つんつん日記
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桜の花芽は冬の低温に接して休眠を払い… …気温の上昇とともに開花していく。
冬に…春を開く力が…秘められているのだ。
北海道北部で発達している低気圧のため… …日本付近は冬型の気圧配置が強まっており… …全国的に風が強く海上はしけている。
「めっちゃ…寒い…。」
春に向かう厳冬。
今…人生の試練に直面している若い人がいる。
受験…就職…。
明るさのない時代だけに…不安を抱えながらの挑戦かもしれない。
たとえ栄冠をつかんでも…その先の道が険しく見える。
こんな時代に巡り合わせたことを嘆きたくもなろう。
だからといって…守りや弱気はいけない。
状況がどうあれ…一歩でも二歩でも前に進む。
攻め込む勢いと強気で人生を開きたい。
暗い難局の時代を照らす光明は… …新しい夢に挑む私たちの心の中にある。
先日…文部科学省は…小・中学生を対象に… …昨年行った学力調査の結果を公表した。
前回(1994〜96年)と同じ問題の正答率が…延べ23教科のうち… …社会や数学を中心に10教科も下回った。
学力低下が叫ばれる近年。
それを裏付ける結果となった。
「学力」という言葉は…“学んだ成果”と“学ぶ力”の二通りの意味を持つ。
調査に表れた…学んだ成果とともに…学ぶ力…学ぶ意欲の低下は… …もっと憂慮されるべきだろう。
さらに…こんな指摘もある。
ここ十数年の文部科学省の統計を見ると… (1)立ち幅跳びの記録の低下 (2)不登校児童の増加…が明らかになっている。
つまり…「学力だけでなく…体力…気力ともに低下している」というのである。
子どもは大人社会を映し出す鏡と言われる。
この結果は…大人自身の…“生きる力”が弱っている表れではないだろうか。
例年になく寒暖の差が激しい。
気温が話題になる日々が続く。
日ごろは無関心な自然現象にも敏感になる。
首都圏から東北の山間地の小学校に赴任して1年…という教師の話。
低学年の理科の時間…「雪がとけたら何になる」と質問。
返ってきた答えは…「春になる」。
自然に対する感受性の素晴らしさに驚いたという。
「春になる」と言えば…冬のこの時期ほど…日陰と日なたでの違いが… …はっきりと現れる時はない。
日陰は寒気が厳しく…草木もすがれたままだ。
だが…日だまりでは…もう…梅のつぼみがふくらみ… …フキノトウが顔を出したとの便りも届く。
寒の内と言っても…日なたでは“小さな春”が生まれている。
自身を磨きながら…新しい人を育てよう。
日々…向上の人生を!
その人には…深さがある!…魅力がある!…希望がある!
自身は高みにあって相手を見下ろすような頑なな姿勢で何を言っても… …決して相手に届くことはない。
自らがしなやかに相手の立場に降り立ってその心のひだに… …分け入ることができた時…初めて相手を変える力を持つ言葉を… …発することができるのだろう。
さまざまな人との出会いが織りなす日常生活にあっても… …そのしなやかさを忘れない「名優」になっていきたい…と思う。
65人目の横綱貴乃花が引退した。
引退会見での「すがすがしい気持ち」という発言は本心だろう。
親子鷹(だか)…兄弟力士として…スターであることを宿命づけられ… …15歳で初土俵を踏んだ少年は…あらゆる重圧に耐えて… …22度の優勝(歴代4位)を遂げる大横綱となった。
幕内通算701勝という記録も歴代4位タイだ。
完全燃焼した30歳である。
希望は…生!
絶望は…死!
挑戦は…勝利!
あきらめは…敗北!
繁栄の果てに行き先を見失い…漂い続ける日本。
豊かさと引き換えに失ったものの大きさをいま思う。
励ましの声!
賞讃の声!
応援の声!
声を掛けた分だけ…勢いが生まれる!
米・カリフォルニア州での30歳〜69歳の… …男女約4700人への追跡調査で… (1)友人や親類との付き合い度 (2)宗教活動への参加度 (3)その他の組織活動への参加度など… …「社会とのかかわり」と死亡率との関係を調べた。
その結果…各項目が満たされていない人は… …多くの結びつきを持っている人に比べて… …男性で2・3倍、女性で2・8倍も死亡率が… …高くなっていることが分かった。 …(『血液がサラサラになる食事と生活』幻冬舎)
春到来を告げる梅のように… …人々に希望を語り抜く日々でありたい。
「愚者にとって、老年は冬である。 賢者にとって、老年は黄金期となる」… …(『「第三の人生」を語る』から)
勇気について…“行動”もさることながら… …まずは“言葉”が大事と…コメディアンの萩本欽一さんが語っていた。
「心の奥に決心だとか、決意だとか、 そういうことがあって初めて勇気のある言葉が言える」
「未練があったり、欲があったり、損得勘定があったり、 そういう邪悪なものがちらついてたら、勇気のある言葉なんて言えない」
(「第三文明」2月号から)
子どもたちの多様性を認め…それを育てる。
それが…鍵だ。
オオカミ少年は「オオカミが来た」とうそを言い… …本当にオオカミが来たときには信用されなかった。
核開発をめぐり次々と禁則札をはがしていくいまの北朝鮮は… …「オレはオオカミだ」と懸命に自らの危険さを言い立てているかのようだ。
自分の心とからだを大切にし…周りの人のことも自分と同じように思いやる。
ここを基本に…やって良いこと悪いことを自分で判断できるようになる。
それが…たぶん…「大人になる」ということなのでしょう。
ただ…判断はできても実行が伴わない大人もたくさんいます。
「論語」で孔子がいっています。
「自分の望み通りに行動しても社会の規範を犯さなくなったのは、 70歳のときだ」…と。
その境地に達するまでは…欲望をみずから律して生きていくしかありません。
今年は「未年」。
未の字は…木のまだ伸びきらない部分を描いた象形文字で… …「まだ〜していない」の意味があるという。
未完成…未知などとも使われる。
つまり…完成へ向け大きく…“ジャンプ”する年なのだ。
友を大切にすれば…自分も大切にされる!
友情と信頼の絆で…価値多き…麗しき人間関係を!
「こたつ」 けさ お日さまよりも 早くおきたの 空気は きーんとつめたくて うちじゅうが ぱりぱり こおってて ひとりぼっちで こたつをつけて はいったけれど寒かった でも いまは ぽかぽか お兄ちゃんの足のうら くすぐってもいい? いつもとおんなじようでいて こんな気持ちではずんでる うれしいな 新しい年は始まったばっかり! (詩 橋出たより)
生物の中で「おばあさん」がいるのは人間だけ。
それが人類の発展に大きな貢献をしたという「おばあさん仮説」… …今…人間の生活史の不思議を読み解くカギとして注目されている。
クリスティン・ホークスらが1998年に提唱。
生物の多くは2世代までで…3世代がともに生活することはないが… …「おばあさん」の出現によって…娘の世代が…出産の危険から回避され… …子育ての労苦も軽減。
知恵の伝承もスムーズに。
人生経験の豊かさが生かされる例であろう。
いつの時代も波は騒ぐ。
波の振幅が大きいほど…人の生き方も分かれる。
小利口な雑魚になるのか?
壮大な海になるのか?
…決するのは自分次第である。
人間の真贋を明らかにするため… …波が私たちを試しているのかもしれない。
船出したばかりの新しい年。
いかなる波騒にも惑わない…深遠な水の心を忘れたくない。
忍耐の人こそ…強者!…勇気の人!
試練に耐えた分だけ…人格が広がる!…信頼が広がる!
一年の勝利は… …二度ともどらない一日一日の勝利の積み重ねであることを銘記して… …新年に出発したい。
十二支の中で今年のひつじは日本では比較的なじみの薄い動物だが… …羊を部首とするおなじみの漢字はいくつかある。
「群」は羊の習性だからわかりやすい。
「美」は…いけにえの羊が大きければ大きいほど神が喜ぶので… …「すばらしいもの」としたことから来たそうだ(『しにか』1月号)。
羊に魚を組み合わせた「鮮」は両者のにおいから来たらしい。
羊に人を組み合わせると「佯」…あざむく意…になる。
お上頼みを断てば… …政治家の本当の姿が見えやすくなる。
有権者が目を澄ますことこそ…政治を再生させる出発点だ。
強くするためにはどうするか。
この勝利への逆算。
さらに…途中でへこたれない執念。
逆境を踏み台にして立ち上がる勇気。
歴史を残す仕事には共通の要素といえよう。
新しい年が明けた。
改革が足踏みして明るさは見えない。
1世紀を経た現代の日本の「開化」の道筋は手探りが続く。
世界の中の「ストレイ・シープ」(迷える羊)であってはならない。
…といって物言わぬ「羊の群れ」に甘んじることもできない。
100年の来し方を振り返れば日本人の暮らしも問われる年でもある。
宮崎駿監督のアニメ映画『千と千尋(ちひろ)の神隠し』が昨年… …ベルリン映画祭で金熊賞を受けるなど…内外で大ヒットした。
主人公の少女・千尋は神隠しにあい…異界の湯屋で働くことになる。
そこには八百万(やおよろず)の神々が疲れを癒やしにくるのだが… …中には奇妙な神や妖怪もやってくる。
ヘドロまみれでひどい悪臭を放つ「河の主」。
仮面をかぶり…カエル男やナメクジ女をのみ込んでは凶暴化する「カオナシ」。
始末に負えない化け物たちだ。
だが…むき出しの欲望が渦巻く湯屋にあって…千尋はひとり果敢に… …しかし優しく彼らと向き合う。
そうすることで…逆に彼らの弱さや寂しさを引き出すのだった。
この地球上にも…実は矛盾と悲哀に満ちた妖怪があちこちにはびこって… …厄介者になっている。
それらを力や憎悪だけで押さえ込むことはできない。
それが「千と千尋」に込められた一つのメッセージだったのではないか…。
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