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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2009年12月31日(木) 今年もお世話になりました 自前のアクセス解析が止まっているので、Webalizerの出力データを。
今年一年の統計データ
送出バイト数 75.8Gbytes
訪問者数 74万8千
リクエストページ数 483万
リクエストファイル数 614万
リクエスト数 727万
今年も多くの皆さんに訪問していただいて、本当にありがとうございました。
ログの解析結果を見て気が付いたのですが、5月にアクセス数が減って以後そのままです。たぶん、引っ越しをして雑記を書くのをサボっていたせいでしょう。
今年は芸能人が覚醒剤や合成麻薬で逮捕されるという事件があり、テレビや雑誌を賑わしました。薬物事犯は再犯率が高いことを指摘するコメンテーターもいましたが、その再犯をどうやって防ぐかという話はあまり出てきませんでした。それは、依存症という病気の再発をどうやって防ぐかが注目されなかったということです。
それでも薬物のリハビリ施設が各種メディアで紹介され、当事者や家族からの問い合わせも増えてスタッフの人は忙しかったそうです。
自助グループをやっているだけの僕でさえ、「あー面倒くさい」と思うことがあるのですから、毎日施設に常駐して対応しているスタッフであれば、悩む人の多さと再発の多さに心底うんざりしてしまうこともあるのでしょう。
しかし、そんな話を聞くたびに僕はビッグブックのドクター・ボブのストーリーを思い出します。彼はなぜ回復を伝えることに時間を費やしているのか、四つの理由を挙げています。
一、義務感。
二、楽しみだから。
三、そうするなかで、自分にこれを分け与えてくれた人への借りを返すことになるから。
四、そうするたびに、再飲酒に対する保険を少しずつ増やしていることになるから。
僕がAAや家路を続けていることは、まず何よりそれが楽しいからであり、人生を楽しむことは僕の義務だからです。
人生にはちゃんと意味があり、生きることは素晴らしい。アプリオリに分かっていたはずのことを、僕はどこかで忘れてしまい、飲んでいた頃は「何のために生きているのか、人生の意味が分からない」と嘆いていました。それは酒をやめただけではなかなか変わらなかったのも本当です。今は、それほど人にうらやまれるような生活をしているわけではないのに、生きることは楽しいと感じています。
人はいろいろな理由で回復のプログラムをやるようですが、僕の場合にはもっと楽しく生きたいという動機が一番重要でした。幸福とは困難がないことではなく、困難を乗り越えていける手応えのようなものだと思っています。
もっと人生を楽しんでほしい、というのがこれを読んでくれる人に僕が伝えたいことです。ただ夏休みの宿題は最初に片づけてしまった方が、あとをゆっくり楽しめるとは思います。いつまで「家路」が続くかわかりませんが、ともかく来年も続けてみようと思っています。
もうすぐ今年も終わります。今年一年ありがとうございました。良いお年をお迎えください。
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