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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2008年08月30日(土) 桃李不言 下自成蹊 本人から聞いた話ではないので、正確でない情報も混じっていると思います。
もし本人からこんな話を聞かされたら、僕はかえって「やなヤツだ」と思ったかも知れません。「あの人は言わないけど、実はこんな人だよ」と教えてもらったからこそ、尊敬の念と共に僕の心に残っているのだと思います。
いずれにせよ、聞いたのはずいぶん前の話で、いまは違うかも知れません。
その人は生活保護も受けられると思うのですが、ハンバーガー屋で働いているそうです。一日7〜8時間、一週間に5日、月に20日あまり、時給は求人広告に書いてあるから計算すれば月の収入はだいたいわかってしまいます。それは単身者の生活保護受給額と大して違わないと思います。
いや、生活保護なら免除される健康保険や年金を払っていれば、かえって貧しくなるはずです。おまけに、年のせいか、過去の酒のせいか、体があちこち痛んでいるそうnなので、医療費もかさむはずです。家賃も払わねばならないし。
昼間働いているのは、夜のAAミーティングに出たいから。平日しか働かないのは、週末はAAのことをやりたいから、という理由。年を取って選べる仕事も多くなく、働き方に条件も付けると、その仕事しかなかったという話です。
あえてそんな働き方をしている、という話は、本人の口から聞いたことはありません。スタンドプレーヤーではないけれど、なんとなく周囲の尊敬を集めている人だということは分かります。かといって、禁欲的でもないらしいですけど。
さて、僕は楽をしたい人ですから、同じ立場だったら、辛いほうは選ばないでしょう。いつも落ち着いた話しぶりで、その人なりのしっかりしたAAプログラムの解釈があり、安心感があります。日本のAAもまだ捨てたもんじゃない。
まあ、勝手に作り上げられた虚像かも知れません。でも、あえて真実を知って虚像を壊すまでもないと思っています。僕は、ミーティングでは分かったようなことを言っていても、実生活で甘えたことをやっているヤツが大嫌いです。鏡で本当の自分の姿を見せられているようですからね。
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