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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2011年03月21日(月) ステップ4の棚卸しが書けない? 連休3日目、いろいろ溜まった雑事を片付けようと思っていたのですが、いったん外出しただけで、あとは半日寝て過ごしてしまいました。疲労が溜まっていたのでありましょう。(外出はみずほ銀行のお金を郵便局に移しに行った)。
原発事故に関して、政府や専門家は「安全です」「大丈夫です」を繰り返しています。それを何か隠しているに違いないと疑い、何の根拠もなく「危険だ」と騒いで東電や政府を非難することはしたくありません。(つまり基本は安全だと思って暮らすしかないということ)。
けれど、じゃあ安全だと信じていれば済むというものでもありません。僕としては、15日の出来事に注目しています。作業者の被曝線量は50ミリシーベルト/年と定められています(女性はこの半分)。緊急作業の場合に限って、倍の100ミリシーベルト(mSv)まで許容することになっています。この日、厚生労働省が福島第一で今回作業する人に限って、この上限を100mSvから250mSvに引き上げました。国際基準では上限500mSvなのだそうです。これは血中の白血球数が減りだす量です。
すでに7人の作業員が、元の上限100mSvを超えています。もし通常時にこんなことが起きたら大騒ぎになり、責任追及の声が上がるでしょう。もちろん今回そんな話にはなりません。現状は「作業員の健康を危険にさらしてでも事態を収拾しなくてはならない状態」なわけです。
平穏に暮らすべき、でも予断は許されない。平常の暮らしをしながらも、リスクを増やす行動を避けていくことが求められているのでしょう。
さて、震災&原発関係の話もこれでおしまいにして、明日以降は通常の雑記に戻ろうと思います。つまりアディクション関係でネタを拾って書きたいことを書いていきます。
遠くにいるスポンシーから電話を受けました。昨今遠地からの電話は「長野でも大きな地震がありましたが大丈夫ですか?」というものばかりでしたが、その彼の話題はまるで日常的な、
「スポンシーがステップ4の棚卸表をなかなか書かないのですが、どうしたらいいのでしょう?」
という相談でした。要するにスポンサーとして催促したものかどうか、と聞きたかったのでしょう。でも僕の答えは催促する・しないということとは違っていました。
ステップ4の棚卸しが書けないのは「やる気がない」とか「サボっている」という問題ではなく、ステップ1・2・3のどれか(あるいは全部)がちゃんとできていないからです。(逆に言えば、ステップ1・2・3がちゃんとできればステップ4の表は書けるはず)。
だから、スポンサーの役目は、スポンシーがステップ1・2・3がちゃんとできているか確かめ、できていなかったら(棚卸表を書くのを催促するのではなく)ステップ1・2・3のどれかまで戻って、そこからやり直すことです。
では、できている・いないを、どうやって確かめればいいのか。緑本「ビッグブックのスポンサーシップ」によれば、スポンシーにはビッグブックの各章を読んでもらい、その要点をそれぞれ1ページの紙に書いてもらう、とあります。(ジョーのステップあるいはRDでは、「医師の意見」と第1章がステップ1、第2章〜第4章がステップ2)。その要約を読んで、スポンシーがステップ1・2・3を理解できているかチェックするわけです。
電話では言わなかったのですが、これをやるにあたってスポンサーの側に要求されることがあります。それはスポンサーがちゃんと各ステップの要点を理解していなければ、スポンシーが書いてきた紙を読んでちゃんとできているか判定することができません。だから、スポンシーに要求する前に、まず自分でそれをやってみるのは良いことです。
このことに限らず、ステップにおいてスポンサーはスポンシーより進歩していなければなりません。水は低いほうから高いほうへは流れないからです。同様にスポンンサーはスポンシーより(少なくとも霊的には)健康でなければなりません。カウンセラーはクライアントより、精神科医は患者より健康でなければならない、と言われますが、同じことはスポンサー・スポンシーの関係にも言えます。
自分と同じレベルの人をスポンサーに選んでは回復できません。しかしアルコールや薬物の害によって自己評価が下がっている人は、往々にして「あいつは上から目線でものを言うから嫌だ」などといって自分より回復した人を避けます。回復したくない人は回復しない行動を選択するものです。回復したい人は回復する行動を選ぶ。そのときに「上から目線」がどうこうなどと言っている余裕はもはやないものです。
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