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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2011年06月24日(金) 県の薬物依存の調査 長野県精神保健福祉センターで、「薬物依存の相談機関における薬物依存症の相談・支援の実態」という調査報告を出しています。
http://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/medicine/chair/pmph/shinshu-kouei/zassi2011_5_1/23.pdf
この調査はダルクに集中している薬物依存の相談の現状を把握するのが目的です。これを見ると、薬物依存症者の姿もすこし見えてきます。
当事者(本人)の年齢は20代〜30代が多く、40代からはぐっと減ります。これは以前県外のダルクスタッフの方にうかがったのですが、薬物(特に覚醒剤)の人は早くに亡くなってしまうケースが多く、なかなか40才まで生き残れないのだそうです。だからダルクの入所者で40代以降の人は少なくなるわけです。
薬物の人は若い人が多いのですが、それにはこうした事情があるわけです。
また、薬物というと覚醒剤を思い起こしますが、実際に問題となっている対象薬物を見ると、(たしかに覚醒剤も多いものの)、次に目立つのは「向精神薬」です。つまり処方薬の乱用・依存です。町中の薬局で睡眠薬や安定剤が比較的簡単に変えた時代があり、その頃は売薬の乱用が多かったわけですが、規制が厳しくなった昨今は医者が出した薬の乱用が多くなっています。
薬局で買いにくくなったのはブロンなどの鎮咳剤も同様。有機溶剤(シンナー)の規制も厳しくなったと聞いています。
医者が出した睡眠薬や安定剤は危険なのか? いや、決してそんなことはありません。今の向精神薬の安全性は高いものです。・・・ただしそれは、「普通の人にとっては」という限定条件付きです。
一つの化学物質(例えばアルコール)の依存症になった人が、別の化学物質の乱用や依存症にもなりやすいことはもう50年も前から言われていることです。アル中になって酒はやめたけれど、医者の出した処方薬の乱用でダルクに入所することになる・・という話もふつうにあります。
この調査で一つ不満なのが、「初めて使用した薬物」の選択肢に「アルコール」が入っていないことです。この質問の選択肢に「アルコール」を入れればそれがナンバーワンになるはずです。最近大麻をゲートウェイドラッグと呼んで大麻取り締まりを重要視する風潮が生まれてきていますが、実際には未成年の飲酒こそがまさにナンバーワンのゲートウェイドラッグなのです。
県では薬物のパンフレットも作っています。
「薬物の問題でお困りのあなたへ」
http://www.pref.nagano.jp/xeisei/withyou/inform/yakubutupannf_cl.pdf
「ご家族の薬物依存症でお困りの方へ」
http://www.pref.nagano.jp/xeisei/withyou/inform/yakubutupannf_fa.pdf
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