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■ 眠るときは、きちんと着替えること。
こういうときわたしは、描くことによって 生き延びるしかない。
たとえば今、半透明で濁っていてやわらかくて それでも蒸し暑くて空気の薄い球体の中にいて、 わたしはそこでもがいていた。 闘っても闘っても、誰かが創り出した、あるいは 自分自身が創り出した重力が身体にのしかかり、 跳躍する脚は、その力を弾力で吸収されていた。
でもほんとうは、外を向いて、ひたすら誰かに 手を差し伸べて救い出される日を待っていた。 この、球体の厚みに、勝つ日を待ち望んでいた。
強がりを言っていたわたしのことばは、 本当は負けそうになっていた弱さとか焦りとか 幼い部分とか、そういうものを吹き消されたかと思うと、 とたんに真実味を増し、強烈に輝きだした。
あの人に会えて、わたしは人生を取り戻した。 ああ、あの生き方! 世界にはこんなにもたくさんの涙がある。 強さや美しさや血や残忍さがある。
生きていかねばならない。 この社会に、自分を問う。 自分が与えられた役割とは何か。
なんて美しい夜景なのだろう。 ほんとに、ヨハネスの夜景もうつくしすぎたけれど。
2002年06月22日(土)
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