2001年05月20日(日) |
わんこ物語<パート2> |
さて、一晩経っても一向に立ち上がらないわんこ。 どうすればいいのか・・・ とりあえず、牛乳をほんの少しと、キャットフードをほんの少し食べてくれた。 迷い犬として、警察に電話してみると、警察の不祥事が騒ぎ立てられていた時期だったからか、とても丁寧に対応してくれた。 しかし、警察が飼い主を捜してくれるはずはなく、地方紙の夕刊に載せると見つかりやすいと教えてくれた。ウチでは、日曜日までしか預かれないことを告げると、保健所に連絡してくれた。 保健所から連絡があり、今から引き取りに行きましょうか?と言われるが、衰弱しているこの子を保健所の冷たい檻に入れておくわけにはいかない。保健所の人も、無理を聞いてくれて、月曜日の朝、その人が出勤するときに引き取りに来てくれることになった。 夕刊にも連絡したが、これで飼い主が見つからなければ保健所行きである。でも、これ以上どうしようもない。これは仕方のないことなのだ。。。 そう思うしかない。 ふと、隣の幼稚園が目にはいる。 もしかして、近所の犬なら、誰か知ってる人がいるかもしれない・・・ 幼稚園に電話すると、子供に犬を見せてもしょうがない。怖がる子もいるかもしれないから・・・と断られる。とほほ・・・なんだよ、この園長。。 それでも、食い下がってみた。お願いします。。幼稚園の横の溝に落ちてたんです。動けないんです。。。涙声で訴えてみる。 言ってみるもんだ。お迎えの時間に駐車場で親に見てもらうのなら。と言うことでOKをもらった。 その頃、わんこは時々けいれんするようになっていた。焦点が合わない。それでも、なんとか私の呼びかけには反応してくれる。必死で水を飲もうとしてくれる。 幼稚園のお迎えの時間。車にわんこを乗せ、幼稚園に向かう。お母さんたちがパラパラと現れ始めたので、「この犬知りませんか?」と声をかけると、だんだんとみんなが寄ってきてくれた。 「なんか見たことあるよ。」「この辺ウロウロしてなかった?」「おじいさんと一緒に歩いてなかったっけ?」などと情報は集まるものの、どこで飼われているのか解らない。 そんな時、一人のお母さんが、「病院で診てもらったほうがいいんじゃない?」と言い出した。 そう言えば、この幼稚園のすぐ隣は動物病院。飼い主探しでいっぱいいっぱいになってしまって、すぐソコの動物病院の存在に気づきもしなかった。 そのお母さんが、動物病院の奥さんと知り合いだから言ってきてあげる。と、奥さんを呼んできてくれた。 奥さんも、「なんか見たことあるねぇ」と言いながら、病院の中にわんこを運び、診察開始。 心電図もおかしい・・・肝機能と腎機能もだいぶ弱ってるみたいだね・・・と。 そう言えば、夕べからおしっこもしてない。 もう、幼稚園に着いた時点から、私はずっと泣きっぱなし。かなり舞い上がっていた。冷静な判断などなにもできない。先生に言われるままに、病院にわんこを預け、事情も説明し、私は一人で帰った。 一晩だけの事だったのに、部屋の中ががら〜んとした感じがした。 一体どうなるんだろう? わんこの体調、飼い主・・・そして、もう一つ。治療費の事・・・
つづく
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