あなたに 会えてよかった
長い人生の一瞬を
あなたという人と関われたこと
無数の繰り返すさよなら
その中でひとつだけ
思い出さえも
パステル画のように優しく描かれて
あなたに 会えてよかった
私は もう
この幸せだけで
これからは
あなたはあなたの幸せのために
ありがとう
ただ全てのものに
二人を包む このはかない世界にも
決して 手の届かないこの空にも
一番言いたいことが言えないもどかしさを
あなたのせいにして
ひどいことを言ってしまった
傷つけたくない人を
簡単に傷つけてしまう
私は
あのね
本当はね
もう 言えない
夜中に震えながら
静かに朝が来るのを待っている
何もかも
私が悪いのだと
朝日を浴びて自ら
灰になり
土に還ることを誓いながら
今度 あなたの居るところ
すごくすごく近くに行くの
今までで一番近くに
その日は
きっと晴れのち雨
降り立った足元から頭の先まで
うれしいばかり
でも帰りは
きっと寂しくて
今度 あなたの居るところ
すごくすごく近くを通るの
今までで一番近くを
だけど
きっと打ち明けない
寂しい気持ちを抱えて眠るのは
私がお似合い
あなただけは
ずっとそのままで
夢の中で
呼んでみる
手を 伸ばしてみる
夢の中では
振り向いてくれる
手を取ってくれる
月の明かりが
今日も私を包む
夢を見なさいと
温かく私を許す
夜は長くて
夜は暗くて
私の心を包み隠す
夢をみていたくて
夢をみるしかなくて
私の居場所は
そこにしかなくて
| 