再び迷い犬 - 2004年03月26日(金) 夕べ、またあの迷い犬の夢を見た。 あの子は他のたくさんの犬が一定の方向に歩いている中にいた。 私はその犬たちの流れのすぐそばに立っているのである。白っぽい体毛の長い 犬がそばを通り、私は(あ、あの探している迷い犬ではないかしら?)と思い その子の背中をなぜようと手を出しかけ、すぐに、(あの子は飼い主さんの姿 を見ても逃げる子だから、手を出したら怯えてしまうかもしれない)と思い手 を引っ込めようとした。だが、犬は、私を見る歩行の速度を緩めて、私になぜ られたがっているようなそぶりを見せたのである。 私は犬の背中を抱きしめた。・・・夢はここで終わった。 この夢を見たのは、24日の明け方に彼岸にわたったチッチャンを悼む気持ち からだろう。25日の朝起きた時、チッチャンがもういないことが寂しくてど うしようもなく泣いてしまった。チッチャンはここ四ヶ月、サンルームのベッ ドで眠っていた。パネルヒーターを一晩中つけてふかふかの毛布をしいている その寝床で、のんびりとしていた。私は朝起きると真っ先にチッチャンのとこ ろに行き、お天気のいい日は日当たりのいい寝床に抱きかかえて運んだ。そし てお湯でしぼったタオルでおなかやおしりを拭いてやって、お水を取り替え、 チッチャンの好きな物を出すのである。チッチャンは自力でトイレにいけなく なっていたから、そうやって床ずれをしないように気をつけていた。 顔色はいつもよくて、表情もゆったりとしていた。そのチッチャンに私は幸せ 感をもらっていた。 でも急に様態が悪くなり死んでしまったのだ。 朝起きてサンルームの寝床にチッチャンがいなかった昨日、とても寂しかった のだ。その気持ちが、あの迷い犬の夢になったのに違いない。 なぜなら、あの迷い犬は、私を認識していないだろう。 もしかしたら・・・私があの子のために、毎日朝夕、森のおくに茂みをかきわ け、雨の日は体中をぬらして食事を置きに行っていたのを、どこかから見てい て、夢の中で何かを言おうとしたのだろうか・・・。 -
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