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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2012年02月02日(木) 答えを求める人・応えを求める人 Twitterにこんなつぶやきがありました。
https://twitter.com/#!/sweets_shocho/status/162331930463977473
> 多くの人たちが求めているのは後者なんだろうと思います。RT @mayakima: 日本語の「こたえ」にはどうして「答え」と「応え」があるかには意味があると思う。
「答え」というのは解決方法。「応え」は応答してもらうこと、相手をしてもらうこと。
12ステップというのは、アディクションの問題に対しての解決方法を提供してくれる道具です。だから、AAなどの12ステップグループでは、問題と解決策について分かち合うことになります。AAであれば、問題はアルコールに打ち勝てないということであり、そのために人生がどうなってしまったか、です。解決策は棚卸しやら埋め合わせの経験の分かち合いということになります。
つきつめて考えると、AAのミーティングでは酒の話と12ステップの話だけしていれば良い、ってことになります(少々極端な言い方だけど)。だから余計な話をするなよ、と少々強めの圧力をかけつつミーティングをやっていても、それなりの人数が集まってきます(実際には逸脱も多いしね)。それは問題を解決したいという思いが強い連中です。いわば「答え」を求める人たち。
だが、そういうミーティングは窮屈で嫌だと思う人もいます。もっと自由に、今週あったこと、今日あったこと、様々なことを話したい人もいます。年配の女性は嫁の愚痴を言い、サラリーマンは会社の不条理を嘆き、職場の「困った同僚」の話をします。傷ついたとか、腹が立ったとか、あるいは頑張らねばならないのに頑張れないとか・・。そういう話をする場をAAミーティングに求めている人たちが確かにいます。
それは相互援助(自助)グループの目的外使用です。しかし、自助グループに、愚痴や恨み言や弱音を吐く場所としての機能を求めている人たちはたくさんいます。
おそらくこれは間違いなく言えることだと思いますが、そういう人たちはミーティング以外に恨み言や弱音を言える場所を持たないのです。内面の負の感情を言える人間関係をミーティング以外の場所で持っていないか、そうした信頼できる人間関係を築く能力が弱い人たちです。なぜ、そんなことを断言してしまうかといと、僕もAAにやってきた頃はそうだったからです。
こういう人たちが求めているのは「応え」のほうです。否定したり叱ったりせずに話を聞いて欲しい。理解して、できれば承認して欲しいということであり、必ずしも解決方法を求めているわけではありません。助言は受けたくないし(自己否定感が強まるから)、助言を受けいれたとしても実行には移しません。
「答え」を求める人と、「応え」を求める人。自分の目の前に来た人が、どっちを求めているかです。「応え」を求めている人に、12ステップという「答え」を提供しようとしても、うまくいきません。ニーズとシーズがずれているからです。
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