー

「深刻で甚大な悩みがある」

> なにしたん?楽になるよ。話してみな

「よく知らない人には話せない。楽に話せそうな人だったら話すから写真くれ。カメラついてんだろ」

> あ〜、わかったよ。あとは君が判断しろ。ほら・・

「メールはおとろしーけど顔は優しそうじゃん。サンキュ」

因みに憧れの人とは永ちゃんで、悩みとはこんなメールのやり取りをしていることだ。
2005年01月20日(木)

お詫びコール,映画『またの日の知華』,『ご近所さん』たち

 昨日FAXを送ってくれた厚生年金基金に電話してお礼、そして
「昨日は気が動転して、大変失礼しました」とお詫び。
「いえ、そうじゃないかと思いました。わざわざどうも」
ふう。こんなケースも結構あるのだろうか。

 『ゆきゆきて神軍』などドキュメンタリーで知られる原一男監督の初劇映画『またの日の知華』を見る。以下ネタバレあり。

『全身小説家』が面白くなかったので、どうかなとは思っていたのだが、あまり面白くなかった。

全然違う女優4人が一人の女性を演じるのが話題だが、キム・ギドクの『春夏秋冬そして春』の全く顔の似ていない男たちの方が印象深い。

桃井かおりが38歳の役を演じているのは凄いし、男に殺されるのもいい。好きなところはあるけれど、全体としてかなり物足りない。
原一男は「女が自由に生きるのは大変だ」ということを言いたかったらしい。なるほど、とは思う。

私には知華より『極私的エロス・恋歌1974』の武田美由紀の方が断然魅力的。
彼女が『またの日の知華』の評を書いていて、そういう関係がまた素敵。

 夕張の『ご近所さん』を求めてキーワードを変えたら、また目的外のメールが来てしまう。

> 今は、資格取得に夢中。

という大手町勤務のSE。興味はないが一応ご挨拶。

「資格いっぱい持ってるんですか。私は運転免許と秘書検定、ケンブリッジ英検です。」

> すんごいね〜!秘書ですか。あこがれる

「秘書検定、しかも2級なんて高卒レベルですよ」

> 国会議員の秘書になるとかは、できんの?

「国会議員の秘書に資格なんていらないでしょう」

> ふ〜ん!学歴があればいいの〜?エムサクは、夕張いたんだろ?

「いない。学歴も関係ない」

これにて終了、を願う。

しかし、お目当ての夕張在住の映画好きなご近所さんからもちゃんと返信が来る。地元情報をいろいろ教えてもらおう。

舞台好きの48歳、という人もいて、こちらは話が早く近々会うことになる。かっこいい人でありますように!

温泉『ご近所さん』は、相手のペースに合わせていたら話が進まなさそうなので段取りをこちらがすることにする。

> 新宿はあまり知らないので、判りやすい場所とかにしてもらえると嬉しいな。
> とりあえず、場所と時間を決めて下さい。

何から何まで私が決めなきゃいけないのか。新宿さえ知らないからお任せで、温泉地ではどうすんのかね。
2005年01月19日(水)

年金返せ

 前に働いていた会社の厚生年金基金に電話。
「私は一時金を選択して、消印有効を窓口で確認して投函したのに、何故年金引継ぎの葉書が来るんですか?」いきなりクレーマークレーマー。
「ご自身が選択をしたからです」
「私は一時金を選択したんです。なぜ調べもしないで即答するんですか?」ほとんど喧嘩腰。
「選択した、とおっしゃったから」
「私は一時金を選択したと言ったんです!年金なんか選択してません。私の提出した書類を確認して下さい!」
「お待ち下さい。…確かに年金を選択されています」
「そんなわけないです!ちゃんと一時金の振込口座の記入もして、消印有効の日付で出しました」
「口座番号の記入はありますが、その前の質問でB(年金)を選択しています」
「え?!私が選択してるんですか?」
「はい」
「それはリストを見てるんじゃなくて、私の書いた書類を見て仰ってるんですか?」
「もちろんそうです」
「えー?信じられません。FAXして下さいますか」
「いいですよ」
「ああ、ショック。本当に私がそう記入したんでしょうか。なんでそんな…。もう変更は効かないんですよね?なんとしても取り戻す方法はないんですよね?」
「はい。ただ60歳になった時に…どうたらこうたら」
「そんなのその時に年金制度がどうなっているかで変わるんでしょ?」
「まあそういうこともあるかもしれませんが…どうたらこうたら」
「明日私が死んだらどうなるんです?」
「それは遺族に死亡一時金が支払われます」
「20年後に死んでも?」
「年金の…どうたらこうたら…15年間は…」
「15年?今から15年以内なら出るけど20年後は出ないんですか?」
「はい」
「へ?死ぬなら今から15年以内にってこと?」
「いえ、そうではなくて…どうたらこうたら」
「15年て、いつから15年なんですか!今から?」
「いえ、ですから、あのですね…」
ってもうすっかりパニック状態。たかだか30数万円で生きるの死ぬの、お金が絡むと人は醜くなるものね。
「とにかくFAX送って下さい。よろしくお願いします」と言って電話を切る。
一応、30数万円はどこかへ行ってしまうのではなく、何らかの形で戻ってくる私のお金、ということではあるらしい。しかし悔やまれる。

返済は年金の返戻金を充てる、といって借金をしたのだから、65歳になって毎年3万ずつ返せばいいか。その時母が生きていたら、それは素晴らしいこと…か?

 昨日もらった電話の件で一悶着、というより私が不満を言う。厚生年金のこともあって、全く別件なのに相手に八つ当たりしているような気がしなくもない。

人は自分が思いもしないところで傷ついたり嫌な思いをしているもので、逆に自分が気にしているほど人は関心を持っていなかったり弱くはなかったりする。

相手は驚いたかもしれないが、知っておいた方がいいだろうし、私も何も言わないで不満を溜めて嫌いになりたくない。お互いに謝って電話を切る。

 20時半過ぎまで残業。家に帰ると厚生年金基金からFAXが届いていて、まさに私の自筆で年金を選択していた。ああ!何をやってんだよ。

今更分析しても意味はないが、手紙には「年金か一時金を選択してください」とあり、回答書は一時金(A)、年金(B)とある。順番が逆なのだ。
で、私は一時金を選択したつもりで「B」と書いた。バカ!
2005年01月18日(火)

お仕事,『太子楼』,ユウバリバリバリ…,厚生年金基金!

 昨年2月まで働いていたところと同じ、カタログの仕事で新宿御苑前。ビルは変わったが、知った顔の人たちに再会。
天王洲アイルより近いし、ランチは安くていろいろあるし、友達も一緒だし、快適そう。

昨年はあまり残業をしなかったが、今回は頑張る。それでもきっと天王洲アイルよりはきつくないと思う。

 『太子楼』の坦々麺は相変わらず美味い。

 ゆうばり映画祭の公式ツアーに申し込み。「もういっぱいです」と言われる。
ああああ。やはり詳細の決まる前に電話するべきだったか。
「毎年申し込みだけはして、プログラムの発表を見てキャンセルする、というお客様が結構いるのですが、今年は少ないですね」。ということはプログラムがいい、ということではないか。

私はキャンセル待ち5番目。「毎年どのくらいキャンセルって出るんですか?」
「そうですね、1、2組はいらっしゃいます」

何度も参加している高橋玄さんが言うには

> 夕張は、本当に人里離れたところなので、民間の旅館や民宿も探すのは困難です。

もう駄目じゃん。ほとんど無理じゃん。悲しい!

 帰宅すると、前に働いていた会社の厚生年金基金が解散して、その一時金返戻のお知らせ葉書が来ていた。
前にも「支払い業務が遅れてます」みたいな葉書が来て、やっとかよ、と思ったら、なななななんと、私は年金の引継ぎをしたことになってるではないか!

支給開始年齢が65歳で毎年3万いくらの支払い見込み額って、なんじゃこりゃ?!
私は一時金を選択したのに、なんで65歳から年に3万いくらの年金を10年間もらうんだよ!それより今、30万寄越せというか返せ、バカヤロー!

しかし、これは一度選択をすると変更できないと聞いている。
私の30数万円は65歳までお預けになるの?ぎゃー。
おかしいおかしいおかしい、これは何かの間違いだ。
この返戻金は借金返済に充てようと思っていたのに!どうしてくれるの厚生年金基金!!!

 夕張も厚生年金基金もそんなでかなり苛立っているところへ、電話やらメールやら。
2005年01月17日(月)

ゆうばる!

 『ポチの告白』撮影中で忙しいであろう高橋玄さんが夕張情報を送ってくれる。

> 国際的に非常に人気が高い映画祭なので、申し込みは早くしないと、定員が埋まります。

しかし、JR北海道ツアー専用電話は土日の申し込みを受けていない。焦る。

あちこちHPを探していると、こんな言葉に出会う。

「夕張の純白の雪を鼻いっぱいすいこんで、私は出直します。私の再出発の為にゆうばり映画祭はある!」
− 勝新太郎 −(ゆうばり国際ファンタスティック映画祭1994にて)

爆笑。勝新!素敵過ぎる。勝新にそう言わしめた夕張の地を、私が踏まないでどうする。絶対行きたい。

 明日から新宿御苑前でお仕事、と聞いていたが何時に何処とも言われていないので、問い合わせ。昨年とは違うビルになるらしい。
時給は幾らでいつまでとか、聞いてもどうせ「話が違う」ということになるので、もう聞かない。

 日記、洗濯。『月刊やきものネット』の原稿は出来ず。大丈夫か。
2005年01月16日(日)

映画『きまぐれな唇』,『オアシス』,温泉『ご近所さん』

 起きたら午後で、ご飯を食べたらもう夕方。“韓流”シネマコレクションをやっている新文芸坐で『気まぐれな唇』を見る。
どうということはない話だが男女の思惑の違いとか、本音を覗き見しているようで面白い。

主人公の男は冴えない日常を引き摺って旅に出る。短い間に二人の女に出会う。
こういうのを見てしまうと、「私も夕張に行ったらなんか面白い出会いがあったりして」と妄想を抱いて危険だ。

 次が本日メインの『オアシス』。『モンスター』も女優魂に揺さぶられたが、『オアシス』のムン・ソリも素晴らしい。日本の女優でこんなの出来る人はいないだろう。だから韓流ブームなんだよなあ。

私も鳩が嫌いとか蝶が嫌いとか言ってる場合じゃない。

面白いと思ったのは、女は空想の世界で健常者になるのだが、男はびしっと賢くはならない。どっちの世界でも衝動的でへらへらしてて、常に鼻をすすっている。
しかし彼は生きるのが下手なのかと思うと結構楽しそうで、実はかなり人生うまくやってるのか、と思ってしまう。

ああ泣いた泣いた。痛くて哀しくて可笑しい、いい映画だったー。「愛は勝つ」だな。

 そんな「愛は冒険」の世界はまるで感じない温泉『ご近所さん』に

「行ってみたい所はいろいろあります。
でも、一緒に行く人がどんな人なのかわからないと、イメージ湧かないなあ。」

と言ってみても

> どうすればいいのかな?

って、深い溜息。ほんとに何も考えてないのか、こちらに言わせたいのか?

「会って相談すればいいのでは?」

と水を向けてみる。

> いいですよ。
> でも、人と話すの余り得意じゃないから、大丈夫かな?
> あと、自分自身(見た目も中身も)に自信ないから、・・・。
> それでいいなら、いつ頃がいいですか?

それでよくはない!そんなつまらなそうな人に会いたくないし、温泉など行くかね。

夕張温泉はどうだ。しっかりアレンジして連れてってくれたら、虜になる。
……『オアシス』より有り得ないファンタジーだな。
2005年01月15日(土)

天王洲アイル最終日,第一ホテル東京シーフォート『Grand Café』,『EZ HEAVEN』

 最終日なのに遅刻しそうになってタクシー。最後だからそんなに遅くならないかな、と思ったが23:00まで。

 また繁忙期になったら呼ばれるか、或いはもう来ることもないのかわからないけど、お昼は少し豪華に第一ホテル東京シーフォートのレストラン『Grand Café』でビーフシチュー。

いつもランチを一緒に食べていたFさんは多忙につき、私の前任者であり後任者となるであろう人と二人。仕事の話など。

「旅行パンフレットで旅館の名前を間違えたりしたら最悪」と言ってた時にその人が「キナシ」と声を潜めるので旅館名かと思ったら、私の後ろを木梨憲武が通っていた。

 会社の皆さんは、連日ほとんど寝ていなくて、オフィスのデスクに突っ伏したり、椅子を並べて少しの間眠ったりしている。私が帰るとき上司が「おい!桜井さん最後だから」と皆を起こしてしまい、恐縮する。
「皆さん身体には本当に気をつけて下さい」と挨拶。

 本当はそんな余裕はないのだけれど、一人で打ち上げ。昨年12月28日の記憶を取り戻すという意味もあって『EZ HEAVEN』。

夕張映画祭について問い合わせた、大学のゼミ仲間は積丹半島の付け根の余市にいるとか。前に働いていた会社の同期も札幌にいる。しかし夕張映画祭はあまり知られていない、というか道内では盛り上がっていない印象。

夕張市民と、国際映画人と、映画ファンだけが熱くなっているんだろうか。それもまた面白そうで、仲間に入れてーという感じ。

で、友人の余市支局長によれば余市というのはニッカウヰスキーの町らしい。ということで『EZ HEAVEN』ではNIKKA『竹鶴』の12年、17年、21年ものを飲んでみる。ウイスキーはよくわからないのだが、少し甘みのあるものが好きなので、私のタイプではないと思った。

前回、初めて来た時に私が一緒に帰ったRさんについて、情報を得る。沖縄居酒屋の人らしい。もう何年も前に1回行った店であることも判明。
今度訪ねてみようかな。覚えてるかな。嫌がられるかな。

隣に背が大きくてミニスカートをはいた女の子が、と思ったら男性だった。かわいい女の子の格好が好きだけど、恋愛対象は女性、とのこと。

他にお客さんがいなくなったので出る。始発までネットカフェでも行こうと思っていたのだが、寒くてついタクシーに乗ってしまう。
2005年01月14日(金)

母一人子一人,ゆうばる?

 仕事中、母から電話。「メールが読めない、用件は何?」というので「『メールを読んで』が用件だよ」。それで頭に来たみたいで、見方を説明しても「とにかく読めないのよ!」 

電話を切ると母から空メールと再び電話。「空メールが来たよ」と言うと「何にもしてないのに」。
あんたが返信してんだよ!と叫びたくなるのを堪えて「まあ、メールを見ることは出来たんだからいいじゃん」。
「でもどうやったら見られたのかがわからない」と母。トホホ。

「クビになったってメールは来たわ」「クビになったとしか書いてない」「で、クビになってどうするの?」とクビクビクビを繰り返す母。
「クビになって、だからなんだっていうの?」「報告です」「あそう。お風呂が冷めちゃうから」「はい、さようなら」
なんちゅう会話じゃ。

 高橋玄監督の『CHARON』がゆうばり国際ファンタスティック映画祭の正式参加作品に決定したらしい。この映画祭には前から興味があったのだが、行っちゃおうっかな、と思い始める。

今日が映画プログラムなど詳細発表の日だった。かなり魅力的。多分行く。どうせなら全日程、どっぷり楽しみたいが、情報もあまりないので北海道人脈をあたる。
ついでに夕張の『ご近所さん』も探してみる。登録している絶対数が少なそうだが。
2005年01月13日(木)

お使い,Y先生

 私と入れ違いで別のオフィスで作業をしていた前任者が職場に来ていて、私が辞めたらまた彼女が戻ってくるのかな、と思う。私は、間もなく東京を離れる前任者の交代要員という話だったが、力及ばずということか。

お使いを頼まれて、浜松町までホテルのパンフレットを取りに行く。

職場は今週が繁忙期のピーク。皆さん連日ほぼ徹夜。クライアントも大変で、社内で下血して救急車で緊急入院した人もいるほどハードな現場。

 画家のY先生に「生きてますかー?」とメール。大晦日以来になる、「いやぁ参りました」というタイトルのメールが来て一安心。迷惑メール対応でどたばたしていたらしい。
2005年01月12日(水)

クビ,『なすび』

 朝、出勤すると「桜井さん、ちょっと」と呼ばれて、「今週いっぱいということで」と言い渡される。「今週で下版も終わるし」とのことだが、それは初めからわかっていたことで、理由は嫌われたか能力かコストの問題だろう。年末からそんな雰囲気は感じていた。

お昼にFさんと話す。私に作業指示をくれるFさんはこの件を知らなかったそうで、となると「嫌い」とか「使えない」とかいうレベルの話ではないようだ。

社長に報告。「聞いたよ。まあいいよ」って、良くないです。長期って聞いてたんだから。
「来週からあそこ行って」
「はい。条件は前回と一緒ですか?」
「うん、一緒。イヤ、良くなったんじゃないかな?」
って、もはや確認しても意味ない様な気がしてきた。呼ばれればどこへでも行く。
安定した収入など、期待する方が間違っていたのだ。

永ちゃんの♪その日暮らしが どんなものなのか わかっているのかい? ルイジアナ!
が鳴る。タオルが舞う。
もう、OK。お客様のご意向に添って、お勤めさせて頂くのみ。

 それより心配なのは、昨年大晦日を最後に画家のY先生からのメールが途絶えていること。
お昼休みにFさんから、Fさんの彼氏の義兄が連休中に突然倒れてそのまま亡くなったと聞いて怖くなる。
大晦日までは毎日のように、時には日に何通もメールが来ていた。Y先生、大丈夫だろうか。

 残業は21時で終わって、今日が年明け初日の『なすび』。立ち退き問題は解決して今年も営業続行。建て替えではなく改装工事の足場が組まれて看板も見えず。

常連の人たちといろいろなお話。
2005年01月11日(火)

『伊勢丹』,映画『OLD BOY』

 この連休で片付けたかったことは半分も終わらないままだが、バーゲン巡りと映画は外さない。

 『伊勢丹』ではカンペールのブーツがかなり気に入ったが、予算オーバーだし薄い茶色は持っているので止める。でも可愛かったなあ。

 15年間監禁された男の物語『オールド・ボーイ』はかなり期待していたのだが、日本の漫画が原作と知って、少し不安になる。

不安は的中して、上映中イヤでイヤでたまらなくなる。嫌いな映画。
テーマは深いが描き方が浅い。そこそこショッキングなシーンを見せるだけで、リアリティが全然ない。
設定が荒唐無稽だからではない。人間の情念て、そんな簡単じゃないでしょう!

寿司屋で生きた蛸をまるごとむさぼってみたり、命令されてもいないのに「犬になる!ワンワン!」って…笑って欲しいのか?つまらん。悪い意味での「漫画だね」。
2005年01月10日(月)

日記,温泉『ご近所さん』

 まだ暗いうちにネットカフェを出る。帰宅後風呂に入って寝て午後起きる。メールやら日記やら。やっと日記も越年。

 昨日は母の誕生日だった。食事に誘ったら「休みで店も開いてないし、寒いから」と断られる。かなり元気ない。先日の喧嘩のショックが続いているのだろうか。

 私も友人から「メールに元気がない」と指摘される。

> うーん。元内縁夫を上回る恋をせんことには、だめだということを認識。

(略)

> 日本の夫婦はあんまり離婚しないので、男女ペアのがらがらぽんがおきにくい
> (あっても不倫になってまう)
> その点がつらいよねー
> もっと離婚率高くならないとねー

という話。

「そうだね。私が『関係ない』と言っても相手のあることだし、不倫の代償はでかいからね。」と返信。

 そんな寂しい私を温泉に誘ってくれるご近所さんはどんなかというと…

「具体的に提案して下さいませ」と言ったら

>具体的にですか、難しいな。
>そういうの(企画とか)メチャクチャ苦手なんだよね。
>友達と行くときは、
>鍋が食べたいから、鍋料理のある温泉ツアーとか、
>雪が見たいから、北国の温泉とか、
>漠然とした理由で格安のものを探して行くので、・・・。
>いつもの感覚でいいのかな?

「いつも行くのと同じなら私と行かなくてもいいじゃないですか。格安でもとっておきの楽しみがあれば良いですが。」

>特に格安を意識してるわけじゃないのですが、
>自分が今までにしたことのない企画を考えるのが億劫な感じなのです。
>やっぱり、年のなのかな〜?(笑)
>というより、友達と相談しながらとか、友達がメインで企画してたからな〜!
>それはさておき、この季節に行くなら、
>カニとか海鮮物が美味しい北海道なんか良いな〜と思うんだけど。
>あとは、近場なら、アンコウを食べてみたいので房総とか。
>何か案とか希望ありますか?

ハア。ますます元気なくなる。億劫ならやめとけ。案も希望もいく人次第だ。
って何で私は、同世代で「年だ」「じじいだ」と言ってるこの『ご近所さん』の教育係をしているんだ?
2005年01月09日(日)

映画『UTAKATA』,『MOVIDA』,『coccolo』,『ギャラリー St.Ives』,『青い部屋』,『MILLIBAR』,『Cafe J Net NEW NEW』

 本日はイベントてんこ盛りなので、午前中に起きて精力的に行動するつもりが、そうはいかない。

市販のかぼちゃコーンスープに手を加えてオリジナルスープを作る。
トマトとセロリを入れてみる。それぞれの味が強いから、美味しさを殺し合ってものすごく不味いものが出来上がる。私は料理のセンスがまるでない。

日本脚本家連盟ライターズスクールの同期生だった中田文さんが監督・撮影・編集・製作した映画『UTAKATA 女王★中村うさぎ「愛のショック療法」』が今日から公開なので見に行く。

原宿駅から『UPLINK FACTORY』に向かったら、全然違う映画を上映中。『UPLINK FACTORY』ではなく『UPLINK X』という劇場があるそうで、教えてもらった道をかなり歩く。

もともと上映時間ギリギリに出かけたから、途中入場。

中村うさぎの文章は好きではないが、言動が面白いので興味深く見た。

「恋愛とセックスは家庭に持ち込まない」というゲイの香港人男性との結婚生活や、豊胸手術の直後に手術室でラジオ体操を始めたり、「先生、名器って作れるの?やろう、それ」とか。ハチャメチャで家もしっちゃかめっちゃか。

部屋の中はテレビで見たことがあるが、『UTAKATA』では玄関まで。物足りなさを感じたが手術室の映像はすごかった。

上映終了後、中田さんにご挨拶。何年ぶりだろう。驚いたのは、大手化粧品会社の社員を続けながらこの映画を作ったということ。かなりハードな会社だという話を聞いていたが。
映画に登場する中田さんも「あー、そうなんですかー」と淡々としているのだが、「いやー、なんだかねー」とのんびりした感じ。

今後の企画もいろいろあるそうで、これからも楽しみ。次の回の始まり部分を見て途中退場。

 渋谷西武『MOVIDA』のバーゲンをチェック。主に靴とバッグを探す。
ジャン・ポール・ゴルティエのコルセット型リュック、前から欲しいと思っているのだがセール対象外で買えない。

 グルメの会で知り合ったKさんの、イタリアン・テイストの創作和食の店『coccolo』が開店2周年。パーティーがあるとのことで自由が丘。

Kさんの食品会社元同僚や中国茶愛好会の人たちなどとお話しながら、遠慮がちに飲む。
実はこの後取材がある。

 19時近くにお店を出てバスで『ギャラリー・セントアイヴス』へ。
次回『月刊やきものネット』で取り上げる作家はペニー・シンプソン。
この作家は2月の東京ドーム『テーブルウエア・フェスティバル』に来場する。いい記事を書かなければ。

 取材を終えて、再び『coccolo』へ。さっきは女性ばかりだったが、和服で白髭のおじ様とか、ギターで歌っている男性もいて、かなり盛り上がっている。私も取材を終えて、心おきなく飲む。

たくさんの人が来て、KさんもシェフのSさんも嬉しそう。お店を続けることは本当に大変だからなあ。
私はそれほど頻繁に来るわけではないが、いいお客さんがいっぱいで、良かった。

 次は渋谷。昨年10月30日MOODMANのウエディング・パーティーで知り合ったアモーレ・ヒロスケさんのダンスイベント『SWING JACK !』があって、『青い部屋』へ。
23時まで、と聞いていたが、お店に着いたのは終了5分前。入り口のスタッフが通してくれる。

『青い部屋』は戸川昌子のシャンソニエで、普段はテーブルと椅子が並んでいるらしいが、このイベントではダンスホールとなっている。
男女がペアでくるくる回って踊っていた。かなり混雑している。

私はカウンター近くで立って見ていたら、隣でオーナーの戸川昌子さんがスポットライト係をして、色の回転盤をくるくる回していた。かなり世話好きな人と見た。
着いて、2,3曲で終了。DJアモーレさんが「戸川さんが、お年賀でみかんを持って来てくれました!」やっぱりいい人そう。

アモーレさんに挨拶。戸川昌子さんにみかんのお礼を言って帰る。

 終電までのつもりで『ミリバール』。12月に結婚したアルバイトのG君と話。「最近男の人の結婚が続くなあ。災害が多いからかな。大きな災害があると、種を残したいとか家族が欲しいとか本能的に思うのかもね」というのは私の見解。

 お店を出たのがギリギリで、終電を逃す。悲しい。インターネット・カフェ『NEW NEW』で朝まで。横にはなれない椅子しか空いてなくて、きつい。
2005年01月08日(土)

節約月間

 11月分のギャラが入って漸く家賃の支払い。11月は半月しか働いていないので、厳しい金額。
12月分のギャラはかなりの金額になるはずだが、1月はイベントも多いから2月までは大変だ。
2005年01月07日(金)

お詫びメール,『檸檬屋新宿』

 電脳キツネ目組東京忘年会の日に紛失した本を、東京タクシーセンターに問合せたら、年明け5日ぐらいまで待って下さいと言われた。今日になっても連絡がない。ううう。
持って来てくれたEさんに恐々お詫びメール。

実は誰かが景品と間違えて持ってっちゃったとか?そんなわけないか。
 
 檸檬屋常連のYさんが、海外旅行土産のお酒を飲んで下さい、とのことで『檸檬屋新宿』。

残業が終われば行きます、と言って必死に作業しているところへメール。

> 今、檸檬屋着です。櫻井さんが二番目に好きな人がいますよ。

「誰誰?イヤーな予感もしますが。好きな人じゃなかったらYさん、覚悟しいや。」

そこへ新たな作業を命じられる。なかなか厳しいかも、と思っていると、Yさんからメール。
やはり好きな人ではなかった。フルネームをメールで送られるのも迷惑な人だった。

「そんなこと言うなら行きません」

> いや本当に今(略)氏が凄く久しぶりに来店してるんです。何の因果か。

「私は彼は大嫌い。好きではありません!!」

> まあまあ、そう怒らんで下さい。すいませんでした。

「全く面白くないし、大変不快です。マジで!」

> すいません。

「了解です」ということで、このまま行かないと気まずいので、22時ごろ終了して新宿に向かう。

「是非私が着く前に大嫌いな人が消えますように」などと言ってたらお腹が壊れてトイレに篭もる。
登校拒否児童型か出社拒否性腸炎か?

願い空しく、あまり楽しい状況ではない中Yさんのお土産のお酒を頂く。
こんなやりとりがなければ、たいして意識もしないで済んだのだろうが。
これからは会いたくない人の不在を確認してから出掛けようと心に誓う。

閉店になって、お金を払おうとしたらYさんが「お詫びです」と言ってご馳走してくれる。
途端に機嫌を直す。

 住枝さんと3人で新宿駅へ。山手線は住枝さんと二人。

「住枝さんは別れた元妻が再婚したとか子供が出来たとか聞いたらどう思います?」と質問。
「言われたことないからわからん」
「え?誰も再婚してないんですか?」
「多分そうだと思う」
「それは、よっぽど結婚に懲りたって事?それとも住枝さんのことが忘れられない?…がははは」

などと話していたらYさんからメール。

> 最終電車はとっくの昔に発車してました。依ってサウナへと沈没します。今日はどうもありがとうございました。

「可哀想なYさん。私に激怒され奢らされ、終電を逃すとは。それはすべて(略)のせいなので、私を恨まないで下さいね。
サウナできれいさっぱりリフレッシュ!」

> 殺す!ww

「イエーイ、殺せ殺せー!ん?あいつをですよね?
今日は本当にご馳走様でした。」
2005年01月06日(木)

仕事始め

 やるべきことに追われたまま正月休みが終わってしまい、3時間ほどの睡眠で仕事始め。
眠くてたまらない。電車はまだ空いている。

 年賀状で知人の近況を知って驚くことがある。97年頃六本木の日本脚本家連盟ライターズスクールで一緒だった中田文さんとは年賀状のみの付き合いになっていた。
昨年の年賀状は「最近映画を撮ったりしています」。
今年は「私が作った映画『UTAKATA』が1/8から公開されます。(UPLINK Xにて)」ということで、へえ、どんなんだろ?と思ったら、中村うさぎのドキュメンタリーだった。面白そう。
中田文さんが監督・撮影・編集・製作って、すごいなあ。

他にも暫く音信不通だけど活躍中の知人のHPなど発見し、感心して見入る。
私は何やってんだろうなあ。

 20:30まで残業。帰って洗濯。
2005年01月05日(水)

『BARNEYS NEW YORK 新宿店』,『創作フレンチ レストラン マルグリット』

 出掛けるのが遅くなってしまい、駆け足で『バーニーズ』のバーゲンを見る。
ブラジルのデザイナーのカラフルなニットスカートと、VIKTOR & ROLFの紫のセーターを買う。

9階の下着売り場でちょっといいスリップを買おうと思ったら、5万円とか7万円とか。買えない。
もう少し安くて可愛いのは?と探していたら4,200円。何でこんなに違うの?と思いながら買ってしまう。
よく見ればレース使いとか布地の質感がまるで違うのに、試着もせずに慌てて買ってしまい、失敗。

 友達との待ち合わせに10分遅刻。『創作フレンチ レストラン マルグリット』でレディースコース。
普通レディースコースといえば上品な量で物足りないこともあるけれど、ここのはなんだか盛りだくさん。友人もデザートを残してしまうほど。
私が「チーズは苦手」と言ったらメニューを変えてくれたのに、最後にチーズとチョコレートのケーキが出てきたのは悲しいが、他は美味しかった。いい店だと思う。

子供を抱えて離婚する友達を励まさなきゃいけないのは私なのに、「慰謝料もだいたい片がついたから。相談にのってもらったし」と彼女がご馳走してくれる。

友達は離婚問題で落ち込んでいる時期に他の男性から「付き合って」と言われて、ちょっと悩んでいた。
「将来を描けない人とは、だめかも」と彼女は言うのだが、寂しい時に会って心和むならそれでもいいんじゃないかと私は思う。
いろいろ話して「将来っていうのは結婚とか、生活のことというより、これからどうしたいとか、どうなりたいとかいう気持ちの問題。やっぱりトキメキがなくちゃね」という結論。

彼女はきれいだしきちんとしているし、優しい人だからチャンスはあるに違いない。
2005年01月04日(火)

『サンシャイン60 トリアノン ラウンジ』,『酒菜 ふくみらい』

 新座に泊まった時はいつも昼近くに起きて何か食べて帰るのだが、7時前に目が覚める。
起きて洗い物をしていたら、母が寝間着で起きてきた。服を着ている私を見て
「コタツで寝たの?」「ううん」「帰るの?今日は用事があるの?」「うん」
「昨日はごめんね」「はい」「寝覚めが悪いからさ」「うん。もう寒いからいいよ。あ、鍵閉めるのか。じゃあご馳走様でした」「はい。じゃあね」

幼い頃、母が私を叱り、父親が私をかばい、母が「二人とも出てけ」と言ったことがある。私は強気で父親に「ねえ、いつ出て行くの。早く出て行こうよ」と何日も言い続け、母が謝った。
変わってない。60歳と90歳でも取っ組み合いの喧嘩をしそうな気がする。

 帰って日記。掃除、洗濯。

 大学の同級生I君から電話。ロシア人の婚約者と3人で会うことになる。
サンシャイン60から東京の夜景はどうかな、と思ったら、既に新宿で体験済みとか。
池袋からの眺めはまた違うのでは。I君が「喜ぶと思う」と言うし、正月でやってる店も少ないから『トリアノン』にする。

私も『トリアノン』は初めてだった。お正月だから、夜景はいつもより暗めだったかもしれない。それでもキレイ。

初対面のTはI君より12歳年下。写真で見たとおり、美人で背が高い。I君も背が高くて日本人っぽくない風貌で、お似合いだ。顔はI君の半分くらい。

Tは日本語が少しと、英語が出来る。I君は英語と、ロシア語が少しできる。やはりそれが高ポイントだったようだ。

今、二人はI君の6畳一間風呂なしアパートに住んでいる。外国人の彼女を一人で銭湯に行かせるというのも驚いたが、なんとパソコンもテレビも冷蔵庫もテーブルもない!ってホントかよ。洗濯機はあるのかな。

「アナタは日本で一番貧しい階層の人なの?」とTに聞かれたと言っていたが、経済大国ニッポンでこの暮らしはショックだろう。

ロシア人はテレビが大好きらしい。寒いから皆家で過ごす。Tもテレビが大好き。なのにテレビがない。パソコンがあれば故郷の人たちともコミュニケーションが出来るのに。「もっと言って下さい」とT。

 『トリアノン』はお祝いで私の奢り。次の店はI君がご馳走してくれる。
昭和レトロ風の居酒屋『酒菜 ふくみらい』。

引き続き、二人でI君にプレッシャーを与える。

「テーブルない、料理難しいです。冷蔵庫ない、肉、駄目です。すぐ腐ります」とT。
そうだよなあ。昨年夏なんて、あんなに暑かったのに、冷蔵庫がないなんて!

お金がないわけではなく、それがI君のライフスタイルだったわけだが、変えろよ。
「でも、J(I君の名前)いい人。他の日本人と違う。ロシア人にもいない。Jだけ。大好き。だからOK」とT。もう、こんなに愛してくれてるのに、テーブルなんて、明日買え!

「そうなんだよねー。そうなんだけどさー、ものぐさなのかなー」
って、そんなラヴラヴがいつまで続くと思ってんだ。
「Jさえいればいい、何もいらないって言ってんならいいよ。でもテーブルが欲しいって言ってんだから、応えてあげなきゃ駄目じゃん!好きだからあんまりうるさく言えないんだよ。でも切実なんだよ。すぐに買ってよ!」
「ちゃぶ台はあるんだよ」
だからね!ああもう!

私が店の箸袋に「TV(PC),TABLE,SHOWER」と書いて「いつまでに欲しい?」とTに聞いたら「6ヶ月」。優しいじゃないの。「ハイ、署名して」とI君にサインさせる。

I君は仕事が忙しくて夜も遅い。Tはインターネット・カフェに行ったり、日本語の勉強をして帰りを待っている。
休みにはあちこち連れて行ってあげてるみたいだが。

ロシア人の離婚率は5割だという。大丈夫かね。まあかなりいい感じだけど。

I君もいろいろあったが、いい人にめぐり会えて良かった。嬉しい。私も頑張ろうっと。
2005年01月03日(月)

ヴィデオ『マグノリア』,新座

 高橋玄さんが「ライバルだ」と言っていたポール・トーマス・アンダーソン監督の『マグノリア』をヴィデオで見る。
もう一度映画館で見るべきかもしれないが、絶対見たくないような気もする。
あの「グチャッ!ベチャッ!」「ボトボト、ボトボトボト!ドドドドドドーーーー」という音に耐えられる自信もない。あれ、本物なんだろうか。ううう。
しかし、かなり好きな映画。

見終わって、シャワーを浴びて、ヴィデオを返して新座の実家に着いたのは20時。
「遅いわね」と母。
「ケータイにメッセージ入れたよ」
電源を切ってあって意味がない。5時から飲んでるT叔父と、母にケータイ講習。

「電源を入れておくと変なメールが来るのよ」と母。
「電源切ってもメールは来るんだよ」と何十回言ってもわからない母。
母はこまめに削除しているというが、出会系の迷惑メールを500通以上受信。
「何にもしてないのに」と母。
「間違って返信したからだよ」とこの会話も何度したことか。

指定したアドレスからのメールしか受信しないように設定してあげるつもりが、
実は私もよくわかってない。機械オンチの母娘。

そして、母はメールのタイトルだけしか見ていないことがわかった。
日生劇場の場所をメールで教えたのに
「帝国劇場、としか書いてなかった」
ってそれはタイトルで、本文を見なくちゃ駄目じゃん!
「あらー、そうなの?知らなかった」
トホホ。

着信履歴の見方も忘れている。「もうイヤだ」と言うが「駄目。覚えて」。
酒を飲んでいるし、続けて使わなければまた忘れてしまうだろう。何度でもやる。

母はちょっと元気が出てきたみたいで、「自立しなくてどうする」「遅刻は最低」「あの学校本企画はなんなの」と私に反撃し始める。

T叔父が「俺は離婚するけど、あんたも離婚するんじゃないかと思っていた」と言うと
「あんたにそんなこと言われる覚えはない」と母。
「お母さんだっていつも叔母さんの悪口言ってるじゃない」と私。
「それとこれとは違うのよ。あたしが言うのと、Tが言うのは意味が違う」
「あ、俺が悪かった。俺、それは、違う。ごめん」とT叔父が言ってるのに
「思っているから言ったんでしょう、がっかりだわ!」と責める母。
「取り消してるんだからいいじゃない。思うのは自由でしょ。『ブス』と思うのと人に向かって『ブス』って言うのは違うんだから」と私。
理屈で言い返せない母は
「なんなの、大きな声出して。近所に聞こえるでしょう!」
「よく言うよ。自分は散々大声で怒鳴り散らしてた喧嘩してたくせに。これぐらいで近所の誰が驚くかね。」
「何よ、あんた。何しに来たの?帰りなさい。出てって」
「ふーん。…帰ります」
「もう1時だよ」とT叔父。

トイレに行って、玄関に立つと、T叔父と母が二人ががりで「やめなさい」と私を引っ張る。
「帰るよ!帰れってあんたが言ったんでしょう!放してよ!帰るんだよ!」
「止めろ!座りなさい!」って、取っ組み合い。酔っ払いの大立ち回り。

「来いって言うから来て、帰れって言うから帰ろうとしたのに、やめろって言うならハイ、止めます」と座る私。電車がない時間になって「帰れ」というところが憎たらしい。涙が出る。母も座って、両手で顔を覆って泣く。

「なんなのこれは。なんでこんなふうになるの。いったい何?」と母。
「セラヴィ。人生でしょ」と私。というか、ただの酔っ払いだ。
「もう寝たら」と私が言って、お開き。

新座には来たくなかった。元気のない母といても面白くないから。
正月早々こんな喧嘩になるとは思っていなかったが、これは喧嘩をする元気があるということなのか?

争いごとが嫌いというT叔父は、ここで私を帰すと、また母が「親子の縁を切る!」と言った時のように面倒なことになると思って止めたのだろうか。大変だなあ。

映画『マグノリア』では女の子が父親に「出てって!出てけ!早く出てけ!」とわめき散らす場面があった。
今日の私は反対だな、いったい幾つだよと少し可笑しくなる。
年末年始で母の早朝体操もお休みだから、いい運動になったかも。

風呂に入るのも面倒で、服のままベッド。
2005年01月02日(日)

『池袋西武』,映画『ボン・ヴォヤージュ』

 昼に起きて年賀メール送信。日記2日分。

 元旦初売りの『池袋西武』。駆け足で見て下着を一組購入。

 新宿武蔵野館で『ボン・ヴォヤージュ』を見る。劇場には10人もいない。
いい映画だった。ドイツ軍がパリを占領する前夜のドタバタをお洒落に可笑しく描いている。
その時期にパリやボルドーで何があったかほとんど知識がなかったので、勉強にもなった。

 NHK『新シルクロード』のプロローグ「25年目のシルクロード」を見る。ヨーヨー・マ、素敵だ。
本当に素直に音楽が好きでたまらない、って感じでチャーミングな人だ。
2005年01月01日(土)

抱茎亭日乗 / エムサク

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