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■ 家は、走らない
その人はうら若き某世界的有名企業の重役。
顔はかっこよく、お家柄的にも申し分ない男性から見ても十分魅力的な男性であった。そして私の知人のお兄さんだったので、その素敵なうわさは聞いていた。外見だけの男ではない。
仕事でも画期的なシステムを考案し、そのシステムは今や日本中の誰もが一度以上はお世話になったことがあるはずの代物である。これを読んでいるあなたも絶対に、ぜええ〜ったいに利用したことがある!
そんな凄いことを考案した方はまた給料の額も半端じゃない。
家の車庫に並ぶ車…それはまさしく資産と呼ぶのにふさわしい一台数千万円程度のものが数台並んでいる。この方は外車が大好きで、所有することに命を掛けているのであった。
そんなこの男性が結婚することになった。
しかし相手はなんだかさえない女性だったようだ。何を話しても反応が弱く、ナンカヘンな人、あの方にふさわしくないわ!ってえのがもっぱらの評判だった。
しかし結婚を決めたからには家族で住める家が必要だ。周囲は、あんなにすげー外車を何台も持っているので、家となったらどんな豪邸を買うのかと期待していた。のにその方が購入したのはフツーのマンションで2LDK程度のものだったのだ。しょぼいもんだった。
一体なぜ?家族(両親と妹)は詰め寄った。お金はたくさん持ってるのに理由がわからないじゃないの!と。お兄さんの答えは豪快だった。
「あ・の・な〜〜、車は走るだろう?だけどな、家は走らないからだよっ!」
…そうか、家は走らないからか。なんか納得したぞ…
やっぱ偉業をなした方は少々ヘンな方であるケースが多い。
伊藤博文は実は処女破りが趣味だったとか、毛沢東の晩年の楽しみは、乙女が目の前でみつあみしてるところを見ることだけだったとか。おそらくその奥さんとも何か通ずるものがあるんだろう。
ほんっと紙一重ってヤツだよな〜〜って今でも思います、ハイ。
2003年08月01日(金)
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