一度だけ、こぼれそうなほどの星空を見た事がある。
星を、なんで星屑と言うんだろうとずっと思っていたけど、 街の明かりも、電灯も、月も細い、夜の空にある星たちは 本当に綺麗で、小さな砂つぶのような星がたくさん、たくさん、 本当は、宇宙にあるんだなぁって、そう思った。
星は、落ちて来そうなくらいある。
星屑でちりばめられた、ビロードみたいな黒い空と星を見ていたら、 なんとなく、宇宙を銀河っていうのが解った。
でも同時に、こんな星空を見るためには、明かりも、空気も、 生活に必要な物をどれだけ捨てなければならないんだろう? って考えて、夢と現実のギャップも気付かされた。
そんなことを考えると、単純に綺麗な空も、なんだか哀しさを 帯びて見えて、そんな時、人間のエゴを思ってがっくり、する。
物事や信念を貫き通すには、簡単な気持ちではやりきれない。 そんな気が、する。
|