ろうそくの炎をじっと見ていた真夜中 燃え尽きる前に一瞬 力ふりしぼるように激しく燃えて そして消えた なぜだか涙が出てきて 私は この胸の炎を慌ててかき集めて 消えないでと 消さないでと 大事に思う気持ち それならたくさんあるのに あなたという芯がもうあと僅か ひとたび風が吹けば その小さな火はひとたまりもなく
いつも二人でこんな風に 美味しいワインを飲めたらいいね
いつも二人でこんな風に 夜通し語り合えたらいいね
いつも二人でこんな風に お互いを近く感じていられたら
手を伸ばせば届きそうなのに ぬくもりも 感じられそうなのに
そう言うと涙になるから胸の奥に
ただ楽しくて ただうれしくて
この瞬間を
桜の花びらよせたゼリーみたいに 淡いピンクで固めてしまうの
こんなことで って笑う たいしたことじゃない と
どうしてかな
子供みたいに こんなに舞い上がって 今なら 空も飛べそう
あきらめながら 先回りの失望を集めながら 深い海の底に沈んでる毎日に
光が差し込んだようなうれしさ
乾いた砂漠に 待ち望んだ雨が降った日のような
たくさんたくさん笑って たくさんたくさん笑われて
可笑しいって言われても
この気持ち この気持ちだけは
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