イタロ日記

2011年04月30日(土) 【南仏4】光と影のアルル


円形競技場。あちこち工事中

アルルに来た。
ガイドブックにある通り、こぢんまりした普通の駅。
何かの本でアルルの町を「怖い」と書いていた方が居た。町の入口に門があるのだが、そこをくぐった辺りの印象がそんな感じなのかな。

確かにフランスの他の町からすると「濃い」かもしれない。
南イタリアとか、それこそチュニジアを思い出す雰囲気がある。
チュニジアでフランス人観光客を見た時に「ま〜、この薄くて白い人達は大丈夫?」って思ったんだっけ。肌の色というより醸し出す物がふわ〜っとして見えたんだよね、周りのチュニジア人と比較して。

その時人々に対して感じた印象の差を、今、町並みに感じているというか。
町の光と影が、フランス北部と全然違う。

円形競技場は工事中で、なんと入口を見つけるのに手間取った。
ベニヤのほったて小屋みたいなのがチケット売り場兼入口で・・・。長い事競技場の周りをウロウロしてやっと入れたんだけど、「そこそこ広いね」ってくらいで特に印象ナシ。

見所は割と近辺に固まっている。
サントロフィーム教会は落ち着けてとても良かった。こう言う所の中庭で、塔と空を見上げているのが大好きだ。今日は晴天だけど、雨の日でも好き。
海外に行ったときにいつも感じる、ほっとする瞬間のひとつ。
教会でぼーっとすることと、どこかで寝転んで空を見上げること。この2つはたいがいやってる。どこの国でも。

その後は朝市見学。
延々何kmも続いて、どんちゃん騒ぎな朝市だった。


アルルは土曜が朝市。延々何km続くの〜!


ご飯は「歩き方」に載ってたとこ。
日本人に大遭遇(笑)。しかし最近の一人旅の日本人の男の子って、すごく女の子に話しかけたそう〜にするのね。
いや私にじゃないんだが。近くの席に座ってた日本人女性が、隣席の日本人男性にチラチラ見られてて。それに気づいたからかどうか知らないが、さっさと店を出て行ってしまった。
まあそんなに美味しい店でもなかったし、あまりにも「日本人だらけ」なのが嫌だったのかもしれないが。


魚のスープ。もうちょっと塩気が欲しい


食後、遺跡を見たり、広場で結婚式を見たりと、楽しく過ごしていたのだが、その後実は事件が。。。

一日一件しか日記アップできないので、これは番外編として、全部の旅日記が終わったらアップしますわ。
しかしつくづく迂闊よね、ワタシ。大反省。



2011年04月29日(金) 【南仏3】アヴィニョン市内観光

まずは、先日分の日記に書ききれなかった見所2カ所について。

昨日の午後、最初に訪れたのがサンベネゼ橋。「アヴィニョンの橋で踊ろよ踊ろよ」って歌で有名な所。
洪水や戦争で崩れて途中までしかないというので、実はあんまり期待してなかった。
でも橋の上に立ってみるとローヌ川の風景が美しく、風が強いものの心地よい。オーディオガイドは詳し過ぎて、聞いてると途中で眠くなってしまったりするが、最後に歌を聞くと結構感動。


サンベネゼ橋。これは高台にある公園からの光景


2番目に訪ねたのが、法王庁宮殿。
この2つがアヴィニョン観光のメインなのかな。内部にあった物はフランス革命時に売りとばされたとかで、ほぼがらんどう。でも建物内部をさまよい歩くのはなかなか楽しい。
一部には、修復されたフレスコ画のある部屋や、当時のタイルを復元して敷き詰めた部屋もある。どちらも色調がとても美しい。タイル見たときはちょっと「私は何やってるのだ・・・」と思ってしまったりした。ずっと製作してないからなあ〜。


法王庁宮殿。無料日本語オーディオガイドあり


これらの見所は「アヴィニョンパッション」というリーフレットをもらっておくと、1カ所目だけ正規料金で2カ所目から割引となる。私は昨日ホテルでもらった。

そしてここからが本日、4/29の観光分(わかりにくくてスミマセン)。
午前中はプチパレ美術館に。15世紀あたりの宗教芸術が多く、とても楽しめた。この頃の変な遠近法の絵画大好き。
聖母子像のちっとも可愛くないキリストや、怪物や悪魔の絵。ゆっくり見て回るが、ず〜っと係員がくっついてくる・・・ちょっと煩わしいのう。
それに比べて午後に訪れたアングラドン美術館は、あんまり興味をそそられなかった。なんでガイドブックで★3つもついてるんだ?

ところで本日のランチは法王庁広場にあるカフェにした。
「歩き方」に載ってる店に行こうかとも思ったが、せっかくの快晴、室内で食事するのではもったいない。法王庁や観光客を眺めながら食事したくなったので。


法王庁前広場には逆立ちした象のオブジェ!


実は今回の旅行で一番おいしかったかも!?


店の名前は忘れたが、コテコテのフレンチではなく創作料理。ガスパチョと「エビとチョリソーの串焼き・アスパラガスと日本の野菜添え」(←ムリヤリ訳すとこんな感じ)を頼んだが、結構美味しかった!
ワインも飲んで、あ〜極楽。

カフェもレストランも山ほどあるので、ガイドブックに載ってる所にこだわらなくてもよいのではないかと。まあ数日滞在したのでハズレもあったけどね(笑)



2011年04月28日(木) 【南仏2】アヴィニョンへ移動

一夜明けて南仏への移動日。
パリは寒くて曇天。せっかくの南仏、天気に恵まれるといいなあ。


南仏への玄関・リヨン駅


TGV。車体外部は日本みたいにきれいじゃない


しかしさすが南仏!着いたら快晴。
アヴィニョンTGV駅はまだ新しい建物。とりあえず帰りの列車のチケットを買ってから移動。ここから旧市街までは「アヴィニョンポスト」行きのバスで約15分(片道1.2ユーロ)。


アヴィニョンTGV駅。広い。きれい


宿は「オテル・モンクラール」。
在来線アヴィニョンサントル駅や長距離バスターミナルに近く便利な立地。
ただし旧市街は鉄道をはさんで反対側にある。
そちら側との行き来には高架橋の下をくぐらなければならない。
夜はそこの通行は避けた方がよさそうな感じ。

日本人スタッフが居たそうだがもう退職してる。
気のいいオバちゃんという感じの女性に迎えられ、仏語と英語の両方で部屋について解説された。
「旅行?それとも仕事?」と聞かれたが、さすがに6日も泊まるとそういう質問が出るのか?


南仏らしいカラーのお部屋。1泊50ユーロ


部屋はパリに比べたら相当すがすがしい(笑)。
でもシャワーのみ。しかもトイレだけ部屋の外。廊下に出てすぐ向かいなんでそんなに困らないけど。

ちょっと休んでから早速旧市街に向かったが、日記が長くなっちゃったので明日の日記にまとめてアップします。



2011年04月27日(水) 【南仏1】行きはビジネスクラス♪

ああもうほんとにヘンテコリンな旅立ち。

いきなり成田エクスプレスに乗り遅れそうになった。
途中の在来線の遅れではなく、自分の勘違い〜。こんなの初めて。
だがエクスプレス自体の出発も遅れたので何とか助かった。

成田に着くと「混んでいるのでビジネスクラスをご利用頂きます」。
うお〜、一変して今度は大ラッキー!!
乗り込んでみたらビジネスクラスって広いのねん。



座席は割と水平近くまで倒れます


他の人が入ってくる前に座席を撮っておこうと思ったら、
「こちらのお座席ですか?」と声をかけられた。
「はい」と振り向くと・・・
某飲食関係(と書いておこう)の職業で、TVにもよく出てる有名な男性が。

・・・一体今日はどうなっているんじゃ。
さすがに「××さんですか!?」などと声はかけられないし(おまけに名前がうろ覚え)、こういう時は声をかけた方が向こうは安心するのか?どうなんだ?と焦りつつ自席に座る。

ビジネスクラスってこっちが座るなり、客室乗務員が飲み物数種類トレイに載せてもってくんのね。グラスもちゃんとガラス製。早速シャンパン選ぶ。


前菜も出る。メインはリゾット選んで失敗…


食事ではサラダ用のドレッシング(小さいながらちゃんと瓶)のフタが開かなくて困ってたら、隣の有名男性が開けてくれた〜!
なんか伊藤淳史くんのCMみたいなことに。。。贅沢じゃ。

反対側の年配の女性はソルボンヌ大卒で以前はパリにお住まいだったとのこと。今回はお仕事でイタリアにも行かれるとかで。

・・・左右からソフィスケートされた空気が私にプレッシャーをかけるのだが。

しかし会社のオッサン達はこんないいもので出張していたのか!
まあその後の仕事が大変だもんね。

調子に乗りすぎたのか到着間際になって頭痛が。
両脇から心配されつつ飛行機降りて入国。
ヒイヒイいいながら、リヨン駅そばのホテルHelvetia着。


相変わらず狭いっす。1泊70ユーロ


あ”〜気持ち悪い。明日すぐ移動なのに〜!もう寝る。



2011年04月20日(水) あと1週間

あらら、旅立ちまであと1週間になってしまった!

早いもんだなあ〜。
エールフランスからは「ほんとに乗りまっか?」みたいなメールが来た。やっぱり震災の影響でキャンセルが相次いでるそうで。

フランスに行きたくなったあなた、今なら急遽チケット取れるかも?

ホテルの兄さんには仏語でメールしたらちゃんと仏語の返事がきた!
短文だけど。
こっちが仏語書いても英語で返す人も多いので、なんか嬉しかった。

日程が1週間しかないせいか、いつもの旅支度にくらべるとずいぶん適当。
荷物もまだあんまりきちんと詰めてない。

・・・まあなんとかなるだろ。

会社のほうは通勤にも慣れてきた。
人間てオソロシイですね。この不便さに適応できるとは。
JR最寄り駅とは別の、すんごくこぢんまりした駅を利用することにしたんだけど、このルートがなかなかよい。

住宅街には花が咲いていて、小学生がはしゃいで通る。
なんともほのぼの、まさか通勤で和むとは思わなかった。

建物は全然違うけど、まるでポルトガルの田舎町を歩いている気分だ〜。
特に田舎の方の、使われてるんだかないんだか廃線間近?(失礼)みたいな鉄道駅のあるあたりって、どこの国でも一緒な感じ。

結局私って、割とどこでも楽しめるのねん。
大きな出来事があったけど、私の周りはいたって平和だ。



2011年04月09日(土) 移転!

いや〜まいった。

職場が移転することになってしまった。
理由は「今後の計画停電に備えて」。
通えない距離じゃないんだけど、とにかく乗り換えが不便。

もともと交通費は自腹だったのだが、さすがに差額は会社から支払ってもらえることになった。
だが最安値の経路分しか出ない。そのとおりに通勤するとなると乗り換え3回!

しかも途中駅間に徒歩移動を含むという。。。
さらにさらに、移転先のビルが丘の上。
おまけに田舎の駅なんで、定期が役にたたない。多少自腹分を上乗せしても、上り回りにした方がマシ。

う〜ん、家から直線距離だとたぶんたいしたことないのよ。
ためしに徒歩ルート出してみたら2時間ちょっと。
自転車通勤でもしてみるか???

この程度の環境の変化でも鬱になるくらいだから、被災地の人の心情はどれほどのものだろう。
避難所を転々としなければならない人が大勢いるし。

私も最近やっぱりどこか気持ちの一部が沈み込んじゃってるというか、あんまり新しいことをやる気持ちにならなかったりする。

フランス行きも目前になってきたのに、ちっとも心がはずまない。
当たり前か。
一時は行くのをやめようかとも思ったんだけどね。向こうで心から楽しめるかなあ?って思ったり。

それでもやっぱり、自分でできる限りは以前と同じように暮らしたい。
日本人は、地震・津波では心身ともに大きな傷を、原発の件では世界中に対する責任も負ってしまったような気がする。
これから先、日を追うごとにむしろ厳しいことが増えて行くかもしれないけど、それに合わせたライフスタイルで乗り越えていくしかないよね。


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