自分にとって自分で誇れるものは何かと考えた。
そうしてさんざんと考えてみると、それは、自分がこの世に生まれた時に 既に兼ね備えていたもので、かつ、その中でも自分が好きだと思える部分 だろうかと思う。
今は百貨店の中で働いているおかげで、世の中の色々な人を見る機会が あるけれど、その中で、私の嫌う系統の人が奢るものは、結局
生まれながらにして持たなかったものを着込んだ、着ぐるみの傲慢だ。
自分と他者を比較する事で、人は自分の位置やレベルや形を知る事が できるけれど、他者との比較で得られる満足感、それしか持たない人間は とても悲しいと思う。人は無意識でも、比較する対象を自分の都合で選別 できるからだ。
自分が自己主張しなければ生きていけない世界で、虚勢をはり、声を荒げて、 その人は幸せだろうか。
「わたしのこと、好き?」
こんな簡単な一言が出ない人ほど、余計なおしゃべりばかりする。
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