今でも好きな人が居る。初めて付き合えてから、記憶の端っこに居続ける人。 一番昔の、恋人。
その子とは付き合って一年もしない間に会わなくなってしまって、 結局何もしないまま、恋人からただの他人になった。
あの子と一緒に居た時私が使ったのは、いつでも「心」と「手」。
いつもいつも、心も手も、どちらもその端が、彼とチリチリ触れるだけで。 だから、あの人がどんなふうに女に触れるのか、私は知らない。
二人の距離は、永遠に縮まらない、長い長い平行線の下、未来と過去と現在、 三つの時間が絡まって、その上を、人の列車が行き来する。
…今の私が使うのは、「心」と「躰」。だからもう二度とあの続きは、無い。
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