子供の頃は、年を重ねるのが待ち遠しかった。 私は早く大人になりたかったし、子供同士の馴れ合いにも、 大人からの「子供扱い」にもうんざりしていた。
20歳を越えて、年だけ重ねてもどうしようもない事がある と知って、やはり早く大人になりたいと思った。
24歳になって、4年も経ったのに20歳からあまり成長しない自分に、 私は焦った。25歳はなんとなく区切りのような気がしていた。
20歳を越えてから、「大人になりたい」という願いはいつしか、 「すれただけの大人にはなりたくない」という思いと並行して頭に 浮かぶようになった。子供でいたいという相反する気持ちもあるのが もどかしい。
年老いることは苦しいと、漠然と感じてはいるけど、それは単に 老化することしか得られないことへの不安だと思った。
中身がないままに、もしくは、中身を失いながら、 入れ物の外側だけが退廃して行くのが怖い。
だから、生きてゆく為にふたつの目標を立てた。 ひとつは「これから先、なりたい自分の形を考える事」。 ふたつめは、「絶対にこうはなりたくないものも同時に考える事」。
このふたつを思うならば、30代も怖くないと思った。
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