心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2008年03月30日(日) むずかしいときにも

毎年その年のテーマを決めています。
昨年一年は Keep It Simple でした。その指針どおり生きることが単純になったかと言えば、全然そんなことはなかったわけですが、まあ一応目標は掲げておかないといけません。
今年は「おしつぶされそうな、むずかしいときにも、生きる喜びはある」p.23
The joy of living we really have, even under pressure and difficulty.

安楽を人生の目的にしてしまえば、それが叶わないときには生きる喜びが失われます。

さて、人が変わろうと努力するときに、どのように変わりたいかという目標は大事であるように思います。たとえば、酒を飲んで苦しんでいても、酒をやめる行動を取れるとは限りません。酒をやめた自分という目標像をまず設定して、その目標に向かって努力するから、人は変わる努力ができるのだと思います。
何度も酒をやめることを失敗していると、酒をやめた自分の姿が想像できなくなり、それに向かった努力も虚しく感じられるだけです。だから、飲み続けている自分の悲惨な現状と、酒をやめた理想像とのギャップを明らかにして意識させてあげれば、人はおのずと変わりたいと思ってギャップを乗り越える努力を始めてくれるものだ、という考え方に僕も賛成です。

自助グループというのは、酒をやめた人間という一つの理想の像を提供することで、そこへやってきた人がその像を自分自身に投影するチャンスを与える場所になっているのではないでしょうか。

話が逸れました。

さて、どのように変わりたいのか自分でも分からない。変わった自分の姿が想像できない。そういう重苦しい局面が人生にはあります。そんな時にも、きっと「生きる喜び」はあるのだと思います。それは快晴の空の下のようなスカッとした喜びではないかもしれませんが、重く垂れた雨雲しか見えなくても、その上の太陽の存在を感じることに似ていると思います。

ま、しょうがねぇよ。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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