こんなにボロボロになるまで、 胸を掻き乱され、脳をぐちゃぐちゃにかき混ぜられて、
それでも私はこの気持ちを遮る事すら出来ない。
あの人の言葉の全てが、私をぐちゃぐちゃに壊して行く。 ドロドロした人間の醜さ。メルトダウンした胸の期待と欲望が。 後悔。希望。絶望。妄想。事実。
あの人は、その手で私の腹部に腕を突っ込んで、内側からそれを かき混ぜている。ざらざらとした、人間の汚れた皮膚の内側。
私は、もっと壊されたいと思う。頭を崩壊させられて、そして この首をあの手で締められ、心が消えてしまえば、きっと気がすむ ような。もっともっと、翻弄されて、運命の川縁で野垂れ死にする。 …風化して、その指で触れた瞬間から、表皮がボロボロと崩れ落ちる。
そんな自分の心の死を想像して、うっとりと夜に耽る。
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