心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2008年08月27日(水) 性格の話(その2)

母との話の続きです。

父は自分の世界を作って、そこにこもっているのが好きでした。それは、野菜や果物の品種改良のまねごとだったり、誰も知らない野菜の栽培だったりしました。

「だから、私や子供をどこかに連れて行ってくれたことは一度もなかったよ」と母は嘆くのです。僕の記憶のない幼い頃、夏に谷浜海岸まで連れて行ってもらってるハズですが、そういう細かいことは母の記憶からは(嘆くために一時的に)消去されているようです。

例外は父の最晩年の海外旅行でした。夫婦でアメリカ西海岸とフランスだったか。フランスの時は、近所の親戚で葬式が出来たのですが、父は訃報を聞かなかったことにして、母と一緒に逃げ出すように出かけていきました。(葬式には兄が出ました)。それがよほど楽しかったらしく、母はもっと父と旅行したかったようですが、父が突然死んでしまったため、叶わぬ夢になりました。
その反動か、母は毎年のように海外旅行に行くようになり、最近では「台湾は近すぎてつまらないわね」などと、台湾好きの息子の神経を逆なでするような事を言う始末です。

いやまてよ、父母で国内旅行もずいぶん行ったはずではなかったか。大阪の花博とか、富山のチューリップ畑とか。それらもご都合主義的になかったことになったようです。嘆くために。

そして、母は苦労話を続けるのに飽きたらしく、突然こう言いました。

「お前も自分の世界にこもっているのが好きだし、意外と出不精だから、新しい奥さんをもらうんだったら、その人も自分の世界がある人の方が良いよ。いつも夫婦一緒じゃなくちゃ嫌だなんて人は、お前には負担だよ」

そう言われると、そういう人を選ばないといけない、と思ってしまう僕もビョーキです。雑記に妻のことが書けなくなったので、代わりに母のことを書いているだけだという気もします。元妻も母もインターネット・リテラシーがないから。将来僕の妻になる人も、やっぱり雑記のネタにされてしまうのでしょうか。雑記も書けないネタが増えるばかりであります。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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