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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2010年01月04日(月) あれ? 月曜から勤務日だと思い、9時前に出勤し(といっても部屋を移動するだけ)、パソコンでタイムカードを打刻しました。タイムカードは本社サーバーのグループウェア上にあって、VPNで接続しています。そしていつもどおりネット上の予定表を確認すると「年始休暇」の赤い文字が記されており、所在表を見ると同僚は誰も出勤していません。
どうやら仕事は火曜日からだったようです。
男性に比べて女性のアルコホーリックの回復は遅いのか? という話が一部でちらほら出ていました。少なくとも、ビッグブックのやり方でステップをやっている女性たちを見る限り、男性より時間がかかっているとは思えません。つまり、12ステップの効き目に性差はないと思われます。
けれど、僕がAAにつながった頃から、女性の回復は遅いという話をときどき聞きます。それはどういう尺度で測っているのか? おそらく社会性をなにかの目安で計っているのでしょう。しかし、そもそも女性と男性で社会的役割に違いがあるわけですから、いくらAAも男社会だからといって、男性用の物差しで女性の回復を計る(もしくはその逆)こと自体がナンセンスだと思うのです。
女性の社会進出を例に考えても、仕事のキャリアを中断せず、家のこと子どものことを完璧にこなす、なんてことができるのは一部のスーパーウーマンだけです。同じことはアルコホリズムの回復の分野にも言えて、家族の世話と自分の回復、おまけにパートで金を稼ぐことまでそつなくこなさなければ回復ではない、なんて価値観になったら、回復したと言われる女性はほんの一握りになってしまうでしょう。
さて話は変わり、正月にTSUTAYAへいったら、本棚に発達障害の本が二十冊ぐらい並んでいました。ちょっとしたブームになっているのでしょうか。発達障害について書くに当たって、まず知能について書いたのは、境界知能(IQ70〜84)を取り上げたかったからです。知的障害を持たない発達障害を、軽度発達障害と総称します。この軽度発達障害に境界知能が多いのです。
そして境界知能では、知能を構成する各要素で得手・不得手の差が大きく(分野ごとに凹凸がある)、それが総合点であるIQの数字を引き下げています。例えば水を貯めるダムの堰堤に凸凹があることを想像してみてください。ダムの貯水は堰堤の凹の一番低いところまでしか貯まりません。同じように、他の能力は並以上だったとしても、不得手な能力が社会適応の足を引っ張るのです。
したがって何が苦手なのかを特定し、それをどうやって補完していくか考えることが大切です。補完は決して恥ずかしいことではありません。例えばAAミーティングで年配の人が本を読むのに老眼鏡を使って衰えた視力を補完しています。それを恥ずかしいと思って老眼鏡を使わなければ、本から得られるはずのものを失ってしまいます。それと同じです。
年賀状はようやく3日の晩に郵便局に持ち込みました。大掃除やら帰省やらそれなりにこなせば忙しいものだと実感した年末年始でした。
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