あれからずっと、あの人には無視されている。 多分、避けられているんだろう。それは大人だから?…
けれど、反応が無いことが、かえって私を苦しめて そして余計に胸を募らせてしまう事を、あの人は知らない。 当然、仮に知っていたとしても、それを承知で関知しないだろう。
無視されるという事は、私が、あの人の世界から居なくなるという事。 最初から、無理やりこちらの都合で入り込んだだけだから、 それは別に良いのだけれど、
私はまだ、一度も、断わられても居ない。…ただ、あの人の世界で 居ない人間になっただけなんだろうか。どうせなら、その世界で 私を殺してくれさえするなら。…それだけの意志的なものすら ないのは。ただ、消えるだけの。
…あの人の手でなら、きっと喜んで殺されるというのに。
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